女神のチョンボで大変な事に

よっしい

第371話 トラブルの予感

俺がおっさんと話をしていると・・・・タイミングがいいのか悪いのか、ルーロフがやってきた。

「おいおい、何だかすげー沢山人がやってくるってなもんで、やってきたら・・・・なんだよこの人の群れは!」

「お!久しぶりじゃないかルーロフ。生きてたか。」

「は!勝手に殺すんじゃねえ!おいお前、なんだよこいつらは。」

「ああ、どうやら隣国で戦があったようでな、負けた国の人々が俺の所に逃げてきたって訳さ。」

「何だ戦かよ!で・・・・こいつら、逃げてきたって、追ってる奴はいねえのかよ?」

おっさんは固まっている・・・・目の前に神獣スレイプニルが、部下?の馬を引き連れてやってきたんだからな。
馬と言っても・・・・普通の馬じゃあないけど。

「あ?そう言えば足止めしてたって言ってたが、その後はどうなってるんだ?まさかそのまま追ってくるとか?」

「・・・・・分かりませぬ。まさかラクシュアノス王国へ攻め込むとは思えませぬが・・・・」

「あー俺の領地に、何とか帝国の兵士が侵入してる可能性があるのか?」

「・・・これは外交問題になるかと思われます。どうされますか?このまま放置されますか?それとも確認しに行かれますか?」

・・・・本当は息子がどうなったのか、残った兵がどうなったか確認したいのだろうが・・・・ここはあくまでドライな意見のおっさんだ。

「お!行くのか?俺も行くぜ!」

「じゃあ乗せてくれよ!」

「・・・・何で野郎を背に乗せないといけないんだ?」

「お前俺の従魔じゃなかったのか?」

「言ってろ。・・・・でどうすんだ?俺の背に乗って見に行くのか?」

「そうだな・・・・ここはエミリーたちに任せて、世津達と様子を見てくるのも手だな。」

「では、私も連れて行って下さい!役にたってみせます。」

「いいのか?息子の死体・・・・があるだけましか。生きてない確率高いんじゃないか?」

「息子は・・・・砦に籠っております。この道を作って下さった方に聞けばわかりますが・・・・この道の行きつく先は、国境沿いの砦です。」

「・・・・少し様子を見るか・・・・ってヨハンとミシェレ、どうなんだ?」

「確かに何やら国境地点に建物があった故、あくまで道は国境まで、砦の入り口まで繋いではある。」

ヨハンはそう言う。


「見に行くの?私も行っていい?」

「いや・・・・ミシェレが行くと、遅いじゃないか?」

「・・・・そうね・・・・私はここでお留守番・・・・土魔法で建物作って、この人達を守ってあげる。」

「すまないな。ヨハンはどうする?空から行くのが一番速いんじゃないか?」

「乗っていくか?2~3人なら問題ない。」

・・・・世津と三津枝とこのおっさんと俺・・・・は無理か?


「お、じゃあそこのあんたの嫁さん、俺が乗せてってやるぜ?」

「手を出すんじゃねえぞ?馬刺しにしてやる!」


「おおこわ!手なんぞ出さねえよ!さあ乗れ!・・・なんだ乗馬した事あるのかよ?いい感じだ!じゃあ先にいくぜ!」


あっという間だな・・・・


「早う乗れ。」

俺はヨハンにせっつかれ、素早く乗った。おっさんも躊躇わず乗るとか、いい身体能力してるなあ。


「おーい、エミリー、後は任せた!ミシェレと妹たちで、この人達を頼んだぞ!」

俺は何やら面倒事になりそうだと思いながら、もっと面倒にならずに済むようにと、その砦に向かった。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品