【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1169話 のんびり船旅
俺は青空を見上げて呟く。
ここはオルフェスの沖合だ。
俺たちが出航して、既に数日が経過している。
天気は快晴。
文句なしの航海日和である。
「順調だね。これも、ムウちゃんとメルルちゃんが頑張ってくれたおかげだよ」
「そ、それに、ゴードンさんもしっかりとお役目を果たしてくださいました」
俺の呟きに、モニカとニムがそう付け加える。
彼女たちの言う通り、今回の隠密小型船建造において最も重要だったのはその3人だったと言っていいだろう。
その3人がしっかりと責務を果たしてくれたおかげで、俺たちの隠密小型船は無事に完成し、こうして出航することができた。
ゴードンを始めとする特務隊の面々、ムウ、メルル、それにサーニャちゃんとは、しっかりとお別れしてきた。
それにより、心置きなくヤマト連邦に向けて旅立てたのである。
「このまま何も起こらず、無事に到着できるといいですね」
「そうだねー。でも、嵐とかには気をつけないと。油断大敵だよ」
ミティとアイリスが、そんなことを言い合っている。
このミリオンズで長距離渡航の経験があるのはアイリスだけなんだよな。
彼女は中央大陸から新大陸まで遠路はるばるやってきたのだ。
俺と愛を育んだ結果、新大陸で暮らしていくことを選んでくれたが……。
いつかは新大陸にいるであろう彼女の姉や両親に挨拶に行く必要があるだろう。
「ふふん。始めての船旅よ。少しワクワクするわね」
「マリアも始めてっ! ええっと……見渡す限り海だね! タカシお兄ちゃん、どっちの方向に進んでいるの?」
ユナとマリアがそう言う。
彼女たちは好奇心が強い方だし、この船旅自体を楽しんでいるようだ。
「俺たちが進んでいるのは東だ。そうだよな? サリエ」
「はい。このまま真っ直ぐ進んでいけば、いずれヤマト連邦が見えてくるはずです。左手側の遥か遠くには、中央大陸の大地もあるはずですよ」
俺の質問を受けて、サリエがそう答える。
俺は彼女の答えに満足して頷く。
中央大陸は、その名の通り世界の中央付近にある大陸だ。
もっとも、その『世界』というのはあくまで人族の生存区域であることには留意が必要だ。
その外部には、『外界』と呼ばれる広大な大陸が存在する。
かつてSランク冒険者たちが足を踏み入れるも、芳しくない結果と共に逃げ帰ってきたという危険な場所だ。
霧蛇竜ヘルザムを始めとする5大災厄もそこからやって来たものである。
「へぇ……。興味深いですわね」
「然り。世界の広さには驚くばかりでござる」
「もう……。リーゼさんも蓮華さんも、しっかりしてください。マリアさんはともかく、あなたたち2人は地理を頭に入れておくべきでしょうに……」
サリエが苦言を呈する。
彼女は優しいが、言うべきことは言うタイプだ。
リーゼロッテは海に面したラスターレイン伯爵家の生まれだ。
貴族として、大陸の位置関係ぐらいは頭に入れておいても良かったかもしれない。
蓮華は、これから向かうヤマト連邦の出身だ。
鎖国国家であるため、外の大陸の情報を知らないことは仕方がない。
とはいえ、サザリアナ王国を含め新大陸に上陸してからは話が別だ。
学ぶ機会はいくらでもあったはずである。
蓮華が新大陸に来ていたのは、ヤマト連邦のゴタゴタを片付けられるような実力を手にするため。
戦闘方面の鍛錬だけではなく、知識もしっかりと得ておくべきだった。
そうサリエは言いたいのだろう。
「私も知りたいです、サリエ様。ご教授願えませんか?」
レインがそう申し出る。
上手い対応だな。
自分を下に置いて質問することで、矛先をリーゼロッテや蓮華から自分に向けたのだ。
レインの場を読む能力には感心させられてしまう。
まぁ、大陸同士の位置関係を知りたいという気持ちも嘘ではないのだろうが……。
「レインは勉強熱心ですね。それでは、まず――」
サリエが説明を始める。
俺もある程度は知っていたことだが、ここで改めてしっかりと聞いておこう。
まず、中央大陸が最も大きい大陸だ。
もっとも、具体的な広さはサリエでもよく把握していないらしい。
平面的な大陸形状としては、カギカッコ「を鏡対称に移動させた形、あるいはLを180度回転させた形をしている。
地球で言えば、北アメリカ大陸やアフリカ大陸に近いような形状だな。
そして、その中央大陸の南西に新大陸が位置する。
新大陸は、中央大陸の2割ぐらいの広さだ。
中央大陸の南東部と新大陸の間あたりに、ヤマト連邦は存在する。
(言葉だけで説明を受けても、ややこしいな……。視覚的にまとめてみよう)
俺はサリエの話を聞きながら、メモに地理関係をまとめていく。
視覚的にざっくりと表現するならば、以下のような感じになるだろう。
海海海海海海海海海海海海海海海海海海
海中中中中中中中中中中中中中中海海海
海中中中中中中中中中中中中中中中中海
海中中中中中中中中中中中中中中中中海
海海中中中中中中中中中中中中中中中海
海海海中中中中中中中中中中中中中中海
海海海海海海海海海海海中中中中中中海
海海海シ海海海海海海海中中中中中中海
海シシシシ海海海海海海海中中中中中海
海シシシシ海海海ヤ海海海中中中中中海
海シシ男シ海海ヤヤ海海海海中中中中海
海シシシシ海海ヤ海海海海海中中中中海
海シシシシ海海海海海海海海海海海海海
海海海海海海海海海海海海海海海海海海
海=海
中=中央大陸
シ=新大陸
男=ハイブリッジ男爵領(サザリアナ王国の南西部)
ヤ=ヤマト連邦
(ま、具体的な距離感は不明瞭だから、あくまでイメージだけどな……)
俺の領地の場所を「男」として表現してみたが、実際の面積としては新大陸の21分の1を占めるほど広くはない。
また、新大陸とヤマト連邦が海2マスを隔てててすぐ近くにも見えるが、もちろんそう簡単な話ではない。
大陸図で見ると近そうに見えても、実際にはかなり距離が離れている。
とはいえ、新大陸東部にあるオルフェスやルクアージュの港から出航することが、鎖国国家ヤマト連邦に至る現実的なルートでもある。
中央大陸の側から向かおうとすると、海流や魔素の関係で非常に難しいとのことだ。
「ありがとうございました、サリエさん。とても分かりやすかったです」
「さすがはサリエね! 博識だわ!」
レインとユナがそう言ってお礼を述べる。
サリエの講義は、俺としても非常にためになった。
こうして、俺たちはヤマト連邦を目指しながら、ゆったりとした船旅を楽しんでいくのだった。
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