【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
818話 騎士団の訓練場へ
俺はオパンツ戦隊・レッド仮面として指名手配されてしまった。
幸い顔は割れていないので直ちに逮捕されてしまうことはないはずだが、調査が進めばマズい事態に発展する可能性もある。
そこで、事情を説明して指名手配を取り下げてもらうために、俺は騎士団の訓練場へとやってきた。
ちなみに、仲間たちは宿に待機させている。
連れてくるのは不自然だしな。
「ふふ。今日も元気に鍛錬しているじゃないか……」
俺は歩きながら、訓練風景を眺める。
騎士団の面々が剣や槍を振り回して模擬戦を行っていた。
小隊長三人衆――豪槍くん、豪剣くん、豪弓くん。
一般騎士たちに、騎士見習いのルシエラなどもいる。
彼らは多少の実力差はあるものの、それぞれ基礎がしっかりしており将来性豊かだ。
日々厳しい訓練をこなしている。
そんな彼らの姿を目にすると、俺も負けていられないなという気持ちになってくる。
「おぉ! ハイブリッジ卿ではありませんか!」
豪槍くんが俺に気づき、声を上げる。
「え?」
「きゃあっ! ハイブリッジ様っ!!」
「い、いつの間に!?」
「あぁ……なんて凛々しい……」
「ハイブリッジ男爵様にまた会える日が来るとは……感激です!」
少女騎士や一般騎士が次々に俺に声をかけてくれる。
「やぁ、君たち。精が出るな。頑張ってるみたいで何よりだよ」
「は、はいっ! 王国の平和のために、微力ながらする所存です!」
「そ、それに……。頑張れば私だってナオミちゃんみたいに……」
俺は先日、王都騎士団の見習いのナオミをハイブリッジ男爵家の配下として引き抜いた。
王都騎士団の見習いと男爵家の配下。
どちらが上か、通常はなかなかはっきりと断言できないところだ。
しかし、その男爵家がハイブリッジ家ということに注目すれば、話は変わる。
短期間で平民から男爵にまで成り上がった俺は、かなりの有望株として見られているのだ。
それに、俺はナオミをただの一兵卒として引き抜いたわけではなく、将来の幹部候補として引き抜いたということも知られている。
また、他の要因もある。
例えば、内政に特化して荒事はからきしという当主は、それはそれで守りがいがある。
護衛騎士としての本分を全うできるというものだ。
しかし一方で、俺のように当主本人が剣術に秀でている場合はどうか?
守ることにやりがいを感じる騎士であれば、やや不満を覚えるかもしれない。
だが、仕える相手が自分以上の剣術を扱えることに憧れの感情を持つ者も一定数はいるだろう。
この少女騎士たちは、そういったタイプのようだ。
「ははは。みんな、これからどんどん強くなりそうだな。いずれ、ハイブリッジ男爵家と縁ができる者もいるだろう。もしそうならずとも、サザリアナ王国の平和と発展を願っているという点で俺たちは想いを同じくしている。いっしょに頑張っていこうな」
「はい! もちろんでありますっ!」
「ところで、ちょっと聞きたいんだが――」
俺は手配書の件について尋ねることにする。
「この手配書について何か知っているか?」
「ああ、その件ですか……。私たちもあまり詳しい情報は知らないのです。直接目撃したのは、イリーナ大隊長とレティシア中隊長なので……」
「そうなのか。じゃあ、その二人に聞いてみよう。彼女たちは今どこに?」
「はい。今は、隊長室にいると思いますよ」
「ありがとう」
俺は少女たちに手を振ると、訓練場を歩いていく。
隊長室は、この訓練場の奥にある建物にある。
訓練場を横切って奥の建物へ。
隊長室の扉の前に立つと、ノックをする。
「はーい」
「どなたですか?」
中からイリーナとレティシアの声がする。
ここ最近イリーナは多忙だったみたいだが、今日はいるようだ。
「オパンツ戦隊・レッド仮面だ」
「…………は?」
「えっ!?」
中から二人の驚きの声が上がる。
中にいる彼女たちの魔力や闘気が膨れ上がり、戦闘態勢に入るのが分かる。
「ま、間違えた! 俺だよ、俺俺」
俺は慌てて言い直す。
「俺って、誰なの? 怪しい奴め……」
「待ってください、イリーナ大隊長。この声は、もしかすると……」
レティシアがイリーナを制止する。
そして、ガチャリとドアが開く。
「やっぱり、ハイブリッジ男爵じゃないですか!」
「よ、よぉ。久しぶりだな、イリーナ、レティシア。元気だったか?」
俺は気まずさを覚えながらも、挨拶をする。
「うん。おかげさまでね。タカシちゃんがいろいろ仕事を引き受けてくれたから、アタシも少しだけ余裕ができたよ。ありがと」
「私の方からもお礼申し上げます。賊たちの取り調べや罪状確定作業、そして被害者のアフターケアまで手伝っていただきましたから。おかげでだいぶ仕事が減って助かりました」
「そ、それは良かった……」
俺は内心で冷や汗を流しながら答える。
このまま、さっきの失言はなかったことにできるか――。
俺がそう考えたときだった。
「ところでさ、タカシちゃん」
「なんだ?」
「例の変態集団――オパンツ戦隊について、何か知っているのかな?」
イリーナが鋭い目つきで俺を見つめてきたのだった。
幸い顔は割れていないので直ちに逮捕されてしまうことはないはずだが、調査が進めばマズい事態に発展する可能性もある。
そこで、事情を説明して指名手配を取り下げてもらうために、俺は騎士団の訓練場へとやってきた。
ちなみに、仲間たちは宿に待機させている。
連れてくるのは不自然だしな。
「ふふ。今日も元気に鍛錬しているじゃないか……」
俺は歩きながら、訓練風景を眺める。
騎士団の面々が剣や槍を振り回して模擬戦を行っていた。
小隊長三人衆――豪槍くん、豪剣くん、豪弓くん。
一般騎士たちに、騎士見習いのルシエラなどもいる。
彼らは多少の実力差はあるものの、それぞれ基礎がしっかりしており将来性豊かだ。
日々厳しい訓練をこなしている。
そんな彼らの姿を目にすると、俺も負けていられないなという気持ちになってくる。
「おぉ! ハイブリッジ卿ではありませんか!」
豪槍くんが俺に気づき、声を上げる。
「え?」
「きゃあっ! ハイブリッジ様っ!!」
「い、いつの間に!?」
「あぁ……なんて凛々しい……」
「ハイブリッジ男爵様にまた会える日が来るとは……感激です!」
少女騎士や一般騎士が次々に俺に声をかけてくれる。
「やぁ、君たち。精が出るな。頑張ってるみたいで何よりだよ」
「は、はいっ! 王国の平和のために、微力ながらする所存です!」
「そ、それに……。頑張れば私だってナオミちゃんみたいに……」
俺は先日、王都騎士団の見習いのナオミをハイブリッジ男爵家の配下として引き抜いた。
王都騎士団の見習いと男爵家の配下。
どちらが上か、通常はなかなかはっきりと断言できないところだ。
しかし、その男爵家がハイブリッジ家ということに注目すれば、話は変わる。
短期間で平民から男爵にまで成り上がった俺は、かなりの有望株として見られているのだ。
それに、俺はナオミをただの一兵卒として引き抜いたわけではなく、将来の幹部候補として引き抜いたということも知られている。
また、他の要因もある。
例えば、内政に特化して荒事はからきしという当主は、それはそれで守りがいがある。
護衛騎士としての本分を全うできるというものだ。
しかし一方で、俺のように当主本人が剣術に秀でている場合はどうか?
守ることにやりがいを感じる騎士であれば、やや不満を覚えるかもしれない。
だが、仕える相手が自分以上の剣術を扱えることに憧れの感情を持つ者も一定数はいるだろう。
この少女騎士たちは、そういったタイプのようだ。
「ははは。みんな、これからどんどん強くなりそうだな。いずれ、ハイブリッジ男爵家と縁ができる者もいるだろう。もしそうならずとも、サザリアナ王国の平和と発展を願っているという点で俺たちは想いを同じくしている。いっしょに頑張っていこうな」
「はい! もちろんでありますっ!」
「ところで、ちょっと聞きたいんだが――」
俺は手配書の件について尋ねることにする。
「この手配書について何か知っているか?」
「ああ、その件ですか……。私たちもあまり詳しい情報は知らないのです。直接目撃したのは、イリーナ大隊長とレティシア中隊長なので……」
「そうなのか。じゃあ、その二人に聞いてみよう。彼女たちは今どこに?」
「はい。今は、隊長室にいると思いますよ」
「ありがとう」
俺は少女たちに手を振ると、訓練場を歩いていく。
隊長室は、この訓練場の奥にある建物にある。
訓練場を横切って奥の建物へ。
隊長室の扉の前に立つと、ノックをする。
「はーい」
「どなたですか?」
中からイリーナとレティシアの声がする。
ここ最近イリーナは多忙だったみたいだが、今日はいるようだ。
「オパンツ戦隊・レッド仮面だ」
「…………は?」
「えっ!?」
中から二人の驚きの声が上がる。
中にいる彼女たちの魔力や闘気が膨れ上がり、戦闘態勢に入るのが分かる。
「ま、間違えた! 俺だよ、俺俺」
俺は慌てて言い直す。
「俺って、誰なの? 怪しい奴め……」
「待ってください、イリーナ大隊長。この声は、もしかすると……」
レティシアがイリーナを制止する。
そして、ガチャリとドアが開く。
「やっぱり、ハイブリッジ男爵じゃないですか!」
「よ、よぉ。久しぶりだな、イリーナ、レティシア。元気だったか?」
俺は気まずさを覚えながらも、挨拶をする。
「うん。おかげさまでね。タカシちゃんがいろいろ仕事を引き受けてくれたから、アタシも少しだけ余裕ができたよ。ありがと」
「私の方からもお礼申し上げます。賊たちの取り調べや罪状確定作業、そして被害者のアフターケアまで手伝っていただきましたから。おかげでだいぶ仕事が減って助かりました」
「そ、それは良かった……」
俺は内心で冷や汗を流しながら答える。
このまま、さっきの失言はなかったことにできるか――。
俺がそう考えたときだった。
「ところでさ、タカシちゃん」
「なんだ?」
「例の変態集団――オパンツ戦隊について、何か知っているのかな?」
イリーナが鋭い目つきで俺を見つめてきたのだった。
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