【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
705話 ご安心なすって
叙爵式の会場が大歓声に包まれている。
それもそのはず。
今日正式に騎士爵位を授かったばかりの俺が、その場で男爵位に陞爵したのだ。
普通ではありえないことである。
(ふぅ……、緊張したぜ)
俺は内心ホッとしていた。
この場には、ハイブリッジ騎士爵家の者が14人参列している。
まずは、叙爵される当人である俺。
その後ろに、妻であるミティ、アイリス、モニカ、ニム、ユナ、マリア、サリエ、リーゼロッテ。
さらにその後方には、ミリオンズ構成員の蓮華、ティーナ、ドラちゃん。
そして配下の中でも俺が特に期待を寄せているキリヤとレインの姿もある。
だが、いくら身内が多くとも、実際に受け答えをするのは俺だ。
緊張しないわけがなかった。
(貴族の人たちも、結構俺に大して好意的だったな。少し意外だった)
冒険者上がりの騎士爵など、野蛮人扱いされるのかと思っていたが。
実際には、歓迎された。
そればかりか、男爵位に陞爵することが決定した際には、この通り大歓声が巻き起こっている。
ソーマ騎士爵、ハルク男爵、ラスターレイン伯爵、ハイルディン侯爵などを事前に味方に付けていたのが大きい。
俺たちミリオンズが今まで頑張ってきたことが、当主である俺の成り上がりに繋がっているわけだ。
俺がそうして満足感に包まれている間に、少しずつ歓声が落ち着いてきた。
そのときだった。
「失礼致します! 火急の知らせが入りました!!」
「なんだ? 騒々しい。今はハイブリッジ卿の叙爵式の最中だぞ?」
謁見の間に駆け込んできた中位騎士の報告に対し、ムロン宰相がそう言う。
「ははっ! しかし、事態は急を要します! 王宮内に不審人物が侵入し、金貨が盗まれました! 来年度の王国事業予算の一部、金貨10000枚です!!」
「なに!?」
「バカな!! 警備はどうなっている!!」
「一体どうやって……」
会場がざわつく。
「静まれぃ!!!」
ネルエラ陛下の一喝により、会場が静寂を取り戻す。
「はっはっは! 誓約の五騎士をこの場に集結させた隙を突かれたわけか。我が見込んだハイブリッジの叙爵式、主要な者は全員参加させたが……それが仇と出たか」
「陛下、笑い事ではありません。これは由々しき問題です。我が国の国家事業に使用予定の莫大な資金が盗まれたのです。このままでは、今年の財政悪化は避けられないでしょう」
ムロン宰相がそう苦言を呈する。
「ふん。バカな奴らよ。追手を差し向けられないとでも思っているのか。警備に穴があったことは事実だろうが、この場には戦力が揃っているのだぞ」
ネルエラ陛下の言うことにも一理ある。
金貨10000枚という莫大な財産を盗まれたのは間違いなく失態で、警備の配置に問題があったと言わざるをえない。
だが、それはそれとして、この場には強力な戦力が揃っている。
ネルエラ陛下、コンラード第二王子、ベアトリクス第三王女。
誓約の五騎士や、その配下の王都騎士団の大隊長や中隊長の一部。
貴族の中でも強力な戦闘能力を誇る、ラスターレイン伯爵やソーマ騎士爵。
この中の誰かが追跡して追いつけさえすれば、金貨を取り戻すことは簡単だろう。
問題は、追いつけるかどうか、その賊たちがどの方面に逃げているかだが……。
「ふむ。賊どもは東に逃げておるな。人数は……12人だ」
ネルエラ陛下がそう言う。
なんで逃げている方角と人数まで分かるんだ?
「東へ逃げている12人の賊……。まさか、”黒狼団”ですか?」
ムロン宰相がそう呟く。
「うむ。間違いないであろうな。なかなか厄介な相手だが……。ようやく尻尾を出したとも言える。イリーナ、ゼフ。やれるか?」
「もち! 今日の警備はアタシの管轄だったからね。レティシアちゃんのフォローはアタシがちゃんとするよ!」
「……某も当然手伝おう。王国の財を盗む不届き者、滅ぶべし……」
誓約の五騎士のイリーナとゼフがそう即答する。
イリーナは快活な少女騎士で、レティシア中隊長の上司だ。
ゼフは黒のマントを羽織った青年で、口数が少ない。
俺はこの2人の戦闘シーンを見たことがないが、かなりの強者であることは間違いない。
彼女たちに任せておけば問題ないだろう。
だが……。
「ネルエラ陛下。ここは俺たちにも手伝わせていただけませんか?」
「何? ハイブリッジに?」
「はい。俺に男爵位を授けてくださったことが間違いではなかったと証明する、いい機会です」
「ふうむ……」
ネルエラ陛下が思案顔になる。
もう一声掛けておこう。
「わっしらが出ましょう。すぐに戻ります。ご安心なすって」
俺は加護付与スキルの副次的な機能により、各人の俺に対する忠義度を測ることができる。
ハイブリッジ家の者の忠義度が高いのは、普段から確認している。
また、俺の功績を率先して称えてくれていたソーマ騎士爵、ハルク男爵、ラスターレイン伯爵、ハイルディン侯爵あたりの忠義度も悪くない。
それにつられてか、他の貴族家たちの忠義度もまあまあである。
しかしごく一部ではあるが、忠義度10以下の者たちも存在している。
ネルエラ陛下の意向や場の雰囲気に逆らってまで俺の陞爵に反対はしなかったものの、胸の内に不満を抱いている者は確かに存在するのだ。
ここは、さらなる功績を上げて、俺がサザリアナ王国にとって有益な存在だと見せておく必要があるだろう。
「よかろう! ”黒狼団”の追跡と捕縛は、イリーナ、ゼフ、そしてハイブリッジ男爵に任せた! 各自、早々に追跡を開始するがよい!!」
「「「はっ!!!」」」
こうして、俺たちは金貨を盗み出した賊を追うことになったのだった。
それもそのはず。
今日正式に騎士爵位を授かったばかりの俺が、その場で男爵位に陞爵したのだ。
普通ではありえないことである。
(ふぅ……、緊張したぜ)
俺は内心ホッとしていた。
この場には、ハイブリッジ騎士爵家の者が14人参列している。
まずは、叙爵される当人である俺。
その後ろに、妻であるミティ、アイリス、モニカ、ニム、ユナ、マリア、サリエ、リーゼロッテ。
さらにその後方には、ミリオンズ構成員の蓮華、ティーナ、ドラちゃん。
そして配下の中でも俺が特に期待を寄せているキリヤとレインの姿もある。
だが、いくら身内が多くとも、実際に受け答えをするのは俺だ。
緊張しないわけがなかった。
(貴族の人たちも、結構俺に大して好意的だったな。少し意外だった)
冒険者上がりの騎士爵など、野蛮人扱いされるのかと思っていたが。
実際には、歓迎された。
そればかりか、男爵位に陞爵することが決定した際には、この通り大歓声が巻き起こっている。
ソーマ騎士爵、ハルク男爵、ラスターレイン伯爵、ハイルディン侯爵などを事前に味方に付けていたのが大きい。
俺たちミリオンズが今まで頑張ってきたことが、当主である俺の成り上がりに繋がっているわけだ。
俺がそうして満足感に包まれている間に、少しずつ歓声が落ち着いてきた。
そのときだった。
「失礼致します! 火急の知らせが入りました!!」
「なんだ? 騒々しい。今はハイブリッジ卿の叙爵式の最中だぞ?」
謁見の間に駆け込んできた中位騎士の報告に対し、ムロン宰相がそう言う。
「ははっ! しかし、事態は急を要します! 王宮内に不審人物が侵入し、金貨が盗まれました! 来年度の王国事業予算の一部、金貨10000枚です!!」
「なに!?」
「バカな!! 警備はどうなっている!!」
「一体どうやって……」
会場がざわつく。
「静まれぃ!!!」
ネルエラ陛下の一喝により、会場が静寂を取り戻す。
「はっはっは! 誓約の五騎士をこの場に集結させた隙を突かれたわけか。我が見込んだハイブリッジの叙爵式、主要な者は全員参加させたが……それが仇と出たか」
「陛下、笑い事ではありません。これは由々しき問題です。我が国の国家事業に使用予定の莫大な資金が盗まれたのです。このままでは、今年の財政悪化は避けられないでしょう」
ムロン宰相がそう苦言を呈する。
「ふん。バカな奴らよ。追手を差し向けられないとでも思っているのか。警備に穴があったことは事実だろうが、この場には戦力が揃っているのだぞ」
ネルエラ陛下の言うことにも一理ある。
金貨10000枚という莫大な財産を盗まれたのは間違いなく失態で、警備の配置に問題があったと言わざるをえない。
だが、それはそれとして、この場には強力な戦力が揃っている。
ネルエラ陛下、コンラード第二王子、ベアトリクス第三王女。
誓約の五騎士や、その配下の王都騎士団の大隊長や中隊長の一部。
貴族の中でも強力な戦闘能力を誇る、ラスターレイン伯爵やソーマ騎士爵。
この中の誰かが追跡して追いつけさえすれば、金貨を取り戻すことは簡単だろう。
問題は、追いつけるかどうか、その賊たちがどの方面に逃げているかだが……。
「ふむ。賊どもは東に逃げておるな。人数は……12人だ」
ネルエラ陛下がそう言う。
なんで逃げている方角と人数まで分かるんだ?
「東へ逃げている12人の賊……。まさか、”黒狼団”ですか?」
ムロン宰相がそう呟く。
「うむ。間違いないであろうな。なかなか厄介な相手だが……。ようやく尻尾を出したとも言える。イリーナ、ゼフ。やれるか?」
「もち! 今日の警備はアタシの管轄だったからね。レティシアちゃんのフォローはアタシがちゃんとするよ!」
「……某も当然手伝おう。王国の財を盗む不届き者、滅ぶべし……」
誓約の五騎士のイリーナとゼフがそう即答する。
イリーナは快活な少女騎士で、レティシア中隊長の上司だ。
ゼフは黒のマントを羽織った青年で、口数が少ない。
俺はこの2人の戦闘シーンを見たことがないが、かなりの強者であることは間違いない。
彼女たちに任せておけば問題ないだろう。
だが……。
「ネルエラ陛下。ここは俺たちにも手伝わせていただけませんか?」
「何? ハイブリッジに?」
「はい。俺に男爵位を授けてくださったことが間違いではなかったと証明する、いい機会です」
「ふうむ……」
ネルエラ陛下が思案顔になる。
もう一声掛けておこう。
「わっしらが出ましょう。すぐに戻ります。ご安心なすって」
俺は加護付与スキルの副次的な機能により、各人の俺に対する忠義度を測ることができる。
ハイブリッジ家の者の忠義度が高いのは、普段から確認している。
また、俺の功績を率先して称えてくれていたソーマ騎士爵、ハルク男爵、ラスターレイン伯爵、ハイルディン侯爵あたりの忠義度も悪くない。
それにつられてか、他の貴族家たちの忠義度もまあまあである。
しかしごく一部ではあるが、忠義度10以下の者たちも存在している。
ネルエラ陛下の意向や場の雰囲気に逆らってまで俺の陞爵に反対はしなかったものの、胸の内に不満を抱いている者は確かに存在するのだ。
ここは、さらなる功績を上げて、俺がサザリアナ王国にとって有益な存在だと見せておく必要があるだろう。
「よかろう! ”黒狼団”の追跡と捕縛は、イリーナ、ゼフ、そしてハイブリッジ男爵に任せた! 各自、早々に追跡を開始するがよい!!」
「「「はっ!!!」」」
こうして、俺たちは金貨を盗み出した賊を追うことになったのだった。
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