【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
874話 反省した二人
「いい湯だなぁ~」
「そうですねぇ。この温泉は肌がツルツルになっているような気がしますぅ」
リンが温泉の湯を肌に塗り込む。
ちなみにここの湯は掛け流しだ。
先ほどトパーズとキサラが漏らしたションベンも、とっくに下流へと流されている。
特に汚くはない。
まぁ、そもそも全体の湯の量からすればションベン程度大した量ではないので、特に気にする必要もないのだが。
「あー! マリアもそれやりたい!」
マリアが真似をして、湯船のお湯で顔を洗っていた。
「ははは! マリアは可愛いな! もっとキレイで可愛くなってくれるのか?」
「えへへ~! タカシお兄ちゃんもその方が嬉しいでしょ?」
「違いない」
俺はマリアを抱き上げる。
「きゃははっ! わぁい!」
マリアは楽しそうだ。
「…………(バシャバシャ)」
「私も、騎士様にもっと褒めていただけるようにがんばらないと……」
ロロとノノンも美容効果に興味津々の様子だ。
そんなことをせずとも、みんなの肌はモチモチしていて素晴らしいんだけどな。
まぁ、初めての温泉ではしゃいでいるところに水を差す必要もないか。
「ほら、トパーズもそんなところに立っていないで、こっちに来い。一緒に浸かろうぜ」
「い、いえ……。私は遠慮しておきます……」
「ふむ。トパーズはお尻ペンペンがトラウマになったか」
「そ、そういうわけではありませんけど……」
「なら、どうしてだ?」
「……私のお尻が叩かれすぎて、真っ赤になってるんですよ。これでは入れません」
「ほう。それは大変だな。少し見せてみろ」
「へ? ひゃっ!?」
俺はトパーズに近づき、抱き寄せる。
そして、尻に顔を近づけた。
「なっ、何をするんですかっ! やめてくださいっ!!」
「あぁ、本当だ。これは痛そうだな」
俺はトパーズのお尻を確認する。
確かに、赤く腫れて熱を持っているようだった。
「ひゃんっ!! ど、どこ触ってるんですか!!」
「おっと、悪い。確認のためにちょっと触っただけだ。別に変な意味はないぞ」
「そ、それならいいですけど……。でも、本当にやめてくださいよ?」
「わかった。やめておこう」
俺はトパーズを解放する。
本当はこの場で襲いかかりたいところだったのだが、さすがにちびっ子たちがいる前でそんなことはできない。
軽く治療魔法を掛けて、解放する。
「…………」
「ん? どうした? キサラ」
「……なんでもねぇよ」
なぜかキサラが俺のことを睨んでいた。
「はは。大丈夫だ。キサラのこともちゃんと愛しているから」
「なっ!?」
キサラの顔がボッと紅潮する。
「ちょ、ちょっと待て! なんの話だよ!?」
「違うのか? じゃあ、なぜ俺のことを見つめていたんだ?」
「ちげーし! 見てねーし!」
「そういうことにしておいてやるか。キサラは恥ずかしがり屋なんだな」
「う、うるせぇ!!」
キサラはぷいっと顔を背けてしまった。
「まぁ冗談はこれぐらいにして……。少しだけマジメな話をしよう。トパーズもキサラも、ちゃんと反省してくれたと考えていいんだよな?」
「は、はい。それはもう。きちんと店で働きますとも」
トパーズが真剣な表情で答える。
彼女には、リンドウの街の酒場で働いてもらうつもりだ。
彼女の身体能力は低い。
一方で違法カジノの案内人を務めていた経験はある。
採掘現場よりも酒場などで働く方がいいだろう。
そしてゆくゆくは、その経験を活かしたまた別の役割を与えることになる可能性もある。
まぁ、現時点でそこまで至るかは不透明だが。
「……ちっ」
キサラはまだ不満そうだ。
「ふむ。罰が足りなかったかな」
俺はニヤリと笑う。
キサラは俺の言葉にビクっと反応した。
「お、おい。まさか……」
「安心しろ。ちゃんと心を入れ替えるまで、何度もお仕置きしてやるから」
「あんっ……」
俺はキサラを組み伏せて、再びくすぐり刑の体勢に入る。
すると、キサラは熱っぽい声を漏らした。
それを聞いて、俺は違和感を覚える。
「…………なぁ、キサラ」
「なんだよ? タカシ親分。やるんなら早くしろよぉ……。ふぇへへ……」
キサラは催促するように腰を動かしていた。
俺は確信する。
「お前、すっかりハマっちゃったな」
「なっ!? なに言ってんだテメェ!」
「ほら、こことか弱いだろ?」
「あっ、そこはダメだってぇ……」
俺は脇腹を揉んでやった。
「はは。可愛い奴だな」
「くぅ……」
悔しそうな顔を浮かべているものの、身体は正直だ。
キサラがくすぐりフェチ持ちだったとはな。
元々か?
それとも、俺からの罰を受けて目覚めた感じだろうか?
これでは、罰にならないではないか。
困ったな。
キサラを鉱山でマジメに働かせるための手段が一つ減った。
もっとガチのお仕置きをしなくてはならないのか?
――いや、まだ手段はある。
「キサラ、お前に大切なことを伝えておこう」
「なんだよ? くすぐるなら、一思いに――」
「マジメに働く気がないのなら、もうお前をくすぐってやらない」
「えっ!?」
「俺はマジメに働いてくれる子が好きなんだ。いつまで経っても反省しない奴は、ハイブリッジ男爵家にふさわしくない」
「そ、そんな……」
キサラの顔色が蒼白になる。
「ひどいぜ……。オレ、がんばるからさ……。だから、捨てないでくれよぉ……」
彼女が涙目で懇願してくる。
「ああ。分かってくれたならいいんだ。ちゃんと働くなら、くすぐりのご褒美も検討する。これからもよろしく頼むぞ」
俺はキサラを抱き寄せて頭を撫でてあげた。
これでしばらくは大人しく働いてくれるだろう。
それに、トパーズとキサラについて”朗報”もある。
そうして、俺が一安心した時だった。
「ハッハ! 会食の手配は終えたし、温泉で一汗流しておくか!」
「ええ。タカシ殿をもてなすため、改めて体を清潔にしておきましょう」
「ひゃっはー! 汗を流して疲れを癒やすぜ!」
「ひーはー! 楽しみだなぁ!」
少し離れたところから、そんな話し声が聞こえてきたのだった。
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