【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
904話 フレンダの名前
フレンダの記憶の復元に失敗した。
だが、ちょっとした雑談から解決の糸口らしきものを発見した。
彼女が取り出したキーホルダーに『心野 友世』という言葉が漢字で書かれていたのだ。
俺は最初『しんの ちせ』と読んだのだが、フレンダはイマイチ反応を示さなかった。
正しい読み方が他にある可能性がある。
「そうだな……。『しんや ともせ』とか?」
「うーん……?」
「じゃあ『こころや ちよ』でどうだ?」
「あっ!」
今度は反応があった。
「思い出したのか!?」
「ううん、思い出したわけじゃないけど……。どこかで聞いたことがあるかも……」
「マジか! これがフレンダの本当の名前なのか?」
「いや、どうだろ……。まだ少し違和感があるんだけど……」
どうやらまだ完璧ではないらしい。
少しだけ正解の読みと異なるのだろうか。
整理してみよう。
『心』は、『こころ』や『しん』と読む。
『野』は、『の』や『や』と読む。
『友』は、『とも』や『ゆう』と読む。
『世』は、『よ』や『せ』と読む。
常用外の読みを含めれば他にもあるかもしれないが、おおよそこんな感じだろう。
2通りの読みの漢字が4つ。
読み方としては、16パターンだ。
俺はそれらを順番にフレンダへ提示していく。
そして――
「『こころの ともよ』でどうだ?」
「あ、ああ……!」
フレンダが目を見開く。
「心の友よ!」
彼女は某ガキ大将のようなトーンで叫んだ。
俺は、まるでの◯太にでもなった気分になる。
「お、おう。俺はお前の心の友だが……。それで、名前はこれなのか?」
「うん、たぶん! なんかしっくりくる!」
フレンダが満面の笑みを浮かべる。
「そっか。良かったな」
「うん! ありがとう、ダーリン!」
俺は彼女の頭を撫でてやる。
フレンダは嬉しそうだ。
「今後は、『ともよ』って呼んだ方がいいのか?」
「うーん……。でも、フレンダって名前にも愛着はあるんだよねぇ。冒険者ギルドにも登録してあるしさ」
記憶喪失の間の暫定的な名前とはいえ、何年も使っていれば愛着も湧くだろう。
それに、キーホルダーにも『フレンダ=ハートフィールド』と書いてあったことだし、元々愛称のように使われていたのかもしれない。
俺の『タカシ=ハイブリッジ』も似たような感じで付けた名前だしな。
「ふむ……。じゃあ、とりあえず今まで通り『フレンダ』と呼ばせてもらおう」
「うん、そうしてくれるかな?」
「ああ、分かった」
俺はフレンダの頭から手を離す。
しかし――
「……」
「どうした? フレンダ」
「いや、その……もうちょっとだけ撫でてくれないかな? なんて思ったりしたんだけどぉ……ダメ?」
フレンダが上目遣いで俺の顔色を窺うように言った。
まったくこの子は甘えん坊さんだな。
実年齢は20代前半くらいなのだろうが、妙に子どもっぽいところがある。
「しょうがないなぁ……」
俺は再びフレンダの頭を優しく撫でた。
すると、彼女も気持ち良さそうな表情になる。
「えへへ……。なんだか昔、こんなことがあった気がするなぁ……」
フレンダが目を細めて呟いた。
「昔のことを思い出したのか?」
「うん、そうだね……。ええっと……。そうだ、私はお兄ちゃんとよくアニメを見ていたんだ」
「アニメ……だと……?」
おかしいぞ。
この世界には魔法が存在する分、科学技術の発展は遅れている。
当然、テレビやアニメといった娯楽も存在しないはずだ。
「あにめ?」
「何のことですか?」
実際、アイリスやサリエは首を傾げている。
アイリスは中央大陸の出身だ。
武闘神官として世界各地を旅して回ってきた経験がある。
サリエはここ新大陸のサザリアナ王国の生まれだ。
長期間病床に臥せっており、各地を旅した経験は少ない。
ただ、本はよく読む方であり、なかなかの博識である。
そんな二人でも、アニメの存在は知らない。
となると、少なくともアイリスが旅してきた国々やサリエが本で情報を得られる範囲の国々においては、アニメは存在していないと言っていいだろう。
(中央大陸の国々やサザリアナ王国よりも、ヤマト連邦が特別に発展しているのか? いや……)
ヤマト連邦は鎖国国家なので、独自に発展している可能性はある。
一瞬そんな考えがよぎるが、即座に否定する。
サリエからもらった本や、千から聞き出した情報と食い違ってくる。
ヤマト連邦の科学技術は、サザリアナ王国とそう大きくは違わないはずだ。
少なくとも、テレビやアニメが普及しているとは思えない。
それなのに、なぜフレンダはそんな単語を知っている?
「うん、そうだよ……。私は……うっ!?」
フレンダが突然頭を押さえて苦しみ始めた。
「フレンダ!?」
「ぐぅ……! 痛い……!」
俺は慌ててフレンダを抱きかかえる。
「大丈夫か! しっかりしろ!」
「ぐぐぐ……! はぁはぁ……! うう……!」
苦しんでいるフレンダに治療魔法をかける。
「【リカバリー】!」
「うう……! ああ……!」
しばらく様子を見たが、なかなか苦痛が治まらない。
「サリエ、アイリス! 悪いが手伝ってくれ!」
「はい!」
「うん!」
俺は抱きかかえていたフレンダをソファーベッドの上に寝かせると、彼女を介抱する。
「はぁはぁ……」
しばらくして、ようやくフレンダの呼吸が落ちついてきた。
「どうだ? 少しは楽になったか?」
「あ、ありがとう……。なんとか落ち着いたよ」
「良かった。一体何があったんだ?」
「それが……。私にも分からないんだけど……。急に頭が痛くなって……」
フレンダ自身も困惑しているようだ。
「おそらく、急に記憶が戻り始めた反動でしょう。今日はここまでにしておいた方がよろしいと思います」
サリエが冷静に分析する。
「そうだな……」
俺は同意して立ち上がる。
「じゃあ、適度に日を置いて再チャレンジしようか。フレンダもそれでいいか?」
「うん。お願いね、ダーリン」
こうして、俺たちはフレンダの記憶復元に向けて第一歩を踏み出したのだった。
だが、ちょっとした雑談から解決の糸口らしきものを発見した。
彼女が取り出したキーホルダーに『心野 友世』という言葉が漢字で書かれていたのだ。
俺は最初『しんの ちせ』と読んだのだが、フレンダはイマイチ反応を示さなかった。
正しい読み方が他にある可能性がある。
「そうだな……。『しんや ともせ』とか?」
「うーん……?」
「じゃあ『こころや ちよ』でどうだ?」
「あっ!」
今度は反応があった。
「思い出したのか!?」
「ううん、思い出したわけじゃないけど……。どこかで聞いたことがあるかも……」
「マジか! これがフレンダの本当の名前なのか?」
「いや、どうだろ……。まだ少し違和感があるんだけど……」
どうやらまだ完璧ではないらしい。
少しだけ正解の読みと異なるのだろうか。
整理してみよう。
『心』は、『こころ』や『しん』と読む。
『野』は、『の』や『や』と読む。
『友』は、『とも』や『ゆう』と読む。
『世』は、『よ』や『せ』と読む。
常用外の読みを含めれば他にもあるかもしれないが、おおよそこんな感じだろう。
2通りの読みの漢字が4つ。
読み方としては、16パターンだ。
俺はそれらを順番にフレンダへ提示していく。
そして――
「『こころの ともよ』でどうだ?」
「あ、ああ……!」
フレンダが目を見開く。
「心の友よ!」
彼女は某ガキ大将のようなトーンで叫んだ。
俺は、まるでの◯太にでもなった気分になる。
「お、おう。俺はお前の心の友だが……。それで、名前はこれなのか?」
「うん、たぶん! なんかしっくりくる!」
フレンダが満面の笑みを浮かべる。
「そっか。良かったな」
「うん! ありがとう、ダーリン!」
俺は彼女の頭を撫でてやる。
フレンダは嬉しそうだ。
「今後は、『ともよ』って呼んだ方がいいのか?」
「うーん……。でも、フレンダって名前にも愛着はあるんだよねぇ。冒険者ギルドにも登録してあるしさ」
記憶喪失の間の暫定的な名前とはいえ、何年も使っていれば愛着も湧くだろう。
それに、キーホルダーにも『フレンダ=ハートフィールド』と書いてあったことだし、元々愛称のように使われていたのかもしれない。
俺の『タカシ=ハイブリッジ』も似たような感じで付けた名前だしな。
「ふむ……。じゃあ、とりあえず今まで通り『フレンダ』と呼ばせてもらおう」
「うん、そうしてくれるかな?」
「ああ、分かった」
俺はフレンダの頭から手を離す。
しかし――
「……」
「どうした? フレンダ」
「いや、その……もうちょっとだけ撫でてくれないかな? なんて思ったりしたんだけどぉ……ダメ?」
フレンダが上目遣いで俺の顔色を窺うように言った。
まったくこの子は甘えん坊さんだな。
実年齢は20代前半くらいなのだろうが、妙に子どもっぽいところがある。
「しょうがないなぁ……」
俺は再びフレンダの頭を優しく撫でた。
すると、彼女も気持ち良さそうな表情になる。
「えへへ……。なんだか昔、こんなことがあった気がするなぁ……」
フレンダが目を細めて呟いた。
「昔のことを思い出したのか?」
「うん、そうだね……。ええっと……。そうだ、私はお兄ちゃんとよくアニメを見ていたんだ」
「アニメ……だと……?」
おかしいぞ。
この世界には魔法が存在する分、科学技術の発展は遅れている。
当然、テレビやアニメといった娯楽も存在しないはずだ。
「あにめ?」
「何のことですか?」
実際、アイリスやサリエは首を傾げている。
アイリスは中央大陸の出身だ。
武闘神官として世界各地を旅して回ってきた経験がある。
サリエはここ新大陸のサザリアナ王国の生まれだ。
長期間病床に臥せっており、各地を旅した経験は少ない。
ただ、本はよく読む方であり、なかなかの博識である。
そんな二人でも、アニメの存在は知らない。
となると、少なくともアイリスが旅してきた国々やサリエが本で情報を得られる範囲の国々においては、アニメは存在していないと言っていいだろう。
(中央大陸の国々やサザリアナ王国よりも、ヤマト連邦が特別に発展しているのか? いや……)
ヤマト連邦は鎖国国家なので、独自に発展している可能性はある。
一瞬そんな考えがよぎるが、即座に否定する。
サリエからもらった本や、千から聞き出した情報と食い違ってくる。
ヤマト連邦の科学技術は、サザリアナ王国とそう大きくは違わないはずだ。
少なくとも、テレビやアニメが普及しているとは思えない。
それなのに、なぜフレンダはそんな単語を知っている?
「うん、そうだよ……。私は……うっ!?」
フレンダが突然頭を押さえて苦しみ始めた。
「フレンダ!?」
「ぐぅ……! 痛い……!」
俺は慌ててフレンダを抱きかかえる。
「大丈夫か! しっかりしろ!」
「ぐぐぐ……! はぁはぁ……! うう……!」
苦しんでいるフレンダに治療魔法をかける。
「【リカバリー】!」
「うう……! ああ……!」
しばらく様子を見たが、なかなか苦痛が治まらない。
「サリエ、アイリス! 悪いが手伝ってくれ!」
「はい!」
「うん!」
俺は抱きかかえていたフレンダをソファーベッドの上に寝かせると、彼女を介抱する。
「はぁはぁ……」
しばらくして、ようやくフレンダの呼吸が落ちついてきた。
「どうだ? 少しは楽になったか?」
「あ、ありがとう……。なんとか落ち着いたよ」
「良かった。一体何があったんだ?」
「それが……。私にも分からないんだけど……。急に頭が痛くなって……」
フレンダ自身も困惑しているようだ。
「おそらく、急に記憶が戻り始めた反動でしょう。今日はここまでにしておいた方がよろしいと思います」
サリエが冷静に分析する。
「そうだな……」
俺は同意して立ち上がる。
「じゃあ、適度に日を置いて再チャレンジしようか。フレンダもそれでいいか?」
「うん。お願いね、ダーリン」
こうして、俺たちはフレンダの記憶復元に向けて第一歩を踏み出したのだった。
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