【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
757話 騎士団からの呼び出し
ネスター、シェリーの件がひと段落した翌日。
俺は王都騎士団に呼び出されていた。
「やあ、タカシちゃん。よく来たね」
「ハイブリッジ男爵。お忙しいところ、急に呼び出して申し訳ありません。本日は、貴殿にご報告したいことがありまして……」
俺を出迎えたのは、『誓約の五騎士』の一人であるイリーナ、そしてその部下の中隊長レティシアだった。
イリーナの実力の全容は不明だが、少なくとも俺と互角程度はある。
レティシアは俺よりも下で、冒険者でいえばCランク上位といったところか。
「おう。それで、今日は何の用だ? 『黒狼団』や『闇蛇団』の処遇についてか?」
「ううん。その件じゃないよ。黒狼団はタカシちゃんの口添えの通り、減刑の方針で進められてる。闇蛇団はまだまだ未確定だけど」
「くれぐれも、よろしく頼むぞ。特に黒狼団のキサラ、闇蛇団のトパーズには、情状酌量の余地があると思うんだ。他の奴らには悪いが、そいつらを更生させてくれるなら、多少の罪は不問にしてもいいと思っている」
俺はマジメな顔で言う。
「ふーん……。情状酌量ねぇ……」
「何か不満なのか? イリーナ」
「いやぁ? 別にぃ? ただ、タカシちゃんらしいなと思ってさ」
「俺らしいとはどういう意味だ?」
「女の子に甘いってことだよ! まったく、規律も何もないじゃないか! アタシも調整に苦労してるんだよ!? 少しは自重してほしいんだけど!」
イリーナがプンスカ怒り出した。
俺は、そんな彼女を宥めるように言った。
「ははは。すまんな。ほら、肩の力を抜いてみろ。揉んでやろう」
「ひゃんっ! ちょっ、ちょっと待った! 今はダメだってばぁ~っ」
俺は彼女の首筋から腰にかけて、優しく指圧をかけてやる。
すると、彼女はすぐに気持ち良さそうな声を上げて、身体から力が抜けていく。
そのままマッサージを続けながら、俺は話を続けた。
「ずいぶんと凝ってるみたいだな。やはり国の要である『誓約の五騎士』様ともなると、仕事が大変そうだ」
「んあっ。くぅ……。はぁ、はぁ……。そうだよぉ……。大変なんだよぉ~」
「だろうな。俺なんて、まだ男爵だからな。仕事も9割以上は仲間や部下に丸投げしているから、楽チンだぜ」
領地の運営は、文官トリスタの裁量権を急速に増やしている。
彼の妻ヒナはハイブリッジ家の警備兵だが、トリスタが外回りする際には専属の護衛兼補佐のような役割を担っている。
農業に関することは、ニルスとハンナが担当だ。
西の採掘場はブギー、ジョー、ケフィの統括者がいる。
屋敷内の管理全般はセバスの担当。
武力行使が必要な事柄については、『原初の六人』の警備兵が率先して対処してくれる。
また、御用達冒険者として雪月花やトミー、アランといった存在もある。
魔道具関係で困ったら御用達魔導技師のジェイネフェリアに頼めばいい。
そして忘れてはならないのが、ミリオンズの面々だ。
ミティ、アイリス、モニカ、ニム、ユナ、マリア、サリエ、リーゼロッテ、蓮華。
多少の温度差はあれど、それぞれが得意分野で活躍を見せてくれている。
「むむむ……。タカシちゃんは本当に人望あるよねぇ。たくさんの優秀な人たちがタカシちゃんを慕っていて、羨ましいよ」
「いやいや、イリーナにだって優秀な部下はいるじゃないか。ほら、そんなことを言っていると、部下が悲しむぞ?」
俺はイリーナの後ろに控えるレティシアを見た。
彼女は少しだけ悲しそうな顔をしている。
「あっ。ごめんね。レティシアちゃんに不満があるわけじゃないんだけど……」
「いえ、私が実力不足なのは事実です。ここ最近で、それを痛感させられましたから……」
「おいおい。ネガティブに考え過ぎだ。レティシアは充分に強いじゃないか」
俺はそうフォローしておく。
「……え? 私が強い……ですか?」
「ああ。その歳で中隊長を任されるのは、それだけの実力があるからだ。もっと自信を持て。部下たちもきっと、お前を頼りにしているぞ? もちろん、上司のイリーナだってそうだろう?」
「うんうん。その通り。レティシアちゃんがいてくれて助かってるよ」
「あ……。はい。ありがとうございます……」
レティシアの顔がパァッと明るくなった。
そして、その表情のまま、イリーナの方に向き直る。
「イリーナ大隊長。まだまだ未熟な私ですが、これからもご指導をお願いします」
「うん。よろしくね」
「はい!」
二人の絆が強くなっていくのを実感する。
ついでに、それぞれから俺に対する忠義度も微妙に増加している。
「よし。じゃあ、本題に入ろうか。俺を呼び出した理由だが、つまりはレティシアを鍛えてくれということだな?」
「ふぇっ!?」
「さっきも言ったが、レティシアは十分に強い。だが、まだまだ伸び代があると思うんだ」
俺は彼女を真正面に見据えながら、そう言う。
「ちょっ!?」
「剣の技量は十分だから、後はパワーだな。腕のこのあたりに筋肉をつければ……」
「ひゃうぅっ! ちょ、ちょっと待ってください! いきなり触らないでくださいっ!」
レティシアに拒絶されてしまった。
忠義度はそこそこあるんだが、肉体的接触には早かったらしい。
「タカシちゃん? レティシアちゃんはアタシのだから、手を出さないでくれるかな?」
イリーナが静かに怒っている。
前から思っていたのだが、この二人って……。
「わかったわかった。それで、俺を呼び出した本来の理由は何なんだ?」
俺はレティシアから手を引き、そう尋ねたのだった。
俺は王都騎士団に呼び出されていた。
「やあ、タカシちゃん。よく来たね」
「ハイブリッジ男爵。お忙しいところ、急に呼び出して申し訳ありません。本日は、貴殿にご報告したいことがありまして……」
俺を出迎えたのは、『誓約の五騎士』の一人であるイリーナ、そしてその部下の中隊長レティシアだった。
イリーナの実力の全容は不明だが、少なくとも俺と互角程度はある。
レティシアは俺よりも下で、冒険者でいえばCランク上位といったところか。
「おう。それで、今日は何の用だ? 『黒狼団』や『闇蛇団』の処遇についてか?」
「ううん。その件じゃないよ。黒狼団はタカシちゃんの口添えの通り、減刑の方針で進められてる。闇蛇団はまだまだ未確定だけど」
「くれぐれも、よろしく頼むぞ。特に黒狼団のキサラ、闇蛇団のトパーズには、情状酌量の余地があると思うんだ。他の奴らには悪いが、そいつらを更生させてくれるなら、多少の罪は不問にしてもいいと思っている」
俺はマジメな顔で言う。
「ふーん……。情状酌量ねぇ……」
「何か不満なのか? イリーナ」
「いやぁ? 別にぃ? ただ、タカシちゃんらしいなと思ってさ」
「俺らしいとはどういう意味だ?」
「女の子に甘いってことだよ! まったく、規律も何もないじゃないか! アタシも調整に苦労してるんだよ!? 少しは自重してほしいんだけど!」
イリーナがプンスカ怒り出した。
俺は、そんな彼女を宥めるように言った。
「ははは。すまんな。ほら、肩の力を抜いてみろ。揉んでやろう」
「ひゃんっ! ちょっ、ちょっと待った! 今はダメだってばぁ~っ」
俺は彼女の首筋から腰にかけて、優しく指圧をかけてやる。
すると、彼女はすぐに気持ち良さそうな声を上げて、身体から力が抜けていく。
そのままマッサージを続けながら、俺は話を続けた。
「ずいぶんと凝ってるみたいだな。やはり国の要である『誓約の五騎士』様ともなると、仕事が大変そうだ」
「んあっ。くぅ……。はぁ、はぁ……。そうだよぉ……。大変なんだよぉ~」
「だろうな。俺なんて、まだ男爵だからな。仕事も9割以上は仲間や部下に丸投げしているから、楽チンだぜ」
領地の運営は、文官トリスタの裁量権を急速に増やしている。
彼の妻ヒナはハイブリッジ家の警備兵だが、トリスタが外回りする際には専属の護衛兼補佐のような役割を担っている。
農業に関することは、ニルスとハンナが担当だ。
西の採掘場はブギー、ジョー、ケフィの統括者がいる。
屋敷内の管理全般はセバスの担当。
武力行使が必要な事柄については、『原初の六人』の警備兵が率先して対処してくれる。
また、御用達冒険者として雪月花やトミー、アランといった存在もある。
魔道具関係で困ったら御用達魔導技師のジェイネフェリアに頼めばいい。
そして忘れてはならないのが、ミリオンズの面々だ。
ミティ、アイリス、モニカ、ニム、ユナ、マリア、サリエ、リーゼロッテ、蓮華。
多少の温度差はあれど、それぞれが得意分野で活躍を見せてくれている。
「むむむ……。タカシちゃんは本当に人望あるよねぇ。たくさんの優秀な人たちがタカシちゃんを慕っていて、羨ましいよ」
「いやいや、イリーナにだって優秀な部下はいるじゃないか。ほら、そんなことを言っていると、部下が悲しむぞ?」
俺はイリーナの後ろに控えるレティシアを見た。
彼女は少しだけ悲しそうな顔をしている。
「あっ。ごめんね。レティシアちゃんに不満があるわけじゃないんだけど……」
「いえ、私が実力不足なのは事実です。ここ最近で、それを痛感させられましたから……」
「おいおい。ネガティブに考え過ぎだ。レティシアは充分に強いじゃないか」
俺はそうフォローしておく。
「……え? 私が強い……ですか?」
「ああ。その歳で中隊長を任されるのは、それだけの実力があるからだ。もっと自信を持て。部下たちもきっと、お前を頼りにしているぞ? もちろん、上司のイリーナだってそうだろう?」
「うんうん。その通り。レティシアちゃんがいてくれて助かってるよ」
「あ……。はい。ありがとうございます……」
レティシアの顔がパァッと明るくなった。
そして、その表情のまま、イリーナの方に向き直る。
「イリーナ大隊長。まだまだ未熟な私ですが、これからもご指導をお願いします」
「うん。よろしくね」
「はい!」
二人の絆が強くなっていくのを実感する。
ついでに、それぞれから俺に対する忠義度も微妙に増加している。
「よし。じゃあ、本題に入ろうか。俺を呼び出した理由だが、つまりはレティシアを鍛えてくれということだな?」
「ふぇっ!?」
「さっきも言ったが、レティシアは十分に強い。だが、まだまだ伸び代があると思うんだ」
俺は彼女を真正面に見据えながら、そう言う。
「ちょっ!?」
「剣の技量は十分だから、後はパワーだな。腕のこのあたりに筋肉をつければ……」
「ひゃうぅっ! ちょ、ちょっと待ってください! いきなり触らないでくださいっ!」
レティシアに拒絶されてしまった。
忠義度はそこそこあるんだが、肉体的接触には早かったらしい。
「タカシちゃん? レティシアちゃんはアタシのだから、手を出さないでくれるかな?」
イリーナが静かに怒っている。
前から思っていたのだが、この二人って……。
「わかったわかった。それで、俺を呼び出した本来の理由は何なんだ?」
俺はレティシアから手を引き、そう尋ねたのだった。
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