【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
531話 サリエと治療回り
ニムとマリアと夜を共にしてから、1週間ほどが経過した。
かなり溜まっていたとはいえ、ニムに手を出してしまうとはな……。
まあ、過ぎてしまったことは仕方ない。
現代の地球基準ではアウトな気もするが、この世界では合法だ。
あまり深刻に考えないようにしよう。
「今日の予定は……っと」
「私と治療回りですね。領民たちの内の重病者に治療魔法を掛けていきましょう」
サリエがそう言う。
彼女の治療魔法はレベル5にまで伸ばしている。
そして、俺とアイリスの治療魔法はレベル4だ。
俺たちが力を合わせれば、大抵の病は完治させることができる。
ただ、アイリスは妊娠中のため、治療回りも控えめにしている。
今日は俺とサリエの2人で治療回りを行うことになる。
……と思ったが。
「えへへっ! マリアも手伝うよっ!」
「わたくしも微力ながらお手伝い致しましょう」
マリアとリーゼロッテがそう申し出る。
彼女たちの治療魔法はレベル3だ。
俺やサリエよりも低いが、一般的には中級であり十分な実力である。
彼女たちが同行してくれたら、いろいろと捗ることもあるだろう。
「助かる。じゃあ、一緒に行くか」
そうして、俺たちはいつも通り馬車に乗って出発した。
●●●
「リカバリー」
「オールヒール」
「ヒールっ!」
「エリアヒール」
……と、俺たちは順調に治療魔法を掛けていく。
事前にナックから重病者のリストはもらっている。
該当者の家を訪れて適切な治療魔法を掛けていくだけの楽な仕事だ。
「おお……。私の目がまた見えるようになるとは!」
「俺の足がっ! また動く! うう……。ありがてえっ!」
サリエが治療した者たちが、彼女にお礼を言う。
彼女の治療魔法は規格外だ。
俺やリーゼロッテとは、ひと回りレベルが違う。
「いいのです。私は貴族の責務を果たしたまでですので」
サリエがそう謙遜する。
彼女は他人にやや厳しいが、それ以上に自分に厳しいタイプだ。
貴族の責務、持てる者の責務というものを強く意識している。
彼女の活躍により、どんどん治療は進んでいく。
リーゼロッテやマリアも、できる範囲の治療は行ってくれている。
そして、また次の場所へ向かうために馬車に乗り込む。
「順調だな。みんなのおかげだ。ありがとう」
俺はみんなに頭を下げ、礼を言う。
「いえ。私の旦那様になられる方ですし、これぐらいは当然のことです」
サリエがそう言う。
俺と彼女はいずれ結婚するだろう。
しかし、まだ彼女の父ハルク男爵には相談していないんだよな。
近いうちに相談しておかないと。
「わたくしとしても、当然の務めですわね」
「えへへっ! マリアも、タカシお兄ちゃんのためなら何でもするよっ!」
リーゼロッテとマリアがそう言う。
気持ちはとても嬉しいのだが……。
「マリアさん。淑女が、『何でもする』なんて気軽に言ってはいけませんよ」
サリエがそう注意する。
彼女は男爵家次女としてきちんと育てられた影響か、ちょっとした言葉遣いにも敏感だ。
「ええーっ? なんでダメなの?」
「もしできないことを言われたらどうするのです? 迂闊な口約束をすべきではありません」
「うーん? でも、マリアは本当に何でもするよ?」
マリアが純粋な目でサリエを見る。
「まったく……。では、例えば腕を切り落とせだとか、夜伽をせよと命じられたらどうするのです?」
極端過ぎる例えだな。
俺がそんなことをマリアに言うわけがないだろうに。
サリエは心配性で厳格過ぎる傾向がある。
まあ、ミリオンズはほとんどが平民出身で礼儀や格式に疎いし、伯爵家長女のリーゼロッテや一国の姫であるマリアも適当だ。
サリエのような厳しい者がいるのは正直助かる面もあるのだが。
「ええっと。マリア、タカシお兄ちゃんのためならそれぐらい大丈夫だよ? 腕を切り落としてもいいし、夜伽も大丈夫!」
マリアが満面の笑みで答える。
笑顔で回答するには、とても重い内容だ。
マリアの笑顔を見て、サリエが固まる。
「そ、それは……。い、いえ。そういえば、マリアさんには再生能力がありましたね。腕の例えは不適切でした」
サリエが慌てて言い繕う。
マリアの再生能力は規格外だ。
ファイアードラゴンの炎を受けて黒焦げの状態から復活したこともある。
腕を切り落としても、問題なく生えてくるだろう。
あまり試したくはないが。
「しかし、夜伽の方はどうなのでしょう? 意味がわかっておっしゃっているのですか?」
「もちろんだよっ! マリア、そういうのも勉強中だもん! ニムお姉ちゃんとタカシお兄ちゃんの夜のお遊びを、見せてもらったこともあるよっ!」
マリアがとんでもない発言をする。
いや、事実としてその通りではあるのだが。
その話は、俺、ニム、マリアの3人だけの秘密だったはずだ。
「…………へ?」
サリエが固まったまま、変な声を出す。
そりゃそうだ。
いきなりこんな話をされたら誰だってそうなるだろう。
「あ、あの……。今の話、本当なのでしょうか? マリアさんの勘違いではなく……」
サリエが俺の方を見てそう言う。
困ったぞ。
本当のことを言うべきか否か……。
ごまかすことは可能だが、その場合はマリアが嘘をついたということになってしまう。
無邪気なマリアを犠牲にすることは避けたい。
ここは……。
「実はその通りなんだ。先日、俺はニムと関係を持った。そして、マリアも後学のためにその場にいた」
俺はそう告げる。
サリエは目を点にして、口をパクつかせている。
「す、すまないな。あまり言いふらすようなことではないと思って、みんなには黙っていたのだ」
そう言い訳をしておく。
「よろしいではありませんの。ニムさんも、わたくしたちの仲間入りということですわね」
リーゼロッテはあまり気にしていない様子だ。
まあ、彼女は俺と経験済みだもんな。
焦る必要はない。
そもそも、彼女の興味は食に割かれているし。
ミリオンズの構成員は、俺の他、ミティ、アイリス、モニカ、ニム、ユナ、マリア、サリエ、リーゼロッテ、蓮華である。
その内、ミティ、アイリス、モニカとはもちろん経験済みで、妊娠までしている。
ニム、ユナ、リーゼロッテとは経験済みだ。
マリアは幼いし未経験だが、見学まではしている。
蓮華は、そもそもそういう対象ではない。
俺と結婚の話が出ている者の中で言えば、サリエは一歩遅れている形になってしまっているな。
「そ、そそそそうでしたか。わ、わわかりました……」
サリエはひどく動揺している。
一人だけ除け者みたいな状態にしてしまい、正直申し訳なかった。
とはいえ、俺も機会さえあれば彼女に手を出したいとは思っている。
それほど焦る必要はないと思うんだけどな。
俺がフォローをしようとしたとき……。
キキィッ!
馬車が停車した。
「おっと。次の目的地に着いたようだな」
「そ、そうですね。で、では参りましょう」
サリエがフラフラと立ち上がり、馬車を降りる。
まだ動揺しているようで心配だったが、その後の治療自体は問題なく進んでいった。
まあ、彼女もいずれ落ち着いてくれるだろう。
大きな心配は必要ないさ。
かなり溜まっていたとはいえ、ニムに手を出してしまうとはな……。
まあ、過ぎてしまったことは仕方ない。
現代の地球基準ではアウトな気もするが、この世界では合法だ。
あまり深刻に考えないようにしよう。
「今日の予定は……っと」
「私と治療回りですね。領民たちの内の重病者に治療魔法を掛けていきましょう」
サリエがそう言う。
彼女の治療魔法はレベル5にまで伸ばしている。
そして、俺とアイリスの治療魔法はレベル4だ。
俺たちが力を合わせれば、大抵の病は完治させることができる。
ただ、アイリスは妊娠中のため、治療回りも控えめにしている。
今日は俺とサリエの2人で治療回りを行うことになる。
……と思ったが。
「えへへっ! マリアも手伝うよっ!」
「わたくしも微力ながらお手伝い致しましょう」
マリアとリーゼロッテがそう申し出る。
彼女たちの治療魔法はレベル3だ。
俺やサリエよりも低いが、一般的には中級であり十分な実力である。
彼女たちが同行してくれたら、いろいろと捗ることもあるだろう。
「助かる。じゃあ、一緒に行くか」
そうして、俺たちはいつも通り馬車に乗って出発した。
●●●
「リカバリー」
「オールヒール」
「ヒールっ!」
「エリアヒール」
……と、俺たちは順調に治療魔法を掛けていく。
事前にナックから重病者のリストはもらっている。
該当者の家を訪れて適切な治療魔法を掛けていくだけの楽な仕事だ。
「おお……。私の目がまた見えるようになるとは!」
「俺の足がっ! また動く! うう……。ありがてえっ!」
サリエが治療した者たちが、彼女にお礼を言う。
彼女の治療魔法は規格外だ。
俺やリーゼロッテとは、ひと回りレベルが違う。
「いいのです。私は貴族の責務を果たしたまでですので」
サリエがそう謙遜する。
彼女は他人にやや厳しいが、それ以上に自分に厳しいタイプだ。
貴族の責務、持てる者の責務というものを強く意識している。
彼女の活躍により、どんどん治療は進んでいく。
リーゼロッテやマリアも、できる範囲の治療は行ってくれている。
そして、また次の場所へ向かうために馬車に乗り込む。
「順調だな。みんなのおかげだ。ありがとう」
俺はみんなに頭を下げ、礼を言う。
「いえ。私の旦那様になられる方ですし、これぐらいは当然のことです」
サリエがそう言う。
俺と彼女はいずれ結婚するだろう。
しかし、まだ彼女の父ハルク男爵には相談していないんだよな。
近いうちに相談しておかないと。
「わたくしとしても、当然の務めですわね」
「えへへっ! マリアも、タカシお兄ちゃんのためなら何でもするよっ!」
リーゼロッテとマリアがそう言う。
気持ちはとても嬉しいのだが……。
「マリアさん。淑女が、『何でもする』なんて気軽に言ってはいけませんよ」
サリエがそう注意する。
彼女は男爵家次女としてきちんと育てられた影響か、ちょっとした言葉遣いにも敏感だ。
「ええーっ? なんでダメなの?」
「もしできないことを言われたらどうするのです? 迂闊な口約束をすべきではありません」
「うーん? でも、マリアは本当に何でもするよ?」
マリアが純粋な目でサリエを見る。
「まったく……。では、例えば腕を切り落とせだとか、夜伽をせよと命じられたらどうするのです?」
極端過ぎる例えだな。
俺がそんなことをマリアに言うわけがないだろうに。
サリエは心配性で厳格過ぎる傾向がある。
まあ、ミリオンズはほとんどが平民出身で礼儀や格式に疎いし、伯爵家長女のリーゼロッテや一国の姫であるマリアも適当だ。
サリエのような厳しい者がいるのは正直助かる面もあるのだが。
「ええっと。マリア、タカシお兄ちゃんのためならそれぐらい大丈夫だよ? 腕を切り落としてもいいし、夜伽も大丈夫!」
マリアが満面の笑みで答える。
笑顔で回答するには、とても重い内容だ。
マリアの笑顔を見て、サリエが固まる。
「そ、それは……。い、いえ。そういえば、マリアさんには再生能力がありましたね。腕の例えは不適切でした」
サリエが慌てて言い繕う。
マリアの再生能力は規格外だ。
ファイアードラゴンの炎を受けて黒焦げの状態から復活したこともある。
腕を切り落としても、問題なく生えてくるだろう。
あまり試したくはないが。
「しかし、夜伽の方はどうなのでしょう? 意味がわかっておっしゃっているのですか?」
「もちろんだよっ! マリア、そういうのも勉強中だもん! ニムお姉ちゃんとタカシお兄ちゃんの夜のお遊びを、見せてもらったこともあるよっ!」
マリアがとんでもない発言をする。
いや、事実としてその通りではあるのだが。
その話は、俺、ニム、マリアの3人だけの秘密だったはずだ。
「…………へ?」
サリエが固まったまま、変な声を出す。
そりゃそうだ。
いきなりこんな話をされたら誰だってそうなるだろう。
「あ、あの……。今の話、本当なのでしょうか? マリアさんの勘違いではなく……」
サリエが俺の方を見てそう言う。
困ったぞ。
本当のことを言うべきか否か……。
ごまかすことは可能だが、その場合はマリアが嘘をついたということになってしまう。
無邪気なマリアを犠牲にすることは避けたい。
ここは……。
「実はその通りなんだ。先日、俺はニムと関係を持った。そして、マリアも後学のためにその場にいた」
俺はそう告げる。
サリエは目を点にして、口をパクつかせている。
「す、すまないな。あまり言いふらすようなことではないと思って、みんなには黙っていたのだ」
そう言い訳をしておく。
「よろしいではありませんの。ニムさんも、わたくしたちの仲間入りということですわね」
リーゼロッテはあまり気にしていない様子だ。
まあ、彼女は俺と経験済みだもんな。
焦る必要はない。
そもそも、彼女の興味は食に割かれているし。
ミリオンズの構成員は、俺の他、ミティ、アイリス、モニカ、ニム、ユナ、マリア、サリエ、リーゼロッテ、蓮華である。
その内、ミティ、アイリス、モニカとはもちろん経験済みで、妊娠までしている。
ニム、ユナ、リーゼロッテとは経験済みだ。
マリアは幼いし未経験だが、見学まではしている。
蓮華は、そもそもそういう対象ではない。
俺と結婚の話が出ている者の中で言えば、サリエは一歩遅れている形になってしまっているな。
「そ、そそそそうでしたか。わ、わわかりました……」
サリエはひどく動揺している。
一人だけ除け者みたいな状態にしてしまい、正直申し訳なかった。
とはいえ、俺も機会さえあれば彼女に手を出したいとは思っている。
それほど焦る必要はないと思うんだけどな。
俺がフォローをしようとしたとき……。
キキィッ!
馬車が停車した。
「おっと。次の目的地に着いたようだな」
「そ、そうですね。で、では参りましょう」
サリエがフラフラと立ち上がり、馬車を降りる。
まだ動揺しているようで心配だったが、その後の治療自体は問題なく進んでいった。
まあ、彼女もいずれ落ち着いてくれるだろう。
大きな心配は必要ないさ。
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