45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしい

第125話 おっさん、メイドのありがたみを知る

やっと終わった・・・・

慣れない踊りに、娘さんたちの色んな視線に疲れちゃったおっさん。

広間の端に、いくつかの休憩用のイスとテーブルがあったから、ちょっと一休みと思って座ったんだけど。

あれ?そう言えばエルヴィーラ何処へ行ったんだ?今日は半分あいつが主役だろう?それとも前半だけでよかったんかい?



そんな事を考えてると、誰かが飲み物を持ってきてくれてね、丁度喉が渇いたから貰っちゃったよ。

おっさん貰っていいのかわからなかったから聞いたんだけどね。

「どうぞお取りください。宜しければ何かお口に入るものをいくつか取り分けてお持ちいたしましょうか?」

と聞いてきたので、お、気が利くねえと思いながらお願いしたんだよね。

そうしたら、何かお辞儀してササっと行ってしまったよ、その人。

おっさん、折角なので飲み物を飲んでいたら、おお、何かうまいぞ、これ。

何か果物なのかな?口に残らず、飲みやすい。

そう思ってたらさっきの人がいくつかお盆に乗せて持ってきてくれたよ。

おお、気が利くう・・・!しかも、箸があったよ!すげー!

何でわかるんだ、この人。

何故か取り分けてくれて、さりげなく食べるのを手助けしてくれる。何この人、メイドさん?気遣い完璧なんですけど?

しかも、何か見た事があるような顔してるんだよね、初対面だけど。

誰かの姉妹かな?

で、その人をよく見ると、メイド服?を着てて、周りをよく見るとさりげなくそういう人があちこち動き回ってたよ。

でも、服装がバラバラだなあ?

各々貴族が自分の家のメイドを連れてきてるんかいな?

ふと疑問に思ったので、色々聞いてみた。

「君、どこの家の人?おっさんの事面倒見るように頼まれた?」

「あの、このような事をしてしまいご迷惑だったでしょうか?差し出がましいとは思ったのですが、お付きの方がおられないようでしたので、ロートレックさまがわたくしにシラカワさまが困らないよう、補佐して差し上げなさい。とおしゃられたので、厚かましいとは思ったのですが、お手伝いさせていただきました。」

はあ・・・・さっきのリュシエンヌ嬢の所の人か?

「ああ、さっき踊ったリュシエンヌ嬢の所?」

「はい、姉がたいそう嬉しそうにしておりましたので、私も興味があったのです。それに、実は公爵様は私の父なのですが、向こうでこちらをさりげなく見ておいでですわ。」

?色々突っ込みたいんだけど、ちらっと見てみると、何か見てる。

あれ?確かいの一番でおっさんの所に来てた公爵だな。

あと??リュシエンヌ嬢が姉?公爵の娘がメイドなの?

          

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