【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
996話 鉄血のゴードン
「まったく……。ハイブリッジ卿もお人が悪い……」
「ははは。悪気があったわけではないんだ。許してくれ」
苦笑するリーダー格の男に対し、俺は素直に謝る。
正体を明かした俺は、諸々の事情を説明した。
と言っても、大した話ではないけどな。
昨日、俺はモニカやニムと共にオルフェスに到着した。
大通りの宿は避け、とある宿(猫のゆりかご亭)に一泊した。
翌朝、ネルエラ陛下から連絡を受けていた場所を訪れ、倉庫に擬態した秘密造船所を発見した。
その様子を探っているチンピラと、倉庫に向かっている職員の男を見つけた。
職員の男の影に潜入し、秘密造船所の中へ侵入した。
そして、警備兵たちに囲まれたこの場所で姿を現した。
別に最初から『ハイブリッジ男爵』と名乗っても良かったのだが、せっかくなので警備兵たちの実力を見せてもらったというわけだ。
「しかし、不甲斐ないところを見せてしまいましたね。10人がかりでもハイブリッジ卿に勝てないとは……」
「いやいや、お前たちは十分に強かったさ。殺す気で来られていたら、俺が危なかったかもしれない」
俺はそうフォローする。
彼らはネルエラ陛下の命を受け、この秘密造船所の任務に当たっているのだ。
さすがに直属の部下というわけではないだろうが、国王肝いりの作戦に従事している精鋭であることは疑いようもない。
精鋭として、そして国家事業に携わる者として、無闇に国民を殺すわけにはいかない。
そのプロ意識が彼らの敗北に繋がったとも言えるが、責めるよりは称えるべき事柄のように思う。
「殺意がなかったのは、そちらの同じでしょう? あの有名な『紅剣』の二つ名を持つハイブリッジ卿なら、本気で戦えば我々など一瞬にして消し炭になっていたはず……」
「まぁそうかもしれんな」
俺はそう答えるに留める。
実際、彼らから俺への殺意があれば手こずったかもしれないが、こちらが本気になれば瞬殺できる自信がある。
「ま、細かいことはいいさ。お前たちの連携や根性は見事だった。俺も勉強になったよ」
「恐縮です」
リーダー格の男――隊長は頭を下げる。
他の面々も、俺の称賛を受けて喜んでいる様子だ。
「おお……! あのハイブリッジ卿が俺たちの戦いを褒めてくれた……!」
「しかも俺たちの頑張りを認めてくださっているぞ!」
「ありがたい……! これで明日からも頑張って働けそうだ……!」
うん。
どうやら元気になってくれたようだな。
よかったよかった。
――と、ここで俺はあることに気付いた。
「そういえば、まだ名前を訊いてなかったな」
「おっと、これは失礼しました。私は秘密造船所の警備隊長にして、総責任者。『鉄血のゴードン』といいます」
リーダー格の男は、自らそう名乗る。
他のメンバーたちも順番に自己紹介をしてくれた。
やはり全員が精鋭クラスのようだ。
王都騎士団で言えば小隊長クラス、冒険者で言えばCランク相当といった感じだろうか。
まぁ、それぞれ求められる能力の方向性が異なるので、一概に比較はできないのだが。
「俺も改めて自己紹介しよう。タカシ=ハイブリッジ男爵だ。Bランク冒険者で『紅剣』の二つ名で知られていると思う。よろしくな」
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
俺が差し出した手を、ゴードンが握る。
「それで……さっそくだが、本題に入ろう。隠密小型船の製造は順調なのか?」
「はい。概ね順調に仕上がっております。外形は完成しており、後は細かい仕上げや魔導部の組み込みですな」
「それは重畳だ」
「ただ……その魔導部に少々問題がありまして……」
「ふむ……。どんな問題があるんだ?」
「実は――」
俺はゴードンの話を聞く。
彼が言うには、隠密小型船の魔導部は特殊な構造をしているらしい。
単純に『小さくて見つけにくい』という機能に加えて、魔法技術によって隠密性を高めるわけなのだが……。
「魔導部……つまり動力源となるコア部分は、通常の技術力では製造不可能な代物なのです」
「ほう……?」
「具体的に申し上げれば、古代文明の遺産を使用します。我々のような一般人やそこらの職人では、到底再現できないのです」
「なるほど……」
古代文明の遺産か。
確かに、それならば高性能な隠密機能が付けられそうだ。
「そこで我々は、とある人物に協力を求めました。『猫のゆりかご亭』という宿屋に隣接する、小さな工房を営む少女なのですが……」
「ふむ? ……そんな工房が近くにあったかな?」
偶然だが、昨晩俺は『猫のゆりかご亭』に泊まった。
しかし、近くに工房があったかどうかまでは覚えていない。
ゴードンが協力を求めるような工房なら、何かしら印象に残っていてもおかしくないと思うのだが……。
「ははは。悪気があったわけではないんだ。許してくれ」
苦笑するリーダー格の男に対し、俺は素直に謝る。
正体を明かした俺は、諸々の事情を説明した。
と言っても、大した話ではないけどな。
昨日、俺はモニカやニムと共にオルフェスに到着した。
大通りの宿は避け、とある宿(猫のゆりかご亭)に一泊した。
翌朝、ネルエラ陛下から連絡を受けていた場所を訪れ、倉庫に擬態した秘密造船所を発見した。
その様子を探っているチンピラと、倉庫に向かっている職員の男を見つけた。
職員の男の影に潜入し、秘密造船所の中へ侵入した。
そして、警備兵たちに囲まれたこの場所で姿を現した。
別に最初から『ハイブリッジ男爵』と名乗っても良かったのだが、せっかくなので警備兵たちの実力を見せてもらったというわけだ。
「しかし、不甲斐ないところを見せてしまいましたね。10人がかりでもハイブリッジ卿に勝てないとは……」
「いやいや、お前たちは十分に強かったさ。殺す気で来られていたら、俺が危なかったかもしれない」
俺はそうフォローする。
彼らはネルエラ陛下の命を受け、この秘密造船所の任務に当たっているのだ。
さすがに直属の部下というわけではないだろうが、国王肝いりの作戦に従事している精鋭であることは疑いようもない。
精鋭として、そして国家事業に携わる者として、無闇に国民を殺すわけにはいかない。
そのプロ意識が彼らの敗北に繋がったとも言えるが、責めるよりは称えるべき事柄のように思う。
「殺意がなかったのは、そちらの同じでしょう? あの有名な『紅剣』の二つ名を持つハイブリッジ卿なら、本気で戦えば我々など一瞬にして消し炭になっていたはず……」
「まぁそうかもしれんな」
俺はそう答えるに留める。
実際、彼らから俺への殺意があれば手こずったかもしれないが、こちらが本気になれば瞬殺できる自信がある。
「ま、細かいことはいいさ。お前たちの連携や根性は見事だった。俺も勉強になったよ」
「恐縮です」
リーダー格の男――隊長は頭を下げる。
他の面々も、俺の称賛を受けて喜んでいる様子だ。
「おお……! あのハイブリッジ卿が俺たちの戦いを褒めてくれた……!」
「しかも俺たちの頑張りを認めてくださっているぞ!」
「ありがたい……! これで明日からも頑張って働けそうだ……!」
うん。
どうやら元気になってくれたようだな。
よかったよかった。
――と、ここで俺はあることに気付いた。
「そういえば、まだ名前を訊いてなかったな」
「おっと、これは失礼しました。私は秘密造船所の警備隊長にして、総責任者。『鉄血のゴードン』といいます」
リーダー格の男は、自らそう名乗る。
他のメンバーたちも順番に自己紹介をしてくれた。
やはり全員が精鋭クラスのようだ。
王都騎士団で言えば小隊長クラス、冒険者で言えばCランク相当といった感じだろうか。
まぁ、それぞれ求められる能力の方向性が異なるので、一概に比較はできないのだが。
「俺も改めて自己紹介しよう。タカシ=ハイブリッジ男爵だ。Bランク冒険者で『紅剣』の二つ名で知られていると思う。よろしくな」
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
俺が差し出した手を、ゴードンが握る。
「それで……さっそくだが、本題に入ろう。隠密小型船の製造は順調なのか?」
「はい。概ね順調に仕上がっております。外形は完成しており、後は細かい仕上げや魔導部の組み込みですな」
「それは重畳だ」
「ただ……その魔導部に少々問題がありまして……」
「ふむ……。どんな問題があるんだ?」
「実は――」
俺はゴードンの話を聞く。
彼が言うには、隠密小型船の魔導部は特殊な構造をしているらしい。
単純に『小さくて見つけにくい』という機能に加えて、魔法技術によって隠密性を高めるわけなのだが……。
「魔導部……つまり動力源となるコア部分は、通常の技術力では製造不可能な代物なのです」
「ほう……?」
「具体的に申し上げれば、古代文明の遺産を使用します。我々のような一般人やそこらの職人では、到底再現できないのです」
「なるほど……」
古代文明の遺産か。
確かに、それならば高性能な隠密機能が付けられそうだ。
「そこで我々は、とある人物に協力を求めました。『猫のゆりかご亭』という宿屋に隣接する、小さな工房を営む少女なのですが……」
「ふむ? ……そんな工房が近くにあったかな?」
偶然だが、昨晩俺は『猫のゆりかご亭』に泊まった。
しかし、近くに工房があったかどうかまでは覚えていない。
ゴードンが協力を求めるような工房なら、何かしら印象に残っていてもおかしくないと思うのだが……。
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