【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1132話 転移魔法陣の完成
さらに数日が経過した。
オルフェスの街は至って平和である。
俺、モニカ、ニムの3人は朝から『猫のゆりかご亭』のスイートルームでゆっくりしていた。
「さて……。知っての通り、昨日の作業で転移魔法陣は完成した。もういつでもミティやアイリスたちを迎えにいける」
「いよいよだね。ついにこの時が……。でも、どうしてすぐに迎えに行かないの?」
「た、確かに。早く終結した方が、不意のトラブルに対処しやすいのでは……?」
「まあ、そこは色々と事情があるんだ」
俺はモニカとニムから質問を受ける。
俺が率いるBランクパーティ『ミリオンズ』の戦闘能力は強大だ。
近頃は貴族として領地開発に注力していたので、まだBランクに留まっているが……。
その気になればいつでもAランクに上がれるだろう。
そんな俺たちが、オルフェスで活動しているのには理由がある。
「俺たちはヤマト連邦へ秘密裏に潜入しなければならない。隠密小型船が未完成の今、ここに来てもらっても困るだろう? 特にやることはないしな」
「まぁ、確かにね」
「みなさん、わたしと違って存在感がありますし……。目立ちそうです」
俺の説明に、モニカとニムは納得した。
ミティは第一夫人としてそれなりに有名だ。
アイリスは第二夫人であり、しかも異国の生まれで顔立ちが少し珍しい。
ユナは希少な赤狼族だし、マリアはハーピィだ。
サリエとリーゼロッテは貴族生まれ。
蓮華に至っては、まさにこれから潜入しようとしているヤマト連邦の出身だ。
彼女たちがオルフェスに長居すれば、目立ってしまう。
そのため、転移で迎えに行ってから隠密小型船で出発するまでの時間は、可能な限り短くしておきたい。
強いて言えばレインは平民出身で目立たない。
だが、彼女は俺を除いてミリオンズ唯一の空間魔法使いだ。
突発的な事態に対処するため、ラーグの街に残しておきたい。
「でもさ……。いざ出発というタイミングで、転移魔法陣が不発だったらマズイんじゃないの?」
「む……。確かにそうだな……」
俺の空間魔法の知識や技術は、『ステータス操作』によって得たものだ。
自力で習得したものより、信頼度は高い。
今まで、俺の判断ミスにより運用がマズかったことはあるが、魔法の発動自体を失敗したことはない。
とはいえ、今回は重大なミッションを控えた出撃だ。
万全を期す方がいい。
「で、では、試運転だけしてみてはどうでしょうか? 向こうに行って、そのまま帰ってくるんです」
「しかし、それではこの街にマイハニーとマイシスターを置いていくことになる……。俺1人の転移とはいえ、多少のクールタイムは必要になるだろうからな。俺は心配だ。ダダダ団の下っ端どもは改心したらしいが、頭領リオンや幹部ヨゼフの浄化はまだらしいじゃないか」
「だ、大丈夫だと思います。未改心とは言っても、自由の身になったわけじゃありませんから。牢屋で拘束されつつ、浄化を受けていると聞いていますよ?」
「だが、万が一ということも……」
「兄さんは、心配しすぎです。もし脱走したとしても、わたしやお姉ちゃんなら目立たずに対処できます。信じてください」
ニムから力強い言葉が返ってくる。
確かに、モニカとニムは非常に強い。
メチャクチャ強い。
2人とも、比較的初期から俺の『ステータス操作』の恩恵を受けている上、ちゃんと努力もしているからな。
チートの恩恵を最も強く受けている俺でさえ、モニカの素早さやニムの防御力には叶わない。
「そうだな……。俺は心配性になっていたようだ」
「心配しすぎて失敗する、なんてことはないようにね? ヤマト連邦は、蓮華さん以外にとって未知の国なんだから。ひょっとしたら、別行動を余儀なくされる可能性もある。臨機応変に、それぞれの力を信じることが大切だよ」
「ああ、そうだな」
仲間を信じる。
家族を信じる。
とても大切なことだ。
ミリオンズのみんなは強い。
俺が信じなくてどうする。
俺抜きの行動さえ心配で許せないぐらいなら、そもそもヤマト連邦への潜入作戦に連れてこずにラーグの街で待っていてもらえばいい。
そうせずに任務を手伝ってもらうなら、それぞれの強さを信じるのが当然だ。
「では、さっそく行ってくるか。転移魔法の調子を確認しつつ、みんなの様子も見て帰ってくるよ。たぶん、数時間後には戻れると思う」
「いってらっしゃい、たっちゃん。みんなをよろしくね」
「ご無事を祈っています」
モニカとニムが見送ってくれる。
そして、俺は転移魔法陣に魔力を注ぎ、ラーグの街に転移したのだった。
オルフェスの街は至って平和である。
俺、モニカ、ニムの3人は朝から『猫のゆりかご亭』のスイートルームでゆっくりしていた。
「さて……。知っての通り、昨日の作業で転移魔法陣は完成した。もういつでもミティやアイリスたちを迎えにいける」
「いよいよだね。ついにこの時が……。でも、どうしてすぐに迎えに行かないの?」
「た、確かに。早く終結した方が、不意のトラブルに対処しやすいのでは……?」
「まあ、そこは色々と事情があるんだ」
俺はモニカとニムから質問を受ける。
俺が率いるBランクパーティ『ミリオンズ』の戦闘能力は強大だ。
近頃は貴族として領地開発に注力していたので、まだBランクに留まっているが……。
その気になればいつでもAランクに上がれるだろう。
そんな俺たちが、オルフェスで活動しているのには理由がある。
「俺たちはヤマト連邦へ秘密裏に潜入しなければならない。隠密小型船が未完成の今、ここに来てもらっても困るだろう? 特にやることはないしな」
「まぁ、確かにね」
「みなさん、わたしと違って存在感がありますし……。目立ちそうです」
俺の説明に、モニカとニムは納得した。
ミティは第一夫人としてそれなりに有名だ。
アイリスは第二夫人であり、しかも異国の生まれで顔立ちが少し珍しい。
ユナは希少な赤狼族だし、マリアはハーピィだ。
サリエとリーゼロッテは貴族生まれ。
蓮華に至っては、まさにこれから潜入しようとしているヤマト連邦の出身だ。
彼女たちがオルフェスに長居すれば、目立ってしまう。
そのため、転移で迎えに行ってから隠密小型船で出発するまでの時間は、可能な限り短くしておきたい。
強いて言えばレインは平民出身で目立たない。
だが、彼女は俺を除いてミリオンズ唯一の空間魔法使いだ。
突発的な事態に対処するため、ラーグの街に残しておきたい。
「でもさ……。いざ出発というタイミングで、転移魔法陣が不発だったらマズイんじゃないの?」
「む……。確かにそうだな……」
俺の空間魔法の知識や技術は、『ステータス操作』によって得たものだ。
自力で習得したものより、信頼度は高い。
今まで、俺の判断ミスにより運用がマズかったことはあるが、魔法の発動自体を失敗したことはない。
とはいえ、今回は重大なミッションを控えた出撃だ。
万全を期す方がいい。
「で、では、試運転だけしてみてはどうでしょうか? 向こうに行って、そのまま帰ってくるんです」
「しかし、それではこの街にマイハニーとマイシスターを置いていくことになる……。俺1人の転移とはいえ、多少のクールタイムは必要になるだろうからな。俺は心配だ。ダダダ団の下っ端どもは改心したらしいが、頭領リオンや幹部ヨゼフの浄化はまだらしいじゃないか」
「だ、大丈夫だと思います。未改心とは言っても、自由の身になったわけじゃありませんから。牢屋で拘束されつつ、浄化を受けていると聞いていますよ?」
「だが、万が一ということも……」
「兄さんは、心配しすぎです。もし脱走したとしても、わたしやお姉ちゃんなら目立たずに対処できます。信じてください」
ニムから力強い言葉が返ってくる。
確かに、モニカとニムは非常に強い。
メチャクチャ強い。
2人とも、比較的初期から俺の『ステータス操作』の恩恵を受けている上、ちゃんと努力もしているからな。
チートの恩恵を最も強く受けている俺でさえ、モニカの素早さやニムの防御力には叶わない。
「そうだな……。俺は心配性になっていたようだ」
「心配しすぎて失敗する、なんてことはないようにね? ヤマト連邦は、蓮華さん以外にとって未知の国なんだから。ひょっとしたら、別行動を余儀なくされる可能性もある。臨機応変に、それぞれの力を信じることが大切だよ」
「ああ、そうだな」
仲間を信じる。
家族を信じる。
とても大切なことだ。
ミリオンズのみんなは強い。
俺が信じなくてどうする。
俺抜きの行動さえ心配で許せないぐらいなら、そもそもヤマト連邦への潜入作戦に連れてこずにラーグの街で待っていてもらえばいい。
そうせずに任務を手伝ってもらうなら、それぞれの強さを信じるのが当然だ。
「では、さっそく行ってくるか。転移魔法の調子を確認しつつ、みんなの様子も見て帰ってくるよ。たぶん、数時間後には戻れると思う」
「いってらっしゃい、たっちゃん。みんなをよろしくね」
「ご無事を祈っています」
モニカとニムが見送ってくれる。
そして、俺は転移魔法陣に魔力を注ぎ、ラーグの街に転移したのだった。
コメント