45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしい

第605話 セアリアス帝国の鞘

さて、皇帝の専用の剣を・・・・と思ったら、キラスとキウスから待ったがかかった。

「アークマスター、お待ち下さい。」

うん?

「私達の鞘に精霊がおりません。」

へ?

「そうでしたわマスター。先に渡してしまったので失念していましたが、鞘にも精霊が宿れますよ?魔石が仕込んでありますので、魔力切れも問題ないでしょう。」



・・・・そうなんか?

「という事だ。ほれさっさと出す!」

「・・・・この精霊以外にもさらに増えるのか?」

「時の皇帝を守護してくれるんだ。ありがたく宿ってもらえよ。」

「・・・・それとは別に、俺様専用剣もあるんだな?」

「ああ、ツンデレ精霊とかどうだ?」

「なんだそのつんでれ”とは?」

「普段はつんつん・・・・とがってるが、二人っきりになればデレるってやつだな。そのギャップに世の男どもはメロメロってなもんさ。」

「・・・・よくわからんな。」

「そうか?おっさんの周りにもそういやいないな・・・・まあいいや。和佳、適当なのチョイスして?」

「おいこらマテや!仮にも帝国の守護なんだろ?何適当なんだよ!」

「まあ皇帝陛下。適当と言いましても、私の良いようにという意味ですわ。」

「・・・・あんたも精霊か?」

「さようでございますわ、皇帝陛下。現在シラカワ公爵の扱う精霊は、私が管理しております。ですので、私にお任せ下されば、間違いはないかと思われますわ。」

「・・・・俺様の剣は兎に角、この二振りの剣はずっとセアリアス帝国を守るんだろ?鞘は何だ?」

「鞘に宿る精霊は主に防御を司ります。皇帝個人もそうですが、国に対しての防御も多少の効果が見込めますわ。」

「じゃあこの剣自体は何だ?」

「降りかかる火の粉を払いのけてくれますわ。」



「・・・・よくわからんが・・・・なんとなくわかる。この際だ、まとめて頼む!」

「わかりました。では・・・・キラスとキウス、こちらへ・・・・」

鞘に収まったまま運んできたよ。

「これに関してはマスターのみでよろしいでしょう・・・・マスター、剣・・・・鞘を。」



「持てばいいのか?」

「お願いいたします。」



おっさんが持つと・・・・何やら激しく光りだす。そして・・・・暫く色が変化したが、収まった。



「精霊が宿りました。キラスとキウスとは違う属性になります。それでは・・・・マスター、皇帝陛下用の剣をお取りくださいまし。」

「あ、わかった・・・・」

おっさん剣を手に取り・・・・そうは言っても鞘を持ってるんだけどね。

「では皇帝陛下、剣を手にお取りくださいまし。くれぐれもシラカワ公爵から剣を奪う事のなきよう、2人で持っていてくださいまし。」

「さっきのロニーたちのようにすりゃあいいんだろ?」

「はい・・・・それと、皇帝陛下の頭の中を少し覗かせていただきます・・・・どのような女性がよろしいか頭に思い浮かべていただきますと、ようございます。」

「わかった・・・・」



・・・・

・・・・

・・・・

・・・・



「終わりましたわ。仮宿になじめば、顕在化しますので・・・・」

さあ帰るか・・・・というかここおっさんの領地の温泉だったっけ?

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品