【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1227話 巨大な影の正体
クラーケンを討伐して一息ついていた俺たち。
スキルポイントが20も入ったし、また強くなることができる。
クラーケンの魔石も何かの役に立ちそうだ。
俺がそんなことを考えていたとき、不意に船が揺れた。
さらには、周囲が暗転する。
「これは……!? なにがあった!?」
「タカシ様! あれを!!」
ミティが上空を指さす。
そこには、大きな影があった。
リトルクラーケンはもちろん、クラーケンよりもさらに巨大な何かの影だ。
「ゴオオオォ……」
まるで地鳴りのような重低音が、周囲に響く。
「なんだ……!? あれは!?」
俺は思わず叫ぶ。
巨大な黒い影の一部が、船に向かって落下してくる!
「マリアに任せてっ! 【ゼログラビティ】!!」
マリアが魔法を唱えた。
巨大な何かの落下速度が落ちる。
「【ミティ・ホームラン】!!」
続けてミティが、落ちてくる何かをハンマーでかっ飛ばした。
ドゴーン!
バシャーン!!!
鈍い音が響き、何かの軌道が逸れて海を叩いた。
そしてようやく、俺はその巨大な影の正体を知った。
「あれは……まさかジャイアントクラーケン!?」
それは巨大なイカの魔物だった。
クラーケンよりもさらに大きな体を持つ、化け物のような巨大イカだ。
クラーケンですら、体長50メートルを超えるとんでもない巨体だった。
ジャイアントクラーケンの全長は、もはやまともに推測することすらできない。
あまりの巨体のために日光が遮られ、目が慣れるまでは影のようにしか見えなかった感じだ。
さっき落ちてきた何かは、ジャイアントクラーケンの触手の1本。
ただ適当に振り下ろされたようにも見えたが、あれが直撃していたら船が木っ端みじんになっていたことだろう。
マリアとミティの連携プレイに感謝だ。
「ジャイアントクラーケン……! まさかそんな……」
「数百年に一度しか姿を現さないと言われる、伝承上の存在ですわ……」
サリエとリーゼロッテが、そうつぶやく。
確かに、神話の怪物とでも呼べそうな存在に思える。
「あ……あ……」
「ひっ……」
「……う、うぅ……」
レイン、月、雪がパニックを起こしている。
無理もない。
いきなり目の前に伝説の怪物が現れたようなものだからな。
しかし、俺は妙に落ち着いていた。
俺は1人、ジャイアントクラーケンをにらみつける。
「タカシ、あれと戦うつもり……?」
ユナが問いかけてきた。
その瞳は、不安そうだ。
だが、俺は動じない。
なぜなら――
「いや、そんなつもりはない」
俺はユナにそう答えた。
これほどの巨体に勝てるわけがない。
さっきのクラーケン戦は、総力戦だった。
俺。
ミティ、アイリス、モニカ、ニム、ユナ。
マリア、サリエ、リーゼロッテ、蓮華、レイン。
ティーナ、ドラちゃん、ゆーちゃん。
そして、雪月花。
合計で17人の力を合わせて、それでもクラーケン相手にギリギリだった。
ジャイアントクラーケンなどと戦えば、俺たちは全滅するしかないだろう。
もはや人がどうこうするというレベルを完全に超えている。
無理無茶無謀だ。
先ほど手に入ったスキルポイント20の使い方次第ではワンチャンあるかもだが……。
ジャイアントクラーケン戦に向けた上手い使い道を相談している暇はない。
そもそも、クラーケン戦で俺たちは消耗している。
やはり、勝つのは不可能と言っていい。
「逃げるよ! 全速力で!! みんな掴まって!!!」
アイリスが叫ぶ。
彼女は操舵輪を握ると、船を急旋回させた。
ジャイアントクラーケンに気をつけながら、全速力でその場を離れる。
「ゴオオオオォ……」
ジャイアントクラーケンは大きな声を上げる。
そして、こちらに向けてゆっくりと移動を始めた。
「あの速度なら、追いつかれることはなさそうか……。いや、違う!」
俺、いや俺たちは気付いた。
ジャイアントクラーケンの動きは遅いが、ドンドン加速している。
あまりの巨体ゆえに、初速が遅いだけのようだ。
このままでは、いずれ追いつかれる!
「ガアアアァァァ!!」
ジャイアントクラーケンが大きく口を開く。
そして、そこから水流を吐き出した。
海水がまるでレーザーのように、船に向けて襲い来る。
「くっ……!」
「マリアに任せてっ!」
ハーピィのマリアが船を守るように、前に躍り出た。
「【風翼防盾】っ!!」
マリアが羽を広げる。
そして、ジャイアントクラーケンの水流を受け止めた。
「がふっ!!」
マリアは体を水流によって貫かれ、吐血した。
そのおかげで水流の威力は減衰し、船へのダメージは免れたようだ。
しかし、マリアが代わりに大ダメージを受けてしまった。
「マ、マリア!?」
「――だいじょうぶ! マリア、ふっかーつ!!!」
マリアが元気そうに叫ぶ。
彼女は『HP強化』『痛覚軽減』『HP回復速度強化』『自己治癒力強化』『治療魔法』などのスキルを伸ばしており、その回復力は耐久性はずば抜けている。
高威力の遠距離攻撃を受けた程度で、彼女は死なない。
「マリアのおかげで助かった。ありがとう。だが、このままでは追いつかれるな……」
俺、いや俺たちは船の上から後方を見る。
ジャイアントクラーケンはまだまだ加速している。
その巨体ゆえに初速こそ遅かったが、このままでは追いつかれるのも時間の問題だ。
「……仕方ない。これしか、なさそうだ」
俺は覚悟を決める。
そして、船べりに立ったのだった。
スキルポイントが20も入ったし、また強くなることができる。
クラーケンの魔石も何かの役に立ちそうだ。
俺がそんなことを考えていたとき、不意に船が揺れた。
さらには、周囲が暗転する。
「これは……!? なにがあった!?」
「タカシ様! あれを!!」
ミティが上空を指さす。
そこには、大きな影があった。
リトルクラーケンはもちろん、クラーケンよりもさらに巨大な何かの影だ。
「ゴオオオォ……」
まるで地鳴りのような重低音が、周囲に響く。
「なんだ……!? あれは!?」
俺は思わず叫ぶ。
巨大な黒い影の一部が、船に向かって落下してくる!
「マリアに任せてっ! 【ゼログラビティ】!!」
マリアが魔法を唱えた。
巨大な何かの落下速度が落ちる。
「【ミティ・ホームラン】!!」
続けてミティが、落ちてくる何かをハンマーでかっ飛ばした。
ドゴーン!
バシャーン!!!
鈍い音が響き、何かの軌道が逸れて海を叩いた。
そしてようやく、俺はその巨大な影の正体を知った。
「あれは……まさかジャイアントクラーケン!?」
それは巨大なイカの魔物だった。
クラーケンよりもさらに大きな体を持つ、化け物のような巨大イカだ。
クラーケンですら、体長50メートルを超えるとんでもない巨体だった。
ジャイアントクラーケンの全長は、もはやまともに推測することすらできない。
あまりの巨体のために日光が遮られ、目が慣れるまでは影のようにしか見えなかった感じだ。
さっき落ちてきた何かは、ジャイアントクラーケンの触手の1本。
ただ適当に振り下ろされたようにも見えたが、あれが直撃していたら船が木っ端みじんになっていたことだろう。
マリアとミティの連携プレイに感謝だ。
「ジャイアントクラーケン……! まさかそんな……」
「数百年に一度しか姿を現さないと言われる、伝承上の存在ですわ……」
サリエとリーゼロッテが、そうつぶやく。
確かに、神話の怪物とでも呼べそうな存在に思える。
「あ……あ……」
「ひっ……」
「……う、うぅ……」
レイン、月、雪がパニックを起こしている。
無理もない。
いきなり目の前に伝説の怪物が現れたようなものだからな。
しかし、俺は妙に落ち着いていた。
俺は1人、ジャイアントクラーケンをにらみつける。
「タカシ、あれと戦うつもり……?」
ユナが問いかけてきた。
その瞳は、不安そうだ。
だが、俺は動じない。
なぜなら――
「いや、そんなつもりはない」
俺はユナにそう答えた。
これほどの巨体に勝てるわけがない。
さっきのクラーケン戦は、総力戦だった。
俺。
ミティ、アイリス、モニカ、ニム、ユナ。
マリア、サリエ、リーゼロッテ、蓮華、レイン。
ティーナ、ドラちゃん、ゆーちゃん。
そして、雪月花。
合計で17人の力を合わせて、それでもクラーケン相手にギリギリだった。
ジャイアントクラーケンなどと戦えば、俺たちは全滅するしかないだろう。
もはや人がどうこうするというレベルを完全に超えている。
無理無茶無謀だ。
先ほど手に入ったスキルポイント20の使い方次第ではワンチャンあるかもだが……。
ジャイアントクラーケン戦に向けた上手い使い道を相談している暇はない。
そもそも、クラーケン戦で俺たちは消耗している。
やはり、勝つのは不可能と言っていい。
「逃げるよ! 全速力で!! みんな掴まって!!!」
アイリスが叫ぶ。
彼女は操舵輪を握ると、船を急旋回させた。
ジャイアントクラーケンに気をつけながら、全速力でその場を離れる。
「ゴオオオオォ……」
ジャイアントクラーケンは大きな声を上げる。
そして、こちらに向けてゆっくりと移動を始めた。
「あの速度なら、追いつかれることはなさそうか……。いや、違う!」
俺、いや俺たちは気付いた。
ジャイアントクラーケンの動きは遅いが、ドンドン加速している。
あまりの巨体ゆえに、初速が遅いだけのようだ。
このままでは、いずれ追いつかれる!
「ガアアアァァァ!!」
ジャイアントクラーケンが大きく口を開く。
そして、そこから水流を吐き出した。
海水がまるでレーザーのように、船に向けて襲い来る。
「くっ……!」
「マリアに任せてっ!」
ハーピィのマリアが船を守るように、前に躍り出た。
「【風翼防盾】っ!!」
マリアが羽を広げる。
そして、ジャイアントクラーケンの水流を受け止めた。
「がふっ!!」
マリアは体を水流によって貫かれ、吐血した。
そのおかげで水流の威力は減衰し、船へのダメージは免れたようだ。
しかし、マリアが代わりに大ダメージを受けてしまった。
「マ、マリア!?」
「――だいじょうぶ! マリア、ふっかーつ!!!」
マリアが元気そうに叫ぶ。
彼女は『HP強化』『痛覚軽減』『HP回復速度強化』『自己治癒力強化』『治療魔法』などのスキルを伸ばしており、その回復力は耐久性はずば抜けている。
高威力の遠距離攻撃を受けた程度で、彼女は死なない。
「マリアのおかげで助かった。ありがとう。だが、このままでは追いつかれるな……」
俺、いや俺たちは船の上から後方を見る。
ジャイアントクラーケンはまだまだ加速している。
その巨体ゆえに初速こそ遅かったが、このままでは追いつかれるのも時間の問題だ。
「……仕方ない。これしか、なさそうだ」
俺は覚悟を決める。
そして、船べりに立ったのだった。
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