【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
730話 セクハラとアルハラ
「おおおおぉっ!! またこいつが的中させたぞ!!」
「どうなってやがる!!」
ルーレットの参加者たちが騒ぐ。
「くそ、俺はもうやめるぜ! これ以上続けても金が減るだけだ!」
「僕もだ!」
「私も!」
何人かの客が席を立ち、他の場所へ行ってしまった。
(しまった。やり過ぎたか……)
俺が勝とうが負けようが、他の参加者たちの期待値は変わらない。
ルーレットはあくまで各個人とディーラーとのゲームだからだ。
しかしそれはそうとしても、隣で勝ち続ける者(俺)を見ていては、やる気も失せてしまうかもしれない。
(まぁ、仕方ないか。あとはミティたちに任せるとしよう。俺はしばらく休憩して、それからスロットかブラックジャックでもやるかな)
この賭博場には、小洒落たバーカウンターもある。
そこに行き、酒でも飲みながら彼女たちの戦いを見守ることにしよう。
「よし、じゃあ、俺はここで……」
「おっと、待ちな」
「ん?」
後ろを振り返ると、そこには強面の男たちがいた。
「兄ちゃん、俺たちにもツキを分けてくれねぇか? へへ」
「俺たち、金がなくってさ。な、頼むよ」
「そうだ。1人だけズルいじゃねえか」
男どもが口々に言う。
(これはあれか。カモられた人たちの集まりか……?)
俺は少し考える。
この賭博場には、様々な人が集まっている。
裕福な商人っぽい者もいれば、荒くれ者もいる。
こいつらは、一山当てた冒険者か何かだろうか。
あるいは、賭博場側が用意した用心棒の可能性もあるな。
勝ちすぎた奴を脅して、少しでも金を回収するというわけだ。
「断る。他を当たれ」
「そう言わずにさ。ほら、お前らも頼んでみろ」
「「お願いします」」
「……」
俺は黙る。
面倒ごとはごめんだ。
「おい、何とか言えよ」
「断ると言っているだろう」
俺は毅然とそう伝える。
負けが込んだ奴に金を与える……。
忠義度を稼ぐという意味ではなくもない選択肢だが、こいつらがカジノ側の人間である可能性をまだ排除できない。
俺の目的は、この賭博場で荒稼ぎし、頭目のロッシュとやらを引きずり出すことだ。
ここで金を渡してしまうと、その目的が遠ざかる。
「ちっ、いけ好かねぇ野郎だな」
「痛い目に遭いたいのか、ああ?」
「やっちまえ!!」
「……ふん」
俺は鼻を鳴らす。
相手はわずか3人。
室内のため、武器も持っていない。
俺は闘気と魔力を発動し、強化された身体能力で相手を殴り飛ばす。
「ぎゃあっ!?」
「ぐぇっ!?」
「ぶべっ!?」
3人とも床に転がった。
「な、なんだこいつ!?」
「つ、強いぞ!?」
「ひぃっ……!」
3人が悲鳴を上げ、他の客たちがざわつく。
(まずいな……。騒ぎになる前に退散するか……)
「何事ですか!!」
このカジノの案内人、トパーズがやって来た。
20代の女性だ。
「すまない。ちょっとしたトラブルがあってね」
とりあえず謝罪する。
俺にあまり非はないはずだが、こうした方がうまく収まると思ったのだ。
しかし……。
「揉め事は困りますよ。あまり酷いと出禁にしますので」
トパーズは、なんとそのまま俺を非難してきた。
こういうのは、互いに謝罪し合い丸く収めるものだと思うのだが……。
どの世界にも、相手の善意や良心に付け込む奴はいるらしい。
「すまんな。だが、そもそもは賭博場側の問題だぞ」
少しだけ腹が立ったので、反論しておくことにする。
本当に出禁にされてもマズいし。
「どういうことです?」
「こいつらがいきなり絡んできたんだ。こんな輩を入れるなんて、ここの警備は大丈夫なのか? 俺は自力で解決できるからいいが、万が一があればどう責任を取るつもりだ?」
「うぐ……!」
「どうなんだ?」
俺は少し威圧しながら尋ねる。
「そ、それは……」
トパーズが冷や汗を流す。
「……ふん。ミスは誰にでもあるし、完璧な警備はできない。水に流してやってもいいが、次はないからな」
「は、はひぃ……。申し訳ございませんでしたぁ……」
彼女はペコペコと謝った。
女性相手に少し威圧しすぎたかな?
彼女は案内人を務めているぐらいだから『闇蛇団』の中でもそこそこの地位を持っているのだろうが、だからと言って彼女を苛めても頭目のロッシュは出て来ないだろう。
俺は威圧感を抑える。
そして、倒れ込んでいる3人の男に視線を向けた。
「ほら、お前らも。いくら負けたんだ? 少しぐらいなら融通できるぞ」
「い、いえ。結構です。俺たち、もう帰りますんで!」
「「お邪魔しました!」」
3人は慌てて立ち上がり、帰っていった。
警備の者に止められていないところを見るに、負けが込んだといっても払えないほどではなかったようだ。
せいぜい、有り金を全部溶かしたぐらいなのかもしれない。
(ふむ。少し大人しくしておくか)
俺は改めてバーカウンターに向かう。
「マスター、エールをくれないか」
「はいよ」
俺の前に、木製のジョッキに入ったエールが置かれる。
それをグビグビッと飲み干した。
「ぷはー! 美味いっ! もう一杯くれ」
俺は追加で注文する。
と、そこで横から気配を感じた。
見ると、妖艶な女性たちが立っていた。
「お強い殿方……。どうか私たちとお酒に付き合ってはいただけませんか?」
「ぜひ、私たちとお楽しみくださいませ。サービスしますよ」
2人の女性が俺の腕に抱きついてくる。
その後ろには、トパーズが微笑みながら立っていた。
(なるほど、さっきの詫びのような感じか。まぁ、悪い気分じゃないな)
彼女たちの誘いに乗ってもいい。
だが、ここは敢えて……。
「トパーズと言ったか。お前にお酌をしてもらおうか」
「へ? わ、私ですか!?」
トパーズが少し狼狽している。
彼女は案内人。
そういうつもりはなかったのかもしれない。
「不服か?」
「い、いえ! 滅相もありません。喜んでやらせていただきます!」
俺が一睨みすると、トパーズはあっさりと陥落した。
やや嫌がっている女性に、お酌を強要する……。
確実にセクハラなのだが、これぐらいはいいだろう。
彼女はカジノ側の人間だし。
最初に来た2人の女性も近くにキープしつつ、トパーズにお酌をしてもらおう。
「よし、ではこっちに来てくれ」
俺はトパーズの腰を引き、空いたスペースに座らせる。
俺のすぐ隣だ。
「きゃっ、あの、そんなにくっつかないでも……」
「んん?」
「いえ、何でもありません」
トパーズが顔を引きつらせる。
俺の闘気と魔力にビビっているのだ。
「ほら、早く注いでくれ」
「は、はい」
トパーズが俺の杯に酒を注ぎ始める。
俺はそれを飲み干す。
「悪くない酒だ。ほら、お前も飲め」
「いえ、私はお酒は……」
「んん? 俺の酒が飲めないのか?」
「ひっ! の、飲ませていただきます」
トパーズは怯えた様子でグラスを手に取り、口をつけた。
ふふ。
セクハラとアルハラの合わせ技だ。
普段は忠義度を気にして生活しているので、こういうことをする機会がない。
たまにはこういうのも楽しいな。
トパーズは『闇蛇団』側の人間なので、後腐れもないし。
俺はチートを活かして無双して成り上がっている。
少し前には男爵位も授かった。
それはとてもありがたいことなのだが、本来の俺の器には釣り合っていない。
どこかでストレスを感じていた。
こういう裏の趣味を持たないとやってられない。
露出狂仲間の蓮華と全裸で疾走するという趣味も持っている、王都に来てからはさすがに控えている。
ラーグの街に帰ったら、また楽しみたいな。
本拠地なら、もしバレてもいくらでももみ消せるしな。
「おい、もっと飲めるだろう。ほれ、ほれ」
「うぅ……は、はいぃ……。うっぷ」
「ハイハイハイ! トパーズちゃんのちょっといいトコ見てみたいーー!!」
「うううぅ……」
俺はどんどん酒を強要していく。
急性アルコール中毒だけは心配だが、治療魔法があるので最悪の事態に陥ることはない。
(おっと……。いかんいかん。本来の目的を忘れるところだった。大勝ちして、支配人のロッシュを引きずり出すのが目的なんだよな。ミティやナオミたちは頑張ってくれているかな?)
俺はトパーズにセクハラとアルハラをブチかましながら、賭博場内に視線を巡らせたのであった。
「どうなってやがる!!」
ルーレットの参加者たちが騒ぐ。
「くそ、俺はもうやめるぜ! これ以上続けても金が減るだけだ!」
「僕もだ!」
「私も!」
何人かの客が席を立ち、他の場所へ行ってしまった。
(しまった。やり過ぎたか……)
俺が勝とうが負けようが、他の参加者たちの期待値は変わらない。
ルーレットはあくまで各個人とディーラーとのゲームだからだ。
しかしそれはそうとしても、隣で勝ち続ける者(俺)を見ていては、やる気も失せてしまうかもしれない。
(まぁ、仕方ないか。あとはミティたちに任せるとしよう。俺はしばらく休憩して、それからスロットかブラックジャックでもやるかな)
この賭博場には、小洒落たバーカウンターもある。
そこに行き、酒でも飲みながら彼女たちの戦いを見守ることにしよう。
「よし、じゃあ、俺はここで……」
「おっと、待ちな」
「ん?」
後ろを振り返ると、そこには強面の男たちがいた。
「兄ちゃん、俺たちにもツキを分けてくれねぇか? へへ」
「俺たち、金がなくってさ。な、頼むよ」
「そうだ。1人だけズルいじゃねえか」
男どもが口々に言う。
(これはあれか。カモられた人たちの集まりか……?)
俺は少し考える。
この賭博場には、様々な人が集まっている。
裕福な商人っぽい者もいれば、荒くれ者もいる。
こいつらは、一山当てた冒険者か何かだろうか。
あるいは、賭博場側が用意した用心棒の可能性もあるな。
勝ちすぎた奴を脅して、少しでも金を回収するというわけだ。
「断る。他を当たれ」
「そう言わずにさ。ほら、お前らも頼んでみろ」
「「お願いします」」
「……」
俺は黙る。
面倒ごとはごめんだ。
「おい、何とか言えよ」
「断ると言っているだろう」
俺は毅然とそう伝える。
負けが込んだ奴に金を与える……。
忠義度を稼ぐという意味ではなくもない選択肢だが、こいつらがカジノ側の人間である可能性をまだ排除できない。
俺の目的は、この賭博場で荒稼ぎし、頭目のロッシュとやらを引きずり出すことだ。
ここで金を渡してしまうと、その目的が遠ざかる。
「ちっ、いけ好かねぇ野郎だな」
「痛い目に遭いたいのか、ああ?」
「やっちまえ!!」
「……ふん」
俺は鼻を鳴らす。
相手はわずか3人。
室内のため、武器も持っていない。
俺は闘気と魔力を発動し、強化された身体能力で相手を殴り飛ばす。
「ぎゃあっ!?」
「ぐぇっ!?」
「ぶべっ!?」
3人とも床に転がった。
「な、なんだこいつ!?」
「つ、強いぞ!?」
「ひぃっ……!」
3人が悲鳴を上げ、他の客たちがざわつく。
(まずいな……。騒ぎになる前に退散するか……)
「何事ですか!!」
このカジノの案内人、トパーズがやって来た。
20代の女性だ。
「すまない。ちょっとしたトラブルがあってね」
とりあえず謝罪する。
俺にあまり非はないはずだが、こうした方がうまく収まると思ったのだ。
しかし……。
「揉め事は困りますよ。あまり酷いと出禁にしますので」
トパーズは、なんとそのまま俺を非難してきた。
こういうのは、互いに謝罪し合い丸く収めるものだと思うのだが……。
どの世界にも、相手の善意や良心に付け込む奴はいるらしい。
「すまんな。だが、そもそもは賭博場側の問題だぞ」
少しだけ腹が立ったので、反論しておくことにする。
本当に出禁にされてもマズいし。
「どういうことです?」
「こいつらがいきなり絡んできたんだ。こんな輩を入れるなんて、ここの警備は大丈夫なのか? 俺は自力で解決できるからいいが、万が一があればどう責任を取るつもりだ?」
「うぐ……!」
「どうなんだ?」
俺は少し威圧しながら尋ねる。
「そ、それは……」
トパーズが冷や汗を流す。
「……ふん。ミスは誰にでもあるし、完璧な警備はできない。水に流してやってもいいが、次はないからな」
「は、はひぃ……。申し訳ございませんでしたぁ……」
彼女はペコペコと謝った。
女性相手に少し威圧しすぎたかな?
彼女は案内人を務めているぐらいだから『闇蛇団』の中でもそこそこの地位を持っているのだろうが、だからと言って彼女を苛めても頭目のロッシュは出て来ないだろう。
俺は威圧感を抑える。
そして、倒れ込んでいる3人の男に視線を向けた。
「ほら、お前らも。いくら負けたんだ? 少しぐらいなら融通できるぞ」
「い、いえ。結構です。俺たち、もう帰りますんで!」
「「お邪魔しました!」」
3人は慌てて立ち上がり、帰っていった。
警備の者に止められていないところを見るに、負けが込んだといっても払えないほどではなかったようだ。
せいぜい、有り金を全部溶かしたぐらいなのかもしれない。
(ふむ。少し大人しくしておくか)
俺は改めてバーカウンターに向かう。
「マスター、エールをくれないか」
「はいよ」
俺の前に、木製のジョッキに入ったエールが置かれる。
それをグビグビッと飲み干した。
「ぷはー! 美味いっ! もう一杯くれ」
俺は追加で注文する。
と、そこで横から気配を感じた。
見ると、妖艶な女性たちが立っていた。
「お強い殿方……。どうか私たちとお酒に付き合ってはいただけませんか?」
「ぜひ、私たちとお楽しみくださいませ。サービスしますよ」
2人の女性が俺の腕に抱きついてくる。
その後ろには、トパーズが微笑みながら立っていた。
(なるほど、さっきの詫びのような感じか。まぁ、悪い気分じゃないな)
彼女たちの誘いに乗ってもいい。
だが、ここは敢えて……。
「トパーズと言ったか。お前にお酌をしてもらおうか」
「へ? わ、私ですか!?」
トパーズが少し狼狽している。
彼女は案内人。
そういうつもりはなかったのかもしれない。
「不服か?」
「い、いえ! 滅相もありません。喜んでやらせていただきます!」
俺が一睨みすると、トパーズはあっさりと陥落した。
やや嫌がっている女性に、お酌を強要する……。
確実にセクハラなのだが、これぐらいはいいだろう。
彼女はカジノ側の人間だし。
最初に来た2人の女性も近くにキープしつつ、トパーズにお酌をしてもらおう。
「よし、ではこっちに来てくれ」
俺はトパーズの腰を引き、空いたスペースに座らせる。
俺のすぐ隣だ。
「きゃっ、あの、そんなにくっつかないでも……」
「んん?」
「いえ、何でもありません」
トパーズが顔を引きつらせる。
俺の闘気と魔力にビビっているのだ。
「ほら、早く注いでくれ」
「は、はい」
トパーズが俺の杯に酒を注ぎ始める。
俺はそれを飲み干す。
「悪くない酒だ。ほら、お前も飲め」
「いえ、私はお酒は……」
「んん? 俺の酒が飲めないのか?」
「ひっ! の、飲ませていただきます」
トパーズは怯えた様子でグラスを手に取り、口をつけた。
ふふ。
セクハラとアルハラの合わせ技だ。
普段は忠義度を気にして生活しているので、こういうことをする機会がない。
たまにはこういうのも楽しいな。
トパーズは『闇蛇団』側の人間なので、後腐れもないし。
俺はチートを活かして無双して成り上がっている。
少し前には男爵位も授かった。
それはとてもありがたいことなのだが、本来の俺の器には釣り合っていない。
どこかでストレスを感じていた。
こういう裏の趣味を持たないとやってられない。
露出狂仲間の蓮華と全裸で疾走するという趣味も持っている、王都に来てからはさすがに控えている。
ラーグの街に帰ったら、また楽しみたいな。
本拠地なら、もしバレてもいくらでももみ消せるしな。
「おい、もっと飲めるだろう。ほれ、ほれ」
「うぅ……は、はいぃ……。うっぷ」
「ハイハイハイ! トパーズちゃんのちょっといいトコ見てみたいーー!!」
「うううぅ……」
俺はどんどん酒を強要していく。
急性アルコール中毒だけは心配だが、治療魔法があるので最悪の事態に陥ることはない。
(おっと……。いかんいかん。本来の目的を忘れるところだった。大勝ちして、支配人のロッシュを引きずり出すのが目的なんだよな。ミティやナオミたちは頑張ってくれているかな?)
俺はトパーズにセクハラとアルハラをブチかましながら、賭博場内に視線を巡らせたのであった。
コメント