【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1265話 右足解放
治療岩(治療院)に重傷者が次々と運び込まれている。
俺が治療に参戦したことにより、一時は落ち着きかけたのだが……。
他の治療岩で対応できなかった重傷者が追加され、また慌ただしくなった。
「くっ……! これほどの数の対応は……! いえ、泣き言を言っている場合ではありません……!!」
リリアンや他の職員たちは、悲壮な顔をしながらも必死に治療を続けている。
だが、重傷者は多い。
(これは……マズイな)
俺は顔をしかめる。
このままでは、この治療岩もパンクしてしまうだろう。
今はギリギリで持ちこたえているが……。
(俺の両腕は解放されているが、両足はまだ拘束中……。限られた出力の治療魔法で対応しきれるか……?)
俺の中に焦りが生まれる。
いくら俺がチートスキル持ちだからといっても、『魔封じの枷』や『闘気封印の縄』で力を抑制されている状態ではできることとできないことがある。
(拘束を自力で解除すれば、治療魔法の出力を上げられるが……。問題になる可能性もある)
右手については、不便なので自力で勝手に解除させてもらった。
その後、メルティーネの協力もあって誤魔化しに成功している。
左手については、軽傷者の治療やエリオット王子との会話を通して解除の許可が出た。
ミッション『10人以上の人魚族に加護(微)を付与せよ』を達成するためにも、今後は正規の手順を踏んで解除していきたいと思っていた。
勝手に拘束を解除したら、『やはり人族は危険な存在だ』とか言われかねないからだ。
「うぐぐ……。痛ぇよぉ……」
「うぅ……。誰か……助けて……!」
(問題になる可能性がある。……なんて、そんなことを言っている場合ではないな)
正規の手順を重要視するあまり、死者を出してしまっては本末転倒だ。
まずは人魚族の戦士たちを救うのが最優先。
きっと、後追いで許可も出るだろう。
「ふんっ!! はぁああああっ!!!」
俺は魔力と闘気を解放する。
そして、右足を拘束している『魔封じの枷』や『闘気封印の縄』を吹き飛ばした。
「えっ? な、何事ですか!?」
後ろでリリアンが驚愕の声を漏らすのが聞こえた。
突然、俺が拘束を力ずくで解いたので驚いたのだろう。
(さらに魔力や闘気を解放すれば、左足の拘束もぶっ飛ばせるが……。この場ではマズイか?)
拘束の解除時には、今のように周囲へ多少の衝撃波が発生する。
四肢を拘束していた最後の枷を解除する際には、ひと回り強めの衝撃波が発生するかもしれない。
場合によっては、ほかの人魚族を傷つけてしまう可能性がある。
特に今は、生死の境をさまよっている重傷者が何人もいるのだ。
衝撃波が当たれば、怪我の悪化や死に至る危険性もあるだろう。
(強大な魔物とでも戦うならともかく……。治療魔法なら、ここまでの解放で十分だろう)
俺はそう判断し、左足の拘束にとどめることにした。
「ふうっ……」
軽く息を整えると、リリアンの元へ向かう。
人魚族の戦士は未だに苦しんでいるのだ。
責任者であるリリアンと話をつけつつ、早急に治療魔法を発動させたい。
「なぁ、リリアン」
「ひっ……! こ、こんなときに暴れだすつもりですか……!? やはり、人族は……」
俺が声をかけると、リリアンはビクッと身を震わせる。
何やら誤解されている気がするが……。
気のせいか?
俺が治療に参戦したことにより、一時は落ち着きかけたのだが……。
他の治療岩で対応できなかった重傷者が追加され、また慌ただしくなった。
「くっ……! これほどの数の対応は……! いえ、泣き言を言っている場合ではありません……!!」
リリアンや他の職員たちは、悲壮な顔をしながらも必死に治療を続けている。
だが、重傷者は多い。
(これは……マズイな)
俺は顔をしかめる。
このままでは、この治療岩もパンクしてしまうだろう。
今はギリギリで持ちこたえているが……。
(俺の両腕は解放されているが、両足はまだ拘束中……。限られた出力の治療魔法で対応しきれるか……?)
俺の中に焦りが生まれる。
いくら俺がチートスキル持ちだからといっても、『魔封じの枷』や『闘気封印の縄』で力を抑制されている状態ではできることとできないことがある。
(拘束を自力で解除すれば、治療魔法の出力を上げられるが……。問題になる可能性もある)
右手については、不便なので自力で勝手に解除させてもらった。
その後、メルティーネの協力もあって誤魔化しに成功している。
左手については、軽傷者の治療やエリオット王子との会話を通して解除の許可が出た。
ミッション『10人以上の人魚族に加護(微)を付与せよ』を達成するためにも、今後は正規の手順を踏んで解除していきたいと思っていた。
勝手に拘束を解除したら、『やはり人族は危険な存在だ』とか言われかねないからだ。
「うぐぐ……。痛ぇよぉ……」
「うぅ……。誰か……助けて……!」
(問題になる可能性がある。……なんて、そんなことを言っている場合ではないな)
正規の手順を重要視するあまり、死者を出してしまっては本末転倒だ。
まずは人魚族の戦士たちを救うのが最優先。
きっと、後追いで許可も出るだろう。
「ふんっ!! はぁああああっ!!!」
俺は魔力と闘気を解放する。
そして、右足を拘束している『魔封じの枷』や『闘気封印の縄』を吹き飛ばした。
「えっ? な、何事ですか!?」
後ろでリリアンが驚愕の声を漏らすのが聞こえた。
突然、俺が拘束を力ずくで解いたので驚いたのだろう。
(さらに魔力や闘気を解放すれば、左足の拘束もぶっ飛ばせるが……。この場ではマズイか?)
拘束の解除時には、今のように周囲へ多少の衝撃波が発生する。
四肢を拘束していた最後の枷を解除する際には、ひと回り強めの衝撃波が発生するかもしれない。
場合によっては、ほかの人魚族を傷つけてしまう可能性がある。
特に今は、生死の境をさまよっている重傷者が何人もいるのだ。
衝撃波が当たれば、怪我の悪化や死に至る危険性もあるだろう。
(強大な魔物とでも戦うならともかく……。治療魔法なら、ここまでの解放で十分だろう)
俺はそう判断し、左足の拘束にとどめることにした。
「ふうっ……」
軽く息を整えると、リリアンの元へ向かう。
人魚族の戦士は未だに苦しんでいるのだ。
責任者であるリリアンと話をつけつつ、早急に治療魔法を発動させたい。
「なぁ、リリアン」
「ひっ……! こ、こんなときに暴れだすつもりですか……!? やはり、人族は……」
俺が声をかけると、リリアンはビクッと身を震わせる。
何やら誤解されている気がするが……。
気のせいか?
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