【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
813話 風魔法の鍛錬 変態5人組
とある日の夕方、宿屋の屋根の上にて――
「ほ、本当にやるでござるか?」
「何だ? 今さら怖気づいたのか?」
「そ、それは違うでござるが……」
「なら問題ないだろう」
「うぅ……。せめて、せめて絶対に見つからない場所へ……」
「大丈夫だって。俺を信じろよ」
「う、うむ……」
俺の言葉に、蓮華は渋々ながらも納得する。
俺たちが何をしようとしているのかと言えば、風魔法の鍛錬だ。
その極意は、風をその身で感じること。
特に、スリルのある局面でそれを感じる必要がある。
「躊躇っている場合ではありません。むんっ!」
ミティが勢いよく服を脱ぎ捨てる。
俺はそれを回収し、アイテムボックスに収納する。
ミリオンズで風魔法を使えるのは、俺、蓮華、ミティ、マリアの4人。
風魔法の鍛錬という意味で参加すべきなのは、この4人となる。
しかしさすがに、マリアは誘っていない。
彼女にはまだ純真無垢な存在でいてほしいと思ったのだ。
「みてぃ殿は大胆でござるな……」
「これぐらい、大したことありません。タカシ様のためなので!」
ミティはさほど恥ずかしがっていない。
彼女に露出壁はないんだよな。
だからこそ、ルクアージュでの鍛錬には参加していたが、ラーグの街の鍛錬には参加しなかった。
より刺激が多いほど良い鍛錬になるので、そういう意味では恥ずかしがってもらった方がいいのだが……。
まぁいい。
いざ街中を走り出したら、さすがのミティでも恥ずかしがるだろう。
「ほら、蓮華も脱げ」
「し、しかし……」
「今までにも散々脱いできただろ?」
「こ、こういうことは何度やっても慣れぬと言うか……」
蓮華がモジモジしている。
これぐらいの羞恥心を感じた方が良い鍛錬になるだろう。
だが、時間が惜しい。
いつまでもこんな押し問答をしているわけにはいかない。
「問答無用! そりゃぁっ!!」
「ぬっ!? あ、ああ! 帯を引っ張らないでほしいでござる!!」
「よいではないか、よいではないか~!」
「ひゃんっ!! は、破廉恥な……! やめるでござるぅ……! あ~れ~~」
俺は蓮華から強引に和服の帯を引き抜く。
そして、そのままの勢いで蓮華の和服を取り去った。
さらにそれをアイテムボックスの中に収納する。
「よし! これで俺たち3人は準備完了だな!」
「ううぅ……。全裸で外を走るとか、正気の沙汰ではござらん……」
「情けないことを言わないでください。全ては、より強くなるためです。むんっ!」
俺、蓮華、ミティは全裸で宿屋の屋根の上にいる。
俺たちの身体能力なら、各建物の屋根を通って王都中を走り回ることも可能だ。
もちろん、見つかる可能性は十分にあるが……。
遠目なら俺たちとバレるリスクは少ない。
それに、絶対に見つからないとなればスリルが足りないからな。
良い鍛錬のためには、多少のスリルが付き物なのだ。
「お前たちも大丈夫か? 今回が初挑戦のはずだが」
「ひ、ひいぃ……。ど、ドキドキが止まりません……!」
「……ボクも足が震えてきた……」
今回からの新規参加者――レインと雪がガタガタ震えている。
彼女はまだ経験不足だからな。
無理もない。
俺は、彼女たちを優しく抱きしめた。
「きゃあっ!」
「……ふぇっ!?」
「安心しろ。俺が守ってやるからな……」
俺は彼女たちの耳元でそう呟く。
彼女たち2人は風魔法を使えない。
だが、なぜわざわざ今回の鍛錬に参加を申し出たのか?
それはもちろん、風魔法を習得するためだ。
この鍛錬でいい刺激を受け取れば、風魔法の才能が開花する可能性はある。
まぁ、その期待値はもちろんそれほど高くはないのだが。
十分に高いのであれば、自然発生的に露出狂はもっと増えているはずだからな。
半ば都市伝説やおとぎ話に近いような鍛錬だ。
しかしそれでも、俺を信じて参加を申し出たレインと雪には敬意を表したい。
「えへへ……。ありがとうございます。お館様……」
「……男爵さんの腕の中は安心する……」
2人とも、俺に抱き返してきた。
よし。
適度に緊張が解けたところで、特訓開始だ。
「じゃあ行くぞ! 最初はゆっくり走るから、ついてこいよ!」
「はい!」
「承知したでござる」
「分かりました!」
「……うん……」
こうして俺たちは、夕方の王都を駆け抜けていった――。
*****
「はぁはぁはぁ……」
「ぜぇぜぇぜぇ……」
「…………」
俺たちは、王都内のあちこちを疾走していた。
全員が息を乱している。
それは体力的な意味もそうだが、精神的な動揺の方が大きかった。
というのも、途中で何度も他の人に見つかりそうになったからだ。
特に、俺の顔を知っている人たちに見つかりそうになった時は肝が冷える思いだった。
「ふぅ。そろそろ終わりにするか。もう夜だしな」
俺は手頃な建物の屋上に立ち、そう言った。
「しょ、承知しました」
「はぁはぁはぁ……。ようやく終わったでござるか……」
「疲れましたね……」
「……ボク、途中から記憶がない……」
ミティ、蓮華、レイン、雪は疲労困憊の様子だ。
俺はまだいけるが、彼女たちのことを考えるならこの辺にしておいた方がいいだろう。
「みんな、よく頑張ったな。今日はゆっくりと休んでくれ」
「はい……」
「了解でござる……」
4人がよろめきながら立ち上がる。
俺はそんな彼女たちを支えてやった。
と、その時だった。
「きゃあぁぁぁぁぁぁっ!!!」
女性の悲鳴が聞こえてきたのだった。
「ほ、本当にやるでござるか?」
「何だ? 今さら怖気づいたのか?」
「そ、それは違うでござるが……」
「なら問題ないだろう」
「うぅ……。せめて、せめて絶対に見つからない場所へ……」
「大丈夫だって。俺を信じろよ」
「う、うむ……」
俺の言葉に、蓮華は渋々ながらも納得する。
俺たちが何をしようとしているのかと言えば、風魔法の鍛錬だ。
その極意は、風をその身で感じること。
特に、スリルのある局面でそれを感じる必要がある。
「躊躇っている場合ではありません。むんっ!」
ミティが勢いよく服を脱ぎ捨てる。
俺はそれを回収し、アイテムボックスに収納する。
ミリオンズで風魔法を使えるのは、俺、蓮華、ミティ、マリアの4人。
風魔法の鍛錬という意味で参加すべきなのは、この4人となる。
しかしさすがに、マリアは誘っていない。
彼女にはまだ純真無垢な存在でいてほしいと思ったのだ。
「みてぃ殿は大胆でござるな……」
「これぐらい、大したことありません。タカシ様のためなので!」
ミティはさほど恥ずかしがっていない。
彼女に露出壁はないんだよな。
だからこそ、ルクアージュでの鍛錬には参加していたが、ラーグの街の鍛錬には参加しなかった。
より刺激が多いほど良い鍛錬になるので、そういう意味では恥ずかしがってもらった方がいいのだが……。
まぁいい。
いざ街中を走り出したら、さすがのミティでも恥ずかしがるだろう。
「ほら、蓮華も脱げ」
「し、しかし……」
「今までにも散々脱いできただろ?」
「こ、こういうことは何度やっても慣れぬと言うか……」
蓮華がモジモジしている。
これぐらいの羞恥心を感じた方が良い鍛錬になるだろう。
だが、時間が惜しい。
いつまでもこんな押し問答をしているわけにはいかない。
「問答無用! そりゃぁっ!!」
「ぬっ!? あ、ああ! 帯を引っ張らないでほしいでござる!!」
「よいではないか、よいではないか~!」
「ひゃんっ!! は、破廉恥な……! やめるでござるぅ……! あ~れ~~」
俺は蓮華から強引に和服の帯を引き抜く。
そして、そのままの勢いで蓮華の和服を取り去った。
さらにそれをアイテムボックスの中に収納する。
「よし! これで俺たち3人は準備完了だな!」
「ううぅ……。全裸で外を走るとか、正気の沙汰ではござらん……」
「情けないことを言わないでください。全ては、より強くなるためです。むんっ!」
俺、蓮華、ミティは全裸で宿屋の屋根の上にいる。
俺たちの身体能力なら、各建物の屋根を通って王都中を走り回ることも可能だ。
もちろん、見つかる可能性は十分にあるが……。
遠目なら俺たちとバレるリスクは少ない。
それに、絶対に見つからないとなればスリルが足りないからな。
良い鍛錬のためには、多少のスリルが付き物なのだ。
「お前たちも大丈夫か? 今回が初挑戦のはずだが」
「ひ、ひいぃ……。ど、ドキドキが止まりません……!」
「……ボクも足が震えてきた……」
今回からの新規参加者――レインと雪がガタガタ震えている。
彼女はまだ経験不足だからな。
無理もない。
俺は、彼女たちを優しく抱きしめた。
「きゃあっ!」
「……ふぇっ!?」
「安心しろ。俺が守ってやるからな……」
俺は彼女たちの耳元でそう呟く。
彼女たち2人は風魔法を使えない。
だが、なぜわざわざ今回の鍛錬に参加を申し出たのか?
それはもちろん、風魔法を習得するためだ。
この鍛錬でいい刺激を受け取れば、風魔法の才能が開花する可能性はある。
まぁ、その期待値はもちろんそれほど高くはないのだが。
十分に高いのであれば、自然発生的に露出狂はもっと増えているはずだからな。
半ば都市伝説やおとぎ話に近いような鍛錬だ。
しかしそれでも、俺を信じて参加を申し出たレインと雪には敬意を表したい。
「えへへ……。ありがとうございます。お館様……」
「……男爵さんの腕の中は安心する……」
2人とも、俺に抱き返してきた。
よし。
適度に緊張が解けたところで、特訓開始だ。
「じゃあ行くぞ! 最初はゆっくり走るから、ついてこいよ!」
「はい!」
「承知したでござる」
「分かりました!」
「……うん……」
こうして俺たちは、夕方の王都を駆け抜けていった――。
*****
「はぁはぁはぁ……」
「ぜぇぜぇぜぇ……」
「…………」
俺たちは、王都内のあちこちを疾走していた。
全員が息を乱している。
それは体力的な意味もそうだが、精神的な動揺の方が大きかった。
というのも、途中で何度も他の人に見つかりそうになったからだ。
特に、俺の顔を知っている人たちに見つかりそうになった時は肝が冷える思いだった。
「ふぅ。そろそろ終わりにするか。もう夜だしな」
俺は手頃な建物の屋上に立ち、そう言った。
「しょ、承知しました」
「はぁはぁはぁ……。ようやく終わったでござるか……」
「疲れましたね……」
「……ボク、途中から記憶がない……」
ミティ、蓮華、レイン、雪は疲労困憊の様子だ。
俺はまだいけるが、彼女たちのことを考えるならこの辺にしておいた方がいいだろう。
「みんな、よく頑張ったな。今日はゆっくりと休んでくれ」
「はい……」
「了解でござる……」
4人がよろめきながら立ち上がる。
俺はそんな彼女たちを支えてやった。
と、その時だった。
「きゃあぁぁぁぁぁぁっ!!!」
女性の悲鳴が聞こえてきたのだった。
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