え?ボクが英雄?

よっしい

第26話 フェンの強さ

暫く待っていると、中の音がやみ、ドアが開いた。

「さあマスターあいたよ!いこいこ!」

フェンが入っていく。

「あ、待って!」

危ないところだった・・・・

フェンが入っていくと、ドアが閉まり始めたから。

ドアが閉まると、部屋の中央に何か光が出現。あれは魔法陣?

そう思っていると、何やらすごい輝きだし、突然光が消えると、そこには魔物が。

え?何かデカいのが現れたんですけど。

トカゲ?あれを大きくしたみたいな。

えっと・・・・オークとか、ミノタウロスとかが出るって聞いてたんですけど?

「おいしそうだね、マスター、やっちゃっていい?」

「え?大丈夫?フェンお願いするね。」

「はーい、じゃ行くよ!」

フェンは口を大きく開けて、わ!物凄く熱い火の球を吐き出して、トカゲに飛ばす。
直撃。

トカゲが吹っ飛ぶ。
お腹が見える。あ、お腹にはうろこが無いのか。僕は弓を素早く装着し、放つ。
グサグサ刺さる。

一本はお腹を貫通したのか、トカゲが暴れまわる。
危ない!しっぽがこっちに向かって振り下ろされる。

僕は素早く離れる。あ、フェンは?無事?

フェンはトカゲの頭に向かっていた。

「ドラゴンステーキ!」

うん?どらが素敵?

また火の玉をトカゲに放ち、トカゲの口の中に入り込む。
トカゲも何か吐き出そうとしていたみたいだけど、手遅れ。
見事トカゲの口の中に納まったと思ったら、トカゲが破裂した。

「あ、お肉が飛び散っちゃった!ごめんねマスター。あれじゃあお肉があんまり食べれないよ。」

僕は素早く矢を回収し、様子を見ると、流石にお腹が破裂しては生きていられず、トカゲは死んだ。

あ、何かドロップした。

デカいお肉の塊と、牙?爪も落としてる。
鱗も落としてるね。うわあ、硬いよこの鱗。

「マスター、ドラゴン消えちゃったよ。だけど、お肉あるね!今日はステーキ食べたいな?」

「凄いねフェン!トカゲがあっという間に死んじゃったよ。今日は帰ったらトカゲのステーキだね!」


それにしても一体どれだけお肉ドロップしてるんだろう。

沢山入るこのカバンが無ければ、全部持って帰れないよ。

「マスター?トカゲじゃなくって、ドラゴンだよ、さっきの?」

「え?ドラゴン?いやいやまさか?だってドラゴンって言えば、魔物の頂点に君臨してるような最強の魔物だよ?」

「そうなの?でもフェンより弱いよね?まだフェン子供だけど。」

「うん。」


あっけなかった。だけど、まだここって中層ぐらいだよ?何でドラゴン出るんだろう?


後になってわかった事だけど、このボス部屋、最初に部屋に入った対象の強さに応じた魔物を召喚してるらしい。

だから、フェンが先に入ったせいで、強い魔物が出現したんだね。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品