【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
507話 キリヤvsレイン、蓮華vsネスター
ハイブリッジ家のトーナメントが開かれている。
「続きまして第三試合! ハイブリッジ家の筆頭警備兵キリヤ選手対、最古参メイドの一人レイン選手!」
「「おお~!!」」
会場が盛り上がる。
ミティやニムが出ていた試合よりは少しおとなしい盛り上がりだろうか。
まあ、それも仕方ないだろう。
「なぁ、あの男って、スラム街の”雷双剣”のキリヤだよな? なぜあそこに?」
「おう。知らなかったのか? ハイブリッジ家に登用されたんだぜ」
「マジか。俺が少し街を離れている間に、ずいぶん出世したな……」
「ああ。しかも聞いての通り、筆頭警備兵らしいぜ」」
「はぁ!? あんな礼儀知らずのガキが、もうそんな役職なのかよ! あり得ねぇだろ!」
「それが本当なんだよ……。ハイブリッジ騎士爵は実力重視らしい」
観客たちがそんなことを話している。
キリヤはもともと結構な有名人だったようだな。
まあ、あくまでもスラム街周辺に限った話だろうが。
”雷双剣”という二つ名も、あくまで一部界隈でのみ広まっている感じだと思われる。
「それでは試合開始!」
司会のネリーがそう叫ぶ。
「ふっ。かかってこい!!」
キリヤが挑発するように手招きをする。
それに対して、レインは様子見の態勢だ。
「うう……。よりによってキリヤさんと当たるなんて……。ミティ様やニム様よりはマシだけど……。私が勝てるはずない……」
「おい、何ごちゃごちゃ言って……」
キリヤが口を挟む。
しかしそれに被せるように、控え席のセバスが口を開いた。
「レインさん。みっともない真似はやめなさい。ハイブリッジ家のメイドとして、身を犠牲にしてでも主を守るというぐらいの気概で戦うのです」
「で、でも……」
「やれやれ。試合後に、お仕置きが必要ですかな?」
「ひっ!! はいっ! すいませんっ! すぐにやりますっ!!」
レインが慌てて構える。
彼女とセバスとの間には明確な上下関係があるようだな。
俺はあまり厳しい上下関係は好まないのだが……。
まあ、他者同士の関係性にまで口を出す必要もないか。
あまりにもレインがパワハラなどで追い詰められていたりすれば、助け舟を出してやることも検討しよう。
「ふっ。腹が決まったようだな」
「ええ。私の全力をお出しします!」
レインが力強くそう言う。
そして、彼女は全力で地面を蹴った。
「やあっ!!」
レインが一瞬にして間合いを詰め、手に持った短刀を振るう。
なかなか悪くない動きだ。
ただのメイドにしておくのは少しもったいないようにさえ感じる。
しかしその刃は、キリヤの体を切り裂くことなく、弾かれた。
「ふん。こんなものか? もっと本気で来い!」
「むむっ! 言われずとも!!」
今度は連続で斬りかかる。
しかし、その全てはキリヤの体に傷一つつけることはできなかった。
キリヤの身のこなしは抜群だ。
明確な実力差がある。
そして……。
ガキン!
キリヤの剣がレインの短刀を跳ね上げた。
「ぐぅ……!」
そのままキリヤの剣がレインに突きつけられる。
「そこまで!! 勝者、キリヤ選手!」
ネリーが試合の終了を宣言する。
「「「おおーっ!!!」」」
会場が沸き立つ。
「すげぇぞ! キリヤ!」
「さすが筆頭警備兵!」
「よくやったー!!」
観客たちが歓声を送る。
キリヤが勝つ方に賭けていた者たちのようだな。
まあ、レインはもともと戦闘職として採用していないし、戦闘能力まで求めるのは酷だろう。
キリヤが順当勝ちといったところか。
「続きまして第四試合! ミリオンズ新メンバーの蓮華選手対、ハイブリッジ家の主任警備兵ネスター選手!」
「「「おおっ!」」」
観客席がどよめく。
「かつてCランク間近だったネスターさんか……」
「ネスターって言ったら、冒険者界隈ではもともと結構な有名人だもんな。安定した実力と実直な人柄が買われていた」
「一方のあの蓮華という少女は……。聞いたことのない名前だ。あまり強そうには見えないが……」
「ミリオンズの新メンバーだぞ。領主様のお目にかなった実力を持っているに決まっている」
観客たちがそんな会話を交わしている。
まあ、確かにネスターは強い。
冒険者としてなかなかの経験を積んできたベテランだからな。
一方の蓮華もCランク冒険者であり、相当な実力を持つ。
また、遠い島国ヤマト連邦からこの地までわざわざ武者修行の旅に出てくるくらいの気概も持っている。
さて、どんな戦いになるのか。
「それでは試合開始!!」
「うおおおっ!!!」
まず最初に動いたのはネスターの方だ。
彼は剣を両手で持ち、蓮華との距離を詰めていく。
対して、蓮華は武器を構えようとしない。
腰に刀を差したままだ。
「どうした? 怖気づいたか!?」
「…………」
「だんまりか! なら、遠慮なく攻めさせてもらうぞ!」
ネスターがそう宣言し、剣を振りかぶる。
しかし……。
「もう斬ったでござる」
「え?」
いつの間にか、ネスターとすれ違うようにして移動していた蓮華が、そう呟いた。
次の瞬間。
ドゴォンッ!!
ネスターの体が吹き飛ばされた。
「ぶべっ!」
ネスターがゴロンゴロンと転がり、ステージの端から落ちていく。
「ネ、ネスターさん!!」
「うわあああ!!」
観客たちが悲鳴を上げる。
そして、会場は静寂に包まれる。
「そ、そこまで! 勝者、蓮華選手!!」
「「うおぉおおっ!!」」
「「きゃあぁああっ!!」」
先ほどまでの静寂とは打って変わって、大歓声と黄色い声援が巻き起こった。
「や、やるじゃねぇか!」
「さすがはハイブリッジ騎士爵様がパーティメンバーに加えただけはある……!」
「とんでもない速さだ」
観客たちがそう称える。
蓮華には、リンやロロと同じく加護(小)までしか付与していない。
しかし、もともと実力は高かったからな。
今の蓮華は、そこらのCランク冒険者とは一線を画した強さを誇る。
ネスターは決して弱くない。
蓮華が強すぎただけだ。
観客たちもそれは理解しているだろう。
一応、あとでネスターを労っておくか。
さあ、次の試合を観戦しよう。
「続きまして第三試合! ハイブリッジ家の筆頭警備兵キリヤ選手対、最古参メイドの一人レイン選手!」
「「おお~!!」」
会場が盛り上がる。
ミティやニムが出ていた試合よりは少しおとなしい盛り上がりだろうか。
まあ、それも仕方ないだろう。
「なぁ、あの男って、スラム街の”雷双剣”のキリヤだよな? なぜあそこに?」
「おう。知らなかったのか? ハイブリッジ家に登用されたんだぜ」
「マジか。俺が少し街を離れている間に、ずいぶん出世したな……」
「ああ。しかも聞いての通り、筆頭警備兵らしいぜ」」
「はぁ!? あんな礼儀知らずのガキが、もうそんな役職なのかよ! あり得ねぇだろ!」
「それが本当なんだよ……。ハイブリッジ騎士爵は実力重視らしい」
観客たちがそんなことを話している。
キリヤはもともと結構な有名人だったようだな。
まあ、あくまでもスラム街周辺に限った話だろうが。
”雷双剣”という二つ名も、あくまで一部界隈でのみ広まっている感じだと思われる。
「それでは試合開始!」
司会のネリーがそう叫ぶ。
「ふっ。かかってこい!!」
キリヤが挑発するように手招きをする。
それに対して、レインは様子見の態勢だ。
「うう……。よりによってキリヤさんと当たるなんて……。ミティ様やニム様よりはマシだけど……。私が勝てるはずない……」
「おい、何ごちゃごちゃ言って……」
キリヤが口を挟む。
しかしそれに被せるように、控え席のセバスが口を開いた。
「レインさん。みっともない真似はやめなさい。ハイブリッジ家のメイドとして、身を犠牲にしてでも主を守るというぐらいの気概で戦うのです」
「で、でも……」
「やれやれ。試合後に、お仕置きが必要ですかな?」
「ひっ!! はいっ! すいませんっ! すぐにやりますっ!!」
レインが慌てて構える。
彼女とセバスとの間には明確な上下関係があるようだな。
俺はあまり厳しい上下関係は好まないのだが……。
まあ、他者同士の関係性にまで口を出す必要もないか。
あまりにもレインがパワハラなどで追い詰められていたりすれば、助け舟を出してやることも検討しよう。
「ふっ。腹が決まったようだな」
「ええ。私の全力をお出しします!」
レインが力強くそう言う。
そして、彼女は全力で地面を蹴った。
「やあっ!!」
レインが一瞬にして間合いを詰め、手に持った短刀を振るう。
なかなか悪くない動きだ。
ただのメイドにしておくのは少しもったいないようにさえ感じる。
しかしその刃は、キリヤの体を切り裂くことなく、弾かれた。
「ふん。こんなものか? もっと本気で来い!」
「むむっ! 言われずとも!!」
今度は連続で斬りかかる。
しかし、その全てはキリヤの体に傷一つつけることはできなかった。
キリヤの身のこなしは抜群だ。
明確な実力差がある。
そして……。
ガキン!
キリヤの剣がレインの短刀を跳ね上げた。
「ぐぅ……!」
そのままキリヤの剣がレインに突きつけられる。
「そこまで!! 勝者、キリヤ選手!」
ネリーが試合の終了を宣言する。
「「「おおーっ!!!」」」
会場が沸き立つ。
「すげぇぞ! キリヤ!」
「さすが筆頭警備兵!」
「よくやったー!!」
観客たちが歓声を送る。
キリヤが勝つ方に賭けていた者たちのようだな。
まあ、レインはもともと戦闘職として採用していないし、戦闘能力まで求めるのは酷だろう。
キリヤが順当勝ちといったところか。
「続きまして第四試合! ミリオンズ新メンバーの蓮華選手対、ハイブリッジ家の主任警備兵ネスター選手!」
「「「おおっ!」」」
観客席がどよめく。
「かつてCランク間近だったネスターさんか……」
「ネスターって言ったら、冒険者界隈ではもともと結構な有名人だもんな。安定した実力と実直な人柄が買われていた」
「一方のあの蓮華という少女は……。聞いたことのない名前だ。あまり強そうには見えないが……」
「ミリオンズの新メンバーだぞ。領主様のお目にかなった実力を持っているに決まっている」
観客たちがそんな会話を交わしている。
まあ、確かにネスターは強い。
冒険者としてなかなかの経験を積んできたベテランだからな。
一方の蓮華もCランク冒険者であり、相当な実力を持つ。
また、遠い島国ヤマト連邦からこの地までわざわざ武者修行の旅に出てくるくらいの気概も持っている。
さて、どんな戦いになるのか。
「それでは試合開始!!」
「うおおおっ!!!」
まず最初に動いたのはネスターの方だ。
彼は剣を両手で持ち、蓮華との距離を詰めていく。
対して、蓮華は武器を構えようとしない。
腰に刀を差したままだ。
「どうした? 怖気づいたか!?」
「…………」
「だんまりか! なら、遠慮なく攻めさせてもらうぞ!」
ネスターがそう宣言し、剣を振りかぶる。
しかし……。
「もう斬ったでござる」
「え?」
いつの間にか、ネスターとすれ違うようにして移動していた蓮華が、そう呟いた。
次の瞬間。
ドゴォンッ!!
ネスターの体が吹き飛ばされた。
「ぶべっ!」
ネスターがゴロンゴロンと転がり、ステージの端から落ちていく。
「ネ、ネスターさん!!」
「うわあああ!!」
観客たちが悲鳴を上げる。
そして、会場は静寂に包まれる。
「そ、そこまで! 勝者、蓮華選手!!」
「「うおぉおおっ!!」」
「「きゃあぁああっ!!」」
先ほどまでの静寂とは打って変わって、大歓声と黄色い声援が巻き起こった。
「や、やるじゃねぇか!」
「さすがはハイブリッジ騎士爵様がパーティメンバーに加えただけはある……!」
「とんでもない速さだ」
観客たちがそう称える。
蓮華には、リンやロロと同じく加護(小)までしか付与していない。
しかし、もともと実力は高かったからな。
今の蓮華は、そこらのCランク冒険者とは一線を画した強さを誇る。
ネスターは決して弱くない。
蓮華が強すぎただけだ。
観客たちもそれは理解しているだろう。
一応、あとでネスターを労っておくか。
さあ、次の試合を観戦しよう。
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