45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしい

第607話 クィンシーに渡し忘れてたな

「そうだクィンシー、こいつを渡しとかないと。」
「あ?なんかくれるのか?」
おっさんそう言ってクィンシーに精霊剣を二振り手渡したよ。
「げ!なんつうもん渡すんだよ?今使ってる剣も大概だが・・・・これは規格外の大概だな。」
「その剣には鞘も含め、4体の精霊が収まってる。それぞれ顕在化もできるが・・・・どうする?」
クィンシーは和佳をじっと見つめる。
「あんた精霊?」
「ええクィンシーさま。私精霊であるとともに、マスター・・・・白河小次郎の妻でもあります。」
「・・・・うわ、あんた精霊にまで手を出したのかよ。しかし、あの誰だっけ?カナエとか言う女と雰囲気?全体的になんつうか似てるな?顔も体型も似てねえが・・・・そうだ、肌の色と顔全体の色だ!あの女と同じ・・・・あれも精霊だったのか?」
「いやいや香苗ちゃんはれっきとした日本人だよ!」
「ふーん・・・・シラカワとも似てるな。あんたの国の女はこんな姿なのか?」
「うん?ああ髪の毛も黒だし、瞳も黒。皮膚は・・・・少し和佳の方が白いが、まあこんな感じだな。ちなみに色んな毛も黒いぞ?」

「色んな毛?」
「陰毛とか・・・・」
「なあそれ言う必要あるのか?」
「もしかして知りたいかと思ったんだけど?」
「その和佳とか言う精霊のを見せてくれるのか?」
「絶対見せない!」
「まあ冗談だ。人の女に興味はねえし。それよりだな・・・・今不安定になってるの知ってっか?」
「へ?何が不安定なんだ?」
「この世界だな。」
「そうなのか?最近精霊の事にかかりっきりだったしな。あ、和佳、どうなんだ?」
「そうですね、特に力のある精霊は不安を感じ取っているようで、それもあってマスターの所に集まるのかもしれませんね。少々調べた方がよろしいでしょうか?」
おっさんに聞かれてもな。
「なあクィンシー、どうなんだ?」
「ああ・・・・」なんでもあのクチタとかいうやつの近くにかどうか知らねえが、あいつをミスって召喚した女神が不在らしい。
うん?なんだそりゃ?
確かに最近デアが忙しくしているようだが、それと関係が。
「おっさんにも少し思う所があるな。少し確認するよ。」
「まあそうしてくれ。俺はこの後こいつらとともにダンジョン潜ったりしてるからさ。」
「ああ、まあ気を付けて・・・・って顕在化しなくていいのか?」
「・・・・女は間に合ってるがな。」
すると和佳が・・・・
「そうおっしゃらずに、常日頃は剣に収まっておりますので・・・・緊急事態時に対処できるように、精霊の顕在化はしておいた方がよろしいと思いますわ。」
「・・・・わかった、だがどうしたらいいんだ?」
「精霊は”白河小次郎”をアークマスターと認識しておりますので、クィンシーさまをマスターと認識してもらうよう働きかけますので、それで、その剣をクィンシーさまとマスターでお持ち下さい。」

「なんでそんな事を?」
「精霊はマスターの魅力で集まっております。ですが今後はマスターのそばを離れる必要がありますので・・・・精霊のルールなので、話せば長くなりますが・・・・」
「いやなんとなくわかった、いいようにしてくれ。」
「はい・・・・では・・・・そうですわ・・・・・終わりました。ただ、すぐに姿を現しませんので、1日程経ちましたら、一度出現させて下さい。」

「・・・・わかった・・・・じゃあシラカワ、これは貰っとくぞ?」
「ああ、大事に使ってくれよな。」



そのまま去るクィンシーだが・・・・
なんだこれ?シラカワの打った剣なのにおっさんソードじゃないじゃないか!

とか聞こえたけどまあ無視だね。

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