【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

573話 ジェイネフェリアとの入浴

「ふふふ。レインとの夜が楽しみだ……」

 俺はそんなことを呟きつつ、風呂場へと向かう。
 脱衣所に入ると、ジェイネフェリアが脱いだ服が棚に置かれている。
 きちんとたたまれているな。

 魔道技師というくらいだし、結構几帳面なのだろうか?
 そう思いながら、俺は上着を脱ぐ。
 と、そのとき、浴室から声が聞こえてきた。

「いい湯なんだよー……。ハイブリッジ家の人はこんな極楽気分を味わえるなんて、羨ましいんだよー」

 なんとも間延びした口調だ。
 中性的な声だが、これはもちろん魔道技師の少年ジェイネフェリアの声だ。
 どうやら、風呂を満喫してくれているようだな。

 ラーグの街はもともとそれなりに発展した街だったが、ここ最近は俺のお膝元としてさらに発展しつつある。
 特にめざましいのは、高レベルの治療魔法士による医療環境の改善と、土魔法士や植物魔法士による農業改革に伴う食生活の向上だろう。

 その一方で、入浴習慣の普及率については今まで通りである。
 常識はずれの習慣というほどではないが、一般民衆が風呂に入る機会はあまりない。

 ジェイネフェリアが快適に入浴できているのなら、それは何よりだ。
 俺は手早く衣服を脱ぎ、そして全裸の上に透明マントを羽織り、浴室の扉を開ける。
 すると、そこには……。

「ふいー。極楽なんだよー……」

 とろけそうな顔を浮かべる、ジェイネフェリアがいた。
 肩までしっかりつ浸かっており、まるで温泉旅行に来た老人のようなくつろぎっぷりである。

「んん? 誰か入ってきたんだよー?」

 俺の存在に気付いたようだ。
 彼が顔だけをこちらに向ける。
 だが、俺は透明マントを羽織っている。

「気のせいだったんだよー」

 彼は俺の存在に気づかず、また前を向いてくつろぎ始めた。
 俺はそんな彼の肩をポンと叩く。

「よう」

「うえっ!? だ、誰なんだよー?」

「俺だよ」

 そう言って、透明マントを脱ぐ。
 ネタバラシが早いか?
 しかし、男の入浴シーンを覗く趣味もない。

「ああ、騎士爵さんか……。ゆっくりさせてもらってるんだよー。……って、ちょっと待った!」

 突然、彼は慌て始めた。
 そして、ザバッと音を立てて体を湯船に沈める。

 もともと肩ぐらいまでは浸かっていたのだが、今は首まで浸かっている。
 その状態で、こちらを見つめてくる。
 彼の視線は、俺の目と俺の股間を交互に行き来していた。

「どうした? 俺のモノが気になるのか?」

 俺のモノは、百戦錬磨のエクスカリバーだ。
 経験人数で言えば、ミティ、アイリス、モニカ、ニム、ユナ、サリエ、リーゼロッテ、蓮華の8人である。
 マリア、オリビア、レインともそこそこのプレイまではしたことがある。

 別に経験を積んだからといってモノが成長したりはしないはずだが、心なしか大きくなっているような気もする。
 俺が自分に自信を持つようになった証拠かもしれない。

 一方のジェイネフェリアは、中性的な少年だ。
 正直、あまり経験豊富とは思えない。
 同性同士とはいえ、大人の立派なモノに興味を抱いてもおかしくはないだろう。

 俺の問いに対して、ジェイネフェリアは無言だ。
 ただただ無表情で見つめ返している。
 その視線の先は俺のモノだ。

「おいおい……。別に隠すようなものじゃないが、そんなに見られても困るぞ」

 男相手に露出プレイをする趣味はない。

「べ、別に見てなんかいないんだよー。それよりも、いきなり入ってくるなんてマナー違反なんだよー」

 そう言って、顔を湯船に浸ける。

「まあいいじゃないか。身分を取り払って、裸の付き合いといこうぜ」

 俺はジェイネフェリアの隣に移動する。

「むぅ……」

 ジェイネフェリアの顔が赤く染まる。
 なぜそんな反応を見せるのか、よくわからない。

「ジェイ。今後もお前とは、色々と仕事上の付き合いがあると思う。だから、今のうちにお互いのことを知っておいた方がいいと思ってな。今日は一緒に風呂に入って親睦を深めようと、誘 入らせてもらったんだ」

「…………」

「俺としては、できればもっと気軽に話してくれると嬉しいんだがな。まぁ、それは追々でもいいか」

 さすがに、初対面からの裸の付き合いは無理があったかもしれない。
 距離の詰め方を間違えたか。

「騎士爵さんがここまでする人だったなんて……。まあ、噂は聞いていたけど、想像以上なんだよー」

 ジェイネフェリアが何やら呟いている。
 俺は忠義度を稼ぐために、こうして行動しているわけだが、それをここで言う必要はないだろう。
 俺たちはしばらく、2人でゆっくりと湯船に浸かる。

「ところで、ジェイはもう体を洗ったのか?」

「ううん。まだなんだよー」

「では、せっかくだし背中を流してやろう」

「えっ!? え、遠慮しておくんだよー」

「そう言わずに。ほれっ!」

 そう言って、無理やりジェイネフェリアの後ろへと移動する。
 そして、勢いよく彼を湯船から持ち上げた。
 やはり軽いな。

 それに腕や体も細い。
 筋肉が不足している。

「ちょっ! ご、強引過ぎるんだよー!」

 彼が抵抗する。
 しかし力で俺に勝てるはずもなく、結局なすがままだ。

「ふふふ。観念しろ。男同士、背中を流してやろうではないか」

 俺は彼を背後から持ちあげたまま、洗い場へ歩いていく。

「うう……。な、何かが当たってるんだよー」

「むっ。これは失礼した」

 俺のモノが、ジェイの尻あたりに当たっていたようだ。
 野郎のモノを押し付けられて嬉しい男など、まずいないだろう。
 ジェイネフェリアには少し申し訳ないことをした。

 しかし……。
 なかなかにきめ細かな尻だな。
 顔も声も中性的だし、何かに目覚めてしまいそうだ。

「さて、洗い場に着いたぞ」

 俺はそう行って、ジェイネフェリアを下ろす。

「あ、あうっ!」

 彼は何やら顔を真っ赤にして、洗い場のイスに座り込んでしまった。
 まるで自分の身を守るかのように、背中を丸め小さくなっている。
 いったいどうしたというのだろうか?

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