え?ボクが英雄?

よっしい

第60話 魔法の発動を一から学びなおす

僕はこの半年の間、言葉をしっかり覚えながら、どうやったら魔法を発動させるのか、一から覚えなおしたんだ。

何せ僕の魔法の発動の仕方は、有り得ないらしかったからね。

僕は目を瞑り、好結果を想像しながら、祈る様に瞑想するんだけど、普通そんな方法で魔法は発動しないんだって。

で、身体中にある魔素?って言うのかな?魔力?って言うの、要するに体中に、誰でも魔力を蓄えているので、それを引き出し、頭で想像しながら、その魔力を形にしていくって言うのが本来らしいんだって。

正確には、魔力を魔素に変えて、それを元にして魔法を発動させるのだとか。
これを素早く、慣れれば無意識にできるようになるみたい。


今までそんな事聞いた事なかったから、最初は手こずっちゃったけど、何とか頑張ってできるようになったんだ。

だけど、僕のスキル?素材の加工とかはこれでは上手くいかなくって。

結局、即魔法を発動させるときは教えてもらったやり方で、素材の加工とかは従来のやり方で使い分けるようになったんだ。

「先生、どうですか?」

「うむ、魔素の扱いが上手くなったのう。」

僕は半年たった頃には、普通に喋れるようになっていた。

相変わらず人付き合いは苦手だけど、王族の人たちがそれを許してくれなくってね。

特に、同じクラスに居るせいか、カトレインはおしゃべりを常にしてくるんだよね。

そして、もう1人、フィンセント。カトレインは僕より2つ年下だけど、僕の背が低いせいか、同じぐらいにしかみられてない・・・・そして、フィンセントは僕と同じ年なんだ。しっかりしてるし、賢いからとても同じ年には見られないけど。

よく3人で、あるいはもっとたくさんの王族に囲まれながら、僕は食事をする。

もっと他にも沢山人がいるから、僕と一緒に食べなくてもいいじゃないかって思うんだけど、

どうも王族という身分のせいで、普通の生徒は近づかないそうだ。
万が一粗相があれば、親に迷惑をかける所か、下手をしたらお家が取潰し、つまりお家断絶っていう事態になりかねない。

それを避けるために、不必要に王家の人間に近づくなと親から厳命されているらしい。

例外は従者。

従者はある意味、親は従者に何かあってもお取り潰しとかはないらしい。

ただ、万が一王家の人間が暗殺等で殺された場合、こればかりはその限りではないらしい。

まあ、今までそんな事態にはなった事が無いらしいんだけれども。

そんな中、フェンはうまく人化した姿で魔法を発動させている。

今までは口から火の玉を放出するとか、そういったのだったけれど、あ、フェンリルの姿の時は、常に無意識に防御魔法を展開しているみたい。

それを今は人化した状態でもやっている。

凄いね、フェン。

          

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