【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1036話 囚われの三日月【エレナside】
タカシが少女から情報を聞き出している頃――
「へっへっへ。今日はいい日だぜ~」
ダダダ団のアジトにて、幹部のヨゼフが笑みを浮かべていた。
彼の前には縛られた状態の女性たちが横たわっている。
四肢を拘束され、口枷まで付けられている。
これでは、もはや何の抵抗もできない。
「ふん……。こいつらが俺たちダダダ団を嗅ぎ回っていた冒険者か」
ヨゼフの隣に立つ男がつまらなそうに呟いた。
彼こそ、ダダダ団の頭領である『ダン・ド・リオン』だ。
年齢は30代半ばといったところだろうか。
身長は180センチほどで、筋骨隆々の体躯をしている。
髪は短く刈り込まれており、いかにも武人然とした雰囲気を醸し出していた。
彼はダダダ団を束ねるだけあって、かなりの実力を持っている。
そして、その強さを鼻にかけ、部下たちからも恐れられていた。
「ええ、俺たちに歯向かうなんざ、身の程知らずにもほどがありますよ。ま、これでダダダ団がオルフェスの裏社会を支配する体制は盤石になったってことです。俺の功績ですぜ」
「そうだな」
「ところで、ボス。この女たちはどうします?」
「奴隷として遠方に売り飛ばせ。冒険者ギルドに目を付けられるのはマズイ。今は特に、な。次の英霊祭までは活動を控えめにしなければならない」
ダダダ団は闇に潜むマフィアだ。
しかし、リオンやヨゼフを除けば、大して強い者はいない。
構成員の数も多くなく、常に人材不足に悩まされている。
そのため、返り討ちにした冒険者の首を晒すような真似は避けたかった。
そうなれば、全面抗争になるからだ。
人知れず遠方へ売り飛ばす程度であれば、明確な目撃者がいない限りはただの行方不明事件として扱われる。
「了解しやした。ですが……へへっ!」
「……なんだ?」
急に笑いだしたヨゼフ。
それを見て、リオンが眉をひそめる。
「いえね、ボス。売り払う前に、ちょっとばかし味見をしたいと思いまして……」
「……」
「ほら、女冒険者ってのはいい金になりますし、中々味見できない存在じゃないですか。ましてや、奴ら3人は魔法使いです。こんな機会滅多にないですぜ。それに、奴ら結構可愛い顔をしてやがりますし……。へへ、楽しめそうですよ」
ヨゼフは舌なめずりをしながら、縛られている女性陣を見つめている。
そんな彼をリオンは冷めた目つきで見ていた。
「好きにしろ。だが、傷物にはするなよ。売値が下がるからな。英霊祭での計画に向けて、金が必要なんだ。お前が魔石の無駄遣いをするからだぞ」
ヨゼフが『三日月の舞』との戦いで使用した『魔法封じの芳香』。
その効力は強いが、もちろん無制限に使えるわけではない。
動力として、大量の魔石を消耗するのだ。
「分かっておりやす。ボスが例の『ラウンドなんちゃら計画』で使うための金は、しっかりと貯めていきますぜ。俺に任せてくだせぇ」
「期待している」
リオンはそれだけ言うと、部屋を出て行った。
その背中を見送った後、ヨゼフはニヤリと口角を上げる。
「さて、誰から頂こうかな……。んー……やっぱり、最初はこの金髪のお嬢ちゃんだな」
ヨゼフは下卑た視線をエレナに向ける。
そして、彼女の身体に手を伸ばしていく。
「んーっ! んぐぅ!!」
「ははは、そう怒らないでくれよ。少しばかり自由にしてやろうってんだ」
「ん! むぐぅ!」
必死に抵抗するエレナ。
しかし、手足を拘束されているため、全く身動きが取れない。
ヨゼフによって顔を固定され、口枷を外される。
「――ぷはっ! あ、あんたなんかに触られてたまるもんですかっ!! このゲス野郎ッ!!!」
エレナは罵声を浴びせるが、それは悪手だった。
「おい、おめえ。立場が分かっていないようだな」
「い、痛いっ!」
ヨゼフに髪を掴まれるエレナ。
「俺はダダダ団の幹部だ。お前らの命を握っているのは、この俺なんだぜ? その辺をよく理解してから、その生意気な態度を取った方がいいと思うがな」
「な、何を言って……」
「分からねぇのか? お前らは今から俺に犯されて、奴隷に堕とされるんだよ。楽しみだろ?」
「――な!? ふざけんじゃないわよ!! アンタみたいなクズとなんて……。死んでもお断りだわ!!」
エレナが強く拒絶する。
彼女はまだ男を知らない。
タカシ=ハイブリッジ男爵にいつか初めてを捧げるために、貞淑を貫いているのだ。
「威勢がいいな。だが、お前の意見は聞いていない。黙って俺の言うことを聞け」
「バーカ! バーカッ!! アンタなんて、いつか天罰が下されるんだから!」
「はぁ……。天罰だと? おめでたい女だ。これでも同じことが言えるかな? おらよっ!!」
「ぷごっ!? げふっ!!!」
エレナの腹に拳を叩きつけるヨゼフ。
彼女は痛みに耐えかねて、その場にうずくまった。
「へへ、どうだ?」
「あ、あ……」
エレナの瞳から光が消えかける。
彼女は腹部を押さえながら、涙をこぼしていた。
その時――
「んんーっ!」
「んんっ!!」
「お? なんだなんだ?」
ヨゼフが体に軽い衝撃を受け、振り返る。
そこには先ほどまで横になっていたはずの少女たちの姿があった。
エレナの仲間である、ルリイとテナだ。
彼女たちは縛られた状態のまま、エレナを助けるべく必死に体を動かしてヨゼフに体当たりをしたのだ。
「へっへっへ。今日はいい日だぜ~」
ダダダ団のアジトにて、幹部のヨゼフが笑みを浮かべていた。
彼の前には縛られた状態の女性たちが横たわっている。
四肢を拘束され、口枷まで付けられている。
これでは、もはや何の抵抗もできない。
「ふん……。こいつらが俺たちダダダ団を嗅ぎ回っていた冒険者か」
ヨゼフの隣に立つ男がつまらなそうに呟いた。
彼こそ、ダダダ団の頭領である『ダン・ド・リオン』だ。
年齢は30代半ばといったところだろうか。
身長は180センチほどで、筋骨隆々の体躯をしている。
髪は短く刈り込まれており、いかにも武人然とした雰囲気を醸し出していた。
彼はダダダ団を束ねるだけあって、かなりの実力を持っている。
そして、その強さを鼻にかけ、部下たちからも恐れられていた。
「ええ、俺たちに歯向かうなんざ、身の程知らずにもほどがありますよ。ま、これでダダダ団がオルフェスの裏社会を支配する体制は盤石になったってことです。俺の功績ですぜ」
「そうだな」
「ところで、ボス。この女たちはどうします?」
「奴隷として遠方に売り飛ばせ。冒険者ギルドに目を付けられるのはマズイ。今は特に、な。次の英霊祭までは活動を控えめにしなければならない」
ダダダ団は闇に潜むマフィアだ。
しかし、リオンやヨゼフを除けば、大して強い者はいない。
構成員の数も多くなく、常に人材不足に悩まされている。
そのため、返り討ちにした冒険者の首を晒すような真似は避けたかった。
そうなれば、全面抗争になるからだ。
人知れず遠方へ売り飛ばす程度であれば、明確な目撃者がいない限りはただの行方不明事件として扱われる。
「了解しやした。ですが……へへっ!」
「……なんだ?」
急に笑いだしたヨゼフ。
それを見て、リオンが眉をひそめる。
「いえね、ボス。売り払う前に、ちょっとばかし味見をしたいと思いまして……」
「……」
「ほら、女冒険者ってのはいい金になりますし、中々味見できない存在じゃないですか。ましてや、奴ら3人は魔法使いです。こんな機会滅多にないですぜ。それに、奴ら結構可愛い顔をしてやがりますし……。へへ、楽しめそうですよ」
ヨゼフは舌なめずりをしながら、縛られている女性陣を見つめている。
そんな彼をリオンは冷めた目つきで見ていた。
「好きにしろ。だが、傷物にはするなよ。売値が下がるからな。英霊祭での計画に向けて、金が必要なんだ。お前が魔石の無駄遣いをするからだぞ」
ヨゼフが『三日月の舞』との戦いで使用した『魔法封じの芳香』。
その効力は強いが、もちろん無制限に使えるわけではない。
動力として、大量の魔石を消耗するのだ。
「分かっておりやす。ボスが例の『ラウンドなんちゃら計画』で使うための金は、しっかりと貯めていきますぜ。俺に任せてくだせぇ」
「期待している」
リオンはそれだけ言うと、部屋を出て行った。
その背中を見送った後、ヨゼフはニヤリと口角を上げる。
「さて、誰から頂こうかな……。んー……やっぱり、最初はこの金髪のお嬢ちゃんだな」
ヨゼフは下卑た視線をエレナに向ける。
そして、彼女の身体に手を伸ばしていく。
「んーっ! んぐぅ!!」
「ははは、そう怒らないでくれよ。少しばかり自由にしてやろうってんだ」
「ん! むぐぅ!」
必死に抵抗するエレナ。
しかし、手足を拘束されているため、全く身動きが取れない。
ヨゼフによって顔を固定され、口枷を外される。
「――ぷはっ! あ、あんたなんかに触られてたまるもんですかっ!! このゲス野郎ッ!!!」
エレナは罵声を浴びせるが、それは悪手だった。
「おい、おめえ。立場が分かっていないようだな」
「い、痛いっ!」
ヨゼフに髪を掴まれるエレナ。
「俺はダダダ団の幹部だ。お前らの命を握っているのは、この俺なんだぜ? その辺をよく理解してから、その生意気な態度を取った方がいいと思うがな」
「な、何を言って……」
「分からねぇのか? お前らは今から俺に犯されて、奴隷に堕とされるんだよ。楽しみだろ?」
「――な!? ふざけんじゃないわよ!! アンタみたいなクズとなんて……。死んでもお断りだわ!!」
エレナが強く拒絶する。
彼女はまだ男を知らない。
タカシ=ハイブリッジ男爵にいつか初めてを捧げるために、貞淑を貫いているのだ。
「威勢がいいな。だが、お前の意見は聞いていない。黙って俺の言うことを聞け」
「バーカ! バーカッ!! アンタなんて、いつか天罰が下されるんだから!」
「はぁ……。天罰だと? おめでたい女だ。これでも同じことが言えるかな? おらよっ!!」
「ぷごっ!? げふっ!!!」
エレナの腹に拳を叩きつけるヨゼフ。
彼女は痛みに耐えかねて、その場にうずくまった。
「へへ、どうだ?」
「あ、あ……」
エレナの瞳から光が消えかける。
彼女は腹部を押さえながら、涙をこぼしていた。
その時――
「んんーっ!」
「んんっ!!」
「お? なんだなんだ?」
ヨゼフが体に軽い衝撃を受け、振り返る。
そこには先ほどまで横になっていたはずの少女たちの姿があった。
エレナの仲間である、ルリイとテナだ。
彼女たちは縛られた状態のまま、エレナを助けるべく必死に体を動かしてヨゼフに体当たりをしたのだ。
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