【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
835話 やったか!? へへ、ざまぁみろ!
「くたばれーーーーーっ!!」
「死ねぇ!!」
盗賊たちが、我先にとばかりに矢を放ってくる。
だが、狙いはバラバラだ。
視力強化のスキルを持つ俺は多少の土埃があっても大丈夫だが、盗賊たちはそうではないらしい。
半ば勘で放っているだけだな。
とはいえ、俺を取り囲むような位置から放たれているため、何も対処しなければいくつかの矢は当たってしまう。
「おらおらおらっ!」
「どんどん放て!」
「爆破魔石も追加だぁっ!」
盗賊たちは次々と矢を放ち、さらには爆破魔石も投げてくる。
ドゴオオォーン!
周囲がさらに土埃に包まれる。
もはや、普通の視力の者には何も見えないと言っても過言ではない。
「やったか!? へへ、ざまぁみろ!」
「全方位からこれだけの矢……防げるわけがねぇ!」
「はっはぁ! これで『黒狼団』の兄貴たちの解放に近づいたってもんだ!」
「偉そうな貴族様も、俺たちにかかればこんなモンよ!」
盗賊たちの間で歓声が上がる。
少しずつ土埃が晴れていく。
そして、俺たちは互いを再び視認した。
もちろん、俺は無傷である。
「なっ!? 馬鹿な!!?」
「ど、どうなってやがる!!」
「あり得ねえ! あの数の矢を受けて、傷一つないなんて!!」
「そんなはずは……」
信じられないといった様子の盗賊たち。
まぁ、無理もない。
普通なら、土埃が舞う中で大量の矢を受けて、防ぎきれるわけがないからな。
しかし、俺ならば可能だ。
視力強化レベル1により、土埃が舞う中でもそれなりに矢は視認できる。
そして、回避術レベル3により矢を避け、避けきれない矢は剣術レベル5による剣さばきで弾き落としたわけだ。
まぁそもそも、俺がネルエラ陛下から密かに指導を受けた新技を発動すれば、避けたり弾き落としたりする必要すらないわけだが……。
盗賊ごときにとっておきの新技を披露する必要はないだろう。
「ふん。素人共が……。せっかく囲んでいるのに、爆破魔石で土埃を舞わせてどうする? 矢の狙いが定まらなくなるだろうが」
俺はそう呟き、盗賊たちに視線を向ける。
「まぁ、そもそも見えていたとしてもお前らの弓の技量で、俺に致命打を与えられるとも思えんがな。素人に毛が生えた程度の実力で俺を討ち取ろうなんざ、叶わねぇ夢を見やがってよ」
「な、舐めやがってぇ……」
「許せねぇ……」
「ぶっ殺してやる!!」
口々に怒りの声を上げる盗賊たち。
そしてそのタイミングで、村の方から盗賊の援軍がやって来た。
援軍の先頭を駆けるのは、強そうな雰囲気のある男だ。
「ちっ! お前ら、まだ仕留めてなかったのか!」
「お、親分! でもコイツ、想像以上に厄介で……」
「伊達に騎士爵は授かってねぇってことか……。だが、さすがにこの人数には勝てねぇだろう!」
親分と呼ばれた男を始めとした援軍、そして最初に弓を放ってきた男たち。
合わせて20人以上はいる。
俺1人対、20人以上。
普通に考えれば絶望的な戦力差だが――
「お前たち、まだやる気か?」
「当たり前だ! ただで帰れるかよ!」
「ぶっ殺してやるぜ!」
盗賊たちが凄み、剣を抜く。
今度は近接戦か。
相手はこちらを殺すつもりのようだし、こっちも殺すつもりで戦ってやってもいい。
だが、それは戦力が拮抗している時の話だな。
チートの恩恵を受けまくっている俺から見て、この盗賊たちは格下である。
殺すには忍びない。
「ふぅむ。とはいえ、20人以上か。少し厄介だな……」
「はっはぁ! 今さら後悔してももう遅いぜ!」
親分が凄む。
ん?
少し誤解があるようだ。
「何を勘違いしている? 殺さずに無力化するには、骨が折れる人数だと思っただけだ」
「な、なんだと?」
「我がハイブリッジ男爵領は人手不足でね。お前たちを犯罪奴隷として徴収し、働いてもらうことにしよう」
俺はそう言いながら、右手を前に出す。
そして、掌の上に魔力を集めるイメージをした。
大呪文の出番だ。
「おい、何の真似だ!?」
「まさか、魔法を使う気じゃあ……」
「させるかよ! 野郎ども、かかれっ!!」
盗賊たちが一斉に襲い掛かってくる。
詠唱が終わる前に潰す。
対魔法使い戦の定石だな。
その判断自体は間違っていない。
だが――
「【レビテーション】」
俺は最初級の重力魔法を発動する。
魔力のステータスが高い俺なら、大呪文を唱える傍らでこうして他の魔法も発動できる。
まぁ、今はまだ最初級の魔法に限られるけどな。
「なっ!? う、浮いてやがる……」
「バカな……。あれは重力魔法!?」
「初めて見た……」
盗賊たちが驚きの表情で俺を見上げる。
重力魔法は、比較的珍しい魔法だ。
しかも、最初級のレビテーションは、低出力の場合は多少自重を軽くする程度の効力しかない。
俺のように重力魔法を扱える上に、自在に浮くことができるほどの出力を持つ魔法使いはかなり珍しいと言っていいだろう。
ディルム子爵領のカザキ隊長も重力魔法は使えたが、彼は自前の爆破魔法と併用して浮いていただけだった。
「狼狽えるな! 臆病者が空に逃げただけだろうが!」
「MPが切れて、地上に落ちてきた時が奴の最期だ!!」
盗賊たちが叫ぶ。
なかなかしっかりした判断力を持つじゃないか。
普通の魔法使いなら、その戦法は有効だっただろう。
しかし、俺はMP関連のスキルもかなり伸ばしている。
MP強化レベル4、MP消費量減少レベル4、MP回復速度強化レベル2などだ。
自分一人を浮かせるぐらいなら、半永久的に維持できる自信がある。
しかしまぁ、今回は根比べなどするつもりはないけどな。
盗賊たちを無力化して捕らえるために、もっといい方法がある。
ずっと詠唱を続けて、この右手に魔力を集めている魔法がな。
さぁ、仕上げの時間だ。
「死ねぇ!!」
盗賊たちが、我先にとばかりに矢を放ってくる。
だが、狙いはバラバラだ。
視力強化のスキルを持つ俺は多少の土埃があっても大丈夫だが、盗賊たちはそうではないらしい。
半ば勘で放っているだけだな。
とはいえ、俺を取り囲むような位置から放たれているため、何も対処しなければいくつかの矢は当たってしまう。
「おらおらおらっ!」
「どんどん放て!」
「爆破魔石も追加だぁっ!」
盗賊たちは次々と矢を放ち、さらには爆破魔石も投げてくる。
ドゴオオォーン!
周囲がさらに土埃に包まれる。
もはや、普通の視力の者には何も見えないと言っても過言ではない。
「やったか!? へへ、ざまぁみろ!」
「全方位からこれだけの矢……防げるわけがねぇ!」
「はっはぁ! これで『黒狼団』の兄貴たちの解放に近づいたってもんだ!」
「偉そうな貴族様も、俺たちにかかればこんなモンよ!」
盗賊たちの間で歓声が上がる。
少しずつ土埃が晴れていく。
そして、俺たちは互いを再び視認した。
もちろん、俺は無傷である。
「なっ!? 馬鹿な!!?」
「ど、どうなってやがる!!」
「あり得ねえ! あの数の矢を受けて、傷一つないなんて!!」
「そんなはずは……」
信じられないといった様子の盗賊たち。
まぁ、無理もない。
普通なら、土埃が舞う中で大量の矢を受けて、防ぎきれるわけがないからな。
しかし、俺ならば可能だ。
視力強化レベル1により、土埃が舞う中でもそれなりに矢は視認できる。
そして、回避術レベル3により矢を避け、避けきれない矢は剣術レベル5による剣さばきで弾き落としたわけだ。
まぁそもそも、俺がネルエラ陛下から密かに指導を受けた新技を発動すれば、避けたり弾き落としたりする必要すらないわけだが……。
盗賊ごときにとっておきの新技を披露する必要はないだろう。
「ふん。素人共が……。せっかく囲んでいるのに、爆破魔石で土埃を舞わせてどうする? 矢の狙いが定まらなくなるだろうが」
俺はそう呟き、盗賊たちに視線を向ける。
「まぁ、そもそも見えていたとしてもお前らの弓の技量で、俺に致命打を与えられるとも思えんがな。素人に毛が生えた程度の実力で俺を討ち取ろうなんざ、叶わねぇ夢を見やがってよ」
「な、舐めやがってぇ……」
「許せねぇ……」
「ぶっ殺してやる!!」
口々に怒りの声を上げる盗賊たち。
そしてそのタイミングで、村の方から盗賊の援軍がやって来た。
援軍の先頭を駆けるのは、強そうな雰囲気のある男だ。
「ちっ! お前ら、まだ仕留めてなかったのか!」
「お、親分! でもコイツ、想像以上に厄介で……」
「伊達に騎士爵は授かってねぇってことか……。だが、さすがにこの人数には勝てねぇだろう!」
親分と呼ばれた男を始めとした援軍、そして最初に弓を放ってきた男たち。
合わせて20人以上はいる。
俺1人対、20人以上。
普通に考えれば絶望的な戦力差だが――
「お前たち、まだやる気か?」
「当たり前だ! ただで帰れるかよ!」
「ぶっ殺してやるぜ!」
盗賊たちが凄み、剣を抜く。
今度は近接戦か。
相手はこちらを殺すつもりのようだし、こっちも殺すつもりで戦ってやってもいい。
だが、それは戦力が拮抗している時の話だな。
チートの恩恵を受けまくっている俺から見て、この盗賊たちは格下である。
殺すには忍びない。
「ふぅむ。とはいえ、20人以上か。少し厄介だな……」
「はっはぁ! 今さら後悔してももう遅いぜ!」
親分が凄む。
ん?
少し誤解があるようだ。
「何を勘違いしている? 殺さずに無力化するには、骨が折れる人数だと思っただけだ」
「な、なんだと?」
「我がハイブリッジ男爵領は人手不足でね。お前たちを犯罪奴隷として徴収し、働いてもらうことにしよう」
俺はそう言いながら、右手を前に出す。
そして、掌の上に魔力を集めるイメージをした。
大呪文の出番だ。
「おい、何の真似だ!?」
「まさか、魔法を使う気じゃあ……」
「させるかよ! 野郎ども、かかれっ!!」
盗賊たちが一斉に襲い掛かってくる。
詠唱が終わる前に潰す。
対魔法使い戦の定石だな。
その判断自体は間違っていない。
だが――
「【レビテーション】」
俺は最初級の重力魔法を発動する。
魔力のステータスが高い俺なら、大呪文を唱える傍らでこうして他の魔法も発動できる。
まぁ、今はまだ最初級の魔法に限られるけどな。
「なっ!? う、浮いてやがる……」
「バカな……。あれは重力魔法!?」
「初めて見た……」
盗賊たちが驚きの表情で俺を見上げる。
重力魔法は、比較的珍しい魔法だ。
しかも、最初級のレビテーションは、低出力の場合は多少自重を軽くする程度の効力しかない。
俺のように重力魔法を扱える上に、自在に浮くことができるほどの出力を持つ魔法使いはかなり珍しいと言っていいだろう。
ディルム子爵領のカザキ隊長も重力魔法は使えたが、彼は自前の爆破魔法と併用して浮いていただけだった。
「狼狽えるな! 臆病者が空に逃げただけだろうが!」
「MPが切れて、地上に落ちてきた時が奴の最期だ!!」
盗賊たちが叫ぶ。
なかなかしっかりした判断力を持つじゃないか。
普通の魔法使いなら、その戦法は有効だっただろう。
しかし、俺はMP関連のスキルもかなり伸ばしている。
MP強化レベル4、MP消費量減少レベル4、MP回復速度強化レベル2などだ。
自分一人を浮かせるぐらいなら、半永久的に維持できる自信がある。
しかしまぁ、今回は根比べなどするつもりはないけどな。
盗賊たちを無力化して捕らえるために、もっといい方法がある。
ずっと詠唱を続けて、この右手に魔力を集めている魔法がな。
さぁ、仕上げの時間だ。
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