【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1236話 共鳴水晶による連絡【ミティたちside】
タカシやジャイアントクラーケンの視界外へと逃げおおせた隠密小型船。
乗組員であるミティやアイリスたちは、議論を交わしていた。
タカシを救出に戻るか、それともこのまま逃げ続けるかだ。
なかなか結論が出ない中、遠方に凄まじい光の柱を見た。
「せ、聖女さんの技なの~? タカシさん、そんなことまでできるなんて~……」
「ピピッ! あれが特定宗教組織に伝わる秘伝魔法である確率:92パーセント……。個体名:リッカが宗派外の人間であるマスターに技術指導をしていたとは想定外でした。情報をアップデートします」
花の言葉に、ティーナが反応した。
しかし、どこか釈然としない様子だ。
「あの魔法があれば、お館様は大丈夫でしょう。やはりお館様は無敵です」
「そう甘いものではありませんわよ、レインさん。ジャイアントクラーケンの生命力を侮ってはいけませんわ」
レインの言葉に、リーゼロッテが待ったをかけた。
ジャイアントクラーケンは凄まじい巨体の化け物だ。
あの光の柱でも、致命傷になっていない可能性が高い。
彼女はそう判断した。
「……確かにそうだね。それに、見たところ魔法の制御が不完全だ。威力は高いけど、燃費はかなり悪いはず……」
「うぅ……! タカシ様、心配です……!!」
アイリスとミティが不安げに言う。
タカシの実力は彼女たちも分かっているつもりだ。
しかし、ジャイアントクラーケンを倒せるほどの力を持っているとは思えない。
彼女たちがやきもきしている間にも、戦闘音は響き続けている。
そして最後に――
ドッゴオオオオオォン……!!!
一際大きな衝撃音が響き渡り、嵐は収まっていった。
ジャイアントクラーケンの討伐に成功したのか、あるいは撃退か……。
いずれにせよ、タカシが無事に生存している可能性は低くないように思える。
「このまま進む? それとも戻った方がいいかな?」
「た、タカシさんと合流したいですが……。もし、討伐ではなく撃退されただけだったら危険ですね……」
モニカの問いに、ニムが答える。
ジャイアントクラーケンを見事に討伐していたのであれば、もはや脅威は去っている。
タカシと合流するために船ごと戻っても問題ないだろう。
だが、撃退しただけの場合は話が別だ。
逃亡中のジャイアントクラーケンと運悪く再遭遇すれば、船が破壊されてしまうかもしれない。
「ふふん。ここは進んだ方が無難ね。タカシなら、きっと大丈夫よ」
「……そうですね。タカシさんなら、重力魔法で追いついてこられるでしょう」
「みなさん、白状すぎます! お疲れのタカシ様を迎えに行くべきです!!」
「マリアも心配かなぁ……。やっぱり、マリアが飛んで見てこようか?」
ユナ、サリエ、ミティ、マリアが発言する。
あーでもない、こーでもない……。
ミリオンズのメンバーは議論を続けた。
決して仲が悪いわけではないのだが、タカシが不在だと少しばかりまとまりに欠けるのが現状である。
特に、タカシに関する議題であればなおさらだ。
なかなか結論が出ない、その時だった。
ピカッ!
隠密小型船内に光が発生した。
先ほどのような雷雲によるものではない。
これは――
「共鳴水晶が虹色に光っているでござる……」
「照らしている方向は……斜め下?」
蓮華とレインがつぶやく。
ミリオンズのメンバーに配布された、魔道具『共鳴水晶』。
それは、発動者がいる方向を知らせる効果を持つ。
「大変です! タカシ様が海の底に沈んでしまわれたと……! 至急、救助に向かう必要があります!!」
ミティがそう叫んだ。
どうやら、タカシは海中に沈んでしまっているようだ……。
「待って! この点滅は……『自分は無事。救助不要。後で合流する』のメッセージだよ!!」
アイリスが指摘する。
魔道具『共鳴水晶』を点滅させることで、あらかじめ決めておいたメッセージを共有することができる。
今回の点滅の仕方は、『俺は無事だから、自力で合流するよ。でも、ちょっと時間がかかるかもな』という趣旨のメッセージを伝えていた。
「ふむ……。どうやら、本当にご無事のようですね」
「まったくタカシは……心配させないでよ……」
サリエとユナがつぶやいた。
彼女たちも、タカシの無事を祈り続けていたのだ。
「……タカシ様がそう仰っているのであれば、私たちは先に進むべきでしょう。蓮華さん、ヤマト連邦への上陸についてですが……」
「うむ。そのあたりは拙者に任せてもらおう。国境を守る侍や忍者に見つかったら厄介でござるからな。どうにか、見つからずに上陸する作戦を練るでござるよ」
ミティと蓮華が方針を決定する。
こうして、タカシ不在のまま一同はヤマト連邦を目指すのだった。
乗組員であるミティやアイリスたちは、議論を交わしていた。
タカシを救出に戻るか、それともこのまま逃げ続けるかだ。
なかなか結論が出ない中、遠方に凄まじい光の柱を見た。
「せ、聖女さんの技なの~? タカシさん、そんなことまでできるなんて~……」
「ピピッ! あれが特定宗教組織に伝わる秘伝魔法である確率:92パーセント……。個体名:リッカが宗派外の人間であるマスターに技術指導をしていたとは想定外でした。情報をアップデートします」
花の言葉に、ティーナが反応した。
しかし、どこか釈然としない様子だ。
「あの魔法があれば、お館様は大丈夫でしょう。やはりお館様は無敵です」
「そう甘いものではありませんわよ、レインさん。ジャイアントクラーケンの生命力を侮ってはいけませんわ」
レインの言葉に、リーゼロッテが待ったをかけた。
ジャイアントクラーケンは凄まじい巨体の化け物だ。
あの光の柱でも、致命傷になっていない可能性が高い。
彼女はそう判断した。
「……確かにそうだね。それに、見たところ魔法の制御が不完全だ。威力は高いけど、燃費はかなり悪いはず……」
「うぅ……! タカシ様、心配です……!!」
アイリスとミティが不安げに言う。
タカシの実力は彼女たちも分かっているつもりだ。
しかし、ジャイアントクラーケンを倒せるほどの力を持っているとは思えない。
彼女たちがやきもきしている間にも、戦闘音は響き続けている。
そして最後に――
ドッゴオオオオオォン……!!!
一際大きな衝撃音が響き渡り、嵐は収まっていった。
ジャイアントクラーケンの討伐に成功したのか、あるいは撃退か……。
いずれにせよ、タカシが無事に生存している可能性は低くないように思える。
「このまま進む? それとも戻った方がいいかな?」
「た、タカシさんと合流したいですが……。もし、討伐ではなく撃退されただけだったら危険ですね……」
モニカの問いに、ニムが答える。
ジャイアントクラーケンを見事に討伐していたのであれば、もはや脅威は去っている。
タカシと合流するために船ごと戻っても問題ないだろう。
だが、撃退しただけの場合は話が別だ。
逃亡中のジャイアントクラーケンと運悪く再遭遇すれば、船が破壊されてしまうかもしれない。
「ふふん。ここは進んだ方が無難ね。タカシなら、きっと大丈夫よ」
「……そうですね。タカシさんなら、重力魔法で追いついてこられるでしょう」
「みなさん、白状すぎます! お疲れのタカシ様を迎えに行くべきです!!」
「マリアも心配かなぁ……。やっぱり、マリアが飛んで見てこようか?」
ユナ、サリエ、ミティ、マリアが発言する。
あーでもない、こーでもない……。
ミリオンズのメンバーは議論を続けた。
決して仲が悪いわけではないのだが、タカシが不在だと少しばかりまとまりに欠けるのが現状である。
特に、タカシに関する議題であればなおさらだ。
なかなか結論が出ない、その時だった。
ピカッ!
隠密小型船内に光が発生した。
先ほどのような雷雲によるものではない。
これは――
「共鳴水晶が虹色に光っているでござる……」
「照らしている方向は……斜め下?」
蓮華とレインがつぶやく。
ミリオンズのメンバーに配布された、魔道具『共鳴水晶』。
それは、発動者がいる方向を知らせる効果を持つ。
「大変です! タカシ様が海の底に沈んでしまわれたと……! 至急、救助に向かう必要があります!!」
ミティがそう叫んだ。
どうやら、タカシは海中に沈んでしまっているようだ……。
「待って! この点滅は……『自分は無事。救助不要。後で合流する』のメッセージだよ!!」
アイリスが指摘する。
魔道具『共鳴水晶』を点滅させることで、あらかじめ決めておいたメッセージを共有することができる。
今回の点滅の仕方は、『俺は無事だから、自力で合流するよ。でも、ちょっと時間がかかるかもな』という趣旨のメッセージを伝えていた。
「ふむ……。どうやら、本当にご無事のようですね」
「まったくタカシは……心配させないでよ……」
サリエとユナがつぶやいた。
彼女たちも、タカシの無事を祈り続けていたのだ。
「……タカシ様がそう仰っているのであれば、私たちは先に進むべきでしょう。蓮華さん、ヤマト連邦への上陸についてですが……」
「うむ。そのあたりは拙者に任せてもらおう。国境を守る侍や忍者に見つかったら厄介でござるからな。どうにか、見つからずに上陸する作戦を練るでござるよ」
ミティと蓮華が方針を決定する。
こうして、タカシ不在のまま一同はヤマト連邦を目指すのだった。
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