女神のチョンボで大変な事に

よっしい

第260話 神獣(鳥)との死闘

俺は、隠蔽のスキルで気配を消す。

自分を隠蔽してしまった形だ。

そして、這い出して、こっそり移動をする。

どうやらあの鳥は、ミシェレとの話に気を取られ、俺の事に気が向かない様子だ。

【・・・・お前ほどの奴が、何でこんなのにやられるのだ?我の急降下で一撃ではないか!】

【あっはあははは・・・それ本気で言ってるの?】

【なに?どういう事だ?】

【だってねえ・・・・?ご主人さま♪】

鳥は違和感を感じたのだろう。本能がそうさせたのか、振り返る。
すると・・・・目の前に、気配がまるでない俺の姿に驚く。

【貴様・・・・!生きておったのか!しかもいつの間に我の背後に?】

「アンタがミシェレとの会話に夢中になってる間にだよ?」

俺は魔法を放つ。水魔法で奴の顔を狙い、命中させる。

【これだけか?こんなのでは我には効かぬ・・・・・うぐ!】

油断していたのか、自信があったのか、俺の魔法をまともに頭に受けつつ、平然としているようだが・・・・
俺の狙いは、直接のダメージではない。
窒息だ。

鳥は慌てて飛び立ち、俺の魔法から逃れようとする。

しかし、もがけばもがくほど、水がくちばし?に入り込み、息が出来なくなる。

【小癪な!】

流石に神獣?と呼ばれるだけあって、地面に頭を打ち付け、魔法を無効にしてきた。

【許さぬぞ!我を本気にさせるとは・・・・死ね!】

そう言って風魔法で、俺を刻みにかかってくる。

俺は対抗すべく風魔法を唱え、相手の魔法を打ち消す。

【ちっ!やるじゃないか!】

しかし、今度は羽根をはためかせ、俺を吹き飛ばす。流石に・・・・10メートル級の羽では、抵抗できない。
俺はかなり吹き飛ばされる。

そして・・・・空中で身動きの取れない俺に、突進してくる。

俺は、火の魔法を鳥に目掛け飛ばす。

「美味しく焼けとけ焼き鳥!」

【何が焼き鳥だ・・・・】

鳥に命中する前に魔法が消える。

そして・・・・突進を避けた俺だが・・・・偶然?鳥の足に引っ掛かり、そのまま持ち上げられ、遥か上空へ連れられて行く。

【ははは!なかなか楽しめたぞ人間!さらばだ!】

鳥は自らの足の爪を引っ込め、爪に引っ掛かっていた俺は地面に向かってダイブする格好になった。

俺は急いで収納カバンから船を出し、それに乗った。

ふう・・・・流石にあの高さじゃあなあ・・・・身体強化があっても、死ねるよん?

俺は少し離れた所へ着地させ、船を仕舞う。

そして・・・・またもや隠蔽で気配を消しつつ、少し回り込みながら鳥に近づく。

おうおう、完全に見失ってるな。

俺は地面に落ちてる石を拾い、投げようとしたが・・・・

【む!そこか!】

どうやら俺の気配じゃあなく、何かを読み取ったようで、気が付いたみたいだ。

ひょっとしたら、石が動いたとかそんなの?

鳥は俺にまたもや風魔法を使いながら、羽根をはためかせ、俺を吹き飛ばしつつ、頭をくちばしで攻撃してくる。
痛い痛い・・・・血が出る・・・・

視界が赤く染まる。

まずい・・・・俺は咄嗟に地面に手を突き、握った何かを放り投げた。
そして、どうやら鳥に当たったようで、再び上空へ逃れようとしている気配を感じ、俺はずっと握っていた石を当てずっぽうで投擲。

【ぐぎゃ!】

鳥に当たったようで、落下してくる。

俺は顔の血を拭いつつ、落下した鳥の元へ向かう。

口から泡を吹き、痙攣している。

勝った・・・・

そして・・・・鳥も肛門から汚物をまき散らしている・・・・

おいおい・・・・また肛門に投げた石が入ったのか?


          

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