【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

1199話 次の相手は…

 俺は古代アンドロイドのティーナに加護(小)を付与した。
 結局、エラーは未解消のままとなったが……。
 大きな問題はなさそうだ。

「ピピッ! マスターとこのままずっと一緒にいたいです」

 ティーナが俺から離れてくれない。
 俺の胸に顔を埋め、すりすりとしている。
 これはこれで可愛いのでオーケーなのだが……。

「ピピッ……。残念ですが、ここで一度お別れのようです」

 ティーナは顔をあげた。
 彼女の表情は名残惜しそうだ。

「お別れ?」

「はい。当機のシステムは大幅に変更されました。ここで一度スリープモードに入り、各種処理をしなければならないようです」

「そうか。それは仕方がないな……」

 俺はうなずく。
 ティーナは俺とヤルことで新たな感情に芽生えた上、加護(小)も付与された。
 大きな変化だ。

 純粋な人間でも、ここらで一眠りして脳を落ち着かせるべき局面と言える。
 古代アンドロイドであるティーナの場合、スリープモードだ。
 その間に何かしらの処理がされるらしい。

「ピピッ……。マスター……」

 ティーナが俺に抱き着いてきた。
 俺は彼女の頭を撫でてやる。

「またすぐに会えるんだろ?」

「はい。スリープモードによって各種データやプログラムが最適化されますが、機械知性のプログラムに大きな変更処理はなされません。当機の人格はそのままに、数時間後には再起動される予定です」

「そうか。それなら安心だ」

「ピピッ……。マスター……」

 ティーナが目を閉じる。
 そのままゆっくりとスリープモードに移行していく。
 人間的に言えば、普通に眠った感じと言っていい。

「ティーナ……。ゆっくり休んでくれ」

 俺はティーナにキスをした。
 唇と唇が重なる。

「では、また後で……」

 ティーナは最後にそう言い残し、スリープモードに入った。
 彼女の身体がダランとなる。
 そのままベッドに横たわり、やがて彼女から微かな寝息が聞こえてきた。

「ふぅ……」

 俺は大きく息を吐く。
 何とかエラーの危機を乗り越えることができた。
 いや、それどころか大きな成果を得た。
 ティーナへの加護(小)の付与だ。
 古代アンドロイドの彼女の貢献度は元より低くなかったところだが、これでミリオンズの戦力はさらに充実したと言っていいだろう。

「――むっ!? し、しまったな……。こっちの『危機』はまだ完全には去っていなかったか……」

 俺の息子が存在を主張していた。
 ミリオンズの人メンバーと愛し合った後、ティーナにまで相手してもらった。
 しかし、まだ元気が残っている。
 あと少しだけハッスルする必要がありそうだ。
 もう8割方は満足しているので、別にこのままでも大きな問題はないが……。

「いや、ヤマト連邦に潜入したらこういう機会も減るだろう。欲望は今のうちに発散しておくべきだな。うん」

 俺の中でそういう結論に至った。
 ヤマト連邦の任務は厳しいものになるだろう。
 決して、現地の女侍とか女忍者と助平な展開にはならないはずだ。
 たぶんそうだ。
 きっと辛くて険しい滞在となる。
 それに備えて、今から英気を養っておくことは大切だ。

「うーん……。しかし、次の相手は……もういないよな……」

 ミリオンズの人メンバーは全滅。
 ミティ、アイリス、モニカ、ニム、ユナ。
 マリア、サリエ、リーゼロッテ、蓮華、レイン。
 それぞれが疲労で眠っている。
 そして、さっきまで相手してくれていたティーナもスリープモードに移行してしまった。

「寝ている人の誰かの体を使わせてもらうか? 知り合い程度の間柄でそんなことをすれば、普通に犯罪だが……。俺たちの絆はその程度の仲なのか?」

 俺は自問自答する。
 答えはノーだ。
 そんなことはありえない。

「だが、『親しき仲にも礼儀あり』という言葉もある。妻とはいえ、寝ている人の体を勝手に使うのはな……」

 そう考えながらも、俺の視線は彼女たちの肢体にくぎ付けだった。
 寝ていても美しい女性たちだ。
 普段は勇ましく戦っている彼女らを、こうして見ていると……。

「だめだ! 我慢ができない!!」

 俺は立ち上がった。
 寝込みを襲うつもりはないが、誰かの身体を借りてしまうことにする。
 できれば、寝たふりをしている人がいれば罪悪感もなくなるのだが……。

「んー……」

 俺の願いは天に届いたようだ。
 離れたところで横になっているユナのあたりから、声が聞こえた。
 声が少しくぐもっていて分かりにくかったが、たぶんユナだろう。

「ユナ、起きてるのか?」

 俺は聞いてみる。
 彼女は寝たふりをしているのか、まったく反応がない。

「ふふふ……。なら、胸でも揉んでいくか……」

 俺はユナの胸に手を伸ばした。
 ふにゅん……。

「んー……」

 弾力のある胸だった。
 とても気持ちがいい。

「……あれ? こんなに大きかったか?」

 俺は首をかしげた。
 ユナの胸が以前よりも大きくなっている気がする。
 それに、弾力性がいつもより強い。
 まるで、巨大な爬虫類か何かの腹でも揉んでいるかのような……。

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