【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
548話 加護付与の候補者
俺の寝室で、ミリオンズの秘密会議を開いている。
次のミッションの達成に向けて、加護(小)を狙えそうな人材を整理しているところだ。
「私のお付きのオリビアはどうでしょう?」
「オリビアだと?」
サリエの言葉に、俺はそう聞き返す。
「ええ。私に尽くしてくれるのはよいのですが、あの年まで色恋沙汰がなく心配しているのです」
「ふむ……。確かにそういった気配はないな」
オリビアは20代後半くらいのキリッとした女性だ。
日本で言えば、キャリアウーマンといった雰囲気がある。
サリエの付き人として、家事や炊事などひと通りのことはこなせる。
その上、戦闘能力も高い。
時おりファイティングドッグ狩りを行ってくれている。
少し前のハイブリッジ杯では一回戦負けとはいえ王都騎士団の元小隊長であるナオンを相手に善戦していた。
そんな彼女だが、浮いた話を聞いたことがない。
「サリエがそういう意向を持っているのであれば、俺が断わることはない。しかし、大切なのはオリビア本人の意思だ」
「貴族関係者には、恋愛感情など不要ですよ。……あ、いえ。もちろん私はタカシさんのことが好きですが」
サリエがそう言う。
貴族には、政略結婚が付き物だ。
オリビアは貴族ではないのだが、関係者として結婚にも多少の制約が生まれるのは必然だろう。
「このままでは、オリビアは行き遅れてしまいます。既に結構マズいですし……。私の方から、それとなく根回ししておきましょう」
「ふむ……。そのあたりは任せよう。受け入れる準備はいつでも整っているとだけ言っておく」
この世界、この国の適齢期は現代日本よりもやや早い。
20代後半のオリビアは、確かに行き遅れ気味と言われてしまうような年齢だ。
別に結婚することが女性としての幸せの絶対条件ではないので、本人があえて独身を貫くのであればそれはそれとして尊重すべきだろうが……。
サリエの考えとしては、女性は結婚した方が幸せという意見を持っているようだな。
それが、例え俺のようなハーレム野郎が相手だとしてもだ。
俺としては、オリビアを受け入れることにまったく問題はない。
魅力的で有能な女性の方から来てくれるのであれば、男としてこれほど嬉しいことはないからだ。
とはいえオリビア自身の好みや考えもあるだろうし、こちらからあまりガツガツ行くことは避けることにしよう。
「クリスティちゃんはどうかな? 恋愛感情はともかく、タカシの強さは尊敬しているみたいだったけど……」
「確かにな。俺がもっと強くなれば、強さへの尊敬の念が強まって加護の条件を満たすこともあるかもしれない」
アイリスの言葉を受けて、俺はそう言う。
クリスティは、強さを絶対視する部族の出身だ。
彼女自身も強く、武闘の腕前や身体能力はCランク冒険者並の水準に達している。
ハイブリッジ杯でもCランク冒険者の雪を撃破するなど健闘していた。
俺はクリスティを奴隷として購入した後、彼女と模擬試合をして実力を見せつけた。
それをきっかけに呼び名が『ご主人』になったぐらいだし、強さを認めてくれているのは間違いない。
だが、武闘においては俺以上の実力を持つアイリスが身近にいるため、クリスティの尊敬の念はアイリスに向いてしまっているのが実情だ。
俺がもっとがんばれば、クリスティの気を引くことも可能かもしれない。
「ふふん。警備兵のネスターとシェリーも、真面目だし悪くないと思うわよ」
「彼らについては、一定以上の貢献をしてくれたら、奴隷身分から開放する予定だ。そしてそのタイミングで、2人で結婚したいという話もあった。ハイブリッジ家で盛大に祝ってやれば、そのタイミングで加護の条件を満たすかもしれないな」
まあ、これは少し先の話になりそうだが。
「月さんはどうなのでしょう? 表彰式の際に、タカシ様の妻になりたいと言っておりましたが」
「聞こえていたのか。俺としては歓迎したい気持ちもあるのだが、貴族としてあまりホイホイ妻を増やすのもな……」
ミティの言葉に、俺はそう返す。
「ボクは、彼女のことがあんまり好きじゃないなー。お金や地位に執着しているみたいだし」
「そう? 仕事は真面目にこなしているし、上昇志向が強いことは悪いことじゃないと思うけど」
アイリスとモニカがそう言う。
月に対する評価が分かれているな。
ミリオンズのメンバー同士の仲は良好だが、別に特定の思想や考え方を強要しているわけではない。
ときには、こうして意見を違えることもある。
「ま、しばらくは様子見だな。金や地位を目的にすり寄って来られるのは少し微妙な気もするのだが、加護の条件には着々と近づいてきている。明確な悪意は持っていないと言っていいだろう」
「そうだね。ボクももう少し見極めてみるよ」
アイリスはそう言って、引き下がった。
「ええっと……。候補者はこんな感じか?」
「まだいますわよ。アヴァロン迷宮の攻略時から行動をともにしてきた、トミーさんはどうなのでしょうか?」
「雪お姉ちゃんは?」
「騎士のなおん殿も働き者でござる」
リーゼロッテ、マリア、蓮華がそう言う。
「うむ。そのあたりは、先ほど挙げた者に続く有力候補だな」
トミーは俺のことを『タカシの旦那』と慕ってくれている。
忠義度もなかなかだ。
雪もそこそこだが、花や月に比べると少し低い。
ナオンは騎士の誓いを立てたタイミングで大きく上がったが、その後は横ばいとなっている。
さて。
加護の候補者はこれぐらいだろう。
それとも、他にまだいただろうか?
次のミッションの達成に向けて、加護(小)を狙えそうな人材を整理しているところだ。
「私のお付きのオリビアはどうでしょう?」
「オリビアだと?」
サリエの言葉に、俺はそう聞き返す。
「ええ。私に尽くしてくれるのはよいのですが、あの年まで色恋沙汰がなく心配しているのです」
「ふむ……。確かにそういった気配はないな」
オリビアは20代後半くらいのキリッとした女性だ。
日本で言えば、キャリアウーマンといった雰囲気がある。
サリエの付き人として、家事や炊事などひと通りのことはこなせる。
その上、戦闘能力も高い。
時おりファイティングドッグ狩りを行ってくれている。
少し前のハイブリッジ杯では一回戦負けとはいえ王都騎士団の元小隊長であるナオンを相手に善戦していた。
そんな彼女だが、浮いた話を聞いたことがない。
「サリエがそういう意向を持っているのであれば、俺が断わることはない。しかし、大切なのはオリビア本人の意思だ」
「貴族関係者には、恋愛感情など不要ですよ。……あ、いえ。もちろん私はタカシさんのことが好きですが」
サリエがそう言う。
貴族には、政略結婚が付き物だ。
オリビアは貴族ではないのだが、関係者として結婚にも多少の制約が生まれるのは必然だろう。
「このままでは、オリビアは行き遅れてしまいます。既に結構マズいですし……。私の方から、それとなく根回ししておきましょう」
「ふむ……。そのあたりは任せよう。受け入れる準備はいつでも整っているとだけ言っておく」
この世界、この国の適齢期は現代日本よりもやや早い。
20代後半のオリビアは、確かに行き遅れ気味と言われてしまうような年齢だ。
別に結婚することが女性としての幸せの絶対条件ではないので、本人があえて独身を貫くのであればそれはそれとして尊重すべきだろうが……。
サリエの考えとしては、女性は結婚した方が幸せという意見を持っているようだな。
それが、例え俺のようなハーレム野郎が相手だとしてもだ。
俺としては、オリビアを受け入れることにまったく問題はない。
魅力的で有能な女性の方から来てくれるのであれば、男としてこれほど嬉しいことはないからだ。
とはいえオリビア自身の好みや考えもあるだろうし、こちらからあまりガツガツ行くことは避けることにしよう。
「クリスティちゃんはどうかな? 恋愛感情はともかく、タカシの強さは尊敬しているみたいだったけど……」
「確かにな。俺がもっと強くなれば、強さへの尊敬の念が強まって加護の条件を満たすこともあるかもしれない」
アイリスの言葉を受けて、俺はそう言う。
クリスティは、強さを絶対視する部族の出身だ。
彼女自身も強く、武闘の腕前や身体能力はCランク冒険者並の水準に達している。
ハイブリッジ杯でもCランク冒険者の雪を撃破するなど健闘していた。
俺はクリスティを奴隷として購入した後、彼女と模擬試合をして実力を見せつけた。
それをきっかけに呼び名が『ご主人』になったぐらいだし、強さを認めてくれているのは間違いない。
だが、武闘においては俺以上の実力を持つアイリスが身近にいるため、クリスティの尊敬の念はアイリスに向いてしまっているのが実情だ。
俺がもっとがんばれば、クリスティの気を引くことも可能かもしれない。
「ふふん。警備兵のネスターとシェリーも、真面目だし悪くないと思うわよ」
「彼らについては、一定以上の貢献をしてくれたら、奴隷身分から開放する予定だ。そしてそのタイミングで、2人で結婚したいという話もあった。ハイブリッジ家で盛大に祝ってやれば、そのタイミングで加護の条件を満たすかもしれないな」
まあ、これは少し先の話になりそうだが。
「月さんはどうなのでしょう? 表彰式の際に、タカシ様の妻になりたいと言っておりましたが」
「聞こえていたのか。俺としては歓迎したい気持ちもあるのだが、貴族としてあまりホイホイ妻を増やすのもな……」
ミティの言葉に、俺はそう返す。
「ボクは、彼女のことがあんまり好きじゃないなー。お金や地位に執着しているみたいだし」
「そう? 仕事は真面目にこなしているし、上昇志向が強いことは悪いことじゃないと思うけど」
アイリスとモニカがそう言う。
月に対する評価が分かれているな。
ミリオンズのメンバー同士の仲は良好だが、別に特定の思想や考え方を強要しているわけではない。
ときには、こうして意見を違えることもある。
「ま、しばらくは様子見だな。金や地位を目的にすり寄って来られるのは少し微妙な気もするのだが、加護の条件には着々と近づいてきている。明確な悪意は持っていないと言っていいだろう」
「そうだね。ボクももう少し見極めてみるよ」
アイリスはそう言って、引き下がった。
「ええっと……。候補者はこんな感じか?」
「まだいますわよ。アヴァロン迷宮の攻略時から行動をともにしてきた、トミーさんはどうなのでしょうか?」
「雪お姉ちゃんは?」
「騎士のなおん殿も働き者でござる」
リーゼロッテ、マリア、蓮華がそう言う。
「うむ。そのあたりは、先ほど挙げた者に続く有力候補だな」
トミーは俺のことを『タカシの旦那』と慕ってくれている。
忠義度もなかなかだ。
雪もそこそこだが、花や月に比べると少し低い。
ナオンは騎士の誓いを立てたタイミングで大きく上がったが、その後は横ばいとなっている。
さて。
加護の候補者はこれぐらいだろう。
それとも、他にまだいただろうか?
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