【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
237話 ディルム子爵の敗走
タカシたちがアカツキ総隊長を撃破した直後。
その少し後方の馬車にて、ディルム子爵はうろたえていた。
「バ、バカな……。アカツキ総隊長が破れただと……。それに4人の隊長たちも」
彼は、アカツキ総隊長とタカシたちミリオンズとの戦闘を見ていたのだ。
そして、他の隊長たち4人が撃破されたことも報告を受けている。
彼らはミリオンズのメンバーによって撃破された後、村の戦士たちによって捕虜として捕らえられてしまったそうだ。
「はっ。信じがたいことですが、報告は事実でしょう。ここは急いで退却すべきかと」
狼狽するディルム子爵に、側近のシエスタがそう言う。
「ま、まだだ! こっちには、ジャンベスがいる! それに、一般兵どももまだまだいるだろう!」
「……命令されれば、全力を尽くそう……」
ディルム子爵の言葉に、ジャンベスがそう答える。
「ジャンベスはディルム様の護衛として残すべきかと。それに、一般兵レベルでは束になってもあのミリオンズには歯が立ちません。我々がとれる選択肢は多くはありません」
「ぐっ……。そうだ! ウィリアムとアルカはどこにいる? わざわざ指名依頼を出したというのに、どこに行きおった!?」
特別表彰の冒険者であるウィリアムとアルカ。
ここまではいっしょの馬車で来たが、気がつくといなくなっていた。
特別表彰の対象になるような冒険者は気まぐれなものである。
ある程度は覚悟していたが、いざそういう事態になると困るものではある。
「ふん。俺ならここにいるぜ」
ウィリアムがそう言って、姿を現す。
彼のパーティメンバーであるニューもいっしょだ。
「おお、ウィリアム。いたか。さっさとあのミリオンズとかいうパーティを蹴散らしてこい!」
「ふん。断る。俺たちは護衛だ。積極的な戦闘には手を貸さん」
「な、なんだと……! 裏切るつもりか!」
「ふん。別に裏切ったわけじゃねえ。最初からそういう契約だったんだよ。だが、もう1つの仕事もきちんと果たしたぜ。ニュー、あいつらをここに」
「はっ!」
ニューと呼ばれた少女が、2人の少女を連れてくる。
2人は意識を失っている。
「ふん。そいつがお目当てのやつだろう? 姉妹で似ているから、とりあえず2人ともさらってきてやったぜ」
「お、おお。でかしたぞ、ウィリアム」
ディルム子爵がそう言う。
彼が言葉を続ける。
「しかし、似ているとは何事だ。姉妹とはいえ、こんなにも顔が違うではないか。いいか、よく見ろ。ここにほくろがあるのがシトニちゃんで……」
ディルム子爵が上機嫌にそうまくしたてる。
少し話が長くなりそうな気配だ。
ウィリアムは適当なところで話を切り上げる。
「ふん。悠長に話している暇はないだろう。この姉妹がさらわれたことを知れば、やつらは追ってくる。道中で追いつかれれば、五分の戦いになるぜ」
「ウィリアムの実力をもってしてもそうなるのか……。オレは、どうすればいい?」
「ふん。さっさと領地に帰ることだ。地の利がある場所で戦えば、こちらが断然有利になる。領軍の副隊長たちもまだ控えているのだろう?」
「そうか。それもそうだな」
ディルム子爵はそう言う。
今後の取るべき方針が見えてきて、落ち着いてきている。
「……ん? そういえば、アルカとやらはどこに行ったのだ?」
「”ビーストマスター”のアルカ殿ですか。姿が見当たりませんね」
シエスタがそう言う。
「あいつは、俺といっしょに村に潜入したぜ。こいつら2人を見つけるまではいっしょだったが……。村でやりたいことがあるとか言って、その場に残った」
「やりたいことだと……? シエスタ、わかるか?」
「いえ、わかりません」
ディルム子爵の問いかけに、シエスタは首を振る。
わざわざ敵地に単身残ってまでやりたいこととは、いったいなんだろうか。
アルカは特別表彰の冒険者だ。
きっと、ディルム子爵やシエスタたちが知らない彼女なりの思惑があるのだろう。
「くくく。まあいい。わざわざ自分の意思で敵地に残ったのであれば、もし捕らえられていたとしても救出隊を差し向ける必要はあるまい。アカツキ総隊長たちの身柄の引き渡し交渉時に、ついでに交渉してやれば十分だろう」
「ははっ。その通りでございます。それでは、ディルム領への帰還を急ぎましょう」
シエスタはそう言う。
ディルム子爵、側近のシエスタ、奴隷のジャンベス。
特別表彰の冒険者ウィリアム、そのパーティメンバーのニュー。
そして、アカツキ総隊長配下の一般兵たち。
連れ立って、ディルム領への道を進み始める。
行きの人員から欠けた者は、6人だ。
特別表彰の冒険者アルカ。
アカツキ総隊長。
若き天才カザキ隊長、60歳を超えていまだ現役のダイア隊長。
戦闘狂のガーネット隊長、不死身のオウキ隊長。
いずれも高い戦闘能力を持つ。
ディルム子爵にとって重要な面々であったが、背に腹は代えられない。
ここは彼自身が無事に領地へ帰ることを第一優先にする。
それに。
「くくく。そうだ。我が領地に帰りさえすれば、まだ奥の手はある。ミリオンズのやつらが追ってくれば、そいつをぶつけてやろうか」
「ディルム様!? まさか、”あれ”を出すつもりですか? あれはまだ未完成だと研究担当者から報告を受けておりますが……」
「くくく。初期テストには合格しているらしいではないか。ここは実戦を最終テストとすればよい」
心配するシエスタの言葉を、ディルム子爵がそう言って切って捨てる。
「くくく。ミリオンズめ。目にものを見せてくれるわ。人の力では勝てぬ相手がいるということを、思い知らせてやる! ふはははは!」
ディルム子爵はそう言って高笑いする。
彼の目には、黒いモヤがかかっていた。
その少し後方の馬車にて、ディルム子爵はうろたえていた。
「バ、バカな……。アカツキ総隊長が破れただと……。それに4人の隊長たちも」
彼は、アカツキ総隊長とタカシたちミリオンズとの戦闘を見ていたのだ。
そして、他の隊長たち4人が撃破されたことも報告を受けている。
彼らはミリオンズのメンバーによって撃破された後、村の戦士たちによって捕虜として捕らえられてしまったそうだ。
「はっ。信じがたいことですが、報告は事実でしょう。ここは急いで退却すべきかと」
狼狽するディルム子爵に、側近のシエスタがそう言う。
「ま、まだだ! こっちには、ジャンベスがいる! それに、一般兵どももまだまだいるだろう!」
「……命令されれば、全力を尽くそう……」
ディルム子爵の言葉に、ジャンベスがそう答える。
「ジャンベスはディルム様の護衛として残すべきかと。それに、一般兵レベルでは束になってもあのミリオンズには歯が立ちません。我々がとれる選択肢は多くはありません」
「ぐっ……。そうだ! ウィリアムとアルカはどこにいる? わざわざ指名依頼を出したというのに、どこに行きおった!?」
特別表彰の冒険者であるウィリアムとアルカ。
ここまではいっしょの馬車で来たが、気がつくといなくなっていた。
特別表彰の対象になるような冒険者は気まぐれなものである。
ある程度は覚悟していたが、いざそういう事態になると困るものではある。
「ふん。俺ならここにいるぜ」
ウィリアムがそう言って、姿を現す。
彼のパーティメンバーであるニューもいっしょだ。
「おお、ウィリアム。いたか。さっさとあのミリオンズとかいうパーティを蹴散らしてこい!」
「ふん。断る。俺たちは護衛だ。積極的な戦闘には手を貸さん」
「な、なんだと……! 裏切るつもりか!」
「ふん。別に裏切ったわけじゃねえ。最初からそういう契約だったんだよ。だが、もう1つの仕事もきちんと果たしたぜ。ニュー、あいつらをここに」
「はっ!」
ニューと呼ばれた少女が、2人の少女を連れてくる。
2人は意識を失っている。
「ふん。そいつがお目当てのやつだろう? 姉妹で似ているから、とりあえず2人ともさらってきてやったぜ」
「お、おお。でかしたぞ、ウィリアム」
ディルム子爵がそう言う。
彼が言葉を続ける。
「しかし、似ているとは何事だ。姉妹とはいえ、こんなにも顔が違うではないか。いいか、よく見ろ。ここにほくろがあるのがシトニちゃんで……」
ディルム子爵が上機嫌にそうまくしたてる。
少し話が長くなりそうな気配だ。
ウィリアムは適当なところで話を切り上げる。
「ふん。悠長に話している暇はないだろう。この姉妹がさらわれたことを知れば、やつらは追ってくる。道中で追いつかれれば、五分の戦いになるぜ」
「ウィリアムの実力をもってしてもそうなるのか……。オレは、どうすればいい?」
「ふん。さっさと領地に帰ることだ。地の利がある場所で戦えば、こちらが断然有利になる。領軍の副隊長たちもまだ控えているのだろう?」
「そうか。それもそうだな」
ディルム子爵はそう言う。
今後の取るべき方針が見えてきて、落ち着いてきている。
「……ん? そういえば、アルカとやらはどこに行ったのだ?」
「”ビーストマスター”のアルカ殿ですか。姿が見当たりませんね」
シエスタがそう言う。
「あいつは、俺といっしょに村に潜入したぜ。こいつら2人を見つけるまではいっしょだったが……。村でやりたいことがあるとか言って、その場に残った」
「やりたいことだと……? シエスタ、わかるか?」
「いえ、わかりません」
ディルム子爵の問いかけに、シエスタは首を振る。
わざわざ敵地に単身残ってまでやりたいこととは、いったいなんだろうか。
アルカは特別表彰の冒険者だ。
きっと、ディルム子爵やシエスタたちが知らない彼女なりの思惑があるのだろう。
「くくく。まあいい。わざわざ自分の意思で敵地に残ったのであれば、もし捕らえられていたとしても救出隊を差し向ける必要はあるまい。アカツキ総隊長たちの身柄の引き渡し交渉時に、ついでに交渉してやれば十分だろう」
「ははっ。その通りでございます。それでは、ディルム領への帰還を急ぎましょう」
シエスタはそう言う。
ディルム子爵、側近のシエスタ、奴隷のジャンベス。
特別表彰の冒険者ウィリアム、そのパーティメンバーのニュー。
そして、アカツキ総隊長配下の一般兵たち。
連れ立って、ディルム領への道を進み始める。
行きの人員から欠けた者は、6人だ。
特別表彰の冒険者アルカ。
アカツキ総隊長。
若き天才カザキ隊長、60歳を超えていまだ現役のダイア隊長。
戦闘狂のガーネット隊長、不死身のオウキ隊長。
いずれも高い戦闘能力を持つ。
ディルム子爵にとって重要な面々であったが、背に腹は代えられない。
ここは彼自身が無事に領地へ帰ることを第一優先にする。
それに。
「くくく。そうだ。我が領地に帰りさえすれば、まだ奥の手はある。ミリオンズのやつらが追ってくれば、そいつをぶつけてやろうか」
「ディルム様!? まさか、”あれ”を出すつもりですか? あれはまだ未完成だと研究担当者から報告を受けておりますが……」
「くくく。初期テストには合格しているらしいではないか。ここは実戦を最終テストとすればよい」
心配するシエスタの言葉を、ディルム子爵がそう言って切って捨てる。
「くくく。ミリオンズめ。目にものを見せてくれるわ。人の力では勝てぬ相手がいるということを、思い知らせてやる! ふはははは!」
ディルム子爵はそう言って高笑いする。
彼の目には、黒いモヤがかかっていた。
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