女神のチョンボで大変な事に

よっしい

第413話 アウグスティンからの緊急連絡

8か国の代表が集まる俺の領地のある一角に・・・・アウグスティンからの緊急連絡が届いた。

伝令の兵士はもうボロボロ、何とか馬を乗り継ぎ、たどり着いたようだ。

一体何事かと、用件を聞くと・・・・と言うか俺でいいのか?

「数日前より、アウグスティン様はパールメース帝国本国の軍からの追撃を受け、砦で防戦を強いられていたのですが、昨日突破されてしまいました。」

・・・・おい、なんだこれ?敗れたって事か?

「ここに書状がございます。」

「アウグスティンは生きてるんだろうな?」

「私は直接アウグスティン様より大任を仰せつかりましたから、少なくとも私が砦を離れるまでは、無事のお姿を確認しております。」

俺は書状を受け取りつつ・・・・

【口田殿、折角パールメース帝国へ戻る機会を与えて下さったのに、何もできず、無駄にしてしまった事、お詫び申し上げます。敵は、死をいとわず、人海戦術で砦を突破いたしました。現在は砦内での攻防ですが・・・・長くは持たないでしょう。恐らくこの伝令を受け取った頃には、わたくし共は砦を完全放棄、国境まで下がらざるを得ないでしょう。そこで厚かましいお願いですが、おそらく国境もすぐに引き上げる事になると思われるので、どうか再びボースマ王国へ避難するのをお許しください・・・・】

・・・・なんだこれ?

「おい、これだけか?」

「申し訳ございません。何分時間が無く、アウグスティン様もわずかな時間でこの書状を認められたのでございます。」

「まあいい・・・・そんなにひどい戦況なのか?」

「は!我々は5万ほどだったのですが、向こうは20万を超えており、さらに、酷い作戦・・・・砦には10メートルの深さの堀が左右に展開しておるのですが、その堀に兵がどんどん飛び降り、最終的にその10メートルの堀は兵士の死体で埋め尽くされ、後続の兵はその上を通過するという方法で、砦の防御を突破した次第です。」

・・・・は?なんだそれ?兵を無駄に死なせてるのか?奴隷を生きたまま飛び込ませたのか?

「奴隷にその仕打ち・・・・酷いな・・・・」

「いえ・・・・帝国の正規兵です。」

「は?奴隷じゃない?正規兵?何それ?」

俺は意味が分からなかった。理解が出来ない・・・・自国の兵を、そんな事で無駄に死なせるのか・・・・

どうなってるんだパールメース帝国は?

「で・・・・俺に言われてもなあ・・・・ボースマ王国にはダミアンがいるだろう?そいつに報告してくれ。あ、ゲート使っていいぞ?」


俺は最前線になるかもしれないボースマ王国に、その伝令兵を送り付けた。

あー仕方ない・・・・船でアウグスティンの様子を見に行くか・・・・

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