え?ボクが英雄?

よっしい

第25話 フェンリルとダンジョン

「さあフェン!行こう!」

僕はダンジョンに入る。

フェンも入る。

幸い今はほかの冒険者の姿は見えない。

見られたら面倒な事になりそうだから、ちょうどよかったかな?

ちゃんとフェンが入ったか確認するのに振り返ると、よかった、入ってきている。

あ、考えてなかったけど、出られるのかな?

「ごめんフェン、失念してたけど、フェンってダンジョンに入ったはいいけど、出られるかな?」

「ええ?出られないのかな?」

「入ったばかりだけど、試してみよう!」

僕は入口へと引き返す。

外に出てみる。

・・・・よし!フェンも出てきた。

「よかった・・・・出てこられたね!これで安心だね。じゃあ本格的にダンジョンへ行こうか!」

「はいマスター!何処までもついていくよ!」


元気なフェンだ。だけど今から向かう場所は回復の水のある場所。しかもそこでフェンの皮をはぐんだから。気が重くなっちゃう。

だけど、本人?がやる気みたいだし、今後の事を考えて、一度はしておいた方がいいのかな?最低でもけがの回復とか。

「魔物が出たら、様子を見ながら戦おうか。」

「はい!マスター!」

僕達はどんどんダンジョンを進む。

進むけど、あれ?魔物と遭遇しないよ?
おかしいなあ?いつもなら何体か遭遇するんだけどな?

「マスター、敵いないねえ?」

「うん、おかしいね。」

僕達はさらに進む。

他の冒険者にも会わないまま、回復の泉のある場所へ来てしまう。

どうしようか?

「ここが回復の水のある場所だけど、どうしよう?もっと奥に進んでからする?」

「えっと、うん、まだ敵と戦ってないから、戦ってからがいい!」

「よしフェン!ある程度戦ってからにしようか。」

さらに進む。

進むと、以前助けた?パーティの戦っていた場所を通り過ぎる。

だけどなかなか遭遇しないなあ?


途中冒険者のパーティを何組か見かけたけど、初心者パーティは何イヌッコロなんか連れてんだってつぶやきが聞こえたけど、上級冒険者?慣れた冒険者はぎょっとした顔してた。

何も言ってこないからいいかな?
今までなら隠れてやり過ごしてたけど、最近はそう言った事もなくなり、冒険者を見かけても何事もなくやり過ごす事ができるようになった。

この頭に巻き付けている布のおかげかな?

そして、魔物に遭遇しないまま、今まで来た事のない所まで来てしまった。

ありゃ?ここは、話に聞いてたボスのいる場所?

「フェン、この先にボスがいると思うけど、戦ってみる?」

「うん!フェンがんばるよ!」

よし、行ってみよう。

そう思ったけどドアが開かない?
「中に誰かいるね?音がするよ、マスター。」

あ、忘れてた。ボス部屋ってボスが倒れるか、冒険者が倒れるまで開かないんだっけ?

「フェン忘れてたよ、ここはね・・・・」

フェンに説明し、開くまで待つ事なった。

「早く肉食べたいね!」

肉が食べれる魔物とは限らないよ、フェン。

          

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