【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
958話 散歩とマッサージ
タカシたちは温泉旅館での滞在を楽しんでいる。
昼食後の卓球対決を終え、今は旅館の庭を散歩していた。
「なぁ、リッカ。いい加減に機嫌を直せ」
「ふんっ! もう知らないです」
タカシの言葉にそっぽを向くリッカ。
ミティとの試合に負けたことにより、彼女は怒っているのだ。
まぁ、気持ちは分かる。
卓球という枠組みでは、リッカの方が明確に技量が上だった。
しかし、ミティは『超強力なサーブを直接相手にぶち当てることによって身体的にノックアウトする』という、とんでもない技を使ってきたのだ。
あれは、まさに必殺技と呼ぶに相応しい。
さすがのリッカも、為す術なく壁に磔状態となってしまい、敗北した。
「ふっふっふ。聖女とか言っても、私の剛腕の前では無力だったみたいですね」
勝ち誇った笑みを浮かべるミティ。
リッカにリベンジできたことが嬉しいのだろう。
「脳筋ゴリラめ……。卓球という枠組みさえなければ、お前なんか……!」
「負け惜しみですね!!」
「くっ、この……!!」
ミティに煽られ、リッカの額に青筋が浮かぶ。
「ま、まぁまぁ。落ち着いてよ、リッカ様」
そんな彼女を宥めるのは、アイリスである。
リッカは聖ミリアリア統一教会の聖女であり、高い立場を持つ。
一方のアイリスも、決して低い立場ではない。
タカシと出会った頃こそ、武闘神官見習い兼助祭補佐という半人前の立場だったが……。
現在は正式な武闘神官となり、助祭としても認められている。
今のアイリスは、教会内において中堅どころの立場だ。
しかし、さすがに聖女に対しては及び腰になってしまうのか、若干腰が引けていた。
「アイリス=シルヴェスタ……。この恨みは、お前で晴らすですよ……」
「そ、そんなこと言われても困るんだけど……。ボクはミティとは関係ないし……」
「関係ないことはないです。タカシ=ハイブリッジの第一夫人と第二夫人の関係なのですから」
「それはそうだけど……」
「数年後にある聖女選別試験……。そこで僕様ちゃんたちが戦う可能性は十分あるです」
その言葉に、ピクリと反応するアイリス。
「え……? でも、リッカ様はすでに聖女なのに……」
「試験官として、僕様ちゃんが参加するかもです。面倒くさいと思ってたですが、アイリス=シルヴェスタが来るなら話は別です」
やる気に満ち溢れた表情を浮かべるリッカ。
「お、お手柔らかに……」
「ふふっ。やるからには全力で潰すです。簡単に合格できるとは思わないことですね。これが、聖女たる僕様ちゃんに散々不敬を働いた罰なのです」
「うぅ……。ボクはちゃんとしていたのにぃ……」
アイリスはガックリと肩を落とす。
確かに、アイリスはリッカに対して敬意を払っていた。
リッカに不敬を働いたのは、タカシ、ミティ、フレンダ、ジェイネフェリアである。
タカシは、『お風呂でバッタリ事件』や『聖女の貞操をうっかり奪いそうになる事件』を起こした。
ミティは、卓球にて『ミティ・ホームラン』でリッカを磔状態にした。
フレンダは、朝食会場に乱入してリッカを足蹴にした。
そしてジェイネフェリアは、『マジックアーム付きゴーレム』をタカシに提供したことで、リッカに対するくすぐり責めの原因をつくった。
アイリス以外の者の不敬により、アイリスの障壁が高くなってしまった。
彼女にとっては不条理なこととしか言いようがない。
落ち込むアイリスの様子を見て、タカシは思ったことを口にする。
「リッカ、そんなに怒るなって。ほら、肩の力が抜け」
「――あふっ!?」
唐突に変な声を上げるリッカ。
彼女の背後に回り込み、肩を揉み始めたタカシの仕業だ。
「い、いきなり何をするですか!」
「マッサージだよ。せっかくの機会だし、リッカもリラックスした方がいいと思ってね。さぁ、そこの芝生に座ってみろ」
「余計なお世話です! んっ……」
そう言いながらも、大人しく座るリッカ。
タカシは『マッサージ術』のスキルを持っている。
そんな彼のゴッドハンドを受けては、聖女と言えども抵抗の気力が削がれてしまう。
いや、聖女だからこそ、と言った方が正確か。
彼女はストイックな性格であり、聖女として禁欲的な生活を心がけていた。
性的な経験がないことはもちろん、過度に豪華な食事もとらないし、こうしてマッサージの類を受けたこともなかった。
「どうだ? 気持ち良いだろう?」
「べ、別に気持ち良くなんかないですよ……」
口ではそう言うものの、明らかに頬が緩んでいる。
そして、表情から察するに、まんざらでもない様子であった。
「それにしても、すごい凝りようだな」
「な、何がですか?」
「肩甲骨の辺りとか、ゴリゴリじゃないか。日頃、何をやっているんだ?」
「えっ? あ、あぁ……。それは、その……。た、鍛錬です。騎士のように、毎日身体を鍛えているのです。それに、助けを求める者がいればどこにだって急行していたです」
「へぇー。それは偉いな。どれ、少し強めに揉んでみるか」
そう言って力を込めるタカシ。
すると――
「んんっ……!」
ビクンッと身体を震わせるリッカ。
どうやら本当に敏感なようだ。
(もしかして、背中が弱点なのか……?)
そう思ったタカシは、さらに指圧を強めていく。
その結果――
「んぁっ! ああぁっ!」
一際大きな声を上げるリッカ。
その様子を見ていたアイリスはギョッとする。
「ちょっ!? リ、リッカ様に何をやってるのかな!?」
慌てて止めに入るアイリスであったが――
「大丈夫だ、問題ない。ただの健康的なマッサージだ」
タカシは冷静に答えた。
むしろ、もっとやっていくぞと言わんばかりの態度だ。
彼は続けて言う。
「俺に任せておけ」
自信たっぷりの表情を見て、アイリスは不安を覚える。
(どうしよう……。このままじゃ、大変なことになっちゃうよ……!)
そんなアイリスの心の声が届くはずもなく、タカシはさらに力を強めていった。
数分後――
「あ、あへぇ。ふひひぃ……」
そこには恍惚とした表情で地面に倒れ伏す聖女の姿があったのだった。
昼食後の卓球対決を終え、今は旅館の庭を散歩していた。
「なぁ、リッカ。いい加減に機嫌を直せ」
「ふんっ! もう知らないです」
タカシの言葉にそっぽを向くリッカ。
ミティとの試合に負けたことにより、彼女は怒っているのだ。
まぁ、気持ちは分かる。
卓球という枠組みでは、リッカの方が明確に技量が上だった。
しかし、ミティは『超強力なサーブを直接相手にぶち当てることによって身体的にノックアウトする』という、とんでもない技を使ってきたのだ。
あれは、まさに必殺技と呼ぶに相応しい。
さすがのリッカも、為す術なく壁に磔状態となってしまい、敗北した。
「ふっふっふ。聖女とか言っても、私の剛腕の前では無力だったみたいですね」
勝ち誇った笑みを浮かべるミティ。
リッカにリベンジできたことが嬉しいのだろう。
「脳筋ゴリラめ……。卓球という枠組みさえなければ、お前なんか……!」
「負け惜しみですね!!」
「くっ、この……!!」
ミティに煽られ、リッカの額に青筋が浮かぶ。
「ま、まぁまぁ。落ち着いてよ、リッカ様」
そんな彼女を宥めるのは、アイリスである。
リッカは聖ミリアリア統一教会の聖女であり、高い立場を持つ。
一方のアイリスも、決して低い立場ではない。
タカシと出会った頃こそ、武闘神官見習い兼助祭補佐という半人前の立場だったが……。
現在は正式な武闘神官となり、助祭としても認められている。
今のアイリスは、教会内において中堅どころの立場だ。
しかし、さすがに聖女に対しては及び腰になってしまうのか、若干腰が引けていた。
「アイリス=シルヴェスタ……。この恨みは、お前で晴らすですよ……」
「そ、そんなこと言われても困るんだけど……。ボクはミティとは関係ないし……」
「関係ないことはないです。タカシ=ハイブリッジの第一夫人と第二夫人の関係なのですから」
「それはそうだけど……」
「数年後にある聖女選別試験……。そこで僕様ちゃんたちが戦う可能性は十分あるです」
その言葉に、ピクリと反応するアイリス。
「え……? でも、リッカ様はすでに聖女なのに……」
「試験官として、僕様ちゃんが参加するかもです。面倒くさいと思ってたですが、アイリス=シルヴェスタが来るなら話は別です」
やる気に満ち溢れた表情を浮かべるリッカ。
「お、お手柔らかに……」
「ふふっ。やるからには全力で潰すです。簡単に合格できるとは思わないことですね。これが、聖女たる僕様ちゃんに散々不敬を働いた罰なのです」
「うぅ……。ボクはちゃんとしていたのにぃ……」
アイリスはガックリと肩を落とす。
確かに、アイリスはリッカに対して敬意を払っていた。
リッカに不敬を働いたのは、タカシ、ミティ、フレンダ、ジェイネフェリアである。
タカシは、『お風呂でバッタリ事件』や『聖女の貞操をうっかり奪いそうになる事件』を起こした。
ミティは、卓球にて『ミティ・ホームラン』でリッカを磔状態にした。
フレンダは、朝食会場に乱入してリッカを足蹴にした。
そしてジェイネフェリアは、『マジックアーム付きゴーレム』をタカシに提供したことで、リッカに対するくすぐり責めの原因をつくった。
アイリス以外の者の不敬により、アイリスの障壁が高くなってしまった。
彼女にとっては不条理なこととしか言いようがない。
落ち込むアイリスの様子を見て、タカシは思ったことを口にする。
「リッカ、そんなに怒るなって。ほら、肩の力が抜け」
「――あふっ!?」
唐突に変な声を上げるリッカ。
彼女の背後に回り込み、肩を揉み始めたタカシの仕業だ。
「い、いきなり何をするですか!」
「マッサージだよ。せっかくの機会だし、リッカもリラックスした方がいいと思ってね。さぁ、そこの芝生に座ってみろ」
「余計なお世話です! んっ……」
そう言いながらも、大人しく座るリッカ。
タカシは『マッサージ術』のスキルを持っている。
そんな彼のゴッドハンドを受けては、聖女と言えども抵抗の気力が削がれてしまう。
いや、聖女だからこそ、と言った方が正確か。
彼女はストイックな性格であり、聖女として禁欲的な生活を心がけていた。
性的な経験がないことはもちろん、過度に豪華な食事もとらないし、こうしてマッサージの類を受けたこともなかった。
「どうだ? 気持ち良いだろう?」
「べ、別に気持ち良くなんかないですよ……」
口ではそう言うものの、明らかに頬が緩んでいる。
そして、表情から察するに、まんざらでもない様子であった。
「それにしても、すごい凝りようだな」
「な、何がですか?」
「肩甲骨の辺りとか、ゴリゴリじゃないか。日頃、何をやっているんだ?」
「えっ? あ、あぁ……。それは、その……。た、鍛錬です。騎士のように、毎日身体を鍛えているのです。それに、助けを求める者がいればどこにだって急行していたです」
「へぇー。それは偉いな。どれ、少し強めに揉んでみるか」
そう言って力を込めるタカシ。
すると――
「んんっ……!」
ビクンッと身体を震わせるリッカ。
どうやら本当に敏感なようだ。
(もしかして、背中が弱点なのか……?)
そう思ったタカシは、さらに指圧を強めていく。
その結果――
「んぁっ! ああぁっ!」
一際大きな声を上げるリッカ。
その様子を見ていたアイリスはギョッとする。
「ちょっ!? リ、リッカ様に何をやってるのかな!?」
慌てて止めに入るアイリスであったが――
「大丈夫だ、問題ない。ただの健康的なマッサージだ」
タカシは冷静に答えた。
むしろ、もっとやっていくぞと言わんばかりの態度だ。
彼は続けて言う。
「俺に任せておけ」
自信たっぷりの表情を見て、アイリスは不安を覚える。
(どうしよう……。このままじゃ、大変なことになっちゃうよ……!)
そんなアイリスの心の声が届くはずもなく、タカシはさらに力を強めていった。
数分後――
「あ、あへぇ。ふひひぃ……」
そこには恍惚とした表情で地面に倒れ伏す聖女の姿があったのだった。
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