【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
858話 【リン視点】プレッツェル
「グルルルル……」
「ひっ! こ、これがファイティングドッグですか……」
わたしたち3人は、西の草原でファイティングドッグに出会いました。
元々、これを狩るためにここに来たのです。
今までにも何度か倒していますし、あまり恐怖感はありません。
でも、ノノンさんは別のようです。
「だ、だいじょうぶですぅ。ノノンさんは後ろで控えていてくださいぃ。ロロちゃん、いつものパターンでいきましょう」
「…………(こくっ)」
ロロちゃんはハンマーを軽く地面に叩きつけた後、構えます。
彼女はハーフドワーフで、力と器用さに優れています。
ミティさまの指導で筋力トレーニングもしていて、わたしなんかとは比べ物にならないほど力が強いです。
ハンマーがクリーンヒットすれば、ファイティングドッグだって一撃で倒せることもあります。
「グルルル……」
もちろん、ファイティングドッグもそれは理解しているのでしょう。
大きなハンマーを構えたロロちゃんを見て、低く喉を鳴らしました。
わたしはその隙に、こっそりとファイティングドッグの背後に回ります。
ロロちゃんに気を取られているので、わたしへの警戒心が薄まっていますね。
「えいっ」
「ガウッ!?」
わたしは隙だらけの背中に短剣を振り下ろしました。
これはロロちゃんに作ってもらった剣です。
普通に考えれば、子どもが作った剣は実戦で使える出来ではないでしょう。
でも、これは違います。
ロロちゃんは鍛冶の才能があるし、ミティさまのすばらしいご指導も受けています。
既に、同年代ではまず並ぶ者がいないほどの腕前だとか。
そして、練習用としてご主人さまが提供してくださった鉱物は、かなり良いものだったそうです。
ロロちゃんの才能と、良質な鉱石。
それらが組み合わさったことで、この剣は子どもが打ったとは思えないほどに優れた剣となっています。
ご主人さまに見てもらったら、『この世に二つとない名剣』とまで言っていただけました。
わたしもそう思います。
「グルルル……」
ファイティングドッグがわたしの存在に気づき、距離を取ります。
切れ味抜群の名剣でも、使っているのがわたしなので攻撃力が足りません。
がんばって筋力トレーニングもしているのですが、なかなか筋肉がつかない体質のようで、腕や足は細くて小さいままです。
「ガルルゥ!!」
ファイティングドッグが牙を剥いて襲いかかってきます。
わたしは痛いのが嫌いです。
注射も嫌いですし。
ここは――
「やぁっ!」
「ギャインッ!?」
わたしは落ち着いて剣を構え、正面から攻撃を受け止めます。
そして、うまく受け流しました。
「わ、わたしだって、戦えるんです!」
「グウ……」
ファイティングドッグは悔しそうに歯ぎしりしました。
わたしは少し得意な気分になります。
「ロロちゃん、今のうちに攻撃ですぅ」
「…………ビッグ……ボンバー……」
ドンッ! という音とともに、ロロちゃんのハンマーが振り下ろされます。
破壊力抜群なので、ちゃんと当たれば一撃で倒せることもあります。
でも、今回はギリギリで避けられちゃいました。
「…………(むぅ)」
ロロちゃんが悔しそうな表情を浮かべます。
でも、問題ありません。
当てられるのがベストですが、避けられることも計算しています。
彼女の攻撃はとっても強力なので、避けても体勢は崩れちゃうのです。
そこが狙い目です。
「ラウゲン……」
わたしは力を込めて、短剣を構えます。
ご主人さまによると、闘気や魔力を込めることで身体能力を上げることができるとか。
わたしはまだうまく扱えないのですが、こういうのは気持ちが大切らしいです。
ここぞという場面では、技名を叫ぶように指導されています。
さっきのロロちゃんも、ミティさまから直々に教わった『ビッグ・ボンバー』という技を使っていましたね。
「ギャウッ!!」
「――プレッツェル!!!」
「ガフゥ!?」
わたしの攻撃は、見事に命中しました。
クリティカルヒットです!
「ふふん! わたしだって、毎日鍛えているんですよぉ」
「グルルルゥ……。…………」
ファイティングドッグは最後に一声吠えると、動かなくなりました。
怖い魔物ですが、死んでしまう瞬間というのはどこか悲しいものですね。
「す、すごい! リン先輩、ロロ先輩! あんなに怖い魔物を倒しちゃうなんて!!」
ノノンさんが目を輝かせながら言いました。
その反応に、わたしもロロちゃんも嬉しくなりました。
「お二人ともお強いのですね! びっくりしちゃいました」
「えへへぇ」
「…………(どや)」
ノノンさんは本当にいい子です。
わたしは8歳、ロロちゃんは7歳、そしてノノンさんは12歳です。
わたしよりも年上なので、その気になればあっという間にわたしなんて抜かしてしまうでしょう。
普通の子どもは魔物となんて戦えないらしいですが、ご主人さまに見出された方が普通のはずがありませんし。
きっと才能もあるはずです。
でも、年上だからと言って決して偉そうにせず、逆にわたしやロロちゃんを先輩として立ててくれます。
彼女ならきっと、ご主人さまに気に入られるでしょう。
いえ、気に入られたからこそ、この街に連れてこられたのですか。
いずれにせよ、わたしは負けません。
もっとドンドン強くなって、料理や掃除もがんばって、いつかはご主人さまの”ごちょうあい”をいただくのです。
「さあ、次に行きましょう。まだ1匹目を倒しただけですから」
「はい!」
「…………(こくっ)」
わたしたちが次の獲物を探そうとしたときでした。
視界の隅に、緑色の魔物が映りました。
おかしいです。
このあたりには、ファイティングドッグしか出ないはずなのに。
わたしはとても嫌な予感がしたのでした。
「ひっ! こ、これがファイティングドッグですか……」
わたしたち3人は、西の草原でファイティングドッグに出会いました。
元々、これを狩るためにここに来たのです。
今までにも何度か倒していますし、あまり恐怖感はありません。
でも、ノノンさんは別のようです。
「だ、だいじょうぶですぅ。ノノンさんは後ろで控えていてくださいぃ。ロロちゃん、いつものパターンでいきましょう」
「…………(こくっ)」
ロロちゃんはハンマーを軽く地面に叩きつけた後、構えます。
彼女はハーフドワーフで、力と器用さに優れています。
ミティさまの指導で筋力トレーニングもしていて、わたしなんかとは比べ物にならないほど力が強いです。
ハンマーがクリーンヒットすれば、ファイティングドッグだって一撃で倒せることもあります。
「グルルル……」
もちろん、ファイティングドッグもそれは理解しているのでしょう。
大きなハンマーを構えたロロちゃんを見て、低く喉を鳴らしました。
わたしはその隙に、こっそりとファイティングドッグの背後に回ります。
ロロちゃんに気を取られているので、わたしへの警戒心が薄まっていますね。
「えいっ」
「ガウッ!?」
わたしは隙だらけの背中に短剣を振り下ろしました。
これはロロちゃんに作ってもらった剣です。
普通に考えれば、子どもが作った剣は実戦で使える出来ではないでしょう。
でも、これは違います。
ロロちゃんは鍛冶の才能があるし、ミティさまのすばらしいご指導も受けています。
既に、同年代ではまず並ぶ者がいないほどの腕前だとか。
そして、練習用としてご主人さまが提供してくださった鉱物は、かなり良いものだったそうです。
ロロちゃんの才能と、良質な鉱石。
それらが組み合わさったことで、この剣は子どもが打ったとは思えないほどに優れた剣となっています。
ご主人さまに見てもらったら、『この世に二つとない名剣』とまで言っていただけました。
わたしもそう思います。
「グルルル……」
ファイティングドッグがわたしの存在に気づき、距離を取ります。
切れ味抜群の名剣でも、使っているのがわたしなので攻撃力が足りません。
がんばって筋力トレーニングもしているのですが、なかなか筋肉がつかない体質のようで、腕や足は細くて小さいままです。
「ガルルゥ!!」
ファイティングドッグが牙を剥いて襲いかかってきます。
わたしは痛いのが嫌いです。
注射も嫌いですし。
ここは――
「やぁっ!」
「ギャインッ!?」
わたしは落ち着いて剣を構え、正面から攻撃を受け止めます。
そして、うまく受け流しました。
「わ、わたしだって、戦えるんです!」
「グウ……」
ファイティングドッグは悔しそうに歯ぎしりしました。
わたしは少し得意な気分になります。
「ロロちゃん、今のうちに攻撃ですぅ」
「…………ビッグ……ボンバー……」
ドンッ! という音とともに、ロロちゃんのハンマーが振り下ろされます。
破壊力抜群なので、ちゃんと当たれば一撃で倒せることもあります。
でも、今回はギリギリで避けられちゃいました。
「…………(むぅ)」
ロロちゃんが悔しそうな表情を浮かべます。
でも、問題ありません。
当てられるのがベストですが、避けられることも計算しています。
彼女の攻撃はとっても強力なので、避けても体勢は崩れちゃうのです。
そこが狙い目です。
「ラウゲン……」
わたしは力を込めて、短剣を構えます。
ご主人さまによると、闘気や魔力を込めることで身体能力を上げることができるとか。
わたしはまだうまく扱えないのですが、こういうのは気持ちが大切らしいです。
ここぞという場面では、技名を叫ぶように指導されています。
さっきのロロちゃんも、ミティさまから直々に教わった『ビッグ・ボンバー』という技を使っていましたね。
「ギャウッ!!」
「――プレッツェル!!!」
「ガフゥ!?」
わたしの攻撃は、見事に命中しました。
クリティカルヒットです!
「ふふん! わたしだって、毎日鍛えているんですよぉ」
「グルルルゥ……。…………」
ファイティングドッグは最後に一声吠えると、動かなくなりました。
怖い魔物ですが、死んでしまう瞬間というのはどこか悲しいものですね。
「す、すごい! リン先輩、ロロ先輩! あんなに怖い魔物を倒しちゃうなんて!!」
ノノンさんが目を輝かせながら言いました。
その反応に、わたしもロロちゃんも嬉しくなりました。
「お二人ともお強いのですね! びっくりしちゃいました」
「えへへぇ」
「…………(どや)」
ノノンさんは本当にいい子です。
わたしは8歳、ロロちゃんは7歳、そしてノノンさんは12歳です。
わたしよりも年上なので、その気になればあっという間にわたしなんて抜かしてしまうでしょう。
普通の子どもは魔物となんて戦えないらしいですが、ご主人さまに見出された方が普通のはずがありませんし。
きっと才能もあるはずです。
でも、年上だからと言って決して偉そうにせず、逆にわたしやロロちゃんを先輩として立ててくれます。
彼女ならきっと、ご主人さまに気に入られるでしょう。
いえ、気に入られたからこそ、この街に連れてこられたのですか。
いずれにせよ、わたしは負けません。
もっとドンドン強くなって、料理や掃除もがんばって、いつかはご主人さまの”ごちょうあい”をいただくのです。
「さあ、次に行きましょう。まだ1匹目を倒しただけですから」
「はい!」
「…………(こくっ)」
わたしたちが次の獲物を探そうとしたときでした。
視界の隅に、緑色の魔物が映りました。
おかしいです。
このあたりには、ファイティングドッグしか出ないはずなのに。
わたしはとても嫌な予感がしたのでした。
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