【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
549話 ハイブリッジ家の人外トリオ
俺の寝室で、ミリオンズの秘密会議を開いている。
次のミッションの達成に向けて、加護(小)を狙えそうな人材を整理しているところだ。
あらかたの候補は出尽くしたかのように思えるが……。
「ゴーレムのティーナさんはどうでしょう?」
ミティがそう言って、部屋の隅を見る。
俺もそちらに視線を向ける。
人型の人形が立ってこちらを見ていた。
「うーむ。残念ながら、彼女はそもそも加護の対象にならないようなのだ」
「そうでしたか……。こんなにも人間らしいのに……」
ミティがそう呟く。
ティーナも心なしか残念そうな表情をしているような気がする。
俺は彼女のところに行って頭を撫でてやる。
「ピピッ。マスター。お気遣いありがとうございます」
「気にするな。それでだ、ティーナ。お前を人間にすることはできないのだろうか?」
この世界には魔法が存在する。
高性能ゴーレムのティーナに生命を与えることも、可能かもしれない。
「ピピッ。それはできません。当機は全身が魔力で動く機械のような存在なのです」
「そうなのか……。ちなみに、どうやって動いているんだ?」
「メインの動力源として、大気中の魔力を吸収して使用しています。その他、魔石や人手によるエネルギー供給も可能です」
「なるほどな……」
俺は腕を組んで考え込む。
俺の各種魔法系スキルを伸ばしていけば、いずれティーナの構造を把握できるかもしれない。
そうなれば、彼女の魂を錬成し、人間にできる可能性はあるような気もする。
だが、俺は世界滅亡の危機に立ち向かうという使命を持つ。
魔法系スキルばかりを最優先で伸ばすわけにはいかない。
だれか、魔法系スキルを集中的に伸ばす者を決めた方がいいだろうか?
魔法専門といえば、水魔法のリーゼロッテや治療魔法のサリエあたりか。
しかし、彼女たちは研究肌というわけでもないしなあ。
研究肌といえば、鍛冶師のミティや農業改革で品種改良を行っているニムなのだが、魔法の研究とはまたベクトルが異なる。
魔道具の研究者のような存在がいればいいのだが……。
俺たちハイブリッジ家の資金は潤沢にあるし、有望そうな研究者がいればパトロンになってやるのもいいかもしれない。
「ふふん。ちなみに、ドラちゃんはどうなのかしら?」
「ドラちゃんか」
「呼んだー? ユナとタカシ」
ユナの後ろにいたファイアードラゴンのドラちゃんが顔を出す。
今の彼女は巨大トカゲのスタイルだ。
「ドラちゃんは俺たちの仲間だ。しかし、そもそも加護の対象者ではないみたいなんだ。その点はティーナと同様だな」
「そうなのね。残念だわ」
もともととても強い人外生物のドラちゃんに加護を付与できれば、俺をはるかに超える強者になる可能性もある。
惜しいな。
「ところで、ドラちゃんは人間の姿になったりはできないのか?」
俺はそう問う。
ファンタジーではよくある魔法だろう。
人の姿になれば、加護の対象者になる可能性が0ではない。
試せるのであれば試したいところだが……。
「私はできないよっ! でも、ママはできる竜もいるって言ってた!」
「そうか……。よければ、練習してみてくれないか? 空いてる時間で無理のない範囲でいい」
「それはいいわね。私からもお願いよ、ドラちゃん」
「わかった! タカシとユナの頼みなら、がんばるっ!」
ドラちゃんが元気よくそう返事をする。
彼女のママ……フレイムドラゴンの言葉によれば、人化の魔法は難しいような感じだ。
独学で習得するのは厳しいかもしれないが、試しておく価値はあると思う。
そして、そのフレイムドラゴンは行方不明なんだよな。
いずれ機を見て、探してみるのもいいかもしれない。
ドラちゃん以上に長生きしているフレイムドラゴンなら、人化の魔法についても詳しいだろうし。
俺がそんなことを考えていると……。
「(いいないいなー。みんな仲良しで……。羨ましい……)」
どこからともなくそんな声が聞こえた。
「え?」
俺はキョロキョロと見回す。
「どうかされましたか? タカシ様」
「な、何か聞こえたのですか?」
ミティとニムがそう聞いてくる。
「ああ。どこからともなく『羨ましい』とかいう言葉が……」
俺がそう言いかけると、アイリスが口を開いた。
「それは幽霊だね」
「へ?」
「この屋敷に移り住んだ直後、ボクとタカシの2人でゴーストを浄化したことがあったでしょ? その浄化後の霊だと思うな」
「そ、そうか……。幽霊か……」
幽霊なんていない、と言いたいところだが……。
なにせ、ここは異世界だからな。
地球にいた頃とは違う現象が起きてもおかしくはない。
実際、ゴーストという存在とは対峙したことがあるわけだし。
「私もたまに気配を気配を感じることがあるね」
「ゆーちゃんは、いい子だよ?」
モニカとマリアがそう言う。
「ゆーちゃん? 幽霊の名前か?」
「うんっ! マリアと仲良しだよっ!」
幽霊を感じ取れるか否かは、人により個体差があるらしい。
ミティやニムは霊感がないようだ。
一方で、アイリス、モニカ、マリアあたりはあると。
俺も薄っすらとは存在を感じる。
以前からほんのりと感じてはいたのだが、その気配が徐々に増しているような感覚もある。
いずれははっきりとした意思疎通ができる日が来るかもしれない。
高性能ゴーレムのティーナ、ファイアーゴーレムのドラちゃん、幽霊のゆーちゃん。
この3人(?)は、ハイブリッジ家の人外トリオとなる。
彼女たちともきちんと意思疎通をして大切に付き合っていけば、共存共栄が可能だろう。
それに、場合によっては俺の加護の対象者になる可能性がなくもない。
期待したいところだ。
次のミッションの達成に向けて、加護(小)を狙えそうな人材を整理しているところだ。
あらかたの候補は出尽くしたかのように思えるが……。
「ゴーレムのティーナさんはどうでしょう?」
ミティがそう言って、部屋の隅を見る。
俺もそちらに視線を向ける。
人型の人形が立ってこちらを見ていた。
「うーむ。残念ながら、彼女はそもそも加護の対象にならないようなのだ」
「そうでしたか……。こんなにも人間らしいのに……」
ミティがそう呟く。
ティーナも心なしか残念そうな表情をしているような気がする。
俺は彼女のところに行って頭を撫でてやる。
「ピピッ。マスター。お気遣いありがとうございます」
「気にするな。それでだ、ティーナ。お前を人間にすることはできないのだろうか?」
この世界には魔法が存在する。
高性能ゴーレムのティーナに生命を与えることも、可能かもしれない。
「ピピッ。それはできません。当機は全身が魔力で動く機械のような存在なのです」
「そうなのか……。ちなみに、どうやって動いているんだ?」
「メインの動力源として、大気中の魔力を吸収して使用しています。その他、魔石や人手によるエネルギー供給も可能です」
「なるほどな……」
俺は腕を組んで考え込む。
俺の各種魔法系スキルを伸ばしていけば、いずれティーナの構造を把握できるかもしれない。
そうなれば、彼女の魂を錬成し、人間にできる可能性はあるような気もする。
だが、俺は世界滅亡の危機に立ち向かうという使命を持つ。
魔法系スキルばかりを最優先で伸ばすわけにはいかない。
だれか、魔法系スキルを集中的に伸ばす者を決めた方がいいだろうか?
魔法専門といえば、水魔法のリーゼロッテや治療魔法のサリエあたりか。
しかし、彼女たちは研究肌というわけでもないしなあ。
研究肌といえば、鍛冶師のミティや農業改革で品種改良を行っているニムなのだが、魔法の研究とはまたベクトルが異なる。
魔道具の研究者のような存在がいればいいのだが……。
俺たちハイブリッジ家の資金は潤沢にあるし、有望そうな研究者がいればパトロンになってやるのもいいかもしれない。
「ふふん。ちなみに、ドラちゃんはどうなのかしら?」
「ドラちゃんか」
「呼んだー? ユナとタカシ」
ユナの後ろにいたファイアードラゴンのドラちゃんが顔を出す。
今の彼女は巨大トカゲのスタイルだ。
「ドラちゃんは俺たちの仲間だ。しかし、そもそも加護の対象者ではないみたいなんだ。その点はティーナと同様だな」
「そうなのね。残念だわ」
もともととても強い人外生物のドラちゃんに加護を付与できれば、俺をはるかに超える強者になる可能性もある。
惜しいな。
「ところで、ドラちゃんは人間の姿になったりはできないのか?」
俺はそう問う。
ファンタジーではよくある魔法だろう。
人の姿になれば、加護の対象者になる可能性が0ではない。
試せるのであれば試したいところだが……。
「私はできないよっ! でも、ママはできる竜もいるって言ってた!」
「そうか……。よければ、練習してみてくれないか? 空いてる時間で無理のない範囲でいい」
「それはいいわね。私からもお願いよ、ドラちゃん」
「わかった! タカシとユナの頼みなら、がんばるっ!」
ドラちゃんが元気よくそう返事をする。
彼女のママ……フレイムドラゴンの言葉によれば、人化の魔法は難しいような感じだ。
独学で習得するのは厳しいかもしれないが、試しておく価値はあると思う。
そして、そのフレイムドラゴンは行方不明なんだよな。
いずれ機を見て、探してみるのもいいかもしれない。
ドラちゃん以上に長生きしているフレイムドラゴンなら、人化の魔法についても詳しいだろうし。
俺がそんなことを考えていると……。
「(いいないいなー。みんな仲良しで……。羨ましい……)」
どこからともなくそんな声が聞こえた。
「え?」
俺はキョロキョロと見回す。
「どうかされましたか? タカシ様」
「な、何か聞こえたのですか?」
ミティとニムがそう聞いてくる。
「ああ。どこからともなく『羨ましい』とかいう言葉が……」
俺がそう言いかけると、アイリスが口を開いた。
「それは幽霊だね」
「へ?」
「この屋敷に移り住んだ直後、ボクとタカシの2人でゴーストを浄化したことがあったでしょ? その浄化後の霊だと思うな」
「そ、そうか……。幽霊か……」
幽霊なんていない、と言いたいところだが……。
なにせ、ここは異世界だからな。
地球にいた頃とは違う現象が起きてもおかしくはない。
実際、ゴーストという存在とは対峙したことがあるわけだし。
「私もたまに気配を気配を感じることがあるね」
「ゆーちゃんは、いい子だよ?」
モニカとマリアがそう言う。
「ゆーちゃん? 幽霊の名前か?」
「うんっ! マリアと仲良しだよっ!」
幽霊を感じ取れるか否かは、人により個体差があるらしい。
ミティやニムは霊感がないようだ。
一方で、アイリス、モニカ、マリアあたりはあると。
俺も薄っすらとは存在を感じる。
以前からほんのりと感じてはいたのだが、その気配が徐々に増しているような感覚もある。
いずれははっきりとした意思疎通ができる日が来るかもしれない。
高性能ゴーレムのティーナ、ファイアーゴーレムのドラちゃん、幽霊のゆーちゃん。
この3人(?)は、ハイブリッジ家の人外トリオとなる。
彼女たちともきちんと意思疎通をして大切に付き合っていけば、共存共栄が可能だろう。
それに、場合によっては俺の加護の対象者になる可能性がなくもない。
期待したいところだ。
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