〜異世界で契約した従魔がEXランクの魔物達でした〜

ノベルバユーザー327690

第38話〜団体戦1回戦 次鋒 ルディVSリオ〜

第2章 イングレア王立学園編
第38話〜団体戦1回戦 次鋒 ルディVSリオ〜
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 オーグの勝利で始まった武魔法大会団体戦1回戦。
 次は次鋒戦にルディが出る。


フィオ「次はルディちゃんだね。気持ちの整理とかは大丈夫?」


ルディ「大丈夫です!フィオ先輩」


 どうやら、ルディも気合十分のようだ。


「フィールドの準備が整いましたので次鋒戦に出られる選手はご準備をお願いいたします」


 係員が迎えに来たようだ。


  「ルディ、君なら勝てる!今までの修行の成果をここで見せる時だよ」


ルディ「うん!行ってきます。ユーマ君」


 僕はルディに気合を入れる為に頭を撫でてあげた。


ルディ「久しぶりにユーマ君に頭撫でられちゃった。これで気合が更に上がったわ。勝てたらご褒美頂戴ね?」


  「負けるとは思えないから、必ず用意しておくよ」


ルディ「やった!じゃあ、絶対勝たなきゃ」


 そういうと、ルディは控え室を後にした。


シルフィ「ユーマ?ルディが勝ったら何あげるの?」


  「それは内緒だよ。勿論シルフィが勝ったら、シルフィにもあげるからね」


シルフィ「ありがとう、ユーマ。期待しておくね」




 フィールドへの入退場口の所で係員の人から声をかけられた。


「では、出番ですので頑張ってきてください。ご武運をお祈りしておりますよ」


ルディ「ありがとうございます!」




グリッド「皆さん、お待たせいたしました。これより武魔法大会団体戦1回戦の次鋒戦を行います。まず、ノズワール帝立学院代表、リオ・クリザリスの登場だ!」


 呼ばれたリオは、男子からも女子からも歓声が上がっていた。
 それを聞くだけでも、彼女が学校で人気が高いことが分かる。


グリッド「さあ、続いてはイングレア王立学園代表、ルディ・リザベートの登場だ!彼女の両親はあの有名な紅銀の大地のユリウスさんとエイナさんで両親から修行を受けていたと情報が入っている彼女の実力を見届けましょう」


 グリッドさんのルディの説明に対し、会場がざわめいていた。


「おい!次の彼女の両親はあの有名な紅銀の大地らしいじゃねぇか」


「ああ、そんな両親に鍛えられたのならあの子も相当に強いだろうな」


「イングレア王立学園代表にいたユーマってやつも名字がシンフィールドって事は、紅銀の大地のブライトさんとサリーさんの子供って事か」


「今回のイングレア王立学園代表は相当に強いな」


 ルディとリオが、フィールド中央で止まった。


リオ「あなた、あの紅銀の大地の娘なのね」


ルディ「ええ、5歳から修行をつけて貰ってました」


リオ「そろそろ開始ね。あなたとは仲良くなれそうだけど試合は全力で行くわよ」


ルディ「勿論です。では行きますよ!」




「それでは、武魔法大会団体1回戦、次鋒戦のリオ・クリザリス対ルディ・リザベートの試合を始めます。試合・・・開始ッ!」


 ルディは最初、相手に合わせて魔法で勝負するようだ。


リオ〈水よ、我が敵を射抜く弾丸となれ!水弾ウォーターバレット!〉


ルディ〈風よ、我が手に集いて弾丸となりて、眼前の敵を撃ち抜け!風弾ウィンドバレット!〉


 リオの水弾ウォーターバレットは3発、ルディの風弾ウィンドバレットは5発出てきた。
 それらが、ぶつかり合い相殺されたと思われていたが、1発だけ相殺を逃れたウィンドバレットがリオに当たり、飛ばされていた。


 リオはすぐ立ち上がると、更なる魔法の詠唱に入った。


リオ「やりますね。魔力量も多いようですが、私も負けてませんよ。〈氷結せし槍、眼前の敵に突き刺され!氷槍アイシクルランス!〉」


 彼女の放った氷槍アイシクルランスは、学園生のものとは思えないほどの大きさだった。
 うちにいたとしてもオーグやシルフィといい勝負ができるだろう。


 だが、魔法の大きさと威力は魔力量に依存するものの、必ずしも大きいだけで魔力量が測れるわけではないのだ。


ルディ「リオさんこそやりますね。でも次で終わらせます。〈炎よ、我が手に集いて、敵を射抜く槍となれ!炎槍フレイムランス!〉」


リオ「なっ‼︎」


 ルディの形成した魔法を見てリオはすごく驚いていた。
 なぜなら、リオが形成した氷槍アイシクルランスは2本、対するルディの形成した炎槍フレイムランスは5本あったのだ。


 魔法がぶつかり、リオの魔法が消され残ったルディの魔法がリオの元に飛んでいき着弾した。


 煙が晴れたそこにはリオが倒れていた。


「そこまで!この試合、ルディ選手の勝利とする!」




「「「「「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」」」」」」


 ルディの勝利が宣言されると、観客席からは大歓声が贈られた。


「あの子強いな!あのクリザリスさんを倒したんだからな」


「ああ!今年もイングレア王立が負けると思ってたけど、もしかしたらあるかもな」




スイ「へぇ!リオに勝てる子がいるとはね。殿下やフィオがいるからもしかしてと思っていたが、どうやら決勝はユーマ達とやれそうだ」


 スイは決勝で必ず当たるであろうユーマ達との戦いを心待ちにしていた。


 観客の大歓声に応えながら、ルディは控え室に帰ってきた。




 控え室のドアが開き、ルディが入ってきたと思ったらいきなり僕に抱きついてきた。


ルディ「やったよ!ユーマ君。私勝ったよ!見てくれてた」


  「うん、見てたよ。凄かった。特にフレイムランスを打ったところは、修行の成果が出てたね」


ルディ「うん!」


 僕は、ルディの頭を撫でてあげた。


フィオ「ルディちゃん!おめでとう」


ルディ「フィオ先輩!ありがとうございます」


 2人は、手を取り合って喜んでいた。


 これで、僕たちの2勝だ。
 次の中堅戦に出るフィオさんが勝てば、僕たちの決勝進出が決まる。

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