【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
633話 合同結婚式 バージンロード マリア サリエ リーゼロッテ
合同結婚式が進められている。
ニムとユナがそれぞれバージンロードを歩き、俺の側までやって来た。
本来であればここで誓いの言葉を口にし、キスを交わす。
しかし、今回は合同結婚式なので、次の入場者を待つことになる。
「続きましては、新婦マリア様のご入場です!」
司式者の声で、扉が開かれる。
そこに現れたのは、純白のウェディングドレスに身を包んだマリアだった。
俺が知る限り、彼女はいつもラフな格好をしている。
ハーピィとしての飛行能力を活かすためという意図もあるだろうし、単純に動きやすい格好を好むのもあるのだと思う。
そんな彼女が、今日ばかりは美しく着飾っている。
髪を結い上げて、ベールを被っている。
ユナほどではないがなかなかに露出の多い衣装だ。
それがよく似合っていた。
父のバルダインと共に、こちらへと歩いてくる。
「見ろ……。あれがハガ王国の姫君だ……」
「美しい……」
「ただの政略結婚かと思っていたが、これは……」
「ハイブリッジ騎士爵は見る目があったということね……」
会場内がざわめく。
皆、彼女の美麗さに感嘆の声を上げている。
俺も、吸い込まれるように見惚れてしまった。
マリアは、今まで見たことがないほどの大人びた微笑みを浮かべてくれている。
(いつの間にかずいぶんと雰囲気が大人になったなぁ。……いや、雰囲気だけじゃない)
俺の視線は彼女の胸元へと向けられていた。
そこには、確かな膨らみが確認できる。
女性らしい身体つきになっているのだ。
もちろん、以前からそれなりに女性らしい体型ではあったのだが……。
谷間がしっかりできているのを見ると、やはり成長しているんだと感じてしまう。
ついつい、まじまじと見つめてしまっていた。
「タカシお兄ちゃん?」
すぐ近くにまでやって来たマリアに気づかれてしまい、俺はハッとする。
彼女は少し恥ずかしそうな顔をしていた。
「あ、ああ、すまない……」
俺は慌てて目を逸らす。
「ううん。いいよ。タカシお兄ちゃんになら、マリアはいつでも見られても平気だもん」
そう言って、彼女は微笑んでくれた。
「ふっ。幼いマリアがタカシとやっていけるか心配だったが……。その様子だと、大丈夫そうだな。娘をよろしく頼む」
バルダインがそう言ってくる。
「はい、任せてください。これからも末永く仲良くやっていきますよ」
俺は、深々と頭を下げた。
そして、バルダインは客席へと下がり、マリアは少し横にずれて待機となる。
「お次は、新婦サリエ様のご入場です!」
司会が声高に告げる。
扉が開かれ、サリエが姿を現した。
彼女が身に纏っているのは純白のドレス。
露出は控えめであり、とても清楚な印象を受ける。
まさに深窓の令嬢といった雰囲気だ。
「ハルク男爵家の令嬢か……」
「難病により伏せっていたところをハイブリッジ騎士爵が治療したのが縁で知り合ったらしいぞ」
「今は健康そのものに見えるな。彼の治療魔法は評判通りのようだ」
「あの美貌。病の件さえなければ、私の倅をせっついていたのだが……」
会場内のあちこちからそんな囁き声が聞こえてくる。
男性陣の視線が、彼女のドレス姿に集中している。
それと同時に、俺へ向けて嫉妬や敵意のような感情を孕んだ視線も感じられた。
まぁ、これほどの美女だ。
それも当然のことだろう。
「タカシ君。サリエのことをよろしく頼む。どうか幸せにしてあげてほしい」
「ええ。必ず約束します。彼女にはずっと笑顔でいてもらいたいですから」
俺たちは互いに頭を下げる。
「タカシさんに拾っていただいたこの命。ハイブリッジ家の名に恥じぬよう、精一杯尽くしていきたいと思います」
「サリエよ、いい意気込みだ。タカシ君、我がハルク男爵家はいつでも力になるからな」
「はい。みんなで力を合わせ、より良い国にしていきましょう」
俺の言葉を受け、ハルク男爵は満足げな表情を浮かべる。
そして、彼は客席へと下がっていった。
「最後は、新婦リーゼロッテ様のご登場です!」
司式者が宣言する。
扉が開かれた瞬間……会場内にどよめきが巻き起こった。
現れたのは、淡い青色のドレスに身を包んだリーゼロッテ。
普段ののんびりとした彼女からは想像できないほどに、可憐な姿をしていたからだ。
髪には、小さな花飾りを付けている。
そのせいもあってか、まるで妖精のように見える。
「美しい……」
「なんて可愛らしいのかしら……」
「あの美しさ……。目が離せないわ……」
「生きていてよかった……」
そんな言葉が、会場内から漏れ出てくる。
誰もが見惚れてしまっている。
「あんな可愛い子が嫁いでくるとは……。ハイブリッジ騎士爵が羨ましいな」
「素晴らしいわ……」
「あの力の入りよう……。リールバッハ殿もハイブリッジ家との繋がりをそれだけ重視しているということか」
女性陣はその美しい容姿に見蕩れ、男性陣は彼女の将来性に期待を寄せている。
リーゼロッテの隣には、満足げな表情で胸を張るリールバッハの姿があった。
「ふふふ。我が娘リーゼロッテも、これまでの4人に負けず劣らず好評のようだな」
リールバッハが嬉しそうにそう言う。
そうか、合同結婚式という都合上、どうしても花嫁同士が比較されてしまうことになるのか。
そのあたりのケアが不十分だったかもしれない。
俺にとっては5人それぞれがナンバーワンでありオンリーワンなので、見落としてしまっていたな。
「お父様が満足ならそれでいいですわ。それよりも、わたくしは食事が楽しみで……」
リーゼロッテが表情を緩め、そんなことを言う。
せっかく今までキリッとした顔を作っていたのに台無しである。
でも、それが逆に微笑ましくて良いのだけれどね。
リールバッハは額に手をやり、やれやれと苦笑している。
「相変わらず食い意地が張っておるな……。お前は花嫁なのだぞ? もう少し淑女らしく振る舞わんと、タカシ君に見限られてしまうぞ」
「あらお父様。そのような心配は無用ですわ。タカシさんは、そんなことでわたくしを嫌いになったりいたしませんもの」
「リーゼロッテの言う通りです、リールバッハ殿。俺はリーゼロッテの全てを受け入れ、円満な家庭を築きたいと思っています」
「ふふふっ。さすがはタカシさんですわ」
そう言って、彼女は満足げな笑みを浮かべた。
「……すまんな。苦労を掛ける。手に負えなくなったら、いつでも我がラスターレイン家に連絡するのだぞ」
リールバッハは最後にそう言って、客席へと下がっていったのだった。
ニムとユナがそれぞれバージンロードを歩き、俺の側までやって来た。
本来であればここで誓いの言葉を口にし、キスを交わす。
しかし、今回は合同結婚式なので、次の入場者を待つことになる。
「続きましては、新婦マリア様のご入場です!」
司式者の声で、扉が開かれる。
そこに現れたのは、純白のウェディングドレスに身を包んだマリアだった。
俺が知る限り、彼女はいつもラフな格好をしている。
ハーピィとしての飛行能力を活かすためという意図もあるだろうし、単純に動きやすい格好を好むのもあるのだと思う。
そんな彼女が、今日ばかりは美しく着飾っている。
髪を結い上げて、ベールを被っている。
ユナほどではないがなかなかに露出の多い衣装だ。
それがよく似合っていた。
父のバルダインと共に、こちらへと歩いてくる。
「見ろ……。あれがハガ王国の姫君だ……」
「美しい……」
「ただの政略結婚かと思っていたが、これは……」
「ハイブリッジ騎士爵は見る目があったということね……」
会場内がざわめく。
皆、彼女の美麗さに感嘆の声を上げている。
俺も、吸い込まれるように見惚れてしまった。
マリアは、今まで見たことがないほどの大人びた微笑みを浮かべてくれている。
(いつの間にかずいぶんと雰囲気が大人になったなぁ。……いや、雰囲気だけじゃない)
俺の視線は彼女の胸元へと向けられていた。
そこには、確かな膨らみが確認できる。
女性らしい身体つきになっているのだ。
もちろん、以前からそれなりに女性らしい体型ではあったのだが……。
谷間がしっかりできているのを見ると、やはり成長しているんだと感じてしまう。
ついつい、まじまじと見つめてしまっていた。
「タカシお兄ちゃん?」
すぐ近くにまでやって来たマリアに気づかれてしまい、俺はハッとする。
彼女は少し恥ずかしそうな顔をしていた。
「あ、ああ、すまない……」
俺は慌てて目を逸らす。
「ううん。いいよ。タカシお兄ちゃんになら、マリアはいつでも見られても平気だもん」
そう言って、彼女は微笑んでくれた。
「ふっ。幼いマリアがタカシとやっていけるか心配だったが……。その様子だと、大丈夫そうだな。娘をよろしく頼む」
バルダインがそう言ってくる。
「はい、任せてください。これからも末永く仲良くやっていきますよ」
俺は、深々と頭を下げた。
そして、バルダインは客席へと下がり、マリアは少し横にずれて待機となる。
「お次は、新婦サリエ様のご入場です!」
司会が声高に告げる。
扉が開かれ、サリエが姿を現した。
彼女が身に纏っているのは純白のドレス。
露出は控えめであり、とても清楚な印象を受ける。
まさに深窓の令嬢といった雰囲気だ。
「ハルク男爵家の令嬢か……」
「難病により伏せっていたところをハイブリッジ騎士爵が治療したのが縁で知り合ったらしいぞ」
「今は健康そのものに見えるな。彼の治療魔法は評判通りのようだ」
「あの美貌。病の件さえなければ、私の倅をせっついていたのだが……」
会場内のあちこちからそんな囁き声が聞こえてくる。
男性陣の視線が、彼女のドレス姿に集中している。
それと同時に、俺へ向けて嫉妬や敵意のような感情を孕んだ視線も感じられた。
まぁ、これほどの美女だ。
それも当然のことだろう。
「タカシ君。サリエのことをよろしく頼む。どうか幸せにしてあげてほしい」
「ええ。必ず約束します。彼女にはずっと笑顔でいてもらいたいですから」
俺たちは互いに頭を下げる。
「タカシさんに拾っていただいたこの命。ハイブリッジ家の名に恥じぬよう、精一杯尽くしていきたいと思います」
「サリエよ、いい意気込みだ。タカシ君、我がハルク男爵家はいつでも力になるからな」
「はい。みんなで力を合わせ、より良い国にしていきましょう」
俺の言葉を受け、ハルク男爵は満足げな表情を浮かべる。
そして、彼は客席へと下がっていった。
「最後は、新婦リーゼロッテ様のご登場です!」
司式者が宣言する。
扉が開かれた瞬間……会場内にどよめきが巻き起こった。
現れたのは、淡い青色のドレスに身を包んだリーゼロッテ。
普段ののんびりとした彼女からは想像できないほどに、可憐な姿をしていたからだ。
髪には、小さな花飾りを付けている。
そのせいもあってか、まるで妖精のように見える。
「美しい……」
「なんて可愛らしいのかしら……」
「あの美しさ……。目が離せないわ……」
「生きていてよかった……」
そんな言葉が、会場内から漏れ出てくる。
誰もが見惚れてしまっている。
「あんな可愛い子が嫁いでくるとは……。ハイブリッジ騎士爵が羨ましいな」
「素晴らしいわ……」
「あの力の入りよう……。リールバッハ殿もハイブリッジ家との繋がりをそれだけ重視しているということか」
女性陣はその美しい容姿に見蕩れ、男性陣は彼女の将来性に期待を寄せている。
リーゼロッテの隣には、満足げな表情で胸を張るリールバッハの姿があった。
「ふふふ。我が娘リーゼロッテも、これまでの4人に負けず劣らず好評のようだな」
リールバッハが嬉しそうにそう言う。
そうか、合同結婚式という都合上、どうしても花嫁同士が比較されてしまうことになるのか。
そのあたりのケアが不十分だったかもしれない。
俺にとっては5人それぞれがナンバーワンでありオンリーワンなので、見落としてしまっていたな。
「お父様が満足ならそれでいいですわ。それよりも、わたくしは食事が楽しみで……」
リーゼロッテが表情を緩め、そんなことを言う。
せっかく今までキリッとした顔を作っていたのに台無しである。
でも、それが逆に微笑ましくて良いのだけれどね。
リールバッハは額に手をやり、やれやれと苦笑している。
「相変わらず食い意地が張っておるな……。お前は花嫁なのだぞ? もう少し淑女らしく振る舞わんと、タカシ君に見限られてしまうぞ」
「あらお父様。そのような心配は無用ですわ。タカシさんは、そんなことでわたくしを嫌いになったりいたしませんもの」
「リーゼロッテの言う通りです、リールバッハ殿。俺はリーゼロッテの全てを受け入れ、円満な家庭を築きたいと思っています」
「ふふふっ。さすがはタカシさんですわ」
そう言って、彼女は満足げな笑みを浮かべた。
「……すまんな。苦労を掛ける。手に負えなくなったら、いつでも我がラスターレイン家に連絡するのだぞ」
リールバッハは最後にそう言って、客席へと下がっていったのだった。
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