45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしい

第188話 農夫の青年への褒美をどうするか・・・・

おっさん、父親の実家が東京にあってね、ちょうどバブルがはじけた時に祖母が亡くなり、住む人がいなくなってね、地主が土地を不動産屋に売りたいって事になってね、当時土地代が5000万円ほどで取引してたのかな?
で、借地権も5000万ほどだったんだよ。
しかもバブルがはじけた時だから、どんどん土地代が下がっていく。
一刻も高い時に売りたい地主が父親と、親戚に働きかけてね。もう住む人がいないし、誰も後に住まないから、家屋の処理代を地主持ちで処分した事があるんだよ。
当時おっさん高校生だったから、借地権なんて知らなくてね。
祖母が東京で土地を借りて一軒家に住んでるってのは聞いてたんだけどね。
板橋の消防署の近くでいい場所だったよ。
風の噂ではその後駐車場になったとか。今はどうなってるか知らないけどね。

おっさんは少なくともこの国で聞いた話だと、土地は領主の物。その土地を領民に貸し与えて住まわすんだとか。
ただ、よほどその貸し与えた土地に何かが出たとかじゃない限り、貸した相手の土地を理由もなく取り上げてはいけない、何かあってどいてもらう必要があれば今以上の条件で移動してもらう、というのが原則でね。
いくら貴族でもわがままし放題じゃないみたい。
で、土地を貸す代わりに、農地なら収穫物に対して税金が、店なら売り上げに対して税金が、家屋なら住んでいる人に対して税金がかかるみたいでね。
まあこの辺りは日本でも税金かかってるからね。

で、この税金で領主は土地を開墾し、領民を守り、他の領地や他国からの侵略に備え、魔物に備え、道の維持、用水路の維持等に使う事になるんだって。
なので、基本高すぎる税金じゃない限り領民は当たり前のように税金を納めるんだよね。

まあ、この辺りはジスラン君に任せよう。
ロートレック公爵の元でこういった事も学んでたみたいだし。

で、おっさんこの場でこの農夫をこの鉱脈・・・金脈?鉱山なのかな?の責任者に抜擢する事にしたよ。

農夫は驚いてね。
ちょっと小金を貰える程度かと思ってたら、何かえらい事になったなあ、と。
「辺境伯様、そんなたいそうな事、出来ないです!無理です!」
「大丈夫だよ、為せば成る・・・・とまあ、まだまだシラカワ領は人が少ないからね、こういった知識のある人物はなかなかいないんだよ。しかもこういった鉱脈なんて今まで領内にあるなんて知らなかったから、今領内に鉱脈の知識のある人なんて皆無だからね。さあ、これから忙しくなるよ!頑張ってね!」

おっさん、ちょっと期待しつつ、皇帝の元に向かうのだった。

あ、そうそう、鉱脈の責任者になるんなら、もっと良い家にしてあげないとね。ついでに嫁さんいないなら紹介しておこう!
「なあ、今どこに住んでる?あと嫁さんはいるのかい?」
「は、はい、この麓の、辺境伯様に用意してもらった住宅のひとつを使わせてもらってます!あと妻はまだいないです・・・・」
ああ、寮みたいなところだったかな。若い連中が住むのにはいいかと思って大量に作ったんだよね、あちこちに。
で、後は農家の人向けに、ある一定の距離で一軒家をいくつか。
この見た目30歳前の青年、素朴な顔立ちだけど、人のよさそうな感じだし、いい人を紹介してあげよう。どこぞのメイドとか?
あ、ここでジスラン君が何か言いたそうにしてる。
「辺境伯様、もしこの鉱脈が金であれば大変な事になります。発見した青年には、物理的な褒章もそうですが、爵位を叙爵されることをお勧めます。とりあえずは一代限りの騎士、準男爵あたりがよろしいかと。その後必要であれば男爵に任ずればよろしいかと。」
「ああ、そのあたりは任せるよって、叙爵って勝手にできるの?」
「男爵までであれば、ある一定までは国に報告後に出来ます。騎士と準男爵の叙爵後に国に名簿を提出すればよろしいかと。」
そんなもんかいね。おっさんこの辺りそう言えば全く知らなかったりするんだよ。
「そのあたりはまた煮詰めよう。そもそも金が出ないと話にならないからね。」

出ればいいんだけどねえ。

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