【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1108話 人工呼吸
俺はモニカやニムと共に海水浴を楽しんでいる。
時期外れということもあり、人はまばらだ。
「タカシ……! こっちに来て!」
「ああ……!」
「えいっ!」
「うおっ!?」
モニカに手を引かれて、海に潜る。
海の中はとても綺麗で、透き通っていた。
太陽の光が差し込んできて、海中がキラキラと輝いている。
「ぷはっ!」
「えへへ……。ビックリした?」
「ああ……。凄いな……」
ルクアージュの海も素晴らしかったが、ここもなかなかだ。
オルフェスの浜辺は、少しこじんまりとしている分だけ海の透明度が高いのかもしれない。
「だよね? あの魚とか、すごく美味しそう……」
「あ、そっちか……」
モニカの興味は食材にあったらしい。
彼女は超一流の料理人だ。
オルフェスは新鮮な魚介類が豊富だと聞くし、彼女としては期待値が高まっていたのだろう。
「よし、ならば俺が――」
「わ、わたしが獲って来ますよ!!」
「え?」
俺がモニカのために何かしようとすると、ニムが名乗り出た。
確かに、彼女の総合的な身体能力はミリオンズの中でも上位だ。
腕力はミティに次ぎ、脚力はモニカに次ぐ。
そして、体力はナンバーワンである。
だが――
「大丈夫なのか? 水中行動に関するスキルは持っていないのに……」
俺たちミリオンズは俺の『ステータス操作』によって多種多様なスキルを取得している。
とはいえ、さすがに水中行動系のスキルは未取得だ。
ハイブリッジ男爵領は海に面していないし、極端に大きな河川や湖などもないからな。
優先度が低いのだ。
「はい! 任せてください! わたしだってタカシさんのお役に立ちたいんです!」
「そっか……。なら、頼めるか?」
「はいっ!」
ニムが嬉しそうに返事をする。
そして、海の中に飛び込んだ。
(本当に大丈夫か?)
俺は心配になって見守ることにする。
そして、案の定――
「おいおい、浮かんでこないじゃないか! まさか溺れているんじゃ?」
「いや、ニムちゃんに限ってそんなはずないと思うけど……」
「そうは言っても、さすがに遅くないか? もう結構な時間が経つぞ?」
「うーん……。まぁ確かに、海は不慣れみたいだったし……少しマズイかも?」
俺とモニカはそんな話をする。
もしや、海の中で魔物に襲われたりでもしたのでは?
そんな不安感が頭をよぎった。
「うおおおぉっ! ニム! 今から助けに行くぞぉおおお!!」
ザプーンッ!
俺は勢いよく海に潜る。
そして、ニムの姿を探そうと海中で目を開いた。
視力強化のスキルを持っている俺は、塩水の中で目を開けても特に問題はない。
そこそこクリアに周囲を見ることができる。
そんな俺の前に――
「…………」
ニムがいた。
彼女は両手に魚をゲットしている。
無事に、目的のものを獲ってきたようだった。
ただ――
「少し息が苦しそうか? 今すぐに水面まで連れていって――いや! ここはもっと良い方法がある!!」
人魚メルティーネのキスの恩恵により、俺は水中でも多少の呼吸ができる。
ニムの身体能力は高いが、海中に限定すれば俺の方が自由に動けるわけだ。
ならば――
「ニム! 新鮮な空気を送り込むぞ! 受け取ってくれぇええ!!」
(ふぇっ? ――んんっ!!??)
俺はニムを抱き寄せると、そのまま口づけをした。
そして、たっぷりと酸素を吹き込む。
「ぷはっ!! よし……! これで少しの間は大丈夫だろう! その間に水面まで連れていくからな!!」
(……!? ……!!??)
ニムが顔を真っ赤にして混乱している。
だが、今は説明している場合ではない。
俺はニムを連れて海面を目指す。
そして――。
ザッパーン!!
「ぷはぁ! 大丈夫か!?」
「はぁ……はぁ……! た、タカシさん……。はぁ……はぁ……!!」
ニムは肩で大きく息をしていた。
無事ではあるが、あまり大丈夫ではなさそうだな。
「ならば、もう一度だ! 俺の愛するニム! 息を吹き返してくれぇええ!!」
「ふぇっ!? ん、んんっ……!!」
再び唇を重ねる。
今度は酸素だけではなく、俺の魔力も混ぜておく。
これで少しは楽になるはずだ。
――ニムの顔がかなりとろけているように見えるが、それは気のせいに違いない。
「はいはい、暴走しすぎだって。そこまでにしときなよ。今は別の人も見ているんだから」
モニカに止められてしまった。
仕方がない……。
ニムも命に別状はなさそうだし、ここまでにしておくか……。
いや、それよりも――
「別の人だって?」
水面に上がってきた俺とニムを出迎えてくれたのは、もちろんモニカ。
彼女1人のはずだと思っていた。
しかし実際には、もう1人いたようである。
「あっ、君は……」
「にゃ、にゃにゃぁ……。す、すごいものを見てしまったのですにゃ……」
そこにいたのは、『猫のゆりかご亭』のサーニャちゃんだ。
彼女は俺とニムのキスを見て、顔を赤くしていたのだった。
時期外れということもあり、人はまばらだ。
「タカシ……! こっちに来て!」
「ああ……!」
「えいっ!」
「うおっ!?」
モニカに手を引かれて、海に潜る。
海の中はとても綺麗で、透き通っていた。
太陽の光が差し込んできて、海中がキラキラと輝いている。
「ぷはっ!」
「えへへ……。ビックリした?」
「ああ……。凄いな……」
ルクアージュの海も素晴らしかったが、ここもなかなかだ。
オルフェスの浜辺は、少しこじんまりとしている分だけ海の透明度が高いのかもしれない。
「だよね? あの魚とか、すごく美味しそう……」
「あ、そっちか……」
モニカの興味は食材にあったらしい。
彼女は超一流の料理人だ。
オルフェスは新鮮な魚介類が豊富だと聞くし、彼女としては期待値が高まっていたのだろう。
「よし、ならば俺が――」
「わ、わたしが獲って来ますよ!!」
「え?」
俺がモニカのために何かしようとすると、ニムが名乗り出た。
確かに、彼女の総合的な身体能力はミリオンズの中でも上位だ。
腕力はミティに次ぎ、脚力はモニカに次ぐ。
そして、体力はナンバーワンである。
だが――
「大丈夫なのか? 水中行動に関するスキルは持っていないのに……」
俺たちミリオンズは俺の『ステータス操作』によって多種多様なスキルを取得している。
とはいえ、さすがに水中行動系のスキルは未取得だ。
ハイブリッジ男爵領は海に面していないし、極端に大きな河川や湖などもないからな。
優先度が低いのだ。
「はい! 任せてください! わたしだってタカシさんのお役に立ちたいんです!」
「そっか……。なら、頼めるか?」
「はいっ!」
ニムが嬉しそうに返事をする。
そして、海の中に飛び込んだ。
(本当に大丈夫か?)
俺は心配になって見守ることにする。
そして、案の定――
「おいおい、浮かんでこないじゃないか! まさか溺れているんじゃ?」
「いや、ニムちゃんに限ってそんなはずないと思うけど……」
「そうは言っても、さすがに遅くないか? もう結構な時間が経つぞ?」
「うーん……。まぁ確かに、海は不慣れみたいだったし……少しマズイかも?」
俺とモニカはそんな話をする。
もしや、海の中で魔物に襲われたりでもしたのでは?
そんな不安感が頭をよぎった。
「うおおおぉっ! ニム! 今から助けに行くぞぉおおお!!」
ザプーンッ!
俺は勢いよく海に潜る。
そして、ニムの姿を探そうと海中で目を開いた。
視力強化のスキルを持っている俺は、塩水の中で目を開けても特に問題はない。
そこそこクリアに周囲を見ることができる。
そんな俺の前に――
「…………」
ニムがいた。
彼女は両手に魚をゲットしている。
無事に、目的のものを獲ってきたようだった。
ただ――
「少し息が苦しそうか? 今すぐに水面まで連れていって――いや! ここはもっと良い方法がある!!」
人魚メルティーネのキスの恩恵により、俺は水中でも多少の呼吸ができる。
ニムの身体能力は高いが、海中に限定すれば俺の方が自由に動けるわけだ。
ならば――
「ニム! 新鮮な空気を送り込むぞ! 受け取ってくれぇええ!!」
(ふぇっ? ――んんっ!!??)
俺はニムを抱き寄せると、そのまま口づけをした。
そして、たっぷりと酸素を吹き込む。
「ぷはっ!! よし……! これで少しの間は大丈夫だろう! その間に水面まで連れていくからな!!」
(……!? ……!!??)
ニムが顔を真っ赤にして混乱している。
だが、今は説明している場合ではない。
俺はニムを連れて海面を目指す。
そして――。
ザッパーン!!
「ぷはぁ! 大丈夫か!?」
「はぁ……はぁ……! た、タカシさん……。はぁ……はぁ……!!」
ニムは肩で大きく息をしていた。
無事ではあるが、あまり大丈夫ではなさそうだな。
「ならば、もう一度だ! 俺の愛するニム! 息を吹き返してくれぇええ!!」
「ふぇっ!? ん、んんっ……!!」
再び唇を重ねる。
今度は酸素だけではなく、俺の魔力も混ぜておく。
これで少しは楽になるはずだ。
――ニムの顔がかなりとろけているように見えるが、それは気のせいに違いない。
「はいはい、暴走しすぎだって。そこまでにしときなよ。今は別の人も見ているんだから」
モニカに止められてしまった。
仕方がない……。
ニムも命に別状はなさそうだし、ここまでにしておくか……。
いや、それよりも――
「別の人だって?」
水面に上がってきた俺とニムを出迎えてくれたのは、もちろんモニカ。
彼女1人のはずだと思っていた。
しかし実際には、もう1人いたようである。
「あっ、君は……」
「にゃ、にゃにゃぁ……。す、すごいものを見てしまったのですにゃ……」
そこにいたのは、『猫のゆりかご亭』のサーニャちゃんだ。
彼女は俺とニムのキスを見て、顔を赤くしていたのだった。
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