みんなの役に立ちたい気持ちは誰にも負けない!!!

桜桃

目的地

 アルカに着いて来いと言われ後ろを着いて行くこと三十分。目的地らしき物は今の所見当たらない。
 最初は住宅街を歩いていたがだんだん道を逸れて今は森の中を歩いている。
 周りが木々で覆われており薄暗い。

「あの〜、どこに行くんですか? 」

 流石にエレナも疲れたらしくちょっと荒い息遣いで問いかけていた。

「んー? あともう少しかなぁ〜」

 私達はもう疲れのあまり肩で息をしている事に対し、アルカは全然疲れた様子がない。
 見た目によらず体力はあるらしい。

「さっきからあともう少しあともう少しって、あなたのもう少しは何十分くらいなの? 」

 流石に疲れた。こんなに歩いたのは何ヶ月ぶりだ。
 私はあまり外に出歩かない。出歩くとしたら大体は、学校、買い物ぐらいだ。あとは家で勉強などをしている。
 ほんと、女子中学生としてどうなんだ……私……。

「着いたぞ〜」

 アルカの声で下げていた目線を上げた。

「……え?」

「ここは……??」

 案内されて辿り着いた所は、すごく古そうな大きいお屋敷だった。
 すごく大きいが、壁画が剥がれていたり、蜘蛛の巣が張っていたりと人が住んでるようには到底見えない。

「本当にここなの? 間違ってない??」

 少し、怪訝な顔で聞いた。

「なぜいつも来ている所なのに間違えなければならない? 馬鹿なのか?」

  ーーームカつく!!

「普通、こんなに古く人が住んでなさそうなとこが目的地なんて思わないでしょうが! 人を馬鹿馬鹿言って! 」

 顔を少し膨らませて怒る。
 失礼な事しか言わないんだから!

「怒ると可愛くねぇー顔がもっとブスになるぞ」

 ニヤニヤ笑っている顔がまたむかつく。

「余計なお世話よ!」

 私達二人が屋敷の出入口前でいがみ合っていると上からギギギという音と共に窓が開いた。

「お〜い、アルカ〜何してる? さっさと入ってこーい!」

 上に顔を上げると男性が窓から顔を出し私達(正確にはアルカ)に話しかけてきた。
 つばを後ろにして黄緑色の帽子を被っていた。目が大きく可愛い顔をしている男性だ。
 学生……なのかな? そういえば、アルカは働いてるのかな……。いや、多分学生だろう。

「お〜ヒュースかぁ〜今入るわ〜」

「わかった!!」

  ――――――パタン

 元気の良い返事をした後に男性は顔を引っ込めて窓を閉めた。

「今の人は? 」

「ん? ん〜……簡単に言えば仲間だ」

 ーー仲間??

 なぜそんな言い方なんだろうか。普通は『友達』とかでは無いのか。
 そう言えば、私達は『協力する』とは言ったが、何をどう協力すればいいのかは聞かされていない。

「仲間って?」

「まぁ〜入ればわかるだろ。ここで立ち話もあれだしとりあえず中に入るぞ?」

 片手を上げて親指で屋敷のドアを指した。

「……わかった……」

 少し不気味に思ったが協力すると自分達から言ったためあとには引けない。
 疑問を持ちながらもアルカが指差した方へと歩き中へ入ることにした。
 今は、それしか出来ることがないからでもあるがやはり怖いものは怖い。
 エレナにひっつきながら私はアルカの後ろを着いて行った。

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