【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1117話 不埒者
サーニャちゃんが古代魔道具『ケットシーの腕輪』を利用し、強烈なサーブを繰り出す。
その威力は凄まじいもので、エレナたちの水着が乱れてしまった。
俺にとっては、思いがけない眼福である。
砂浜に埋められていなかったら、飛び掛かっていたかもしれない。
「あ、あああ……! 私の水着が……」
「おぉ……。恥ずかしいっす……」
「もーっ! サーニャちゃんのせいだよー!!」
エレナ、テナ、ルリイが騒いでいる。
3人とも若くて綺麗だし、スタイルも良い。
そんな彼女たちの水着が、はしたなくも崩れてしまっているのである。
興奮するなという方が無理だ。
「にゃ、にゃぁは悪くないにゃ……。ただ、さっきのお返しをしただけにゃ……」
「限度ってものがあるでしょうが! もうっ! やがて叙爵されるべき私の体が、有象無象の男たちに晒されるなんて……!!」
エレナが怒っている。
だが、その発言内容に違和感があった。
(エレナは叙爵を狙っていたのか……?)
彼女は火魔法使いだ。
Cランク冒険者だし、その実力は確かだと言ってもいいだろう。
しかし、平民から貴族になる道は険しい。
(俺はBランクに昇格すると同時に騎士爵になることができたが……)
あれは例外中の例外だった。
あの時点でミティ、アイリス、モニカ、ニム、ユナ、マリアという優秀なパーティメンバーを揃えていた。
しかも、彼女たち全てが俺と男女の関係であったことも大きい。
7人で構成される大型パーティのリーダーが男で、個人として強く、パーティメンバーも強力で、しかも男女の仲になっている……。
その時点で、戦力や跡継ぎの問題などがクリアされていたのだ。
(ついでに言えば、タイミングも良かったしな……)
ラーグの街周辺の魔物が活性化しているという情報があり、その区域を任せられる新たな貴族を探していたらしい。
そこに、ちょうど良く現れたのが俺だったというわけだ。
魔物が活性化していなかったら、現状が維持されるか、あるいは戦闘ではなく内政に長けた者が新貴族になっていただろう。
そんな偶然の積み重ねがあって、俺は騎士爵になった。
そして、その後も順調に功績を重ね、男爵へと陞爵した。
(エレナたち『三日月の舞』の面々も、いずれは同じような幸運に恵まれる可能性はあるが……)
俺のときと比べると、いろいろと厳しいと言わざるを得ない。
パーティ構成が3人だけなので、戦闘能力が大きなアピールポイントにはならない。
リーダーとパーティメンバーの関係性は、同性の仕事仲間兼友人といったところだろう。
彼女たちの友情を否定するつもりはないが、一般的にはやや薄い関係性に映ってしまうかもしれない。
(そもそも、リーダーのエレナが女性だし……)
当主が女性である貴族家もあるらしいが、基本的には男性の方が当主に適している。
男女差別ではなく、生物的な特性によるものだ。
女性だと、どうしても生涯で生める子どもの数に限界がある。
貴族の血を絶やすことを避ける意味でも、女性が当主を務めるのは難しい。
その点を考慮すると、将来的にエレナたちが貴族になれる確率は低いと思えた。
俺がそんなことを考えている間にも、エレナとサーニャちゃんの言い争いが続く。
「だ、大丈夫ですにゃ! 今は時期外れなので、海水浴をしている人は少ないですにゃ!!」
「……ふーん。確かに、私たちに注目している人はいないようね……」
「よ、良かったよー」
「恥ずか死ぬかと思ったっす……」
エレナ、ルリイ、テナが安堵の声を上げた。
サーニャちゃんの言う通り、今いる砂浜には海水浴客が少ない。
俺たちの近くにはいない。
他の客たちは、もっと沖合の方で泳いだり、離れた砂浜で日光浴をしたりしている。
「って、ああっ! いるじゃない! そこに不埒者が!!」
エレナがこちらを指差す。
なんだ?
俺の近くに不審者でもいるのか?
俺は大の字の姿勢で砂に埋められているため、首しか動かせない。
視線だけを動かし、周囲を確認する。
「……」
誰もいないようだが……。
エレナの勘違いか?
「あんたよ! 変態のカス――タケシ!!」
エレナの罵声が飛んでくる。
おいおい、まさかの俺かよ。
俺が不埒者なんて、とんでもない濡れ衣だ。
ここはしっかりと反論させてもらうことにしようではないか!
その威力は凄まじいもので、エレナたちの水着が乱れてしまった。
俺にとっては、思いがけない眼福である。
砂浜に埋められていなかったら、飛び掛かっていたかもしれない。
「あ、あああ……! 私の水着が……」
「おぉ……。恥ずかしいっす……」
「もーっ! サーニャちゃんのせいだよー!!」
エレナ、テナ、ルリイが騒いでいる。
3人とも若くて綺麗だし、スタイルも良い。
そんな彼女たちの水着が、はしたなくも崩れてしまっているのである。
興奮するなという方が無理だ。
「にゃ、にゃぁは悪くないにゃ……。ただ、さっきのお返しをしただけにゃ……」
「限度ってものがあるでしょうが! もうっ! やがて叙爵されるべき私の体が、有象無象の男たちに晒されるなんて……!!」
エレナが怒っている。
だが、その発言内容に違和感があった。
(エレナは叙爵を狙っていたのか……?)
彼女は火魔法使いだ。
Cランク冒険者だし、その実力は確かだと言ってもいいだろう。
しかし、平民から貴族になる道は険しい。
(俺はBランクに昇格すると同時に騎士爵になることができたが……)
あれは例外中の例外だった。
あの時点でミティ、アイリス、モニカ、ニム、ユナ、マリアという優秀なパーティメンバーを揃えていた。
しかも、彼女たち全てが俺と男女の関係であったことも大きい。
7人で構成される大型パーティのリーダーが男で、個人として強く、パーティメンバーも強力で、しかも男女の仲になっている……。
その時点で、戦力や跡継ぎの問題などがクリアされていたのだ。
(ついでに言えば、タイミングも良かったしな……)
ラーグの街周辺の魔物が活性化しているという情報があり、その区域を任せられる新たな貴族を探していたらしい。
そこに、ちょうど良く現れたのが俺だったというわけだ。
魔物が活性化していなかったら、現状が維持されるか、あるいは戦闘ではなく内政に長けた者が新貴族になっていただろう。
そんな偶然の積み重ねがあって、俺は騎士爵になった。
そして、その後も順調に功績を重ね、男爵へと陞爵した。
(エレナたち『三日月の舞』の面々も、いずれは同じような幸運に恵まれる可能性はあるが……)
俺のときと比べると、いろいろと厳しいと言わざるを得ない。
パーティ構成が3人だけなので、戦闘能力が大きなアピールポイントにはならない。
リーダーとパーティメンバーの関係性は、同性の仕事仲間兼友人といったところだろう。
彼女たちの友情を否定するつもりはないが、一般的にはやや薄い関係性に映ってしまうかもしれない。
(そもそも、リーダーのエレナが女性だし……)
当主が女性である貴族家もあるらしいが、基本的には男性の方が当主に適している。
男女差別ではなく、生物的な特性によるものだ。
女性だと、どうしても生涯で生める子どもの数に限界がある。
貴族の血を絶やすことを避ける意味でも、女性が当主を務めるのは難しい。
その点を考慮すると、将来的にエレナたちが貴族になれる確率は低いと思えた。
俺がそんなことを考えている間にも、エレナとサーニャちゃんの言い争いが続く。
「だ、大丈夫ですにゃ! 今は時期外れなので、海水浴をしている人は少ないですにゃ!!」
「……ふーん。確かに、私たちに注目している人はいないようね……」
「よ、良かったよー」
「恥ずか死ぬかと思ったっす……」
エレナ、ルリイ、テナが安堵の声を上げた。
サーニャちゃんの言う通り、今いる砂浜には海水浴客が少ない。
俺たちの近くにはいない。
他の客たちは、もっと沖合の方で泳いだり、離れた砂浜で日光浴をしたりしている。
「って、ああっ! いるじゃない! そこに不埒者が!!」
エレナがこちらを指差す。
なんだ?
俺の近くに不審者でもいるのか?
俺は大の字の姿勢で砂に埋められているため、首しか動かせない。
視線だけを動かし、周囲を確認する。
「……」
誰もいないようだが……。
エレナの勘違いか?
「あんたよ! 変態のカス――タケシ!!」
エレナの罵声が飛んでくる。
おいおい、まさかの俺かよ。
俺が不埒者なんて、とんでもない濡れ衣だ。
ここはしっかりと反論させてもらうことにしようではないか!
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