【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1039話 タカシ乱入
俺はダダダ団のアジトに潜入した。
入口の見張りは音もなく倒したので、まだ侵入はバレていないはずだ。
「まずは情報収集からといこう」
俺は『気配隠匿』のスキルを活用しつつ、慎重に行動を開始する。
潜入の目的は二つある。
一つは、囚われているエレナたちの救出。
もう一つは、ダダダ団を壊滅させることだ。
加えて隠密小型船の魔導回路部に関わっていた少女も見つかれば、言うことなしである。
「お」
「……は? な、なんだテメェ!?」
不意にチンピラと遭遇してしまった。
うっかりしていたな。
考え事をしながら進んでいたので、気配察知の方が疎かになっていた。
だが、まだ間に合う。
俺は特に慌てることもなく、対処することにする。
「怪しい奴め! 仲間を呼んで――」
「【影針】」
「あがっ!?」
俺は問答無用で男の足に影魔法を打ち込んだ。
これで男は動けなくなる。
さらに、その隙に相手の懐に入り込んで、鳩尾に拳を叩き込んだ。
よし、終わり。
(まぁ、こんなもんだろ)
俺は心の中で呟きながら、先へと進む。
「ん? こっちから声が聞こえるな」
通路を進んでいると、人の声が聞こえてきた。
どうやら誰かが会話しているようだ。
俺は耳を澄ませる。
『……ちぃ。面倒な奴らだな。この状況で動けるのかよ』
『な、何やってるのよ2人とも! 私のことはいいから!』
『んんっ!』
『んーっ!』
『はははっ! 健気だな。感動的な場面じゃないか』
『くぅ……』
『……よし、決めたぜ。まずはお前を可愛がってやる。女に生まれたことを後悔させてやるぜ。その後で、順番に残りの奴らも抱いてやる』
――ふむ。
なるほど。
(声の主は4人。エレナ、ルリイ、テナ、そして……ヨゼフとかいうダダダ団の幹部か?)
どうやら、そう遠くない場所にエレナたちが囚われているらしい。
俺は聴覚を研ぎ澄ませ、会話内容や位置の把握に努める。
何やら拷問めいたことをされている様子だ。
急ぐ必要がある。
そして、俺が位置を特定して駆け出した頃――
『へへっ。そう警戒するなって。お前には手を出さないよう、ボスに言われているんだ。その魔道具関係の腕前にはボスも一目置いているんだぜ?』
『わ、わたしはあなたたちなんかに手を貸したりは……』
『ま、焦ることはねぇ。今から俺はコイツら3人を楽しむからよぉ。その後も考えが変わっていなけりゃ、その時考えるさ。くくっ!』
『くっ……』
そんな会話まで聞こえてきた。
片方はヨゼフ。
そしてもう片方は、聞き覚えのない声だ。
しかし、会話内容から推測するに、どうやら魔導工房の少女までもが同じ部屋にいるらしい。
(一石二鳥だな)
エレナ、ルリイ、テナ、そして魔導工房の少女を救い出す。
ヨゼフを倒す。
そしてついでに首領とかも倒して、ダダダ団を壊滅させる。
それがベストな流れだ。
(よし、あそこだな)
しばらく走っていると、前方に頑丈そうな扉が見えてきた。
俺の分析によると、あそこから入った大きめの部屋にエレナたちが捕らえられている。
そして、ヨゼフがいると思われる場所でもある。
「…………」
俺は一度立ち止まり、呼吸を整える。
そして、扉を開けようとするが――
「ん?」
――開かない。
鍵でもかかっているのだろうか?
まぁ当たり前と言えば当たり前か。
せっかく捕らえた美少女たちを逃さないようにするためだろう。
(どうやって中に入ったものか……)
俺は考える。
オリジナルの火魔法を使えば、必要最低限の範囲で扉を焼却できるか?
だが、魔力・光・熱・音などあらゆる意味で目立ってしまう。
俺はこのアジトに潜入しているだけなので、多くのダダダ団の構成員たちはまだ元気な状態で残っているのだ。
こんなところで派手な真似はできない。
ここは、誰かが来るのを待つべきか?
秘密造船所に潜入したときのように、来訪者の影に潜んで中に入るという感じだ。
目立たないという意味では最も無難だが、次にいつ人が来るか分からないのが難点なんだよな。
「……」
どうしたものか。
俺がそんなことを考えていた時――
『タカシ様……助けて……』
エレナのそんな声が聞こえた気がした。
空耳か?
エレナは俺のことをタケシと認識しているはずだし、『タカシ様』なんて呼ぶはずがない。
(いや……何を迷う必要がある? 俺はタカシ=ハイブリッジ。やがて世界を救う者にして、全ての美少女の味方だ)
俺は覚悟を決めると、魔力を練り上げる。
そして、勢いよく壁を殴った。
ドゴオッ!
凄まじい破壊音と共に、周囲に土煙が舞う。
「なにっ!?」
中からヨゼフの声。
やはりこの侵入方法では、気付かれてしまうな。
まぁ仕方ない。
俺は堂々と姿を現す。
「ちっ! なんだってんだ!?」
「あ、あれは……?」
ヨゼフやエレナが驚きの表情とともに俺を見る。
今の俺は黒装束だ。
その正体が『タカシ=ハイブリッジ男爵』もしくは『Dランク冒険者タケシ』であることはバレていないだろう。
「我らはダークガーデン。闇に潜み――闇を狩る者」
俺は静かに、そう名乗ったのだった。
入口の見張りは音もなく倒したので、まだ侵入はバレていないはずだ。
「まずは情報収集からといこう」
俺は『気配隠匿』のスキルを活用しつつ、慎重に行動を開始する。
潜入の目的は二つある。
一つは、囚われているエレナたちの救出。
もう一つは、ダダダ団を壊滅させることだ。
加えて隠密小型船の魔導回路部に関わっていた少女も見つかれば、言うことなしである。
「お」
「……は? な、なんだテメェ!?」
不意にチンピラと遭遇してしまった。
うっかりしていたな。
考え事をしながら進んでいたので、気配察知の方が疎かになっていた。
だが、まだ間に合う。
俺は特に慌てることもなく、対処することにする。
「怪しい奴め! 仲間を呼んで――」
「【影針】」
「あがっ!?」
俺は問答無用で男の足に影魔法を打ち込んだ。
これで男は動けなくなる。
さらに、その隙に相手の懐に入り込んで、鳩尾に拳を叩き込んだ。
よし、終わり。
(まぁ、こんなもんだろ)
俺は心の中で呟きながら、先へと進む。
「ん? こっちから声が聞こえるな」
通路を進んでいると、人の声が聞こえてきた。
どうやら誰かが会話しているようだ。
俺は耳を澄ませる。
『……ちぃ。面倒な奴らだな。この状況で動けるのかよ』
『な、何やってるのよ2人とも! 私のことはいいから!』
『んんっ!』
『んーっ!』
『はははっ! 健気だな。感動的な場面じゃないか』
『くぅ……』
『……よし、決めたぜ。まずはお前を可愛がってやる。女に生まれたことを後悔させてやるぜ。その後で、順番に残りの奴らも抱いてやる』
――ふむ。
なるほど。
(声の主は4人。エレナ、ルリイ、テナ、そして……ヨゼフとかいうダダダ団の幹部か?)
どうやら、そう遠くない場所にエレナたちが囚われているらしい。
俺は聴覚を研ぎ澄ませ、会話内容や位置の把握に努める。
何やら拷問めいたことをされている様子だ。
急ぐ必要がある。
そして、俺が位置を特定して駆け出した頃――
『へへっ。そう警戒するなって。お前には手を出さないよう、ボスに言われているんだ。その魔道具関係の腕前にはボスも一目置いているんだぜ?』
『わ、わたしはあなたたちなんかに手を貸したりは……』
『ま、焦ることはねぇ。今から俺はコイツら3人を楽しむからよぉ。その後も考えが変わっていなけりゃ、その時考えるさ。くくっ!』
『くっ……』
そんな会話まで聞こえてきた。
片方はヨゼフ。
そしてもう片方は、聞き覚えのない声だ。
しかし、会話内容から推測するに、どうやら魔導工房の少女までもが同じ部屋にいるらしい。
(一石二鳥だな)
エレナ、ルリイ、テナ、そして魔導工房の少女を救い出す。
ヨゼフを倒す。
そしてついでに首領とかも倒して、ダダダ団を壊滅させる。
それがベストな流れだ。
(よし、あそこだな)
しばらく走っていると、前方に頑丈そうな扉が見えてきた。
俺の分析によると、あそこから入った大きめの部屋にエレナたちが捕らえられている。
そして、ヨゼフがいると思われる場所でもある。
「…………」
俺は一度立ち止まり、呼吸を整える。
そして、扉を開けようとするが――
「ん?」
――開かない。
鍵でもかかっているのだろうか?
まぁ当たり前と言えば当たり前か。
せっかく捕らえた美少女たちを逃さないようにするためだろう。
(どうやって中に入ったものか……)
俺は考える。
オリジナルの火魔法を使えば、必要最低限の範囲で扉を焼却できるか?
だが、魔力・光・熱・音などあらゆる意味で目立ってしまう。
俺はこのアジトに潜入しているだけなので、多くのダダダ団の構成員たちはまだ元気な状態で残っているのだ。
こんなところで派手な真似はできない。
ここは、誰かが来るのを待つべきか?
秘密造船所に潜入したときのように、来訪者の影に潜んで中に入るという感じだ。
目立たないという意味では最も無難だが、次にいつ人が来るか分からないのが難点なんだよな。
「……」
どうしたものか。
俺がそんなことを考えていた時――
『タカシ様……助けて……』
エレナのそんな声が聞こえた気がした。
空耳か?
エレナは俺のことをタケシと認識しているはずだし、『タカシ様』なんて呼ぶはずがない。
(いや……何を迷う必要がある? 俺はタカシ=ハイブリッジ。やがて世界を救う者にして、全ての美少女の味方だ)
俺は覚悟を決めると、魔力を練り上げる。
そして、勢いよく壁を殴った。
ドゴオッ!
凄まじい破壊音と共に、周囲に土煙が舞う。
「なにっ!?」
中からヨゼフの声。
やはりこの侵入方法では、気付かれてしまうな。
まぁ仕方ない。
俺は堂々と姿を現す。
「ちっ! なんだってんだ!?」
「あ、あれは……?」
ヨゼフやエレナが驚きの表情とともに俺を見る。
今の俺は黒装束だ。
その正体が『タカシ=ハイブリッジ男爵』もしくは『Dランク冒険者タケシ』であることはバレていないだろう。
「我らはダークガーデン。闇に潜み――闇を狩る者」
俺は静かに、そう名乗ったのだった。
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