【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1288話 大丈夫だ、問題ない
魔法師団の若手が、MP切れによりダウンした。
俺は彼女の代役として、結界魔法の補助役を担うことになった。
「では、これより結界魔法の発動を開始する! 皆の者、準備はいいな!!」
分隊長が叫ぶ。
その場に集まった人魚たちは、頷いてそれに応えた。
「ではいくぞ! ――我らが身に宿すは、守りの魔力! 不届きなる者の侵入を阻む壁となりて、この里に静寂と安寧をもたらすべし!! 【ヴェイル・フィールド】!!」
「「【ヴェイル・フィールド】!!」」
分隊長の声に続き、魔法師団の面々が詠唱する。
すると、彼女たちの身体から淡い光のオーラが立ち上り始めた。
無事に結界魔法が発動されたようだ。
「どうだった? 俺の補助は」
「うむ、問題ない。というか、なかなかに見事な補助だった」
分隊長が頷く。
彼女は結界魔法により出現した壁を見つめながら、続けた。
「そなたの魔力制御は的確だ。MP切れとなった彼女も、新入りとはいえ栄えある魔法師団の団員。それなりの技量を持っているのだが、それに負けず劣らずだったな」
「それはどうも」
「うむ。では、次の結界魔法に移ろう」
分隊長は頷くと、再び呪文詠唱の準備を始めた。
人魚の里を守る防壁は大きい。
何度も発動を繰り返す必要がある。
できれば効率を良くして、時短したい。
「一つ確認したいのだが」
「ん?」
「今ので、結界魔法の補助のコツを掴めた。補助の出力をもっと上げても構わないか?」
「なに?」
分隊長が眉をひそめる。
俺は畳みかけるように言葉を続けた。
「強い魔力補助があった方が、結界魔法の効力も上がるはずだ。しかし、あまりにも強すぎると制御が難しくなる。だから念のため、確認しておこうと思ってな」
他者の魔法に対する魔力補助。
言ってみれば、電動自転車のモーターみたいなものだろうか。
あるいは、ヨットに乗っているときの追い風と言ってもいいし、レースゲームにおける加速アイテムと言ってもいい。
あった方が便利で速いのは間違いないのだが、あまりにも強力すぎるのも問題だ。
電動自転車のモーターが強力すぎると事故に繋がり、ヨットに乗っているときの追い風が強すぎると転覆し、レースゲームにおける加速アイテムが強すぎると壁に激突してしまう。
このあたりの調整は、かなり繊細な感覚が必要だ。
「ふむ……。確かに、それは事実だな」
分隊長がうなずく。
人族と人魚族、陸上と海中という違いはあれど、魔法制御に関する常識はある程度共通しているみたいだな。
「よし、許可しよう。より強く補助してくれるなら、より強固な結界魔法を構築できるはずだ」
「制御は問題ないのか?」
「大丈夫だ、問題ない。あまりにも常識外れに強力な補助ならマズイが、さすがにそこまでの出力はないだろう」
「ふむ。分隊長のお前がそう言うのなら、信じよう」
念のため聞いたが、問題なさそうだな。
俺の全力をもって、結界魔法を補助しよう。
作業をさらなる前倒しとかに繋がれば、人魚族から俺への評価や信頼がさらに高まるはずだ。
俺はそんなことを考えつつ、集中していくのだった。
俺は彼女の代役として、結界魔法の補助役を担うことになった。
「では、これより結界魔法の発動を開始する! 皆の者、準備はいいな!!」
分隊長が叫ぶ。
その場に集まった人魚たちは、頷いてそれに応えた。
「ではいくぞ! ――我らが身に宿すは、守りの魔力! 不届きなる者の侵入を阻む壁となりて、この里に静寂と安寧をもたらすべし!! 【ヴェイル・フィールド】!!」
「「【ヴェイル・フィールド】!!」」
分隊長の声に続き、魔法師団の面々が詠唱する。
すると、彼女たちの身体から淡い光のオーラが立ち上り始めた。
無事に結界魔法が発動されたようだ。
「どうだった? 俺の補助は」
「うむ、問題ない。というか、なかなかに見事な補助だった」
分隊長が頷く。
彼女は結界魔法により出現した壁を見つめながら、続けた。
「そなたの魔力制御は的確だ。MP切れとなった彼女も、新入りとはいえ栄えある魔法師団の団員。それなりの技量を持っているのだが、それに負けず劣らずだったな」
「それはどうも」
「うむ。では、次の結界魔法に移ろう」
分隊長は頷くと、再び呪文詠唱の準備を始めた。
人魚の里を守る防壁は大きい。
何度も発動を繰り返す必要がある。
できれば効率を良くして、時短したい。
「一つ確認したいのだが」
「ん?」
「今ので、結界魔法の補助のコツを掴めた。補助の出力をもっと上げても構わないか?」
「なに?」
分隊長が眉をひそめる。
俺は畳みかけるように言葉を続けた。
「強い魔力補助があった方が、結界魔法の効力も上がるはずだ。しかし、あまりにも強すぎると制御が難しくなる。だから念のため、確認しておこうと思ってな」
他者の魔法に対する魔力補助。
言ってみれば、電動自転車のモーターみたいなものだろうか。
あるいは、ヨットに乗っているときの追い風と言ってもいいし、レースゲームにおける加速アイテムと言ってもいい。
あった方が便利で速いのは間違いないのだが、あまりにも強力すぎるのも問題だ。
電動自転車のモーターが強力すぎると事故に繋がり、ヨットに乗っているときの追い風が強すぎると転覆し、レースゲームにおける加速アイテムが強すぎると壁に激突してしまう。
このあたりの調整は、かなり繊細な感覚が必要だ。
「ふむ……。確かに、それは事実だな」
分隊長がうなずく。
人族と人魚族、陸上と海中という違いはあれど、魔法制御に関する常識はある程度共通しているみたいだな。
「よし、許可しよう。より強く補助してくれるなら、より強固な結界魔法を構築できるはずだ」
「制御は問題ないのか?」
「大丈夫だ、問題ない。あまりにも常識外れに強力な補助ならマズイが、さすがにそこまでの出力はないだろう」
「ふむ。分隊長のお前がそう言うのなら、信じよう」
念のため聞いたが、問題なさそうだな。
俺の全力をもって、結界魔法を補助しよう。
作業をさらなる前倒しとかに繋がれば、人魚族から俺への評価や信頼がさらに高まるはずだ。
俺はそんなことを考えつつ、集中していくのだった。
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