みんなの役に立ちたい気持ちは誰にも負けない!!!
戦いの末に
    〜屋敷内〜
ヒュース、ソフィア、謎の青年が屋敷内て激しい攻防を繰り広げている。
片方が攻撃を仕掛ければもう片方は避け、カウンターを仕掛けまた避ける。
ソフィアとヒュースは仲間だが、手を組んで戦う事はよっぽどが無い限りしない。
お互い毛嫌いしているからだ。
「おい、どうしたヒュース。そんなものか? お前の『チェガン』も役に立たないポンコツだな」
「はぁ?! ざけんなよ! お前もいつも通りの動きができないじゃないか! どうした? 体が鈍ったのか?! 太っか?! ってあぶね?!!」
ヒュースの横からソフィアの鋭い蹴りが繰り出された。それを咄嗟に避け後ろに下がった。
「あぁ。謝罪する気もないがとりあえず言葉だけでも謝っといてやるよ。悪かったな。心底うざい声が耳についたものでな、敵の応戦かと思った」
そう言い争いをしていても目線だけはしっかりと青年を捉えている2人。
ソフィアは青年の動き方と武器について頭の中で冷静に整理していた。
(青年の武器は、ナイフと長剣。あとは格闘センスだ。主体として使っているのは、ナイフだ。後は、スピードを活かし相手を少しづつ削るタイプだ。
意外に厄介な戦い方をする……一発で狙いに来てくれれば隙を狙いやすいが)
ソフィアは壁をつたって青年の背後に回り込み狙いに行っが、後ろに目でもついているのか冷静に横へと避けられカウンターをくらいそうになる。
体を捩らせ避けたが少し掠ってしまったのか頬からは血が少し流れてしまった。
(ソフィアでも無理なのか……? 相手はスピードもあり戦闘能力も高い、でも、俺よりは遅いだろ!)
次はヒュースが攻撃を仕掛けた。
相手の真正面からすごいスピードで近づきまず武器を落とそうとした。だが、それをすれすれでかわされ青年のナイフがヒュースの腕を掠った。
もう一回近づけば次はやられるだろう。
(武器も落とせないか……つーか、こいつ俺の動きを読んでないか? てか……)
  ((俺達の動きが読まれてる?))
ソフィア達の考えを悟ったのか青年は口を開いた。
「お前達の戦い方は単調だ。こんな動きならたやすく避けられる」
ソフィアはイラつきながらも何とか平静を保っている。ここでイラついたとしても意味は無いため何とか耐えていた。
「お前らはエレナを泣かした...許さない」
青年からはすごい黒い、今にも食われそうな殺気が放たれている。
「これ、まずいな。勘違いされている。
あいつは泣いてはいなかったぞ」
「そこじゃねぇよな? あと、涼しい顔でいうことかよ」
「元がこんな顔だから仕方ねぇーだろ」
ソフィア達三人が睨み合いながら相手の出方を探っていた。
その中ヒュースがソフィアへと問いかけた。
「なぁ、ソフィア」
「……なんだ」
「お前……もうそろそろ武器使ったらどうだ?」
「あぁ?」
ソフィアはヒュースを睨みつつも外套の中に隠してある拳銃に少し手を伸ばした。
だが直ぐに手を戻した。
「だって、お前でもこのままやっていた所で逆にこっちがやばくならねぇ?」
「それはお前にも言えることだがな。それに今はまだ使わんくてもいい」
 「……理由は?」
少しヒュースを見たあと。
「今回は『殺し』じゃない、『時間稼ぎ』だ。武器を使わなくても構わん」
ーーーーーぴくっ
  
「時間稼ぎだと?」 
青年はソフィアの言葉が気に入らなかったのか鋭い眼光で睨んでいる。
だが、そんな眼光はソフィアにとって日常茶飯事。一瞬の動揺も見せなかった。
「そうだ、時間稼ぎだ。お前を殺すだけだったらもう終わってる」
「だよなぁ〜。ニシシ」
ヒュースは手を頭の後ろで組んで軽く言った。
ソフィアはそのヒュースの態度が気に入らないらしく眉間に皺を寄せている。
「ふざけるなよ……じゃ〜お前らからその余裕を無くしてやる。そして、殺す」
凄い形相でソフィア達を睨む青年。そして、次の瞬間一直線にナイフをかまえソフィア達へと突っ込んでいく。
ーーーーーニヤッ
「これを待っていた」
「何?!」
青年が一瞬、瞬きをした瞬間にソフィアは青年の下に体を滑らせ視界から姿を消すように青年の後ろへと回った。
「な?!」
そして青年の背中に思いっきり肘打ちをした。
「がはっ?!」
ーーーーードン!
「捕らえろ! ヒュース」
「命令すんな!」
ヒュースは青年の手を後ろに回し、体を抑えるように上に乗った。
「離せ……」
「誰が離すかよ」
「確かになぁ〜せっかく捕らえたのに」
ソフィアが青年の後ろに肘打ちを食らわせたあと、ヒュースが間髪入れずに床にねじふせ動けないように上に乗っている。
ソフィアは青年の手から2つのナイフと長剣を奪い取り届かない所へと投げた。
武器はなく丸腰だが青年はまだ叫びもがいている。
  
「はなせぇーー!!」
今までにないほどの声を出していた、のと同時にヒュースの手から逃れようと体をよじらせている。
「は?! お……おい! それ以上動いたら?!」
「エレナを泣かせたやつは、絶対に許さない!」
「っ?! 離せヒュース!」
「うわ?!?」
ヒュースの腕をソフィアは後ろへと引っ張った。その際に後ろへとヒュースのみが転倒していたが全く気にする様子を見せないソフィア。
青年は自分の腕を犠牲にしてまでヒュースの視覚を奪おうと拳を振り上げたのだ。
少しでもソフィアの反応が遅かったらヒュースの目は今ごろ使い物になっていなかっただろう。
「はぁ……はぁ……」
青年は息を切らせながら片腕を抑えている。
「自分の腕を犠牲にして逃げやがった」
まさか自分の腕を犠牲にしてまで抜け出そうとするとは想像ができていなかったため、ソフィア達は少し動揺した。
「殺す……殺す……」
青年は小さく呟いている。
ソフィア達からは絶対に目を離さず一切の隙も見せない。
「なぁ……時間稼ぎはいつまでやればいいんだ? 流石にもうそろそろ……」
「そうだな……流石に限界だな……俺達だけで『時間稼ぎ』は難しい」
「だよなぁ」
「殺す!!」
青年はさっきまでとは比ではないくらいのスピードを出してソフィア達へと突っ込む。
「っぶね?!」
「っち!」
ヒュースとソフィアの間を狙い2人同時に殺そうとした。
どうやらまだ懐に武器を隠し持っていたらしく、ムチが握られていた。
色んな武器を扱えるらしい。
ムチには殺傷能力はそんなにないが、当たれば皮膚に鋭い痛みが走り動きが制限してしまう。
青年のスピードを活かした戦闘方法では一瞬の隙も見せてはならない。
「時間稼ぎをしている暇があるのか? お前らに!」
さっきと同じスピードで今度はソフィアに向かって仕掛けた。
「いや、もう稼がなくていいらしい」
そう言った瞬間、ソフィアは外套の中に隠していた鎖をつかみ突っ込んできた青年へと放った。
上手く捕まえることが出来たため青年は床へと転がった。
「間に合って……いるのでしょうか?」
屋敷の出入口のドアがゆっくりと開く。
そして、そこに立っていた人物は水色の髪を肩近くで切りそろえており、服は片方だけ短い赤いマントを羽織って、足元は革のロングブーツを履いている、少し中性的な男性だ。
雰囲気はどこかの騎士のような見た目だが、その人は今何故か目を瞑っていた。
「ギリギリ遅刻だ。おら、さっさとこいつを見ろ」
ソフィアは鎖を引っ張り青年の体を出入口付近へと投げた。
「がっ」
縛られてしまっているため身動きが取れず青年は出入口付近に転がってしまった。
赤いマントを羽織っている男性は床に転がっている青年に静かに近づき顔を上げさせた。
「私の目をしっかり『見てください』」
青年は咄嗟に目の前の男性へと目線を向けた。
目の前にはオレンジ色の目があり、青年の意識はここで途絶えた。
ヒュース、ソフィア、謎の青年が屋敷内て激しい攻防を繰り広げている。
片方が攻撃を仕掛ければもう片方は避け、カウンターを仕掛けまた避ける。
ソフィアとヒュースは仲間だが、手を組んで戦う事はよっぽどが無い限りしない。
お互い毛嫌いしているからだ。
「おい、どうしたヒュース。そんなものか? お前の『チェガン』も役に立たないポンコツだな」
「はぁ?! ざけんなよ! お前もいつも通りの動きができないじゃないか! どうした? 体が鈍ったのか?! 太っか?! ってあぶね?!!」
ヒュースの横からソフィアの鋭い蹴りが繰り出された。それを咄嗟に避け後ろに下がった。
「あぁ。謝罪する気もないがとりあえず言葉だけでも謝っといてやるよ。悪かったな。心底うざい声が耳についたものでな、敵の応戦かと思った」
そう言い争いをしていても目線だけはしっかりと青年を捉えている2人。
ソフィアは青年の動き方と武器について頭の中で冷静に整理していた。
(青年の武器は、ナイフと長剣。あとは格闘センスだ。主体として使っているのは、ナイフだ。後は、スピードを活かし相手を少しづつ削るタイプだ。
意外に厄介な戦い方をする……一発で狙いに来てくれれば隙を狙いやすいが)
ソフィアは壁をつたって青年の背後に回り込み狙いに行っが、後ろに目でもついているのか冷静に横へと避けられカウンターをくらいそうになる。
体を捩らせ避けたが少し掠ってしまったのか頬からは血が少し流れてしまった。
(ソフィアでも無理なのか……? 相手はスピードもあり戦闘能力も高い、でも、俺よりは遅いだろ!)
次はヒュースが攻撃を仕掛けた。
相手の真正面からすごいスピードで近づきまず武器を落とそうとした。だが、それをすれすれでかわされ青年のナイフがヒュースの腕を掠った。
もう一回近づけば次はやられるだろう。
(武器も落とせないか……つーか、こいつ俺の動きを読んでないか? てか……)
  ((俺達の動きが読まれてる?))
ソフィア達の考えを悟ったのか青年は口を開いた。
「お前達の戦い方は単調だ。こんな動きならたやすく避けられる」
ソフィアはイラつきながらも何とか平静を保っている。ここでイラついたとしても意味は無いため何とか耐えていた。
「お前らはエレナを泣かした...許さない」
青年からはすごい黒い、今にも食われそうな殺気が放たれている。
「これ、まずいな。勘違いされている。
あいつは泣いてはいなかったぞ」
「そこじゃねぇよな? あと、涼しい顔でいうことかよ」
「元がこんな顔だから仕方ねぇーだろ」
ソフィア達三人が睨み合いながら相手の出方を探っていた。
その中ヒュースがソフィアへと問いかけた。
「なぁ、ソフィア」
「……なんだ」
「お前……もうそろそろ武器使ったらどうだ?」
「あぁ?」
ソフィアはヒュースを睨みつつも外套の中に隠してある拳銃に少し手を伸ばした。
だが直ぐに手を戻した。
「だって、お前でもこのままやっていた所で逆にこっちがやばくならねぇ?」
「それはお前にも言えることだがな。それに今はまだ使わんくてもいい」
 「……理由は?」
少しヒュースを見たあと。
「今回は『殺し』じゃない、『時間稼ぎ』だ。武器を使わなくても構わん」
ーーーーーぴくっ
  
「時間稼ぎだと?」 
青年はソフィアの言葉が気に入らなかったのか鋭い眼光で睨んでいる。
だが、そんな眼光はソフィアにとって日常茶飯事。一瞬の動揺も見せなかった。
「そうだ、時間稼ぎだ。お前を殺すだけだったらもう終わってる」
「だよなぁ〜。ニシシ」
ヒュースは手を頭の後ろで組んで軽く言った。
ソフィアはそのヒュースの態度が気に入らないらしく眉間に皺を寄せている。
「ふざけるなよ……じゃ〜お前らからその余裕を無くしてやる。そして、殺す」
凄い形相でソフィア達を睨む青年。そして、次の瞬間一直線にナイフをかまえソフィア達へと突っ込んでいく。
ーーーーーニヤッ
「これを待っていた」
「何?!」
青年が一瞬、瞬きをした瞬間にソフィアは青年の下に体を滑らせ視界から姿を消すように青年の後ろへと回った。
「な?!」
そして青年の背中に思いっきり肘打ちをした。
「がはっ?!」
ーーーーードン!
「捕らえろ! ヒュース」
「命令すんな!」
ヒュースは青年の手を後ろに回し、体を抑えるように上に乗った。
「離せ……」
「誰が離すかよ」
「確かになぁ〜せっかく捕らえたのに」
ソフィアが青年の後ろに肘打ちを食らわせたあと、ヒュースが間髪入れずに床にねじふせ動けないように上に乗っている。
ソフィアは青年の手から2つのナイフと長剣を奪い取り届かない所へと投げた。
武器はなく丸腰だが青年はまだ叫びもがいている。
  
「はなせぇーー!!」
今までにないほどの声を出していた、のと同時にヒュースの手から逃れようと体をよじらせている。
「は?! お……おい! それ以上動いたら?!」
「エレナを泣かせたやつは、絶対に許さない!」
「っ?! 離せヒュース!」
「うわ?!?」
ヒュースの腕をソフィアは後ろへと引っ張った。その際に後ろへとヒュースのみが転倒していたが全く気にする様子を見せないソフィア。
青年は自分の腕を犠牲にしてまでヒュースの視覚を奪おうと拳を振り上げたのだ。
少しでもソフィアの反応が遅かったらヒュースの目は今ごろ使い物になっていなかっただろう。
「はぁ……はぁ……」
青年は息を切らせながら片腕を抑えている。
「自分の腕を犠牲にして逃げやがった」
まさか自分の腕を犠牲にしてまで抜け出そうとするとは想像ができていなかったため、ソフィア達は少し動揺した。
「殺す……殺す……」
青年は小さく呟いている。
ソフィア達からは絶対に目を離さず一切の隙も見せない。
「なぁ……時間稼ぎはいつまでやればいいんだ? 流石にもうそろそろ……」
「そうだな……流石に限界だな……俺達だけで『時間稼ぎ』は難しい」
「だよなぁ」
「殺す!!」
青年はさっきまでとは比ではないくらいのスピードを出してソフィア達へと突っ込む。
「っぶね?!」
「っち!」
ヒュースとソフィアの間を狙い2人同時に殺そうとした。
どうやらまだ懐に武器を隠し持っていたらしく、ムチが握られていた。
色んな武器を扱えるらしい。
ムチには殺傷能力はそんなにないが、当たれば皮膚に鋭い痛みが走り動きが制限してしまう。
青年のスピードを活かした戦闘方法では一瞬の隙も見せてはならない。
「時間稼ぎをしている暇があるのか? お前らに!」
さっきと同じスピードで今度はソフィアに向かって仕掛けた。
「いや、もう稼がなくていいらしい」
そう言った瞬間、ソフィアは外套の中に隠していた鎖をつかみ突っ込んできた青年へと放った。
上手く捕まえることが出来たため青年は床へと転がった。
「間に合って……いるのでしょうか?」
屋敷の出入口のドアがゆっくりと開く。
そして、そこに立っていた人物は水色の髪を肩近くで切りそろえており、服は片方だけ短い赤いマントを羽織って、足元は革のロングブーツを履いている、少し中性的な男性だ。
雰囲気はどこかの騎士のような見た目だが、その人は今何故か目を瞑っていた。
「ギリギリ遅刻だ。おら、さっさとこいつを見ろ」
ソフィアは鎖を引っ張り青年の体を出入口付近へと投げた。
「がっ」
縛られてしまっているため身動きが取れず青年は出入口付近に転がってしまった。
赤いマントを羽織っている男性は床に転がっている青年に静かに近づき顔を上げさせた。
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