【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1235話 戻るべきか否か【ミティたちside】
「絶対に戻るべきです!!」
「いいや、先に進むべきだと思う」
「うーん……難しいところだね……」
ミティ、アイリス、モニカが議論をしている。
彼女たちは今、隠密小型船でヤマト連邦に向けて進んでいる。
タカシがジャイアントクラーケンを引き付けてくれたおかげで、なんとか逃げ切れた。
しかし、その後の戦いはどうなったのだろうか?
気になって仕方が無いが……確かめる手段がない。
「た、タカシさんは心配ですけど……。わたしたちが戻ってしまったら、足手まといになります」
「ふふん。タカシなら、きっと無事よ。また力を増しているみたいだったしね」
「マリアは心配……。飛んで様子を見てこようかな?」
ニム、ユナ、マリアがそれぞれ発言する。
これからどうするのか、意見が割れてしまっていた。
「それはいけません。マリアさん1人で行かせる方が心配です」
「そうですわね。戻るならば全員で戻るべきですわ」
「しかし、そうなるとこの船で移動することになるでござるが……」
「危険ですね。お館様の戦闘の邪魔になってしまいそうです」
サリエ、リーゼロッテ、蓮華、レインがそれぞれ意見した。
タカシがジャイアントクラーケンと戦っている理由は、時間を稼いで隠密小型船を逃がすことだ。
心配だからと船ごと戻ってしまっては、本末転倒である。
かと言って、飛行能力を持つマリアが1人で確認に向かうのも無謀だ。
タカシを置いたまま逃げ続けるのが正解と言っていい。
実際、あの土壇場において彼女たちもそれに納得はしていた。
だが、こうしてひとまずの窮地を脱出したことで、それぞれの考え方の差異が表面化してしまったのである。
「でも――」
「ですが――」
「ならば――」
各人が意見を表明する。
方針がなかなか決まらない。
その時だった。
ピカッ!
ゴロゴロゴロ……!!
遠方の海域の天候が急激に悪化した。
雷光が走り、暴風雨が吹き荒れているようだ。
「……何……?」
「すごい嵐みたいだよ~……?」
雪と花が不安そうに声を上げた。
これはただの嵐ではない……。
そんな気がするのだが……。
「私たちが通ってきたエリアね……。ハイブリッジ男爵も巻き込まれるんじゃ……?」
月がつぶやいた。
タカシ=ハイブリッジ男爵。
隠密小型船を逃がすため、ジャイアントクラーケンに1人で立ち向かったパーティリーダーだ。
一同は、タカシを心配しつつ遠方を眺める。
「ピピッ。この悪天候は想定外です。マスターの生存確率が2割低下……。当機が単独で救出に向かいます」
ティーナが淡々とそう言った。
古代アンドロイドの彼女には、多少の飛行機能も備わっている。
「……待ちなさい。ティーナ」
「ピピッ。個体名:ユナには当機への命令権がありません。マスターの安全確保を優先します」
「いいから聞きなさい。あの嵐は、タカシが意図的に引き起こしたものみたいだから。ほら、魔力の波長が……」
ユナが何かを感じ取ったらしい。
タカシはあの悪天候の中で、何かを仕掛けるらしい。
「ピピッ……。当機には、個体名:ユナほどの魔力感知機能が備わっておりません。ただ、これまでの言動より信用に値する情報だと判断します。救出作業を保留とします……」
ティーナはおとなしくなった。
その瞬間――
ドッ――!!
ドッ……!!
ドッ……!!
ドオオォォォン……!!!!
遠方の海上に光の柱が降り注いだ。
そして、凄まじい衝撃音が鳴り響く。
「これは……?」
「聖女リッカ様の技かも……。タカシ、いろいろ聞いていたみたいだから」
ミティが驚いている横で、アイリスがそうつぶやいた。
その後も、衝撃音がしばらく続いた。
「……こ、これが男爵さんの戦闘の余波……?」
「す、凄まじいの一言ね……。もはや人間レベルじゃないわ……」
雪と月が驚愕している。
加護(小)しか得ていない彼女たちにとって、目の前の光景はあまりにも現実離れしていた。
「タカシ、また強くなったみたい! 遊ぶのが楽しみだなぁ!!」
「うぅー! あの光、怖いよー!! 浄化属性が含まれてるから、成仏しちゃうーー!!!」
ドラちゃんとゆーちゃんが叫ぶ。
人外である2人は、騒ぐポイントが少しズレていた。
こうして、彼女たちはタカシから離れた海上で彼の実力の一端を肌で感じ取ったのだった。
「いいや、先に進むべきだと思う」
「うーん……難しいところだね……」
ミティ、アイリス、モニカが議論をしている。
彼女たちは今、隠密小型船でヤマト連邦に向けて進んでいる。
タカシがジャイアントクラーケンを引き付けてくれたおかげで、なんとか逃げ切れた。
しかし、その後の戦いはどうなったのだろうか?
気になって仕方が無いが……確かめる手段がない。
「た、タカシさんは心配ですけど……。わたしたちが戻ってしまったら、足手まといになります」
「ふふん。タカシなら、きっと無事よ。また力を増しているみたいだったしね」
「マリアは心配……。飛んで様子を見てこようかな?」
ニム、ユナ、マリアがそれぞれ発言する。
これからどうするのか、意見が割れてしまっていた。
「それはいけません。マリアさん1人で行かせる方が心配です」
「そうですわね。戻るならば全員で戻るべきですわ」
「しかし、そうなるとこの船で移動することになるでござるが……」
「危険ですね。お館様の戦闘の邪魔になってしまいそうです」
サリエ、リーゼロッテ、蓮華、レインがそれぞれ意見した。
タカシがジャイアントクラーケンと戦っている理由は、時間を稼いで隠密小型船を逃がすことだ。
心配だからと船ごと戻ってしまっては、本末転倒である。
かと言って、飛行能力を持つマリアが1人で確認に向かうのも無謀だ。
タカシを置いたまま逃げ続けるのが正解と言っていい。
実際、あの土壇場において彼女たちもそれに納得はしていた。
だが、こうしてひとまずの窮地を脱出したことで、それぞれの考え方の差異が表面化してしまったのである。
「でも――」
「ですが――」
「ならば――」
各人が意見を表明する。
方針がなかなか決まらない。
その時だった。
ピカッ!
ゴロゴロゴロ……!!
遠方の海域の天候が急激に悪化した。
雷光が走り、暴風雨が吹き荒れているようだ。
「……何……?」
「すごい嵐みたいだよ~……?」
雪と花が不安そうに声を上げた。
これはただの嵐ではない……。
そんな気がするのだが……。
「私たちが通ってきたエリアね……。ハイブリッジ男爵も巻き込まれるんじゃ……?」
月がつぶやいた。
タカシ=ハイブリッジ男爵。
隠密小型船を逃がすため、ジャイアントクラーケンに1人で立ち向かったパーティリーダーだ。
一同は、タカシを心配しつつ遠方を眺める。
「ピピッ。この悪天候は想定外です。マスターの生存確率が2割低下……。当機が単独で救出に向かいます」
ティーナが淡々とそう言った。
古代アンドロイドの彼女には、多少の飛行機能も備わっている。
「……待ちなさい。ティーナ」
「ピピッ。個体名:ユナには当機への命令権がありません。マスターの安全確保を優先します」
「いいから聞きなさい。あの嵐は、タカシが意図的に引き起こしたものみたいだから。ほら、魔力の波長が……」
ユナが何かを感じ取ったらしい。
タカシはあの悪天候の中で、何かを仕掛けるらしい。
「ピピッ……。当機には、個体名:ユナほどの魔力感知機能が備わっておりません。ただ、これまでの言動より信用に値する情報だと判断します。救出作業を保留とします……」
ティーナはおとなしくなった。
その瞬間――
ドッ――!!
ドッ……!!
ドッ……!!
ドオオォォォン……!!!!
遠方の海上に光の柱が降り注いだ。
そして、凄まじい衝撃音が鳴り響く。
「これは……?」
「聖女リッカ様の技かも……。タカシ、いろいろ聞いていたみたいだから」
ミティが驚いている横で、アイリスがそうつぶやいた。
その後も、衝撃音がしばらく続いた。
「……こ、これが男爵さんの戦闘の余波……?」
「す、凄まじいの一言ね……。もはや人間レベルじゃないわ……」
雪と月が驚愕している。
加護(小)しか得ていない彼女たちにとって、目の前の光景はあまりにも現実離れしていた。
「タカシ、また強くなったみたい! 遊ぶのが楽しみだなぁ!!」
「うぅー! あの光、怖いよー!! 浄化属性が含まれてるから、成仏しちゃうーー!!!」
ドラちゃんとゆーちゃんが叫ぶ。
人外である2人は、騒ぐポイントが少しズレていた。
こうして、彼女たちはタカシから離れた海上で彼の実力の一端を肌で感じ取ったのだった。
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