【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1161話 百華の勇者
闇の瘴気でリミッターが外れていることもあり、エレナの追跡は振り切られてしまった。
あとは俺たちの仕事だ。
モニカが雷魔法でリオンを麻痺させ、ニムが土魔法でリオンを上空に弾き飛ばした。
「うおおおおぉっ! 力が湧いてくるぞ! これが『五精・オーバーエレメンツ』の力か!!」
「ふんっ! 感謝しなさいよねっ!!」
炎精のサラを含め、気まぐれな精霊たちが俺に力を貸してくれている。
これならば、大規模な聖魔法を発動できそうだ。
「ぐぅ……!? これは……いったい何なんだ!?」
リオンが驚愕の表情を浮かべる。
それはそうだろう。
彼の視点で言えば、不可解なことの連続だ。
森の中を必死に逃げていたはずが急に体が痺れて倒れてしまい、今度は地面から強烈な岩によるパンチを受けて上空へ弾き飛ばされ、かと思えば強大な魔法の発動気配を下方から感じているのだから。
「ふふ……。この姿で戦うのは初めてかな? リオン」
「き、貴様は……Dランク冒険者タケシ! いや、まさか『ナイトメア・ナイト』なのか!?」
リオンが名前を口にする。
Dランク冒険者タケシ、それに『ナイトメア・ナイト』。
いずれも、オルフェスでダダダ団の壊滅に関わった者の名前だ。
「違う……。そ、そのどちらでもない……!? この強大な魔力は……!! まさか、まさか貴様は――」
リオンが俺を見て、目と口を大きく見開く。
だが、リオンに構ってやる必要はない。
「な、なぜ……! なぜ貴様のような男がこの世に存在するのだ! 『百華の勇者』タカシ=ハイブ――」
「【バララーグ・サイガ】!!」
「ぐがあああぁっ!!」
リオンの言葉を遮るように、俺は聖魔法を放つ。
何か勇者がどうのと言っていた気もするが、問答無用だ。
紅剣アヴァロンから放たれた特大の光の奔流は、一直線にリオンに向かっていく。
彼は為す術もなく光に飲み込まれ、その輝きの中で浄化されていった。
俺はそれをしっかりと見届ける。
落下してくる彼を『レビテーション』で浮かせて軟着陸させるのも忘れない。
「ナイスぅ! ダーリン!!」
「お見事です! 兄さん!!」
モニカとニムが、歓声を上げて駆けてくる。
今のは大魔法だった。
それを万全の態勢で発動できたのは、モニカやニムのサポートがあってこそだ。
「ありがとう、2人とも。助かったよ」
俺は心からの感謝を口にする。
2人は顔を見合わせると、ニコッと笑みを浮かべるのだった。
*****
時はほんの少しだけ遡る。
タカシやリオンから大きく離れた森の中。
エレナは、1人でリオンが逃げた方向に駆けていた。
「くっ! 逃がすもんですか!!」
エレナは必死に走る。
だが、リオンの姿は見えない。
もう既に、かなり距離を離されてしまっているようだ。
「……さすがに無理かもしれないわね。『三日月の舞』の完全な汚名返上はできないけど……。ヨゼフとかいう男を捕らえただけでも悪くないわね。そもそも、脱獄は衛兵隊の落ち度なんだし……」
エレナはそう呟いて、肩を落とす。
と、そんな時だ。
彼女は前方から凄まじい力の奔流と光の輝きを目にする。
「な、何あれ!? 雷魔法……? いえ、光魔法……まさか聖魔法!? あんなに強力な魔法を使える人がいるっていうの!?」
エレナは驚愕の表情を浮かべる。
それはそうだろう。
あの魔法の出力は尋常ではない。
聖魔法として使っているため、殺傷能力は低いだろう。
しかしその出力を火魔法や雷魔法として使ったなら、どれ程の破壊力を持つか想像もつかない。
「よく感じれば……あの魔力の質、どこかで……」
エレナはそう呟くと、懐から杖を取り出す。
それは、とある村の村長から買い取った『紅杖・レーヴァテイン』だ。
タカシが製作に携わっており、彼の魔力の残滓が感じられる。
「やっぱり……。あの魔力、タカシ様の魔力に似ているわ……。偉大なるタカシ様は、悪を倒すべくこんなところにまで活動範囲を広げていらっしゃるのね……」
エレナがうっとりした表情を浮かべる。
だが、その緩みきった表情が不意に引き締まった。
「ん? でも、ちょっと待って……。よく考えると、あの怪しげな『ナイトメア・ナイト』に似ているような……。それに、変態カス骨なしチキンのタケシの魔力にも似ているような……?」
エレナが頭に疑問符を浮かべる。
だが、彼女は考えを振り払うように頭を左右に振った。
そうこうしている内に、魔法の発動は終わってしまっている。
「そんなわけないじゃない! あの魔法の発動元には、きっとタカシ様がいるはずよ! 百歩譲って『ナイトメア・ナイト』ね! タケシなんかじゃ、あんな高出力の聖魔法は使えないわ!!」
エレナは自分に言い聞かせるようにそう口にする。
そして、彼女はある決意をするのだった。
「行ってみれば分かることよ。タカシ様もお暇じゃないはず。せめてリオンとかいう男の身柄だけは私がしっかりと引き受けて、オルフェスに連れ帰らなくちゃ……」
エレナはそう呟く。
そして、凄まじい力の奔流が放たれた方へと向かっていったのだった。
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