【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

1015話 見たいですか?

 ベッドの上で、俺はサーニャちゃんに覆いかぶさるように倒れ込んでしまった。
 うっかりしていた。
 今の俺は、敢えて治療魔法を使っておらず、全快ではなかったのだ。
 いつも通りに動こうとしたところ、少しばかり頭がクラっときてしまった。

「す、すみません……。お怪我はありませんか?」

「だ、大丈夫ですにゃ。それよりも、早くどいてくださいにゃぁ……」

「は、はいっ!」

 俺は慌てて姿勢を起こす。
 だが――

「うっ!?」

 急に動いたせいで、不意に体に痛みが走った。
 普段から治療魔法によって体を万全に整えている俺は、『体に不調を残した状態』というのに慣れていない。
 そのため、些細な怪我でも動きが阻害されてしまうようだ。
 俺は再び、サーニャちゃんに向けて倒れ込んでしまう。

「にゃにゃっ!? あ、そこはダメですにゃぁ……。にゃぁは、そこだけは弱いのですにゃぁ……」

「えっ!? へ、変なところを触ってしまって……!? 本当にすみません!! わざとではなくて……」

「だ、だから、そこは触っちゃだめなのですにゃぁ……。にゃぁは今、敏感になっているのですにゃぁ……」

 サーニャちゃんが顔を赤くしながらモジモジしている。
 ハプニングにより、俺の手や体が彼女の体に触れてしまったようだ。
 特に下腹部付近を……。

「わ、わざとじゃないです……。本当に……」

 俺は謝罪する。
 そして、ようやく彼女から体を離した。

「にゃ、にゃぁは別に気にしてないですにゃ。むしろ、にゃぁのせいで、お客様が痛い思いをしてしまったようで……ごめんなさいですにゃ」

「いえいえ……。俺の方こそ、すみませんでした」

「――にゃ? お客様のそこ、腫れていますにゃ! どこかでぶつけましたかにゃ?」

「あっ……。いや、これは……」

 俺は股間を抑えながら言う。
 サーニャちゃんの柔らかい身体に触れたことで、俺のマグナムが反応してしまっていたのだ。

「見せてもらってもいいですかにゃ?」

「えっ!?」

「お客様に万が一のことがあってはいけませんにゃ。にゃぁが確認しますにゃ」

「い、いや、それは――」

 俺の拒否の言葉など聞く気はないらしい。
 サーニャちゃんが俺のズボンに手をかける。

「ちょっ!? さっちゃんさん!?」

「大丈夫ですにゃ。にゃぁに任せてくれれば、すぐに治りますにゃ」

「そういうことではなくて……。ほら、あれですよ。昨晩、俺の部屋で見たでしょう? 大きくなっている俺のアレを……」

「へ? にゃ、にゃにゃっ!? そ、そういうことだったのですかにゃ!!」

 サーニャちゃんがようやく、膨らみの正体に気付いたようだ。
 どうにも、彼女の知識には偏りがあるな……。
 昨日はハプニングで俺の全裸を見て照れていたかと思えば、今はこうしてズボンを剥ぎ取ろうとしてきたり……。
 まぁ、両親が遠くの地に旅立ってしまっているそうなので、教育してくれる人もいなかったのかもしれないが……。

「ご、ごめんなさぃ……。にゃぁはてっきり、怪我で苦しんでいるのかと思って……」

「いえいえ、こちらこそ申し訳ありません……。誤解させてしまって……」

 俺はサーニャちゃんに謝る。
 だが、彼女の視線は俺の膨らみに釘付けのままだった。

「…………」

「見たいですか?」

「にゃっ!?」

 サーニャちゃんがビクッと震えた。
 その顔は、これ以上ないというぐらいに真っ赤である。

「うぅ……。べ、別ににゃぁは見たくなんか……」

「本当ですか? ひょっとすると、昨晩のことが忘れられないんじゃありませんか?」

「ち、違いますにゃ! にゃぁは、そんな破廉恥なことは――」

「そうですか? では、止めておきましょう」

「……」

 俺が引き下がると、サーニャちゃんは少し残念そうな表情を浮かべる。
 やはり、興味はあるらしい。
 年頃の少女らしくて、可愛らしさすら感じる。

「正直に言ってもらっていいのですよ? 俺はさっちゃんさんに感謝しています。こうしてスイートルームで傷を癒せているのは、さっちゃんさんのおかげですから」

「……」

「俺にできることなら何でもします。遠慮なく仰ってください。俺はあなたに恩返ししたいのですから」

「うぅ……。で、では、お願いしてもよろしいですかにゃ?」

「ええ、もちろんです」

「――じゃ、じゃぁ、見てみたいですにゃ」

 サーニャちゃんがボソッと言う。
 恥ずかしいのだろう。
 彼女は、俺から目を逸らしたままだ。

「わかりました。それでは、好きなようにしてください」

「は、はいですにゃ……」

 彼女が俺のズボンに手を掛ける。
 そして、俺のビッグマグナムが晒されようとした、その瞬間――
 コンコン。
 ドアがノックされた。

「「――――ッ!!!」」

 俺とサーニャちゃんは、揃って息を飲んだのだった。

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