45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしい

第177話 おっさん、日本にもう一度ゲートでチャレンジする

どうやらおっさん、かなり無理したみたいで、1週間ほど意識がなかったらしいんだよね。
ゲートに腕1本通すだけでこのありさま。
何度もできないな、こりゃ。
1週間寝込むと体力の衰えも相当なもので、まともに歩けるようになったのは、さらに3日してからだったよ。

でも、おっさんは諦めない。
何とかして向こうとの行き来ができるようにしたくてね。
まずは特別な収納カバンの作成に乗り出してね。
小さな、手のひらに収まるやつを作ったよ。
薄い布で作った袋でね、丸めればおっさんの手のひらに収まるんだよ。
で、この収納カバンに入れる、丸めて入る大きさのだけど、ゲートを作ったんだよ。
表示プレートも分割して、5センチほどの幅にしてね、2つに分けたんだよ。
これを収納カバンに入れて、出し入れを確認してね。
これを2組作って、対になるのは2つともそのまま書斎に・・・・ちなみに書斎にはベッドもあって、10畳以上の広さがあるんだよね。ここに2つとも展開して、対の2つは収納カバンに。
後はね、簡単に広げられる、ゲートと同じ大きさになるテーブル・・・・殆ど骨組みだけの、ゲートさえ乗っかればいい奴を作って、これも収納カバンに。
後は怪我の時の回復ポーションと、精神力を回復するポーションをそれぞれ入れてね。
このセットを2つ作ったんだよ。
ひとつはできればもう一度トライする時に妻に渡して、上手くいったらゲートを床に拡げてもらおうかと。
期待はしてないけど、おっさんのゲートで行き来できればラッキーみたいな。
そして、このゲートなんだけどね、おっさんのゲートは一度ゲート使うと、もう一度使う時は一度ゲートから出る必要があって、もし向こうにゲートが繋がっても、万が一ゲートから出れなければそのままゲートに閉じ込められちゃう可能性があるので、もう一段ゲートの上にゲートを展開、新たなゲートで脱出、と言うのを考えててね。

準備が終わって、一度おっさん試してみたんだよ。
そしたら上手くいったので、もしもう一度チャンスがあったらやってみようと。

そして、おっさんが倒れてから2週間、妻とのやり取りはスマホのメールで行い、日本の家に収納カバンが届いたら、ゲートを出して広げてくれる手筈が整ってね。

しかし、そこからさらに時間が経ち、おっさんが倒れてから1月、あのゲートの中心の光が大きくなる事はなくてね。
そう思ってたら、日本と・・・おっさんの家と繋がったゲートの中心がまた大きくなってね。
今度はあらかじめ準備が出来てたから、こちらはアルフォンシーナとカトリーンに補佐してもらって、メールで妻に連絡を取り、もう一度ゲートに腕を入れる事にしたんだよ。
おっさん、体力を一気に消耗するから、アルフォンシーナに回復してもらって、試す事に。
「アルフォンシーナ、くれぐれも頼んだよ。カトリーン、万が一の時は引っ張り出してくれ。」
「旦那さま、気持ちはわかりますが、ご無理はなさいませんよう。」
「主よ、わかったのじゃ。じゃが、主の思惑とちごうて妾が引っ張り出しても恨みっこなしじゃぞ。」
「無理は・・・・しないよ?引っ張り出すのは任せるよ。じゃあ、やってみる。」

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