【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1054話 マジック・ドレイン
俺はダダダ団首領のリオンを圧倒した。
多彩なアーティファクトを持っていようと、俺には通じない。
だが、人魚の血の効力により彼の継戦能力は高い。
まだ降参してくれないようだ。
「――で? 次はどんな大道芸を見せてくれるんだ?」
「くっ……! 私の研究成果は大道芸などではない! これでも食らえぇい!!」
リオンが叫ぶ。
同時に周囲の魔法陣が光り始めた。
(なんだ……?)
次の瞬間、無数の石礫が飛来してくる。
これは――
(『ストーンショット』の魔法陣……! あらかじめ描いてあったのはこのためか……!!)
この部屋の床には、無数の魔法陣が描かれている。
俺は魔法陣に詳しくないので知らないものがほとんどだが、初級土魔法の『ストーンショット』ぐらいはわかる。
侵入者を迎撃するために用意されていたもののようだ。
「クッハッハ! これは避けられまい!!」
リオンが勝ち誇った笑みを浮かべている。
確かに、回避は難しい。
通常の『ストーンショット』は単発なのだが、これは俺の周囲を取り囲むように魔法陣が配置してある。
しかも、なかなかの速度で連射されている。
並みの冒険者なら、避ける間もなく被弾してしまうだろう。
(だが、残念ながら俺は並じゃないんでね……!)
俺は闘気を開放する。
そして――
「【紙一重】」
最小限の動きで石弾を回避していく。
回避術や視力強化のスキルを持つ俺なら、これぐらい造作もないことだ。
「なにいいいいっ!?」
リオンが目を見開く。
「そんな! ありえん!!」
「つまらんな……。他に面白い大道芸――もとい、研究の副産物とやらはないのか? そろそろ飽きてきたぞ?」
俺は呆れたように言う。
実際、退屈だ。
正直、これ以上付き合うのも面倒になってくる。
早く終わらせたいところだ。
「ぐぬっ……! ふ、ふふふ……!!」
リオンは不敵な笑い声を上げた。
「なにを笑って――」
「――かかったな! 【マジック・ドレイン】!!」
リオンが叫んだ。
直後、俺の足元にあった魔法陣が光り始める。
「なにっ!?」
「クッハッハ! 貴様は私の魔法陣を踏んだ! 全てのMPを吸収させてもらうぞ!!」
リオンが高らかに宣言した。
その言葉通り、俺のMPが吸われていくような感覚がある。
少しばかりマズイかもしれない。
俺の強さの源の大部分は、魔法に頼っている。
MPが空になれば、素の身体能力や闘気、剣術などで戦うしかなくなる。
「どうだ? MPがどんどん減っていく気持ちは?」
「……」
「安心したまえ。吸われた魔力は、貯蔵用の魔石に蓄えられていく。十分な魔力があれば、私の研究も一気に進むだろう。ある意味では、貴様は私の研究の立役者となるのだ」
リオンが饒舌に語り出した。
俺を罠にはめたことで、余裕が出てきたらしい。
魔法陣から伸びる魔力回路を見るに、彼の近くにある魔石へ俺のMPが流れ込んでいるようだ。
その魔石は淡く発光している。
「……」
「さぁ、もっと苦しむといい!! お前の苦しみで研究が進んでいくのだ!!」
リオンが興奮した様子で言う。
完全に勝ち誇った顔だ。
だが、彼のその表情は長くは続かなかった。
「――むっ!? な、なんだとぉ!?」
リオンが驚愕の声を上げる。
彼は貯蔵用の魔石に視線を向け、ワナワナと震えていた。
「お、おかしい……! 魔石の光が強すぎる……どういうことだ!?」
リオンは混乱しているようだった。
確かに、俺のMPを吸収している魔石の輝きはどんどん増してきている。
先ほどまでは淡く輝く程度だったが、今はもう直視できないほどの眩さだ。
「ど、どうしてこんなことに……。ま、まさか……! この大容量の魔石をもってしても、貴様の全MPを吸収しきれないというのか!?」
リオンは愕然としている。
どうやら、俺のMPが想定よりもかなり多かったようだ。
まぁ、それもそうか。
俺はMP関連のスキルもいろいろと取得しているからな。
「くっ! このままでは爆発する……。仕方ない!!」
リオンが『マジック・ドレイン』の発動を解除したようだ。
MPを吸われている感覚がなくなり、魔石の発光量も一定となった。
「ま、魔石がこの短時間で満タンになるとは……! なんというMP量なのだ……。こ、これが貴様の真の力なのか……」
「俺の力の深淵はまだ見せていない。闇は全てを覆い隠す……」
「なるほど……。ダダダ団に楯突く実力はあるわけだ……。しかし、それならばなぜ今まで表舞台に出てこなかった? 貴様ほどの実力があれば、いくらでも活躍の機会はあったはずだ!」
「興味ない。我らはダークガーデン。闇に潜み――闇を狩る者。ただそれだけだ」
MP吸収の罠から解放された俺は、ゆっくりとリオンに近づいていく。
「ひっ!?」
リオンは後ずさるが、すぐに壁にぶつかった。
もはや逃げ場はない。
「大人しく降参するがいい。もう大道芸のネタも尽きただろう」
「ま、まだだっ! 今しがた手に入れた豊富なMP……これを使えば、まだ打つ手はあるぞ!!」
リオンが叫ぶ。
まだ何かあるようだ。
俺のMPを使うのだから、さぞかし大掛かりなことをしてくるのだろう。
きちんと見極めて、適切に対処することにしよう。
多彩なアーティファクトを持っていようと、俺には通じない。
だが、人魚の血の効力により彼の継戦能力は高い。
まだ降参してくれないようだ。
「――で? 次はどんな大道芸を見せてくれるんだ?」
「くっ……! 私の研究成果は大道芸などではない! これでも食らえぇい!!」
リオンが叫ぶ。
同時に周囲の魔法陣が光り始めた。
(なんだ……?)
次の瞬間、無数の石礫が飛来してくる。
これは――
(『ストーンショット』の魔法陣……! あらかじめ描いてあったのはこのためか……!!)
この部屋の床には、無数の魔法陣が描かれている。
俺は魔法陣に詳しくないので知らないものがほとんどだが、初級土魔法の『ストーンショット』ぐらいはわかる。
侵入者を迎撃するために用意されていたもののようだ。
「クッハッハ! これは避けられまい!!」
リオンが勝ち誇った笑みを浮かべている。
確かに、回避は難しい。
通常の『ストーンショット』は単発なのだが、これは俺の周囲を取り囲むように魔法陣が配置してある。
しかも、なかなかの速度で連射されている。
並みの冒険者なら、避ける間もなく被弾してしまうだろう。
(だが、残念ながら俺は並じゃないんでね……!)
俺は闘気を開放する。
そして――
「【紙一重】」
最小限の動きで石弾を回避していく。
回避術や視力強化のスキルを持つ俺なら、これぐらい造作もないことだ。
「なにいいいいっ!?」
リオンが目を見開く。
「そんな! ありえん!!」
「つまらんな……。他に面白い大道芸――もとい、研究の副産物とやらはないのか? そろそろ飽きてきたぞ?」
俺は呆れたように言う。
実際、退屈だ。
正直、これ以上付き合うのも面倒になってくる。
早く終わらせたいところだ。
「ぐぬっ……! ふ、ふふふ……!!」
リオンは不敵な笑い声を上げた。
「なにを笑って――」
「――かかったな! 【マジック・ドレイン】!!」
リオンが叫んだ。
直後、俺の足元にあった魔法陣が光り始める。
「なにっ!?」
「クッハッハ! 貴様は私の魔法陣を踏んだ! 全てのMPを吸収させてもらうぞ!!」
リオンが高らかに宣言した。
その言葉通り、俺のMPが吸われていくような感覚がある。
少しばかりマズイかもしれない。
俺の強さの源の大部分は、魔法に頼っている。
MPが空になれば、素の身体能力や闘気、剣術などで戦うしかなくなる。
「どうだ? MPがどんどん減っていく気持ちは?」
「……」
「安心したまえ。吸われた魔力は、貯蔵用の魔石に蓄えられていく。十分な魔力があれば、私の研究も一気に進むだろう。ある意味では、貴様は私の研究の立役者となるのだ」
リオンが饒舌に語り出した。
俺を罠にはめたことで、余裕が出てきたらしい。
魔法陣から伸びる魔力回路を見るに、彼の近くにある魔石へ俺のMPが流れ込んでいるようだ。
その魔石は淡く発光している。
「……」
「さぁ、もっと苦しむといい!! お前の苦しみで研究が進んでいくのだ!!」
リオンが興奮した様子で言う。
完全に勝ち誇った顔だ。
だが、彼のその表情は長くは続かなかった。
「――むっ!? な、なんだとぉ!?」
リオンが驚愕の声を上げる。
彼は貯蔵用の魔石に視線を向け、ワナワナと震えていた。
「お、おかしい……! 魔石の光が強すぎる……どういうことだ!?」
リオンは混乱しているようだった。
確かに、俺のMPを吸収している魔石の輝きはどんどん増してきている。
先ほどまでは淡く輝く程度だったが、今はもう直視できないほどの眩さだ。
「ど、どうしてこんなことに……。ま、まさか……! この大容量の魔石をもってしても、貴様の全MPを吸収しきれないというのか!?」
リオンは愕然としている。
どうやら、俺のMPが想定よりもかなり多かったようだ。
まぁ、それもそうか。
俺はMP関連のスキルもいろいろと取得しているからな。
「くっ! このままでは爆発する……。仕方ない!!」
リオンが『マジック・ドレイン』の発動を解除したようだ。
MPを吸われている感覚がなくなり、魔石の発光量も一定となった。
「ま、魔石がこの短時間で満タンになるとは……! なんというMP量なのだ……。こ、これが貴様の真の力なのか……」
「俺の力の深淵はまだ見せていない。闇は全てを覆い隠す……」
「なるほど……。ダダダ団に楯突く実力はあるわけだ……。しかし、それならばなぜ今まで表舞台に出てこなかった? 貴様ほどの実力があれば、いくらでも活躍の機会はあったはずだ!」
「興味ない。我らはダークガーデン。闇に潜み――闇を狩る者。ただそれだけだ」
MP吸収の罠から解放された俺は、ゆっくりとリオンに近づいていく。
「ひっ!?」
リオンは後ずさるが、すぐに壁にぶつかった。
もはや逃げ場はない。
「大人しく降参するがいい。もう大道芸のネタも尽きただろう」
「ま、まだだっ! 今しがた手に入れた豊富なMP……これを使えば、まだ打つ手はあるぞ!!」
リオンが叫ぶ。
まだ何かあるようだ。
俺のMPを使うのだから、さぞかし大掛かりなことをしてくるのだろう。
きちんと見極めて、適切に対処することにしよう。
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