みんなの役に立ちたい気持ちは誰にも負けない!!!

桜桃

日常

 〜学校〜

 外は透き通るような綺麗な青空が広がっている。
 肌に触れる風も心地よくて気持ちがいい。
 そんな中、学校の窓からピンク色の長い髪を後ろに1本でまとめ、風で靡かせながら外を眺めている私、リヒトはため息をつき後ろを振り向く。
 今は昼休みでみんな各々自分のやりたい事をやっていた。
 ご飯を食べている人、友達と楽しそうに話をしている人やゲームをしている人までいる。
 その光景を私は窓側から見ていた。
 ドアの方に目を向けると見慣れた女子が手を振りながらこちらに声をかけてきた。

「お〜い、リヒト〜??」

 ドアの方で私を呼んでいるのは、長くストレートな髪を上の方でツインテールに結んで、制服の上には大きめな黒いパーカーを着ている女子。
 友達のエレナだった。

「どうしたのエレナ? 」

 私はドアに近づきながら話しかける。
 今日もエレナはThe! 女の子って感じで可愛いなぁ、羨ましい……。

「リヒトはもうご飯食べた? もし、食べてないなら一緒に屋上で食べない? 」

 明るい笑顔でそう言われるとこっちも自然に笑顔になってしまう。
 なんだか嬉しいな。

「いいよ、ちょっと待ってて」

 こんな会話をしているが実はエレナを待っていたんだよね私。
 約束をしている訳では無かったから待っていたと言うのはちょっと気恥しい。だから言ってあげない。でも、もし言ったらエレナはどういう反応するのかな。
 そんなことを考えながら急いでお財布を準備して購買部まで急いだ。
 その後はいつもエレナと一緒にお昼ご飯を食べている屋上へと向かった。


「天気良くてよかったね!」

 エレナは両手を広げ体いっぱいに自然の風を受けながらそう言った。
 確かに今日の空は雲1つない透き通るような青空が広がっている。
 凄く気持ちがいいなぁ。

「そうだね!」

 私も笑顔でそう言うと屋上の端に移動してさっき買ってきたパンを開けて食べ始めた。

「エレナはいつも綺麗なお弁当だよね? お母さんが作ってるの??」

 エレナのお弁当はいつもカラフルでいかにも女の子って感じだ。
 こんなお弁当を昼休みに食べると元気になりそう……。
 私はいつもパンとかだし……。自分で作ればいいのだけれど……。うん、無理だね。

「ん? ううん違うよ、自分で作ってるんだ!」

 声色は明るいが表情が少し沈んだ感じがした。
 え、私何か言ってはいけないことでも言っちゃった?

「お母さん……結構前に亡くなっちゃてるんだ」

「え?! 」

 驚いた。そんなこと一言も言ってなかったから。
 エレナは、見た目は笑っているがすごく寂しそうに微笑んでいる。
 いや、寂しいと言う感情ではない。なんだか分からないけど一瞬、エレナじゃないようなそんな気がした。

「見て見て! この卵焼きうまく出来たんだ! 味見してみてよ!」

 私が先程感じた違和感について聞こうと口を開いたが、それより早くエレナは卵焼きを持ち笑顔で突きつけてきた

  ーーーーーーパクン

「っ?! お……美味しい」

 甘く、すごくふわふわしていて舌触りが良くすごく美味しかった。

「ふふん! でしょ! 自信作だったんだ」

 私はもう一度エレナの顔を確認してみるといつもと同じ笑顔に戻っていた。
 やはり気の所為だったようだ。
 でも、ちょっと不安感が残る。
 エレナがいつしかいなくなってしまうんではないかと考えてしまう。
 何でだろうか。

「……エレナ、これからも友達でいようね」

「? ……うん!」

 エレナは最初よくわからないって顔をした後、明るく笑った。


 その後楽しく食べていると学校のチャイムが鳴った。
 ってやば! もうこんなに時間経ってたんだ。
 時間を忘れてゆっくりしすぎた。

「急ごう! 」

「うん! 」

 私達は急いでお弁当を食べて小走りで教室へと向かった。
 私とエレナは教室が違うため途中で別れて教室に入ろうとドアに手をかけたところでエレナから声をかけられた。

「リヒト! 放課後一緒に帰ろう? 今日は部活ないんだ」

「わかった! 」

 エレナは私の言葉を聞いたあと笑顔を返して教室に戻った。
 部活とは剣道部の事。
 エレナは何となく剣道部を見学してすごくかっこいいと思ったらしく、自分もかっこよくなりたいからと入ったらしい。
 初めてにしては筋が良いと部長に褒められたと笑顔で話してくれた。
 そんなエレナは放課後はほとんど部活だから一緒に帰ることは時々。だからすごく楽しみだ。

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