【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1185話 ヤマト連邦の内情
俺たちは潜水中の船内でミリオンズ会議を開いている。
「さて……。話を戻すが、俺以外に自力でスキルを伸ばせたものはいなかったみたいだな」
ミリオンズのみんなは、日頃から精力的に鍛錬を行っている者も多い。
だが、今回のタイミングでは新たなスキル習得に至った者はいなかった。
「ええ、そうですね……。少し残念です」
「ま、気にするほどではないさ。自力でのスキル強化は、あくまで補助的なものだし」
サリエの言葉に、俺はそう返す。
チートスキル『ステータス操作』の恩恵は大きい。
その効果が強力すぎるため、自力でのスキル強化は補助的なものに留まる。
あくまで『スキルポイントを消費せずにスキルを取得したり強化したりできればラッキー』ぐらいの気持ちで行うべき事柄だ。
それに、このタイミングでは変化なしだったとしても、内部評価では『スキルレベルが1から1.5に』ぐらいの変化はあるのかもしれないし。
「そうですわね。では、この話題はここまでにしておきましょうか」
リーゼロッテがそう言って、議題を締めにかかる。
そしてその後、彼女は別の話題を振ってきた。
「スキルポイントを消費して、新たなスキルを取得したり強化したりされた方はいるのでしょうか?」
「ふむ……。それも、1人だけだな」
俺はそう答える。
ミリオンズのメンバーは、俺を除いても10人いる。
それぞれが複数個のスキルを持っているのでスキルの変化を把握するだけでも大変だ。
しかし『ステータス操作』を使ったスキルの取得や強化については、俺がステータス画面で操作することになる。
記憶力がイマイチな俺でも、そういった実操作を伴えばさすがに覚えている。
「その1人というのは……」
「レインだ。彼女の『MP強化』をレベル2から3に、『魔力強化』をレベル1から3に伸ばした」
「ああ、なるほど……」
「目的はもちろん、空間魔法をより精密に扱えるようにするためだな」
「確かに、『MP強化』と『魔力強化』が上がれば、より自由度が増しますわね」
リーゼロッテが納得したように頷く。
MPの総量は、貯水タンクの大小。
魔力の高低は、蛇口の大小。
そんな風に俺は捉えている。
これらの2つは、努力次第で伸ばすことができる。
だが、その伸び率は微々たるものだ。
そんな中でも、『ステータス操作』でスキルを取得・強化すれば一気に跳ね上がる。
彼女の『空間魔法』は既にレベル4だし、そこに『MP強化レベル3』と『魔力強化レベル3』が加われば鬼に金棒だ。
「ステータスについての情報共有は、こんなところかな。最初にも言ったが、ミッション達成で入るスキルポイントの使い道は考えておいてくれ」
「承知しましたわ」
「分かりました」
リーゼロッテとサリエが返事をする。
他の面々も、異論はないようだ。
「それじゃあ、次の議題に移ろうか」
俺はそう言って、言葉を続ける。
「ヤマト連邦は鎖国国家だ。その内情は不透明。頼みの綱は、ヤマト連邦出身の蓮華だが……」
「うむ。拙者が知っている情報は、既に伝えた通りでござる。しかし、拙者が出奔してから二年以上が経過している。状況が変わっている可能性も否定できぬ」
蓮華がうなずく。
ヤマト連邦は、将軍派閥と女王派閥に分かれて権力闘争をしているらしい。
どちらも決め手に欠ける冷戦状態で、双方が状況打開のための新戦力を模索していると聞いている。
蓮華の東雲家は、将軍派だ。
確か……主君は織田家とか言っていたか。
蓮華は力を付けるべく、出奔してサザリアナ王国で武者修行に励んでいた。
その途中で俺と出会い、ラーグに腰を据えた。
そしてついに、戻るべき時がやって来た形だ。
対する女王派閥には、千という女がいる。
彼女はヤマト連邦内での勢力争いを優位にするべく、サザリアナ王国までやって来てファイアードラゴンの魔石を手に入れようと画策していた。
その企みは俺たちミリオンズの活躍により失敗に終わったのだが、彼女は代わりに爪や鱗を持ち帰っていった。
もちろんタダでくれてやったわけではなく、いろんな交換条件付きだ。
その交換条件の内の1つが、ベアトリクス第三王女やシュタイン=ソーマ騎士爵の道案内人としてヤマト連邦まで同行すること。
(順調にいけば、今頃は女王派に取り入っていろんな情報を得ているかもしれないな……)
後発の俺たちとしては、できれば将軍派に接触したいと思っている。
そして、何とかしてベアトリクスやシュタインと連絡を取り合って、サザリアナ王国にとって都合の良い方の派閥が優位になるよう動ければ理想的だ。
そこまで行かなくとも、せめて『これ以上サザリアナ王国に迷惑をかけないように』と双方に確約を取り付けられれば及第点だ。
「海岸沿いには、不法入国者を捕まえるため兵が配置されていると聞いているのだったな?」
「左様。拙者のような侍を中心にしつつ、忍者や力士など特殊な戦闘技法を持つ者も配置されているはずでござる」
「なかなか厄介そうだな。それらを突破して潜入する際、予期せぬハプニングが生じる可能性があるように思う。そもそも入国前の海上で船のトラブルが起きる可能性もあるし、あるいは無事に潜入できたと思ったタイミングで何か不足の事態が起きる可能性も否定できない」
俺は懸念事項について説明する。
ミリオンズは全員が強いので、大抵のピンチは切り抜けられるとは思う。
しかし、何が起きるか分からないのが世の中だ。
「そこで用意したのが、『これ』だ。みんな、受け取ってくれ」
俺はそう言って、アイテムボックスから魔導具を人数分取り出す。
さて、これの説明をしていくことにしようか。
「さて……。話を戻すが、俺以外に自力でスキルを伸ばせたものはいなかったみたいだな」
ミリオンズのみんなは、日頃から精力的に鍛錬を行っている者も多い。
だが、今回のタイミングでは新たなスキル習得に至った者はいなかった。
「ええ、そうですね……。少し残念です」
「ま、気にするほどではないさ。自力でのスキル強化は、あくまで補助的なものだし」
サリエの言葉に、俺はそう返す。
チートスキル『ステータス操作』の恩恵は大きい。
その効果が強力すぎるため、自力でのスキル強化は補助的なものに留まる。
あくまで『スキルポイントを消費せずにスキルを取得したり強化したりできればラッキー』ぐらいの気持ちで行うべき事柄だ。
それに、このタイミングでは変化なしだったとしても、内部評価では『スキルレベルが1から1.5に』ぐらいの変化はあるのかもしれないし。
「そうですわね。では、この話題はここまでにしておきましょうか」
リーゼロッテがそう言って、議題を締めにかかる。
そしてその後、彼女は別の話題を振ってきた。
「スキルポイントを消費して、新たなスキルを取得したり強化したりされた方はいるのでしょうか?」
「ふむ……。それも、1人だけだな」
俺はそう答える。
ミリオンズのメンバーは、俺を除いても10人いる。
それぞれが複数個のスキルを持っているのでスキルの変化を把握するだけでも大変だ。
しかし『ステータス操作』を使ったスキルの取得や強化については、俺がステータス画面で操作することになる。
記憶力がイマイチな俺でも、そういった実操作を伴えばさすがに覚えている。
「その1人というのは……」
「レインだ。彼女の『MP強化』をレベル2から3に、『魔力強化』をレベル1から3に伸ばした」
「ああ、なるほど……」
「目的はもちろん、空間魔法をより精密に扱えるようにするためだな」
「確かに、『MP強化』と『魔力強化』が上がれば、より自由度が増しますわね」
リーゼロッテが納得したように頷く。
MPの総量は、貯水タンクの大小。
魔力の高低は、蛇口の大小。
そんな風に俺は捉えている。
これらの2つは、努力次第で伸ばすことができる。
だが、その伸び率は微々たるものだ。
そんな中でも、『ステータス操作』でスキルを取得・強化すれば一気に跳ね上がる。
彼女の『空間魔法』は既にレベル4だし、そこに『MP強化レベル3』と『魔力強化レベル3』が加われば鬼に金棒だ。
「ステータスについての情報共有は、こんなところかな。最初にも言ったが、ミッション達成で入るスキルポイントの使い道は考えておいてくれ」
「承知しましたわ」
「分かりました」
リーゼロッテとサリエが返事をする。
他の面々も、異論はないようだ。
「それじゃあ、次の議題に移ろうか」
俺はそう言って、言葉を続ける。
「ヤマト連邦は鎖国国家だ。その内情は不透明。頼みの綱は、ヤマト連邦出身の蓮華だが……」
「うむ。拙者が知っている情報は、既に伝えた通りでござる。しかし、拙者が出奔してから二年以上が経過している。状況が変わっている可能性も否定できぬ」
蓮華がうなずく。
ヤマト連邦は、将軍派閥と女王派閥に分かれて権力闘争をしているらしい。
どちらも決め手に欠ける冷戦状態で、双方が状況打開のための新戦力を模索していると聞いている。
蓮華の東雲家は、将軍派だ。
確か……主君は織田家とか言っていたか。
蓮華は力を付けるべく、出奔してサザリアナ王国で武者修行に励んでいた。
その途中で俺と出会い、ラーグに腰を据えた。
そしてついに、戻るべき時がやって来た形だ。
対する女王派閥には、千という女がいる。
彼女はヤマト連邦内での勢力争いを優位にするべく、サザリアナ王国までやって来てファイアードラゴンの魔石を手に入れようと画策していた。
その企みは俺たちミリオンズの活躍により失敗に終わったのだが、彼女は代わりに爪や鱗を持ち帰っていった。
もちろんタダでくれてやったわけではなく、いろんな交換条件付きだ。
その交換条件の内の1つが、ベアトリクス第三王女やシュタイン=ソーマ騎士爵の道案内人としてヤマト連邦まで同行すること。
(順調にいけば、今頃は女王派に取り入っていろんな情報を得ているかもしれないな……)
後発の俺たちとしては、できれば将軍派に接触したいと思っている。
そして、何とかしてベアトリクスやシュタインと連絡を取り合って、サザリアナ王国にとって都合の良い方の派閥が優位になるよう動ければ理想的だ。
そこまで行かなくとも、せめて『これ以上サザリアナ王国に迷惑をかけないように』と双方に確約を取り付けられれば及第点だ。
「海岸沿いには、不法入国者を捕まえるため兵が配置されていると聞いているのだったな?」
「左様。拙者のような侍を中心にしつつ、忍者や力士など特殊な戦闘技法を持つ者も配置されているはずでござる」
「なかなか厄介そうだな。それらを突破して潜入する際、予期せぬハプニングが生じる可能性があるように思う。そもそも入国前の海上で船のトラブルが起きる可能性もあるし、あるいは無事に潜入できたと思ったタイミングで何か不足の事態が起きる可能性も否定できない」
俺は懸念事項について説明する。
ミリオンズは全員が強いので、大抵のピンチは切り抜けられるとは思う。
しかし、何が起きるか分からないのが世の中だ。
「そこで用意したのが、『これ』だ。みんな、受け取ってくれ」
俺はそう言って、アイテムボックスから魔導具を人数分取り出す。
さて、これの説明をしていくことにしようか。
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