【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1016話 新しいハーレムメンバー?
俺とサーニャちゃんは、『猫のゆりかご亭』のスイートルームにいる。
いろいろとワチャワチャしていたところ、不意に扉がノックされた。
(この状況はマズイぞ……)
年頃の少女の前で、男が股間を晒そうとしている。
衛兵に見つかれば、即刻逮捕だろう。
俺が焦っていると――
「たっちゃん、いる? またこの部屋に泊まっているって噂を聞いたんだけど……」
「兄さんの噂が広まっていましたよ。この『猫のゆりかご亭』を守るためにダダダ団とかいうマフィアと戦ったって……」
モニカとニムだった。
俺は胸を撫で下ろす。
どうやら、最悪の事態は免れそうだ。
「ああ、俺はここにいるぞ。入ってきてくれ」
「にゃっ!?」
「あ、やっぱりちょっと待って――」
俺の制止の声は間に合わなかった。
ガチャリ。
扉が開き、モニカとニムが入ってくる。
彼女たちは少しばかり驚いたような表情を浮かべたかと思うと、ジト目で俺を見てきた。
「はぁ……。本当にたっちゃんは、手が早いんだから……」
「兄さん、お楽しみ中だったんですか? 新しいハーレムメンバーですか?」
「違う! 断じて違う!!」
俺は慌てて否定する。
オルフェスには、ネルエラ陛下の命で秘密裏に入っているのだ。
ヤマト連邦への密入国を果たすため、可能な限り目立つわけにはいかない。
俺は冴えない男に擬態している。
そんな俺がモニカとニムという2人の美少女と行動を共にしているだけでも、それなりに目立っている。
その上、サーニャちゃんという膨らみかけの美少女を追加するわけにはいかない。
「えー? でも、この子、明らかにたっちゃんのことを熱い視線で見てたじゃない?」
「はい。まるで、恋をしているような熱い眼差しでした」
「いやいや……。この子はただの宿屋の女将さんだって。俺とは、何の関係もないよ……」
俺はそう言いながら、サーニャちゃんの顔を見る。
すると、彼女は茹で蛸のように顔を真っ赤にして俯いていた。
「……(ポッ)」
「ほらっ。この子の態度、完全に恋する乙女じゃない」
「ですね」
「だから、本当に関係ないって!」
俺は必死になって弁明する。
サーニャちゃんが俺に好意を抱いている――。
確かに、それは一部事実だろう。
忠義度もそれなりに上がってきているし。
だが、それが必ずしも恋愛的な意味での好意とは限らない。
ダダダ団から救った直後という特殊な状況、金貨100枚の借金の肩代わり、昨晩のハプニングで俺のマグナムを目撃してしまったこと等々……。
それらの要因が重なった結果、一時的に心を奪われてしまっているだけかもしれないのだ。
「ふ~ん。ムキになるところが怪しいなぁ……」
「兄さんは、言い訳が下手ですね。隠すことないのに……」
モニカとニムがニヤニヤしながら言う。
俺は苦笑いを浮かべることしかできなかった。
「まぁ、その話は置いておこう。この『猫のゆりかご亭』だが、少しばかりピンチなんだよ」
「えっ? 何かあったの?」
「噂でちょっとは耳にしたんだろ? ダダダ団っていうマフィアに目を付けられているんだ。借金返済を迫られていてな」
「あぁ……。それね」
「はい。わたしも聞きました」
俺の言葉に、モニカとニムが納得する。
かなり同情的な様子だ。
2人とも、かつては金銭的に困窮した時期があり、俺がお金を貸していたこともあるぐらいだしな。
「で、でも、もう大丈夫ですにゃ。あの強い人たちがダダダ団を潰してくれるって言ってましたにゃ」
「強い人たちって?」
「ああ、『三日月の舞』っていうCランクパーティだよ」
モニカの問いに対して、サーニャちゃんの代わりに俺が答える。
「へぇ、Cランクパーティねぇ……。任せても大丈夫なのかな?」
「うむ……。少しばかり不安だが、ここは任せてみよう」
秘密造船所のゴードンと相談の結果、俺は『ダーク・ガーデン』としてマフィアを潰すつもりだった。
しかし、エレナたちがダダダ団を潰してくれるのであれば、それに越したことはない。
陰ながら彼女たちをサポートすることも考えた。
しかし、それにはいろいろと事情を説明する必要がある。
事情を説明したところで、勝ち気なエレナがすんなりとサポートを受けてくれるとも限らない。
ここは『見』に回ろう。
「そ、そうですか。では、しばらくはこのスイートルームでゆっくりしていきましょう」
「ああ、それがいい」
「了解! 私はいろいろと観光しようかな~」
ニム、俺、モニカの順に言う。
そして――
「どうぞ、ゆっくりしていってくださいにゃ。ダダダ団さえいなければ、このスイートルームの泊まり心地は保証しますにゃ!」
サーニャちゃんが元気いっぱいにそう言ったのだった。
いろいろとワチャワチャしていたところ、不意に扉がノックされた。
(この状況はマズイぞ……)
年頃の少女の前で、男が股間を晒そうとしている。
衛兵に見つかれば、即刻逮捕だろう。
俺が焦っていると――
「たっちゃん、いる? またこの部屋に泊まっているって噂を聞いたんだけど……」
「兄さんの噂が広まっていましたよ。この『猫のゆりかご亭』を守るためにダダダ団とかいうマフィアと戦ったって……」
モニカとニムだった。
俺は胸を撫で下ろす。
どうやら、最悪の事態は免れそうだ。
「ああ、俺はここにいるぞ。入ってきてくれ」
「にゃっ!?」
「あ、やっぱりちょっと待って――」
俺の制止の声は間に合わなかった。
ガチャリ。
扉が開き、モニカとニムが入ってくる。
彼女たちは少しばかり驚いたような表情を浮かべたかと思うと、ジト目で俺を見てきた。
「はぁ……。本当にたっちゃんは、手が早いんだから……」
「兄さん、お楽しみ中だったんですか? 新しいハーレムメンバーですか?」
「違う! 断じて違う!!」
俺は慌てて否定する。
オルフェスには、ネルエラ陛下の命で秘密裏に入っているのだ。
ヤマト連邦への密入国を果たすため、可能な限り目立つわけにはいかない。
俺は冴えない男に擬態している。
そんな俺がモニカとニムという2人の美少女と行動を共にしているだけでも、それなりに目立っている。
その上、サーニャちゃんという膨らみかけの美少女を追加するわけにはいかない。
「えー? でも、この子、明らかにたっちゃんのことを熱い視線で見てたじゃない?」
「はい。まるで、恋をしているような熱い眼差しでした」
「いやいや……。この子はただの宿屋の女将さんだって。俺とは、何の関係もないよ……」
俺はそう言いながら、サーニャちゃんの顔を見る。
すると、彼女は茹で蛸のように顔を真っ赤にして俯いていた。
「……(ポッ)」
「ほらっ。この子の態度、完全に恋する乙女じゃない」
「ですね」
「だから、本当に関係ないって!」
俺は必死になって弁明する。
サーニャちゃんが俺に好意を抱いている――。
確かに、それは一部事実だろう。
忠義度もそれなりに上がってきているし。
だが、それが必ずしも恋愛的な意味での好意とは限らない。
ダダダ団から救った直後という特殊な状況、金貨100枚の借金の肩代わり、昨晩のハプニングで俺のマグナムを目撃してしまったこと等々……。
それらの要因が重なった結果、一時的に心を奪われてしまっているだけかもしれないのだ。
「ふ~ん。ムキになるところが怪しいなぁ……」
「兄さんは、言い訳が下手ですね。隠すことないのに……」
モニカとニムがニヤニヤしながら言う。
俺は苦笑いを浮かべることしかできなかった。
「まぁ、その話は置いておこう。この『猫のゆりかご亭』だが、少しばかりピンチなんだよ」
「えっ? 何かあったの?」
「噂でちょっとは耳にしたんだろ? ダダダ団っていうマフィアに目を付けられているんだ。借金返済を迫られていてな」
「あぁ……。それね」
「はい。わたしも聞きました」
俺の言葉に、モニカとニムが納得する。
かなり同情的な様子だ。
2人とも、かつては金銭的に困窮した時期があり、俺がお金を貸していたこともあるぐらいだしな。
「で、でも、もう大丈夫ですにゃ。あの強い人たちがダダダ団を潰してくれるって言ってましたにゃ」
「強い人たちって?」
「ああ、『三日月の舞』っていうCランクパーティだよ」
モニカの問いに対して、サーニャちゃんの代わりに俺が答える。
「へぇ、Cランクパーティねぇ……。任せても大丈夫なのかな?」
「うむ……。少しばかり不安だが、ここは任せてみよう」
秘密造船所のゴードンと相談の結果、俺は『ダーク・ガーデン』としてマフィアを潰すつもりだった。
しかし、エレナたちがダダダ団を潰してくれるのであれば、それに越したことはない。
陰ながら彼女たちをサポートすることも考えた。
しかし、それにはいろいろと事情を説明する必要がある。
事情を説明したところで、勝ち気なエレナがすんなりとサポートを受けてくれるとも限らない。
ここは『見』に回ろう。
「そ、そうですか。では、しばらくはこのスイートルームでゆっくりしていきましょう」
「ああ、それがいい」
「了解! 私はいろいろと観光しようかな~」
ニム、俺、モニカの順に言う。
そして――
「どうぞ、ゆっくりしていってくださいにゃ。ダダダ団さえいなければ、このスイートルームの泊まり心地は保証しますにゃ!」
サーニャちゃんが元気いっぱいにそう言ったのだった。
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